機能情報の確認
ご使用のソフトウェア リリースでは、この章で説明されるすべての機能がサポートされているとは限りません。最新の機能情報と注意事項については、ご使用のプラットフォームとソフトウェア リリースに対応したリリース ノートを参照してください。
プラットフォームのサポートおよびシスコ ソフトウェア イメージのサポートに関する情報を検索するには、Cisco Feature Navigator を使用します。Cisco Feature Navigator には、http://www.cisco.com/go/cfn からアクセスします。Cisco.com のアカウントは必要ありません。
auto-QoS の前提条件
• ルーテッド ポートで Cisco IP Phone の自動 QoS をイネーブルにすると、スタティック IP アドレスを IP Phone に割り当てます。
• デフォルトでは、CDP 機能はすべてのポート上でイネーブルです。自動 QoS が適切に動作するために、CDP をディセーブルにしないでください。
auto-QoS の制約事項
• この機能を使用するには、スイッチが LAN Base イメージを実行している必要があります。
• 接続される装置は Cisco Call Manager バージョン 4 以降を使用する必要があります。
• このリリースは、Cisco IP SoftPhone Version 1.3(3) 以降のみをサポートします。
• auto-QoS のデフォルトを利用するには、auto-QoS をイネーブルにしてから、その他の QoS コマンドを設定する必要があります。必要に応じて QoS 設定を微調整できますが、自動 QoS が完了した後にのみ調整することを推奨します。詳細については、「コンフィギュレーションにおける自動 QoS の影響」を参照してください。
• スイッチで受信された制御トラフィック(スパニングツリー ブリッジ プロトコル データ ユニット(BPDU)やルーティング アップデート パケットなど)には、入力 QoS 処理がすべて行われます。
• キュー設定を変更すると、データが失われることがあります。したがって、トラフィックが最小のときに設定を変更するようにしてください。
• 自動 QoS は、非ルーテッド ポートおよびルーテッド ポートで Cisco IP Phone に VoIP のスイッチを設定します。また、自動 QoS は Cisco SoftPhone アプリケーションを稼働するデバイスの VoIP 用にスイッチを設定します。
• Cisco SoftPhone を稼働するデバイスが非ルーテッド ポートまたはルーテッド ポートに接続されている場合、スイッチはポート単位で Cisco SoftPhone アプリケーション 1 つのみをサポートします。
• auto-Qos VoIP では、priority-queue インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを出力インターフェイスに使用します。ポリシー マップおよび信頼できるデバイスを Cisco IP Phone の同一インターフェイス上に設定することも可能です。
• auto-QoS をイネーブルにした後、名前に AutoQoS を含むポリシー マップや集約ポリサーを変更しないでください。ポリシー マップや集約ポリサーを変更する必要がある場合、そのコピーを作成し、コピーしたポリシー マップやポリサーを変更します。生成したポリシー マップではなくこの新しいポリシー マップを使用するには、生成したポリシー マップをインターフェイスから削除し、新しいポリシー マップをインターフェイスに適用します。
• 自動 QoS は、スタティック アクセス、ダイナミックアクセス、音声 VLAN アクセス、およびトランク ポートでイネーブルにできます。
auto-QoS について
この章では、スイッチで自動 Quality of Service(auto-QoS)コマンドを使用して、QoS を設定する方法について説明します QoS を使用すると、特定のトラフィックを他のトラフィック タイプよりも優先的に処理できます。QoS を使用しなかった場合、スイッチはパケットの内容やサイズに関係なく、各パケットにベストエフォート型のサービスを提供します。信頼性、遅延限度、またはスループットに関して保証することなく、スイッチはパケットを送信します。
QoS は物理ポートおよびスイッチ仮想インターフェイス(SVI)に設定できます。ポリシー マップを適用する他に、分類、キューイング、およびスケジューリングなどの QoS を同じ方法で物理ポートおよび SVI に設定します。物理ポートに QoS を設定した場合は、非階層型のポリシー マップをポートに適用します。SVI に QoS を設定すると、非階層型、または階層型のポリシー マップが適用されます。
スイッチは、モジュラ QoS CLI(MQC)コマンドの一部をサポートします。MQC コマンドの詳細については、『 Cisco IOS Quality of Service Solutions Guide 』の「Modular Quality of Service Command-Line Interface Overview」の章を参照してください。
Auto-QoS
自動 QoS 機能を使用して、QoS 機能の配置を容易にできます。自動 QoS は、ネットワーク設計を確認し、スイッチがさまざまなトラフィック フローに優先度を指定できるように QoS 設定をイネーブルにします。自動 QoS は、デフォルト(ディセーブル)の QoS 動作を使用せずに、入力および出力キューを使用します。スイッチはパケットの内容やサイズに関係なく、各パケットにベストエフォート型のサービスを提供し、単一キューからパケットを送信します。
自動 QoS をイネーブルにすると、トラフィック タイプおよび入力パケット ラベルに基づいてトラフィックを自動的に分類します。スイッチは分類した結果を使用して適切な出力キューを選択します。
sdm prefer dual ipv4-and-ipv6 グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用してデュアル IPv4 および IPv6 SDM テンプレートを設定すると、自動 QoS で IPv4 と IPv6 の両方のトラフィックがサポートされます。
