はじめに
ソフトウェアに関する不具合のトラブルシューティングを行う前に、ライトブルーのコンソール ポートを使用して端末または PC をルータに接続してください(接続方法については、「関連資料」にあるマニュアルを参照してください)。接続した端末または PC を使用して、ルータからのステータス メッセージの確認やコマンドの入力といったトラブルシューティング作業を行います。
また、Telnet を使用してリモートから各インターフェイス(イーサネット、ADSL、または電話)にアクセスすることもできます。Telnet オプションを使用する方法では、インターフェイスが稼動していることが前提になります。
代理店に連絡する前に
問題の原因が見つからない場合は、製品を購入した代理店に連絡し、指示を求めてください。代理店に連絡する前に、次の情報を用意してください。
• シャーシのタイプとシリアル番号
• 保守契約または保証の内容
• ソフトウェアのタイプとバージョン番号
• ハードウェアを受け取った日付
• 問題点の要約
• 問題箇所を特定するために行った手順の概要
ADSL のトラブルシューティング
ADSL 接続に問題が起こった場合は、次のことを確認してください。
• ADSL 回線が接続されており、ピン 3 とピン 4 を使用している。ADSL 接続の詳細については、ご使用のルータのハードウェア ガイドを参照してください。
• ADSL CD LED がオンになっている。点灯していない場合は、ルータが DSL アクセス マルチプレクサ(DSLAM)に接続されていない可能性があります。ADSL LED の詳細については、ご使用のルータのハードウェア インストレーション ガイドを参照してください。
• 非同期転送モード(ATM)の適切な仮想パス識別子/仮想回線識別子(VPI/VCI)が使用されている。
• DSLAM は Discrete Multi-Tone(DMT; ディスクリート マルチトーン)Issue 2 をサポートしている。
• Cisco ルータに接続している ADSL ケーブルは、10 BASE-T カテゴリ 5、Unshielded Twisted-Pair(UTP; シールドなしツイストペア)ケーブルを使用する必要がある。通常の電話用のケーブルを使用すると、回線エラーが起こる場合があります。
Symmetrical High-Data-Rate Digital Subscriber Line(SHDSL)のトラブルシューティング
Cisco 888 ルータでは、Symmetrical High-Data-Rate Digital Subscriber Line(SHDSL)が利用できます。SHDSL 接続に問題が起こった場合は、次のことを確認してください。
• SHDSL 回線が接続されており、ピン 3 とピン 4 を使用している。G.SHDSL 接続の詳細については、ご使用のルータのハードウェア ガイドを参照してください。
• G.SHDSL LED がオンになっている。点灯していない場合は、ルータが DSL アクセス マルチプレクサ(DSLAM)に接続されていない可能性があります。G.SHDSL LED の詳細については、ご使用のルータのハードウェア インストレーション ガイドを参照してください。
• 非同期転送モード(ATM)の適切な仮想パス識別子/仮想回線識別子(VPI/VCI)が使用されている。
• DSLAM が G.SHDSL シグナリング プロトコルをサポートしている。
SHDSL のコンフィギュレーションを確認するには、EXEC モードで show controllers dsl 0 コマンドを使用します。
VDSL2 のトラブルシューティング
Cisco 887 ルータでは、Very-high-data-rate Digital Subscriber Line 2(VDSL2)が利用できます。VDSL2 接続で問題が発生した場合は、次の状態を確認してください。
• VDSL2 回線が接続されており、ピン 3 とピン 4 を使用している。VDSL2 接続の詳細については、ルータのハードウェア ガイドを参照してください。
• VDSL2 LED CD ライトが点灯している。点灯していない場合は、ルータが DSL アクセス マルチプレクサ(DSLAM)に接続されていない可能性があります。VDSL2 LED の詳細については、ルータのハードウェア インストレーション ガイドを参照してください。
• DSLAM が VDSL2 シグナリング プロトコルをサポートしている。
VDSL2 のコンフィギュレーションを確認するには、EXEC モードで show controllers vdsl 0 コマンドを使用します。debug vdsl 0 daemon state コマンドを使用すると、VDSL2 トレーニングの状態遷移を表示するデバッグ メッセージが有効になります。
VDSL ファームウェア ファイルに問題がある場合は、リロードまたはアップグレードすることができます。Cisco IOS イメージのアップグレードは必要ありません。使用するコマンドは、次のとおりです。
controller vdsl 0 firmware flash:<firmware file name>
