SDM テンプレートの設定の前提条件
設定された SDM テンプレートを適用でするには、 reload 特権 EXEC コマンドを入力する必要があります。
SDM テンプレートの設定に関する制約事項
• IPv6 ルーティングをサポートするには、スイッチで LAN Base イメージを実行している必要があります。
• SDM テンプレートの選択と設定を行う際、設定を有効にするため、スイッチをリロードする必要があります。
• デュアル IPv4/IPv6 テンプレートを最初に選択しないで IPv6 機能を設定しようとすると、警告メッセージが生成されます。
• デュアル スタック テンプレートを使用すると、リソースごとに使用可能な TCAM 容量が少なくなるため、IPv4 トラフィックだけを転送する場合は、このテンプレートを使用しないでください。
SDM テンプレートの設定に関する情報
SDM テンプレート
ネットワークでのスイッチの使用状況に応じて、SDM テンプレートを使用して、特定の機能に対するサポートを最適化するようにスイッチのシステム リソースを設定できます。
一部の機能にシステムを最大限に利用させるようにテンプレートを選択したり、デフォルト テンプレートを使用してリソースを均衡化することができます。
Ternary CAM(TCAM)リソースをさまざまな用途に割り当てるために、スイッチ SDM テンプレートはシステム リソースにプライオリティを設定して、特定の機能のサポートを最適化します。LAN Base イメージを実行すると、次の機能を最適化するために SDM テンプレートを選択することができます。
• デフォルト:デフォルト テンプレートでは、レイヤ 2 のすべての機能に対してリソースを均衡化します。
• デュアル IPv6 および IPv6:デュアル スタック環境でスイッチを使用できるようになります(IPv4 と IPv6 の両方をサポート)。
• LAN Base ルーティング:ルーティング テンプレートは、一般的に、ネットワークの中心にあるルータまたはアグリゲータで必要となります。IPv4 ユニキャスト ルーティングに対して、システム リソースを最大化します。
「デュアル IPv4/IPv6 SDM デフォルト テンプレート」を参照してください。
(注) LAN Lite イメージを実行するスイッチはデフォルト SDM テンプレートだけをサポートします。
表 11-1 IPv4 テンプレートによって許容される機能リソースの概算
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ユニキャスト MAC アドレス |
12 K |
インターネット グループ管理プロトコル(IGMP)グループおよびマルチキャスト ルート |
1 K |
IPv4 ユニキャスト ルート |
0 |
ポリシーベース ルーティング アクセス コントロール エントリ(ACE) |
0 |
IPv4 または MAC QoS ACE |
0.75 K |
IPv4 または MAC セキュリティ ACE |
1 K |
表 11-2 各テンプレートに割り当てられた機能のリソースの概算
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ユニキャスト MAC アドレス |
8 K |
8 K |
2 K |
IGMP グループとマルチキャスト ルート |
256 |
256 |
1 K |
ユニキャスト ルート |
0 |
|
4 K |
• ホストに直接接続 |
0 |
|
2 K |
• 間接ルート |
0 |
|
2 K |
ポリシーベース ルーティング ACE |
0 |
|
512 |
QoS 分類 ACE |
375 |
625 |
625 |
セキュリティの ACE |
375 |
125 |
375 K |
Layer 2 VLANs |
1 K |
1 K |
1 K |
表の最初の 8 行(ユニキャスト MAC アドレスからセキュリティ ACE まで)は、各テンプレートが選択されたときに設定されるハードウェアのおおよその限度を表します。ハードウェア リソースのある部分がいっぱいの場合は、処理のオーバーフローはすべて CPU に送られ、スイッチのパフォーマンスに重大な影響が出ます。最後の行は、スイッチのレイヤ 2 VLAN の数に関連するハードウェア リソース消費量を計算するための目安です。
デュアル IPv4/IPv6 SDM デフォルト テンプレート
IP バージョン 6(IPv6)スイッチングをサポートするために SDM テンプレートを選択できます。IPv6 の詳細および IPv6 ルーティングの設定手順については、「スタティック IP ユニキャスト ルーティングの設定」を参照してください。
このソフトウェア リリースは、IPv6 トラフィック転送時に Policy-Based Routing(PBR)をサポートしません。 dual-ipv4-and-ipv6 routing テンプレートが設定されている場合に限り、このソフトウェアは IPv4 PBR をサポートします。
デュアル IPv4/IPv6 テンプレートを使用することにより、(IPv4 と IPv6 の両方をサポートする)デュアル スタック環境でスイッチを使用できるようになります。デュアルスタック テンプレートを使用すると、各リソースで使用可能な TCAM 容量が少なくなります。IPv4 トラフィックだけを転送する場合は、このテンプレートを使用すべきではありません。
次に示す SDM テンプレートは、IPv4 および IPv6 環境をサポートしています。
• デュアル IPv4/IPv6 デフォルト テンプレート:IPv4 の場合はレイヤ 2、QoS、および ACL をサポートし、IPv6 の場合は、レイヤ 2、IPv6 ホスト、および ACL をサポートします。
• デュアル IPv4/IPv6 ルーティング テンプレート:IPv4 の場合は、レイヤ 2、マルチキャスト、ルーティング(ポリシーベース ルーティングを含む)、QoS、および ACL をサポートし、IPv6 の場合はレイヤ 2、ルーティング、および ACL をサポートします。
(注) IPv4 ルートに必要なのは、1 つの TCAM エントリだけです。IPv6 ではハードウェア圧縮方式が使用されるため、IPv6 ルートは複数の TCAM エントリを使用することができ、ハードウェアで転送されるエントリ数が削減されます。たとえば、IPv6 によって直接接続された IP アドレスの場合、デスクトップ テンプレートで使用可能なエントリ数は 2000 未満になります。
表 11-3 デュアル IPv6/IPv6 テンプレートによって許容される機能リソースの概算
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ユニキャスト MAC アドレス |
8 K |
1 K |
IPv4 IGMP グループおよびマルチキャスト ルート |
0.25 K |
0. 5 K |
IPv4 ユニキャスト ルートの合計: |
0 |
2 K |
• IPv4 ホストに直接接続 |
0 |
1 K |
• 間接 IPv4 ルート |
0 |
1 K |
IPv6 マルチキャスト グループ |
0.375 K |
0.625 K |
IPv6 ユニキャスト ルートの合計: |
0 |
1.375 K |
• 直接接続された IPv6 アドレス |
0 |
1 K |
• 間接 IPv6 ユニキャスト ルート |
0 |
0.375 K |
IPv4 ポリシー ベース ルーティング ACE |