自動 QoS コマンドを使用して Cisco IP Phone、および Cisco SoftPhone アプリケーションを実行するデバイスに接続するポートを指定します。また、アップリンクを介して信頼のおけるトラフィックを受信するポートを指定します。自動 QoS は次の機能を実行します。
• Cisco IP Phone の有無を検知します。
• QoS 分類の設定
• 出力キューの設定
生成される自動 QoS 設定
デフォルトでは、自動 QoS はすべてのポートでディセーブルです。
auto-QoS がイネーブルの場合は、 に示すように、入力パケットのラベルを使用して、トラフィックの分類、パケット ラベルの割り当て、および入力/出力キューの設定を行います( 表 39-1 を参照)。
表 39-1 トラフィック タイプ、パケット ラベル、およびキュー
|
|
|
|
|
|
|
DSCP |
46 |
24、26 |
48 |
56 |
34 |
- |
CoS |
5 |
3 |
6 |
7 |
4 |
- |
CoS/入力キュー マップ |
2、3、4、5、6、7(キュー 2) |
0、1(キュー 1) |
CoS/出力キュー マップ |
5(キュー 1) |
3、6、7(キュー 2) |
4(キュー 3) |
2(キュー 3) |
0、1 (キュー 4) |
表 39-2 に、入力キューに対して生成された自動 QoS の設定を示します。
表 39-2 入力キューに対する Auto-QoS の設定
|
|
|
|
|
SRR 共有 |
1 |
0、1 |
81 % |
67 % |
プライオリティ |
2 |
2、3、4、5、6、7 |
19 % |
33 % |
表 39-3 に、出力キューに対して生成される auto-QoS の設定を示します。
表 39-3 出力キューに対する auto-QoS の設定
|
|
|
|
|
10/100 イーサネット ポートのキュー(バッファ)サイズ
|
プライオリティ |
1 |
5 |
最大 100% |
16 % |
10% |
SRR 共有 |
2 |
3、6、7 |
10% |
6 % |
10% |
SRR 共有 |
3 |
2、4 |
60% |
17 % |
26 % |
SRR 共有 |
4 |
0、1 |
20% |
61 % |
54 % |
最初のポートで auto-QoS 機能をイネーブルにすると、次の自動アクションが実行されます。
• QoS がグローバルにイネーブルになり( mls qos グローバル コンフィギュレーション コマンド)、そのあと、他のグローバル コンフィギュレーション コマンドが追加されます。
• Cisco IP Phone に接続されたネットワークの端にあるポート上で auto qos voip cisco-phone インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを入力すると、スイッチは信頼境界機能をイネーブルにします。スイッチは、Cisco Discovery Protocol(CDP)を使用して、Cisco IP Phone が存在するかしないかを検出します。Cisco IP Phone が検出されると、ポートの入力分類は、パケットで受け取った QoS ラベルを信頼するように設定されます。また、スイッチはポリシングを使用してパケットがプロファイル内か、プロファイル外かを判断し、パケットに対するアクションを指定します。パケットに 24、26、または 46 という DSCP 値がない場合、またはパケットがプロファイル外にある場合、スイッチは DSCP 値を 0 に変更します。Cisco IP Phone が存在しない場合、ポートの入力分類は、パケットで受け取った QoS ラベルを信頼しないように設定されます。スイッチは、 表 39-2 および 表 39-3 の設定に従ってポート上の入力および出力キューを設定します。ポリシングがポリシーマップ分類と一致したトラフィックに適用された後で、スイッチが信頼境界の機能をイネーブルにします。
• auto qos voip cisco-softphone インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを、Cisco SoftPhone を稼働するデバイスに接続されたネットワークのエッジのポートに入力すると、スイッチはポリシングを使用して、パケットがプロファイルの内部または外部にいるかを判断し、パケット上のアクションを指定します。パケットに 24、26、または 46 という DSCP 値がない場合、またはパケットがプロファイル外にある場合、スイッチは DSCP 値を 0 に変更します。スイッチは、 表 39-2 および 表 39-3 の設定に従ってポート上の入力および出力キューを設定します。
• ネットワーク内部に接続されたポート上で、 auto qos voip trust インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを入力した場合、スイッチは、入力パケットでルーティングされないポートの CoS 値、またはルーテッド ポートの DSCP 値を信頼します(トラフィックが他のエッジ装置ですでに分類されていることが前提条件になります)。スイッチは、 表 39-2 および 表 39-3 の設定値に従ってポートの入力キューと出力キューを設定します。
信頼境界機能の詳細については、「ポート セキュリティを確保するための信頼境界機能の設定」を参照してください。
auto qos voip cisco-phone 、 auto qos voip cisco-softphone 、または auto qos voip trust インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用して自動 QoS をイネーブルにする場合、スイッチはトラフィック タイプおよび入力パケット ラベルに応じて自動的に QoS 設定を生成し、 表 39-4 にリストされているコマンドをポートに適用します。