このコマンドにより、ファームウェア ファイルを VDSL モデムのチップセットにロードします。次に、コントローラの vdsl 0 インターフェイスで、shutdown/no shutdown コマンドを入力します。この後、新しいファームウェアがダウンロードされ、VDSL2 回線のトレーニングが開始されます。
(注) Cisco 860VAE シリーズ ISR では、新しい VDSL ファームウェアがロードされる前に、ルータがリロードされる(IOS のリロード)必要があります。
コマンドが存在しない場合、または指定されたファームウェアが破損または使用不可の場合は、デフォルトのファームウェア ファイル flash:vdsl.bin の存在と破損状態がチェックされます。その後で、このファイル内のファームウェアがモデム チップセットにダウンロードされます。
(注) IOS リロード後に新しい VDSL ファームウェアのロードに失敗した場合、Cisco 860VAE シリーズ ISR は起動時に失敗の原因を表示します。
show interfaces トラブルシューティング コマンド
すべての物理ポート(イーサネット、ファスト イーサネット、および ATM)およびルータ上の論理インターフェイスの状態を表示するには、 show interfaces コマンドを使用します。 表 17-1 では、コマンド出力のメッセージを示しています。
例 17-1 イーサネットまたはファスト イーサネット インターフェイスのステータス表示
Router# show interfaces ethernet 0 **similar output for show interfaces fastethernet 0 command **
Ethernet0 is up, line protocol is up
Hardware is PQUICC Ethernet, address is 0000.Oc13.a4db
Internet address is 170.1.4.101/24
MTU 1500 bytes, BW 10000 Kbit, DLY 1000 usec,
reliability 255/255., txload 1/255, rxload 1/255
Encapsulation ARPA, loopback not set
例 17-2 ATM インターフェイスのステータス表示
Router# show interfaces atm 0
ATM0 is up, line protocol is up
Hardware is PQUICC_SAR (with Alcatel ADSL Module)
Internet address is 14.0.0.16/8
MTU 1500 bytes, sub MTU 1500, BW 640 Kbit, DLY 80 usec,
reliability 40/255, txload 1/255, rxload 1/255
Encapsulation ATM, loopback not set
Encapsulation(s):AAL5, PVC mode
10 maximum active VCs, 1 current VCCs
VC idle disconnect time:300 seconds
Last input 01:16:31, output 01:16:31, output hang never
Last clearing of "show interface" counters never
Input queue:0/75/0 (size/max/drops); Total output drops:0
Queueing strategy:Per VC Queueing
5 minute input rate 0 bits/sec, 0 packets/sec
5 minute output rate 0 bits/sec, 0 packets/sec
512 packets input, 59780 bytes, 0 no buffer
Received 0 broadcasts, 0 runts, 0 giants, 0 throttles
0 input errors, 1024 CRC, 0 frame, 0 overrun, 0 ignored, 0 abort
426 packets output, 46282 bytes, 0 underruns
0 output errors, 0 collisions, 2 interface resets
0 output buffer failures, 0 output buffers swapped out
例 17-3 ダイヤラ インターフェイスのステータス表示
Router# show interfaces dialer 1
Dialer 1 is up, line protocol is up
Hardware is Dialer interface
Internet address is 1.1.1.1/24
MTU 1500 bytes, BW 100000 Kbit, DLY 100000 usec, reliability
255/255. txload 1/255, rxload 1/255
Encapsulation PPP, loopback not set
DTR is pulsed for 5 seconds on reset