0 |
0.125 K |
IPv4 または MAC QoS ACE(合計) |
0.375 K |
0.375 K |
IPv4 または MAC セキュリティの ACE(合計) |
0.375 K |
0.125 K |
IPv6 ポリシー ベース ルーティング ACE |
0 |
0.125 K |
IPv6 QoS ACE |
0 |
0.125 K |
IPv6 セキュリティの ACE |
0.125 K |
0.125 K |
スイッチ SDM テンプレート機能の設定方法
SDM テンプレートの設定
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
sdm prefer { default | dual-ipv4-and-ipv6 { default } | lanbase-routing } |
スイッチで使用する SDM テンプレートを指定します。 • default :すべての機能に均等にリソースを割り当てます。 • dual-ipv4-and-ipv6 :IPv4/IPv6 ルーティングの両方をサポートするテンプレートを選択します。 – default :IPv4/IPv6 のレイヤ 2 機能を均衡化します。 • lanbase-routing :スイッチでの IPv4 ルーティングを最大化します。 スイッチをデフォルト テンプレートに設定するには、 no sdm prefer コマンドを使用します。デフォルト テンプレートは、システム リソースを均等に割り当てます。 |
ステップ 3 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 4 |
reload |
オペレーティング システムをリロードします。 |
SDM テンプレートのモニタリングおよびメンテナンス
次に、 show sdm prefer default コマンドの出力例を示します。
Switch# show sdm prefer default
The selected template optimizes the resources in
the switch to support this level of features for
0 routed interfaces and 1024 VLANs.
number of unicast mac addresses: 8K
number of IPv4 IGMP groups: 0.25K
number of IPv4/MAC qos aces: 0.375k
number of IPv4/MAC security aces: 0.375k
次に、 show sdm prefer dual-ipv4-and-ipv6 default コマンドの出力例を示します。
Switch# show sdm prefer dual-ipv4-and-ipv6 default
"dual-ipv4-and-ipv6 default" template:
The selected template optimizes the resources in
the switch to support this level of features for
0 routed interfaces and 1024 VLANs.
number of unicast mac addresses: 7.5K
number of IPv4 IGMP groups + multicast routes: 0.25K
number of IPv4 unicast routes: 0
number of IPv6 multicast groups: 0.375k
number of directly-connected IPv6 addresses: 0
number of indirect IPv6 unicast routes: 0
number of IPv4 policy based routing aces: 0
number of IPv4/MAC qos aces: 0.375k
number of IPv4/MAC security aces: 0.375k
number of IPv6 policy based routing aces: 0
number of IPv6 qos aces: 0
number of IPv6 security aces: 0.125k
次に、 show sdm prefer lanbase-routing コマンドの出力例を示します。
Switch# show sdm prefer lanbase-routing
"lanbase-routing" template:
The selected template optimizes the resources in
the switch to support this level of features for
8 routed interfaces and 1005 VLANs.
number of unicast mac addresses: 4K
number of IPv4 IGMP groups + multicast routes: 0.25K
number of IPv4 unicast routes: 4.25K
number of directly-connected IPv4 hosts: 4K
number of indirect IPv4 routes: 0.25K
number of IPv4 policy based routing aces: 0
number of IPv4/MAC qos aces: 0.375k
number of IPv4/MAC security aces: 0.375k
SDM テンプレートの設定例
デュアル IPv4/IPv6 デフォルト テンプレート設定:例
次に、デスクトップ スイッチに IPv4/IPv6 デフォルト テンプレートを設定する例を示します。
Switch(config)# sdm prefer dual-ipv4-and-ipv6 default
Proceed with reload? [confirm]
その他の関連資料
ここでは、スイッチ管理に関する参考資料について説明します。
関連資料
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Cisco IE 2000 コマンド |
『 Cisco IE 2000 Switch Command Reference , Release 15.0(1)EY』 |
Cisco IOS 基本コマンド |
『Cisco IOS Configuration Fundamentals Command Reference』 |
標準
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この機能でサポートされる新規の標準または変更された標準はありません。また、既存の標準のサポートは変更されていません。 |
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RFC
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この機能によりサポートされた新規 RFC または改訂 RFC はありません。またこの機能による既存 RFC のサポートに変更はありません。 |
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