表 39-4 生成される自動 QoS 設定
|
|
スイッチが自動的に標準 QoS をイネーブルにして Cos/DSCP マップ(着信パケットの CoS 値の DSCP 値へのマッピング)を設定します。 |
Switch(config)#
mls qos map cos-dscp 0 8 16 26 32 46 48 56
|
スイッチが、自動的に CoS 値を入力キューおよびしきい値 ID にマッピングします。 |
Switch(config)#
no mls qos srr-queue input cos-map
Switch(config)#
mls qos srr-queue input cos-map queue 1 threshold 3 0
Switch(config)#
mls qos srr-queue input cos-map queue 1 threshold 2 1
Switch(config)#
mls qos srr-queue input cos-map queue 2 threshold 1 2
Switch(config)#
mls qos srr-queue input cos-map queue 2 threshold 2 4 6 7
Switch(config)#
mls qos srr-queue input cos-map queue 2 threshold 3 3 5
|
スイッチが、自動的に CoS 値を出力キューおよびしきい値 ID にマッピングします。 |
Switch(config)#
no mls qos srr-queue output cos-map
Switch(config)#
mls qos srr-queue output cos-map queue 1 threshold 3 5
Switch(config)#
mls qos srr-queue output cos-map queue 2 threshold 3 3 6 7
Switch(config)#
mls qos srr-queue output cos-map queue 3 threshold 3 2 4
Switch(config)#
mls qos srr-queue output cos-map queue 4 threshold 2 1
Switch(config)#
mls qos srr-queue output cos-map queue 4 threshold 3 0
|
スイッチが、自動的に DSCP 値を入力キューおよびしきい値 ID にマッピングします。 |
Switch(config)#
no mls qos srr-queue input dscp-map
Switch(config)#
mls qos srr-queue input dscp-map queue 1 threshold 2 9 10 11 12 13 14 15
Switch(config)#
mls qos srr-queue input dscp-map queue 1 threshold 3 0 1 2 3 4 5 6 7
Switch(config)#
mls qos srr-queue input dscp-map queue 1 threshold 3 32
Switch(config)#
mls qos srr-queue input dscp-map queue 2 threshold 1 16 17 18 19 20 21 22 23
Switch(config)#
mls qos srr-queue input dscp-map queue 2 threshold 2 33 34 35 36 37 38 39 48
Switch(config)#
mls qos srr-queue input dscp-map queue 2 threshold 2 49 50 51 52 53 54 55 56
Switch(config)#
mls qos srr-queue input dscp-map queue 2 threshold 2 57 58 59 60 61 62 63
Switch(config)#
mls qos srr-queue input dscp-map queue 2 threshold 3 24 25 26 27 28 29 30 31
Switch(config)#
mls qos srr-queue input dscp-map queue 2 threshold 3 40 41 42 43 44 45 46 47
|
スイッチが、自動的に DSCP 値を出力キューおよびしきい値 ID にマッピングします。 |
Switch(config)#
no mls qos srr-queue output dscp-map
Switch(config)#
mls qos srr-queue output dscp-map queue 1 threshold 3 40 41 42 43 44 45 46 47
Switch(config)#
mls qos srr-queue output dscp-map queue 2 threshold 3 24 25 26 27 28 29 30 31
Switch(config)#
mls qos srr-queue output dscp-map queue 2 threshold 3 48 49 50 51 52 53 54 55
Switch(config)#
mls qos srr-queue output dscp-map queue 2 threshold 3 56 57 58 59 60 61 62 63
Switch(config)#
mls qos srr-queue output dscp-map queue 3 threshold 3 16 17 18 19 20 21 22 23
Switch(config)#
mls qos srr-queue output dscp-map queue 3 threshold 3 32 33 34 35 36 37 38 39
Switch(config)#
mls qos srr-queue output dscp-map queue 4 threshold 1 8