表 17-1 に、 show interfaces コマンドの出力を示します。
表 17-1 show interfaces コマンド出力の説明
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ATM 0 is up, line protocol is up |
ATM 回線はアップで、正しく動作しています。 |
ATM 0 is down, line protocol is down |
• ATM インターフェイスは shutdown コマンドによってディセーブルにされています。 または • ATM 回線はダウンしています。ADSL ケーブルが切断されたか、間違ったタイプのケーブルが ATM ポートに接続されている可能性があります。 |
ATM 0. n is up, line protocol is up |
指定された ATM サブインターフェイスはアップで、正しく動作しています。 |
ATM 0. n is administratively down, line protocol is down |
指定された ATM サブインターフェイスは shutdown コマンドによってディセーブルにされています。 |
ATM 0. n is down, line protocol is down |
指定された ATM サブインターフェイスはダウンしています。ATM 回線が(サービス プロバイダーによって)切断された可能性があります。 |
イーサネットまたはファスト イーサネット インターフェイスの場合
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Ethernet/Fast Ethernet n is up, line protocol is up |
指定されたイーサネットまたはファスト イーサネット インターフェイスはネットワークに接続されており、正しく動作しています。 |
Ethernet/Fast Ethernet n is up, line protocol is down |
指定されたイーサネットまたはファスト イーサネット インターフェイスは正しく設定され、イネーブルになっていますが、イーサネット ケーブルは LAN から切断されている可能性があります。 |
Ethernet/Fast Ethernet n is administratively down, line protocol is down |
指定されたイーサネットまたはファスト イーサネット インターフェイスは shutdown コマンドによりディセーブルになっており、インターフェイスは切断されています。 |
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Dialer n is up, line protocol is up |
指定されたダイヤラ インターフェイスはアップで、正しく動作しています。 |
Dialer n is down, line protocol is down |
• これは標準メッセージであり、設定の誤りを示しているとは限りません。 または • 指定されたダイヤラ インターフェイスに問題がある場合、このメッセージはインターフェイスが動作していないことを意味する可能性があります。これには、インターフェイスが shutdown コマンドでダウン状態になっている、または ADSL ケーブルが接続されていない、などの理由が考えられます。 |
ATM トラブルシューティング コマンド
ATM インターフェイスのトラブルシューティングを行うには、次のコマンドを使用します。
• ping atm interface コマンド
• show atm interface コマンド
• debug atm コマンド
ping atm interface コマンド
特定の PVC が使用中であるかどうかを判別するには、 ping atm interface コマンドを使用します。このコマンドを使用する際にルータで PVC を設定する必要はありません。例 17-4 は、PVC 8/35 が使用中であるかどうかを判別するためにこのコマンドを使用する例を示しています。
例 17-4 PVC が使用中かどうかの特定
Router# ping atm interface atm 0 8 35 seg-loopback
Type escape sequence to abort.
Sending 5, 53-byte segment OAM echoes, timeout is 2 seconds:
Success rate is 100 percent (5/5), round-trip min/avg/max = 148/148/148 ms
このコマンドは、5 つの OAM F5 ループバック パケットを DSLAM(セグメント OAM パケット)へ送信します。PVC が DSLAM で設定されている場合、ping は成功します。
PVC がアグリゲータで使用中であるかどうかをテストするには、次のコマンドを入力します。
Router# ping atm interface atm 0 8 35 end-loopback
Type escape sequence to abort.
