ネットワーク管理システムとの統合
CiscoWorks2000 またはその他の SNMP ベースのネットワーク管理システムを使用して、Cisco Emergency Responder(Emergency Responder)サーバのステータスをリモートで管理できます。CiscoWorks2000 は標準のシスコ ネットワーク管理システムですが、Emergency Responder には付属していません。CiscoWorks2000、Campus Manager、および Topology Service の詳細については、次の URL にあるマニュアルを参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/products/sw/netmgtsw/tsd_products_support_category_home.html
次のトピックでは、Emergency Responder とネットワーク管理システムとの統合に役立つ情報について説明します。
• 「CDP サポートの概要」
• 「Cisco Emergency Responder サブシステム ステータスのモニタリング」
• 「syslog からの情報収集」
CDP サポートの概要
Emergency Responder は、アクティブなインターフェイス上で Cisco Discovery Protocol(CDP)を使用して、指定されたマルチキャスト アドレス宛てに CDP メッセージを定期的に送信します。これらのメッセージには、デバイスの識別、インターフェイス名、システム機能、SNMP エージェント アドレス、存続可能時間などの情報が含まれます。CDP をサポートするすべてのシスコ デバイスは、この定期的なメッセージをリッスンして Emergency Responder サーバの位置を確認できます。
CiscoWorks2000 Server は CDP から提供される情報を使用して、Emergency Responder サーバ、Campus Manager アプリケーション、および Topology Service を検出し、Emergency Responder サーバを表示するトポロジ マップを作成できます。
Emergency Responder サーバは、CDP メッセージの送信のほか、CDP をサポートする電話機の位置確認に CDP を使用します。スイッチに対する SNMP クエリーを介して Emergency Responder がこの情報を入手できるように、スイッチで CDP をイネーブルにしておく必要があります。
表 16-1 に、Emergency Responder ハードウェア プラットフォームの SNMP OID を示します。
表 16-1 Cisco Emergency Responder ハードウェア プラットフォーム OID
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Cisco MCS-7815-I |
1.3.6.1.4.1.9.1.582 |
Cisco MCS-7825-H |
1.3.6.1.4.1.9.1.583 |
Cisco MCS-7825-I |
1.3.6.1.4.1.9.1.746 |
Cisco MCS-7835-H |
1.3.6.1.4.1.9.1.584 |
Cisco MCS-7835-I |
1.3.6.1.4.1.9.1.585 |
Cisco MCS-7845-H |
1.3.6.1.4.1.9.1.586 |
Cisco MCS-7845-I |
1.3.6.1.4.1.9.1.587 |
Cisco Emergency Responder サブシステム ステータスのモニタリング
Emergency Responder は SYSAPPL-MIB をサポートします。これにより、CiscoWorks2000 またはサードパーティの SNMP ブラウザを使用して、次の Emergency Responder コンポーネントに関する情報にリモート アクセスできます。
• Cisco Emergency Responder サーバ
– CERServer.exe
• Cisco PhoneTrackingEngine
– CERPhoneTracking.exe
• MSQL Server 関連のサービス
SYSAPPL-MIB は SNMP を使用します。Emergency Responder では次の SYSAPPL-MIB テーブルをサポートしています。
• SysApplInstallPkgTable:メーカー、製品名、インストールされているバージョン、インストールした日付、位置などのアプリケーション情報を提供します。これは、関連する [Application Administration Web] ページ(適用される場合)にアクセスする部分 URL です。
• SysApplRunTable:アプリケーションの起動時間と実行時のステータスが記述されます。
• SysApplInstallElmtTable:個々のアプリケーション要素、または関連する実行可能要素が記述されます。これは SysApplInstallPkgTable に定義されているアプリケーションから構成されます。
• SysApplElmtRunTable:ホスト システムで現在実行されているプロセス、または実行可能要素が記述されます。
syslog からの情報収集
Cisco Syslog Collector を使用するように Emergency Responder を設定できます。Cisco Syslog Collector と Cisco Syslog Analyzer は、Resource Management Essentials パッケージの一部として、CiscoWorks2000 と共に提供されます。また、Emergency Responder からの syslog 出力を、他のネットワーク管理システムに流用することもできます。
Cisco Syslog Collector は、Emergency Responder にレポートされるメッセージの共通システム ログを保守します。
Cisco Syslog Analyzer は、すべてのイベントを効率的に制御および表示するため、読み取りや解釈が容易で、システム メンテナンスと問題解決にも簡単に利用できます。
Cisco Syslog Collector のインストールと設定については、CiscoWorks2000 のマニュアルを参照してください。
syslog をイネーブルにするには、次の手順を実行します。
手順
ステップ 1 [System] > [Cisco ER Group Settings] を選択します。
Emergency Responder で [Emergency Responder Group Settings] ページが開きます。
ステップ 2 [Enable Syslog] で [enable] を選択します。
ステップ 3 [Syslog Server] フィールドにサーバの完全修飾 DNS 名を入力します(server.domain.com など)。
ステップ 4 [Update Settings] をクリックして、変更を保存します。
Emergency Responder でただちに syslog へのメッセージの書き込みが開始されます。
関連項目
詳細については、『 Cisco Emergency Responder 8.6 Administration Guide 』 の「Cisco Emergency Responder」を参照してください。