Switch(config)#
mls qos srr-queue output dscp-map queue 4 threshold 2 9 10 11 12 13 14 15
Switch(config)#
mls qos srr-queue output dscp-map queue 4 threshold 3 0 1 2 3 4 5 6 7
|
スイッチが自動的に入力キューを設定します。キュー 2 がプライオリティ キューでキュー 1 が共有モードです。また、スイッチは、入力キューの帯域幅とバッファ サイズも設定します。 |
Switch(config)#
no mls qos srr-queue input priority-queue 1
Switch(config)#
no mls qos srr-queue input priority-queue 2
Switch(config)#
mls qos srr-queue input bandwidth 90 10
Switch(config)#
mls qos srr-queue input threshold 1 8 16
Switch(config)#
mls qos srr-queue input threshold 2 34 66
Switch(config)#
mls qos srr-queue input buffers 67 33
|
スイッチが自動的に出力キューのバッファ サイズを設定します。ポートにマッピングされた出力キューの帯域幅と SRR モード(シェーピングまたは共有)を設定します。 |
Switch(config)#
mls qos queue-set output 1 threshold 1 138 138 92 138
Switch(config)#
mls qos queue-set output 1 threshold 2 138 138 92 400
Switch(config)#
mls qos queue-set output 1 threshold 3 36 77 100 318
Switch(config)#
mls qos queue-set output 1 threshold 4 20 50 67 400
Switch(config)#
mls qos queue-set output 2 threshold 1 149 149 100 149
Switch(config)#
mls qos queue-set output 2 threshold 2 118 118 100 235
Switch(config)#
mls qos queue-set output 2 threshold 3 41 68 100 272
Switch(config)#
mls qos queue-set output 2 threshold 4 42 72 100 242
Switch(config)#
mls qos queue-set output 1 buffers 10 10 26 54
Switch(config)#
mls qos queue-set output 2 buffers 16 6 17 61
Switch(config-if)#
priority-que out
Switch(config-if)#
srr-queue bandwidth share 10 10 60 20
|
auto qos voip trust コマンドを入力した場合、 mls qos trust cos コマンドを使用することによって、スイッチは非ルーテッド ポートで受信したパケットの CoS 値を信頼するように、または mls qos trust dscp コマンドを使用することによって、ルーテッド ポートで受信したパケットの DSCP 値を信頼するように、自動的に入力分類を設定します。 |
Switch(config-if)#
mls qos trust cos
Switch(config-if)#
mls qos trust dscp
|
auto qos voip cisco-phone コマンドを入力すると、スイッチは自動的に信頼境界機能をイネーブルにします。この機能は、CDP を使用して Cisco IP Phone の有無を検出するものです。 |
Switch(config-if)#
mls qos trust device cisco-phone
|
auto qos voip cisco-softphone コマンドを入力すると、スイッチが自動的にクラス マップおよびポリシー マップを作成します。 |
Switch(config)#
mls qos map policed-dscp 24 26 46 to 0
Switch(config)#
class-map match-all AutoQoS-VoIP-RTP-Trust
Switch(config-cmap)#
match ip dscp ef
Switch(config)#
class-map match-all AutoQoS-VoIP-Control-Trust
Switch(config-cmap)#
match ip dscp cs3 af31
Switch(config)#
policy-map AutoQoS-Police-SoftPhone
Switch(config-pmap)#
class AutoQoS-VoIP-RTP-Trust
Switch(config-pmap-c)#
set dscp ef
Switch(config-pmap-c)#
police 320000 8000 exceed-action policed-dscp-transmit
Switch(config-pmap)#
class AutoQoS-VoIP-Control-Trust
Switch(config-pmap-c)#
set dscp cs3
Switch(config-pmap-c)#
police 32000 8000 exceed-action policed-dscp-transmit
|
クラス マップとポリシー マップを作成すると、スイッチは自動的にポリシー マップ(別名 AutoQoS-Police-SoftPhone )を、Cisco SoftPhone 機能を備えた自動 QoS がイネーブルである入力インターフェイスに適用します。 |