Sending 5, 53-byte end-to-end OAM echoes, timeout is 2 seconds:
Success rate is 100 percent (5/5), round-trip min/avg/max = 400/401/404 ms
このコマンドはエンドツーエンド OAM F5 パケットを送信します。このパケットは、アグリゲータによりエコーバックされます。
show atm interface コマンド
ATM インターフェイスについての ATM 固有の情報を表示するには、特権 EXEC モードで show atm interface atm 0 コマンドを使用します (例 17-5 を参照)。
例 17-5 ATM インターフェイスに関する情報の確認
Router# show atm interface atm 0
AAL enabled: AAL5 , Maximum VCs:11, Current VCCs:0
Maximum Transmit Channels:0
PLIM Type:INVALID - 640Kbps, Framing is INVALID,
DS3 lbo:short, TX clocking:LINE
0 input, 0 output, 0 IN fast, 0 OUT fast
表 17-2 は、コマンド出力で表示されるフィールドの一部です。
表 17-2 show atm interface コマンド出力の説明
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ATM interface |
インターフェイス番号を指定します。Cisco 860 および Cisco 880 シリーズ アクセス ルータの場合は常に 0 です。 |
AAL enabled |
イネーブルの AAL のタイプ。Cisco 860 および Cisco 880 シリーズ アクセス ルータは AAL5 をサポートしています。 |
Maximum VCs |
インターフェイスがサポートする仮想接続の最大数。 |
Current VCCs |
アクティブな Virtual Channel Connection(VCC; 仮想チャネル接続)の数。 |
Maximum Transmit Channels |
伝送チャネルの最大数。 |
Max Datagram Size |
最大データグラム内で設定されたバイトの最大数。 |
PLIM Type |
Physical Layer Interface Module(PLIM; 物理層インターフェイス モジュール)タイプ。 |
debug atm コマンド
ネットワークのコンフィギュレーションに関する問題のトラブルシューティングを行うには、 debug コマンドを使用します。 debug コマンドでは、問題の解決に役立つさまざまな情報が表示されます。
debug コマンドを使用する場合の注意事項
正しい結果を得るために、debug コマンドを使用する前に次の注意事項をよく確認してください。
• debug コマンドはすべて特権 EXEC モードで実行します。
• デバッグ メッセージをコンソールに表示するには、 logging console debug コマンドを入力します。
• ほとんどの debug コマンドは引数を使用しません。
• デバッグ機能をディセーブにするには、 undebug all コマンドを使用します。
• ルータで Telnet セッション中に debug コマンドを使用する場合は、 terminal monitor コマンドを使用します。
注意 デバッグにはルータ CPU プロセスの中で高いプライオリティを与えられているため、デバッグを実行するとルータが使用不能になる場合があります。そのため、特定の問題のトラブルシューティングを行う場合にだけ
debug コマンドを使用してください。ネットワーク上の他のアクティビティが影響を受けないよう、ネットワーク トラフィックが少ないときに debug コマンドを使用することを推奨します。
debug コマンドの詳細については、『 Cisco IOS Debug Command Reference 』を参照してください。
debug atm errors コマンド
ATM エラーを表示するには、 debug atm errors コマンドを使用します。デバッギング出力をディセーブルにするには、このコマンドの no 形式を使用します。例 17-6 に出力例を示します。
例 17-6 ATM エラーの確認
ATM errors debugging is on
01:32:02:ATM(ATM0.2):VC(3) Bad SAP received 4500
01:32:04:ATM(ATM0.2):VC(3) Bad SAP received 4500
01:32:06:ATM(ATM0.2):VC(3) Bad SAP received 4500
01:32:08:ATM(ATM0.2):VC(3) Bad SAP received 4500
01:32:10:ATM(ATM0.2):VC(3) Bad SAP received 4500
debug atm events コマンド
ATM インターフェイス プロセッサで発生したイベントを表示して、ATM ネットワークの問題点を診断するには、 debug atm events コマンドを使用します。このコマンドは、ネットワークの安定性についての全体像を表示します。デバッギング出力をディセーブルにするには、このコマンドの no 形式を使用します。
インターフェイスが電話会社の Digital Subscriber Line Access Multiplexer(DSLAM)とうまく通信できた場合、モデム状態は 0x10 です。インターフェイスが DSLAM と通信していない場合、モデム状態は 0x8 です。例 17-7 に、アップでトレーニングに成功した ADSL 回線を示します。例 17-8 に、正常に通信していない ADSL 回線を示します。モデムの状態が 0x10 になっていないことに注意してください。
例 17-7 ATM インターフェイス プロセッサ イベントの表示:正常
00:02:57: DSL: Send ADSL_OPEN command.
00:02:57: DSL: Using subfunction 0xA
00:02:57: DSL: Using subfunction 0xA
00:02:57: DSL: Sent command 0x5
00:02:57: DSL: Received response: 0x26
00:02:57: DSL: Unexpected response 0x26
00:02:57: DSL: Send ADSL_OPEN command.
