この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
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この章では、デバイスの管理に推奨する Cisco NX-OS ソフトウェアについて説明します。設定の変更、スーパーバイザ モジュール ステータスの確認、またはハードウェアの交換についても説明します。
• 設定の変更
• ロケータ LED
• デバッグの実行
ここでは、Cisco NX-OS の設定を変更する場合に推奨される手順面でのベスト プラクティスについて説明します。
設定のロールバック機能を使用すると、管理者は、新しい設定への変更が想定どおりに動作しなかった場合に設定を簡単にロールバックできるようにするための、設定チェックポイントを作成できます。実稼動ネットワークで変更制御手順によって変更を行う前に、設定のチェックポイントを作成するための設定ロールバック機能を使用することを推奨します。これによって、予見できない問題が発生した場合に、1 つのコマンドで元の設定を再適用できます。Cisco NX-OS Release 4.2(1) から、(手動またはライセンスの期限切れによって)機能がディセーブルの場合に、自動チェックポイントが作成されます。ライセンスの期限切れによる VDC の削除では、自動チェックポイントは生成されません。Cisco NX-OS Release 4.2(1) チェックポイントから、 checkpoint file コマンドを使用して作成しない場合に、チェックポイントがスタンバイ スーパーバイザに保存されます。次に、基本的なチェックポイントおよびロールバックの動作に関する例を示します。
Session Manager を使用すると、ACL および QoS の設定を、バッチ モードで実行コンフィギュレーションに設定できます。これは、設定を適用する前に、TCAM スペースなどのハードウェア リソースが使用可能かどうかを確認する場合に役に立ちます。ACL を適用する場合か、QoS を設定する場合には、Session Manager を常に使用する必要があります。次に、インターフェイスに対して ACL を設定、確認、および適用する処理について説明します。
ハイ アベイラビリティを使用するには、シャーシごとに 2 つのスーパーバイザ モジュールを取り付けることを推奨します。ここでは、冗長スーパーバイザ モジュールのステータスを確認し、必要な場合に手動でスーパーバイザ スイッチオーバーを実行する場合の情報について、説明します。
2 つのスーパーバイザ モジュールがある場合、スイッチの通常の動作中には、1 つのスーパーバイザ モジュールは「Active with HA standby」状態で、もう 1 つのスーパーバイザ モジュールは「HA Standby」状態である必要があります。
この項は、参考のために記載しており、必要のない場合があります。
スーパーバイザ スイッチオーバーは、2 つのスーパーバイザ モジュールがある場合に、シャーシを使用して手動で起動できます。スイッチオーバーが実行されると、前のアクティブなスーパーバイザ モジュールはリロードされ、スタンバイ スーパーバイザとしてオンライン状態に戻ります。スタンバイ スーパーバイザが「HA standby」ではない場合、スイッチオーバーを手動で実行することはできません。
Cisco NX-OS ソフトウェアでは、イーサネット I/O モジュール上でハードウェア コンポーネント(シャーシ、ファン、ファブリック、モジュール、電源)およびポートを識別する場合に役に立つ、ロケータ LED 機能がサポートされます。ハードウェアの交換またはイーサネット ポートに関する作業(追加、移動など)の物理的な作業を担当する、リモート サポート チームとともに作業を行う場合には、ロケータ LED 機能を使用する必要があります。シャーシ コンポーネントまたはインターフェイスのロケータ LED をディセーブルにするには、no locator-led コマンドを使用します。
(注) Cisco NX-OS CLI の構文は、Cisco NX-OS Release 4.1(2) で変更されました。locator-led コマンドが、廃止予定の blink コマンドに置き換わりました。I/O モジュールのイーサネット ポートのステータスは、show locator-led status コマンドの出力には表示されません。ポート ロケータ LED(ビーコン)がイネーブルかディセーブル化を判断するには、show interface コマンドを使用するか、または実行コンフィギュレーションを表示します。
コントロール プレーン プロトコルおよび CPU の使用率が高い場合にトラブルシューティングを行うには、イーサネット アナライザを使用します。イーサネット アナライザを使用すると、管理者は、スーパーバイザ モジュール CPU へ、およびスーパーバイザ モジュール CPU から、送信されるパケットを記録できます。CLI を使用して、パケットごとの簡略情報または詳細情報を記録して表示するか、または、Wireshark などのプロトコル アナライザにエクスポートできます。トラブルシューティングをする場合、対象パケットを特定するには簡略な記録を実行し、対象パケットをより詳細に分析するには詳細な記録を実行する必要があります。記録は、write または > オプションを使用してファイルにリダイレクトし、ローカルに保存できます。イーサネット アナライザでは、デフォルトで 10 フレームが記録されます。フレーム数を増加するには、limit-captured-frames <0- 2147483647> オプションを使用できます。値 0 は、制限がないことを意味し、10MB の循環バッファが作成されます。
(注) inband オプションでは、I/O モジュールのパケットが記録され、mgmt オプションでは、スーパーバイザ モジュール mgmt0 ポートが記録されます。
(注) CLI の構文は、Cisco NX-OS Release 4.x から Release 5.x で、少し変更されました。この CLI の出力は、NX-OS Release 5.1(1) から記録されます。
Intrusion Prevention Systems(IPS; 侵入防御システム)などのネットワーク サービスでトラブルシューティングまたはデータの提供を行う場合、Switched Port Analyzer(SPAN; スイッチド ポート アナライザ)を使用して、送信元から宛先へトラフィックをミラーできます。このマニュアルでは、SPAN の詳細については説明しませんが、トラブルシューティング後にアクティブにする必要がない場合には、ローカル セッションおよび ERSPAN セッションで shut コマンドを使用してディセーブルにすることを推奨します。これによって、ハードウェア リソースで、ファブリック全体に不要なトラフィックが充満することを防ぐことができます。ERSPAN 機能が、Cisco NX-OS Release 5.1(1) で導入されました。
Encapsulated Remote(ERSPAN; カプセル化リモート):
ここでは、デバッグを実行する場合の Cisco NX-OS 推奨のベスト プラクティスについて説明します。ネットワークのパフォーマンスに影響が及ぼされる可能性があるため、デバッグ コマンドの実行時には、常に注意を払ってください。
デバッグの出力は、デフォルトで、コンソール セッションおよびモニタリング セッション(SSH/Telnet)に記録されます。これは、ネットワーク パフォーマンスに影響を及ぼす可能性があります。デバッグの実行時には、スーパーバイザ モジュール CPU での処理のオーバーヘッドを抑制するには、出力を、コンソール セッションまたはターミナル セッションではなく、ファイルにリダイレクトする必要があります。次に、分析のためにデバッグの出力がファイルにリダイレクトされる例を示します。リダイレクトされたデバッグの出力は、log: ディレクトリに保存されます。デバッグの出力がファイルにリダイレクトされると、リモートの宛先に出力を表示するか、または、コピーできます。pipe オプションを使用すると、ログ ファイルを解析できます。 show debug コマンドによって現在のデバッグ ステータスが表示され、no debug all コマンドによってすべてのデバッグがディセーブルになります。
(注) 必要ではない、意図しないデバッグを実行したままにしないでください。