Switch(config-if)#
service-policy input AutoQoS-Police-SoftPhone
|
auto qos voip cisco-phone コマンドを入力すると、スイッチが自動的にクラス マップおよびポリシー マップを作成します。 |
witch(config)#
mls qos map policed-dscp 24 26 46 to 0
Switch(config)#
class-map match-all AutoQoS-VoIP-RTP-Trust
Switch(config-cmap)#
match ip dscp ef
Switch(config)#
class-map match-all AutoQoS-VoIP-Control-Trust
Switch(config-cmap)#
match ip dscp cs3 af31
Switch(config)#
policy-map AutoQoS-Police-CiscoPhone
Switch(config-pmap)#
class AutoQoS-VoIP-RTP-Trust
Switch(config-pmap-c)#
set dscp ef
Switch(config-pmap-c)#
police 320000 8000 exceed-action policed-dscp-transmit
Switch(config-pmap)#
class AutoQoS-VoIP-Control-Trust
Switch(config-pmap-c)#
set dscp cs3
Switch(config-pmap-c)#
police 32000 8000 exceed-action policed-dscp-transmit
|
クラス マップとポリシー マップを作成すると、スイッチは自動的にポリシー マップ(別名 AutoQoS-Police-CiscoPhone )を、Cisco IP Phone 機能を備えた自動 QoS がイネーブルである入力インターフェイスに適用します。 |
Switch(config-if)#
service-policy input AutoQoS-Police-CiscoPhone
|
コンフィギュレーションにおける自動 QoS の影響
自動 QoS がイネーブルになっていると、 auto qos voip インターフェイス コンフィギュレーション コマンドおよび生成された設定が、実行コンフィギュレーションに追加されます。
スイッチは、自動 QoS が生成したコマンドを、CLI から入力したように適用します。既存のユーザ設定では、生成されたコマンドの適用に失敗することがあります。また、生成されたコマンドで既存の設定が上書きされることもあります。これらのアクションは、警告を表示せずに実行されます。生成されたコマンドがすべて正常に適用された場合、上書きされなかったユーザ入力の設定は実行コンフィギュレーション内に残ります。上書きされたユーザ入力の設定は、現在の設定をメモリに保存せずに、スイッチをリロードすると復元できます。生成されたコマンドの適用に失敗した場合は、前の実行コンフィギュレーションが復元されます。
自動 QoS がイネーブルまたはディセーブルの場合に自動生成される QoS コマンドを表示するには、 debug auto qos 特権 EXEC コマンドを入力して から 、自動 QoS をイネーブルにします。詳細については、このリリースに対応するコマンド リファレンスにある debug autoqos コマンドの項を参照してください。
ポートの auto-QoS をディセーブルにするには、no auto qos voip インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。このポートに対して、auto-QoS によって生成されたインターフェイス コンフィギュレーション コマンドだけが削除されます。auto-QoS をイネーブルにした最後のポートで、 no auto qos voip コマンドを入力すると、auto-QoS によって生成されたグローバル コンフィギュレーション コマンドが残っている場合でも、auto-QoS はディセーブルと見なされます(グローバル コンフィギュレーションによって影響を受ける他のポートでのトラフィックの中断を避けるため)。
no mls qos グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して、auto-QoS によって生成されたグローバル コンフィギュレーション コマンドをディセーブルにできます。QoS がディセーブルの場合は、パケットが変更されない(パケット内の CoS、DSCP、および IP precedence 値は変更されない)ため、信頼できるポートまたは信頼できないポートといった概念はありません。トラフィックは Pass-Through モードでスイッチングされます(パケットは書き換えられることなくスイッチングされ、ポリシングなしのベスト エフォートに分類されます)。
auto-QoS の設定方法
VoIP 用自動 QoS のイネーブル化
|
|
|
ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
interface interface-id |
Cisco IP Phone に接続されたポート、Cisco SoftPhone 機能を実行する装置に接続されたポート、またはネットワーク内部の信頼性のある他のスイッチやルータに接続されたアップリンク ポートを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
auto qos voip { cisco-phone | cisco-softphone | trust } |
