ローカル不揮発性ストレージへのロギング

ローカル不揮発性ストレージへのロギング機能では、システム ロギング メッセージを Advanced Technology Attachment フラッシュ ディスクに保存できます。デバイスが再起動しても、ブートフラッシュまたはハードディスクに保存されたメッセージは消去されません。

ローカル不揮発性ストレージへのロギングの前提条件

logging buffered コマンドをイネーブルにする

logging persistent コマンドを使用して、ローカル不揮発性ストレージへのロギング機能をイネーブルにする前に、logging buffered コマンドを使用して、内部バッファへのメッセージのロギングをイネーブルにする必要があります。詳細については、「ブートフラッシュまたはハードディスクへのロギング メッセージの書き込み」セクションを参照してください。

ローカル不揮発性ストレージへのロギングの制約事項

使用できるブートフラッシュまたはハードディスクの容量によって、保存されるログ ファイルのサイズと数が制限される

システム ロギング メッセージに割り当てられるブートフラッシュまたはハードディスクの容量によって、保存できるロギング ファイルの数が制限されます。割り当てしきい値を超えると、ディレクトリ内の最も古いログ ファイルが削除され、新しいシステム ロギング メッセージ用の容量を用意します。システム ロギング メッセージを恒久的に保存するには、外部デバイスにアーカイブする必要があります。詳細については、「外部ディスクへのロギング メッセージのコピー」セクションを参照してください。


Note


ローカル不揮発性ストレージへのロギングは、最大 2 GB の記憶域を使用する場合があります。


ローカル不揮発性ストレージへのロギングに関する情報

システム ロギング メッセージ

システム ロギング メッセージには、デバイスのアプリケーション プログラミング インターフェイス(API)によって生成されたエラーおよびデバッグ メッセージが含まれます。一般的に、ロギング メッセージはデバイスのメモリ バッファに保存され、バッファが満杯になると古いメッセージが新しいメッセージで上書きされます。デバイスが再起動すると、すべてのロギング メッセージがメモリ バッファから消去されます。

ローカル不揮発性ストレージへのロギングの設定方法

ブートフラッシュまたはハードディスクへのロギング メッセージの書き込み

ローカル不揮発性ストレージへのロギング機能をイネーブルにし、ブートフラッシュまたはハードディスクにロギング メッセージを書き込むには、次の作業を実行します。

SUMMARY STEPS

  1. enable
  2. configure terminal
  3. logging buffered [buffer-size | severity-level ]
  4. logging persistent [url harddisk: / directory ] [size filesystem-size ] [filesize logging-file-size ]

DETAILED STEPS

  Command or Action Purpose

Step 1

enable

Example:


Device> enable

特権 EXEC モードを有効にします。

  • パスワードを入力します(要求された場合)。

Step 2

configure terminal

Example:


Device# configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードをイネーブルにします。

Step 3

logging buffered [buffer-size | severity-level ]

Example:


Device(config)# logging buffered

ローカル バッファへのシステム メッセージ ロギングをイネーブルにし、バッファにロギングするメッセージをシビラティ(重大度)に基づいて制限します。

  • オプションの buffer-size の引数は、バッファのサイズを指定します。指定できる値の範囲は 4096 ~ 4294967295 です。デフォルトのサイズは、プラットフォームによって異なります。

  • オプションの severity-level 引数は、バッファへのメッセージのロギングを、指定されたシビラティ(重大度)またはそれ以上のレベルのメッセージに制限します。

Step 4

logging persistent [url harddisk: / directory ] [size filesystem-size ] [filesize logging-file-size ]

Example:


Device(config)# logging persistent url harddisk:/syslog size 134217728 filesize 16384

Note

 

デフォルト値は次のとおりです。url: bootflash:/syslog filesystem-size: 10% of total disk space logging-file-size: 262144

メモリ バッファ内のロギング メッセージを、デバイスのブートフラッシュまたはハードディスク上の指定のディレクトリに書き込みます。

  • ロギング メッセージをブートフラッシュまたはハードディスク上のファイルに書き込む前に、シスコ ソフトウェアは、十分なディスク領域があるかどうかをチェックします。十分なディスク スペースがない場合、ロギング メッセージの最も古いファイル(タイムスタンプによる)が削除され、現在のファイルが保存されます。