00:02:57: DSL: Using subfunction 0xA
00:02:57: DSL: Using subfunction 0xA
00:02:57: DSL: Sent command 0x5
00:03:00: DSL: 1: Modem state = 0x8
00:03:02: DSL: 2: Modem state = 0x10
00:03:05: DSL: 3: Modem state = 0x10
00:03:07: DSL: 4: Modem state = 0x10
00:03:09: DSL: Received response: 0x24
00:03:09: DSL: Sent command 0x11
00:03:09: DSL: Received response: 0x61
00:03:09: DSL: Read firmware revision 0x1A04
00:03:09: DSL: Sent command 0x31
00:03:09: DSL: Received response: 0x12
00:03:09: DSL: operation mode 0x0001
00:03:09: DSL: SM: [DMTDSL_DO_OPEN -> DMTDSL_SHOWTIME]
例 17-8 ATM インターフェイス プロセッサ イベントの表示:不良
00:02:57: DSL: Send ADSL_OPEN command.
00:02:57: DSL: Using subfunction 0xA
00:02:57: DSL: Using subfunction 0xA
00:02:57: DSL: Sent command 0x5
00:02:57: DSL: Received response: 0x26
00:02:57: DSL: Unexpected response 0x26
00:02:57: DSL: Send ADSL_OPEN command.
00:02:57: DSL: Using subfunction 0xA
00:02:57: DSL: Using subfunction 0xA
00:02:57: DSL: Sent command 0x5
00:03:00: DSL: 1: Modem state = 0x8
00:03:00: DSL: 1: Modem state = 0x8
00:03:00: DSL: 1: Modem state = 0x8
00:03:00: DSL: 1: Modem state = 0x8
00:03:00: DSL: 1: Modem state = 0x8
00:03:00: DSL: 1: Modem state = 0x8
debug atm packet コマンド
debug atm packet コマンドは、着信および送信パケットのすべてのプロセス レベル ATM パケットを表示する場合に使用します。パケットが受信された場合、または送信が試行された場合、出力報告情報はオンラインです。デバッギング出力をディセーブルにするには、このコマンドの no 形式を使用します。
注意
debug atm packet コマンドは、処理するすべてのパケットについて、かなりの量の出力を生成します。他のシステム アクティビティが影響を受けないよう、ネットワーク トラフィックが少ない場合にだけ使用してください。
コマンド構文は次のとおりです。
debug atm packet [ interface atm number [ vcd vcd-number ][ vc vpi/vci number]]
no debug atm packet [ interface atm number [ vcd vcd-number ][vc vpi/vci number]]
これらのキーワードの定義は、次のとおりです。
interface atm number (任意)ATM インターフェイスまたはサブインターフェイス番号
vcd vcd-number (任意)Virtual Circuit Designator(VCD)の番号
vc vpi/vci number ATM PVC の VPI/VCI の値
例 17-9 に、 debug atm packet コマンドの出力例を示します。
例 17-9 ATM パケット処理の確認
VCD:0x1 VPI:0x1 VCI:0x64 DM:0x0 SAP:AAAA CTL:03 OUI:000000 TYPE:0800 Length:0x70
01:23:48:4500 0064 0008 0000 FF01 9F80 0E00 0010 0E00 0001 0800 A103 0AF3 17F7 0000
01:23:48:0000 004C BA10 ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD
01:23:48:ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD
01:23:48:ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD
VCD:0x1 VPI:0x1 VCI:0x64 Type:0x0 SAP:AAAA CTL:03 OUI:000000 TYPE:0800 Length:0x70
01:23:48:4500 0064 0008 0000 FE01 A080 0E00 0001 0E00 0010 0000 A903 0AF3 17F7 0000
01:23:48:0000 004C BA10 ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD
01:23:48:ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD
01:23:48:ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD
表 17-3 に、 debug atm packet コマンド出力で表示されるフィールドの一部を示します。
表 17-3 debug atm packet コマンド出力の説明
|
|
ATM0 |
パケットを生成しているインターフェイス。 |
(O) |
出力パケット。(I)は、受信パケットを意味します。 |
VCD: 0x n |
このパケットに対応付けられる仮想回線。 n は値です。 |
VPI: 0x n |
このパケットの仮想パス識別子。 n は値です。 |
DM: 0x n |
記述子モード ビット。 n は値です。 |