Auto-QoS をイネーブルにします。 • cisco-phone : Cisco IP Phone に接続するポートを指定します。着信パケットの QoS ラベルは電話が検出された場合のみ信頼されます。 • cisco-softphone : Cisco SoftPhone 機能を実行するデバイスに接続するポートを指定します。 • trust : 信頼性のあるスイッチまたはルータに接続するアップリンク ポートを指定します。入力パケットの VoIP トラフィック分類は信頼されています。 |
ステップ 4 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
VoIP トラフィックに優先度を指定する QoS 設定
この作業では、QoS ドメインのエッジにあるスイッチで VoIP トラフィックを他のトラフィックより優先させるように設定する方法について説明します。
|
|
|
ステップ 1 |
debug auto qos |
Auto-QoS のデバッグをイネーブルにします。デバッグをイネーブルにすると、スイッチは、自動 QoS がイネーブルである場合に自動的に生成される QoS 設定を表示します。 |
ステップ 2 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
cdp enable |
CDP をグローバルにイネーブルにします。デフォルトでは有効に設定されています。 |
ステップ 4 |
interface interface-id |
Cisco IP Phone に接続するスイッチ ポートを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 5 |
auto qos voip cisco-phone |
インターフェイス上で自動 QoS をイネーブルにし、インターフェイスが Cisco IP Phone に接続されるように指定します。 着信パケット内の QoS ラベルは、Cisco IP Phone が検出された場合だけ信頼されます。 |
ステップ 6 |
exit |
グローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。 |
ステップ 7 |
|
Cisco IP Phone に接続されているポートの数だけ、ステップ 4 ~ 6 を繰り返します。 |
ステップ 8 |
interface interface-id |
信頼できるスイッチまたはルータに接続されていると識別されたスイッチ ポートを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。図 39-1を参照してください。 |
ステップ 9 |
auto qos voip trust |
ポートで自動 QoS をイネーブルにし、そのポートが信頼できるルータまたはスイッチに接続されるように指定します。 |
ステップ 10 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
auto-QoS のモニタリングおよびメンテナンス
|
|
show auto qos [ interface [ interface-id ]] |
自動 QoS がイネーブルのインターフェイスで入力される QoS コマンドを表示します。 |
show mls qos |
グローバル QoS コンフィギュレーション情報を表示します。 |
show mls qos interface [ interface-id ] [ buffers | queueing ] |
ポート レベルで QoS 情報を表示します。 |
show mls qos maps [ cos-dscp | cos-input-q | cos-output-q | dscp-cos | dscp-input-q | dscp-mutation | dscp-output-q | ip-prec-dscp | policed-dscp ] |
QoS マッピング情報を表示します。分類では、QoS はマッピング テーブルを使用してトラフィックのプライオリティを表示し、受信した CoS、DSCP、または IP precedence 値から対応する CoS または DSCP 値を取得します。 |
show mls qos input-queue |
入力キューの QoS 設定を表示します。 |
show running-config |
定義されたマクロを含む現在の動作設定を表示します。 |
auto-QoS の設定例
auto-QoS ネットワーク:例
この例では、VoIP トラフィックが他のすべてのトラフィックよりも優先されるネットワーク上で、自動 QoS を実装する方法を示します。QoS ドメインのエッジにあるワイヤリング クローゼット内のスイッチ上で、自動 QoS はイネーブルです。
QoS パフォーマンスを最適にするには、ネットワーク内部の装置すべてで自動 QoS をイネーブルにします。
図 39-1 ネットワークでの自動 QoS の設定例
自動 QoS VoIP の信頼のイネーブル化:例
次の例では、ポートに接続されているスイッチまたはルータが信頼できる装置である場合に、auto-QoS をイネーブルにし、着信パケットで受信した QoS ラベルを信頼する方法を示します。
Switch(config)# interface gigabitethernet1/1
Switch(config-if)# auto qos voip trust
その他の関連資料
ここでは、スイッチ管理に関する参考資料について説明します。
関連資料
|
|
Cisco IE 2000 コマンド |
『 Cisco IE 2000 Switch Command Reference , Release 15.0(1)EY』 |
Cisco IOS 基本コマンド |
『Cisco IOS Configuration Fundamentals Command Reference』 |
標準 QoS(Standard SIP) |
「標準 QoS の設定」 |
標準
|
|
この機能でサポートされる新規の標準または変更された標準はありません。また、既存の標準のサポートは変更されていません。 |
-- |
RFC
|
|
この機能によりサポートされた新規 RFC または改訂 RFC はありません。またこの機能による既存 RFC のサポートに変更はありません。 |
-- |