  • ログ ファイルのファイル名フォーマットは log_MM:DD:YYYY::hh:mm:ss です(例:log_11:26:2012::01:01:41)。

Note

 

この機能は、そのファイル名の形式(秒レベルまでのタイムスタンプ サフィックスが含まれている)により、1 秒あたり 1 つのログ ファイルだけをサポートします。

Note

 
このコマンドのデフォルトは次のとおりです。
  • url: bootflash:/syslog Filesystem-size: 10% of total disk space. Logging-file-size: 262144

外部ディスクへのロギング メッセージのコピー

ロギング メッセージを、ブートフラッシュまたはハードディスクから外部ディスクにコピーするには、次の作業を実行します。

SUMMARY STEPS

  1. enable
  2. copy source-url destination-url

DETAILED STEPS

  Command or Action Purpose

Step 1

enable

Example:


Device> enable

特権 EXEC モードを有効にします。

  • パスワードを入力します(要求された場合)。

Step 2

copy source-url destination-url

Example:


Device# copy harddisk:/syslog ftp://myuser/mypass@192.168.1.129/syslog

ブートフラッシュまたはハードディスク上の指定のファイルまたはディレクトリを、FTP 経由で指定の URL にコピーします。

ローカル不揮発性ストレージへのロギングの設定例

例:ブートフラッシュまたはハードディスクへのロギング メッセージの書き込み

次に、最大 134217728 バイト(128 MB)のロギング メッセージをディスク 0 の syslog ディレクトリに書き込み、16384 バイトのファイル サイズを指定する例を示します。


Device(config)# logging buffered
Device(config)# logging persistent url harddisk:/syslog size 134217728 filesize 16384

例:外部ディスクへのロギング メッセージのコピー

次に、ロギング メッセージをデバイスのブートフラッシュまたはハードディスクから外部ディスクにコピーする例を示します。


Device# copy harddisk:/syslog ftp://myuser/mypass@192.168.1.129/syslog

その他の参考資料

関連資料

関連項目

マニュアル タイトル

copy コマンド

Cisco IOS Configuration Fundamentals Command Reference

ネットワーク管理コマンド(logging コマンドを含む):コマンド構文の詳細、デフォルト設定、コマンド モード、コマンド履歴、使用上のガイドライン、および例

『Cisco IOS Network Management Command Reference』

MIB

MIB

MIB のリンク

  • この機能によってサポートされる新しい MIB または変更された MIB はありません。またこの機能による既存 MIB のサポートに変更はありません。

選択したプラットフォーム、Cisco IOS XE リリース、およびフィーチャ セットの MIB を検索してダウンロードするには、次の URL にある Cisco MIB Locator を使用します。

http://www.cisco.com/go/mibs

シスコのテクニカル サポート

説明

リンク

右の URL にアクセスして、シスコのテクニカル サポートを最大限に活用してください。これらのリソースは、ソフトウェアをインストールして設定したり、シスコの製品やテクノロジーに関する技術的問題を解決したりするために使用してください。この Web サイト上のツールにアクセスする際は、Cisco.com のログイン ID およびパスワードが必要です。

http://www.cisco.com/cisco/web/support/index.html

ローカル不揮発性ストレージへのロギングの機能情報

次の表に、このモジュールで説明した機能に関するリリース情報を示します。この表は、ソフトウェア リリース トレインで各機能のサポートが導入されたときのソフトウェア リリースだけを示しています。その機能は、特に断りがない限り、それ以降の一連のソフトウェア リリースでもサポートされます。

プラットフォームのサポートおよびシスコ ソフトウェアイメージのサポートに関する情報を検索するには、Cisco Feature Navigator を使用します。Cisco Feature Navigator にアクセスするには、www.cisco.com/go/cfn に移動します。Cisco.com のアカウントは必要ありません。
Table 1. ローカル不揮発性ストレージへのロギングの機能情報

機能名

リリース

機能情報

ローカル不揮発性ストレージへのロギング

Cisco IOS XE Release 2.1

ローカル不揮発性ストレージへのロギング機能では、システム ロギング メッセージを Advanced Technology Attachment フラッシュ ディスクに保存できます。デバイスが再起動しても、ブートフラッシュまたはハードディスクに保存されたメッセージは消去されません。

次のコマンドが導入または変更されました。logging persistent