Length: n |
ATM ヘッダーを含むパケットの全長(バイト単位)。 |
ソフトウェア アップグレード方法
Cisco 860 および Cisco 880 シリーズ サービス統合型ルータのソフトウェアは、次の方法でアップグレードできます。
• 既存の Cisco IOS ソフトウェア イメージの実行中に、LAN または WAN 経由で新しいソフトウェア イメージをフラッシュ メモリにコピーします。
• ブート イメージ(ROM モニタ)の実行中に、LAN 経由で新しいソフトウェア イメージをフラッシュ メモリにコピーします。
• ROM モニタ モードで新しいソフトウェア イメージをコンソール ポート経由でコピーします。
• ROM モニタ モードで、TFTP サーバにロードされたソフトウェア イメージからルータを起動します。この方法を使用するには、TFTP サーバがルータと同じ LAN 上にある必要があります。
失われたパスワードの復旧
イネーブル パスワードまたはイネーブル シークレット パスワードを回復するには、次の作業を行います。
1. コンフィギュレーション レジスタの変更
2. ルータのリセット
3. パスワードのリセットと変更の保存(イネーブル シークレット パスワードを忘れた場合だけ)
4. コンフィギュレーション レジスタ値のリセット
(注) パスワードを回復できるのは、コンソール ポートを使用してルータに接続している場合だけです。Telnet セッション経由では実行できません。
ヒント イネーブル シークレット パスワードの変更方法のさらに詳しい情報については、Cisco.com の「Hot Tips」を参照してください。
コンフィギュレーション レジスタの変更
コンフィギュレーション レジスタを変更する手順は、次のとおりです。
ステップ 1 ルータの CONSOLE ポートに、ASCII 端末または端末エミュレーション プログラムが稼動している PC を接続します。
ステップ 2 端末を 9600 ボー、8 データ ビット、パリティなし、1 ストップ ビットに設定します。
ステップ 3 特権 EXEC プロンプト(r outer_name #)に、 show version コマンドを入力すると、現在のコンフィギュレーション レジスタ値が表示されます(次の出力例の末尾の太字部分を参照)。
Cisco IOS Software, C880 Software (C880-ADVENTERPRISEK9-M), Version 12.3(nightly
.PCBU_WIRELESS041110) NIGHTLY BUILD, synced to haw_t_pi1_pcbu HAW_T_PI1_PCBU_200
Copyright (c) 1986-2004 by Cisco Systems, Inc.
Compiled Thu 11-Nov-04 03:37 by jsomebody
ROM: System Bootstrap, Version 1.0.0.6(20030916:100755) [jsomebody],
Router uptime is 2467 minutes
System returned to ROM by power-on
System image file is "flash:c880-adventerprisek9-mz.pcbu_wireless.041110"
This product contains cryptographic features and is subject to United
States and local country laws governing import, export, transfer and
use. Delivery of Cisco cryptographic products does not imply
use. Delivery of Cisco cryptographic products does not imply
Importers, exporters, distributors and users are responsible for
compliance with U.S. and local country laws. By using this product you
agree to comply with applicable laws and regulations. If you are unable
to comply with U.S. and local laws, return this product immediately.
A summary of U.S. laws governing Cisco cryptographic products may be found at:
http://www.cisco.com/wwl/export/crypto/tool/stqrg.html
If you require further assistance please contact us by sending email to
Cisco 877 (MPC8272) processor (revision 0x00) with 59392K/6144K bytes of memory.
MPC8272 CPU Rev: Part Number 0xC, Mask Number 0x10
4 FastEthernet interfaces
128K bytes of non-volatile configuration memory.
20480K bytes of processor board System flash (Intel Strataflash)
Configuration register is 0x2102
ステップ 4 コンフィギュレーション レジスタの設定値を記録します。
ステップ 5 ブレークの設定(コンフィギュレーション レジスタのビット 8 の値で示されます)をイネーブルにするには、特権 EXEC モードで config-register 0x01 コマンドを使用します。
• ブレーク イネーブル:ビット 8 が 0 に設定されています。
• ブレーク ディセーブル(デフォルトの設定):ビット 8 が 1 に設定されています。
ルータのリセット
ルータをリセットする手順は、次のとおりです。
ステップ 1 ブレークがイネーブルになっている場合は、ステップ 2 に進みます。ブレークがディセーブルになっている場合は、ルータの電源をオフ(O)にしてから 5 秒後に、再びオン(|)にします。その後 60 秒以内に、 Break キーを押します。端末に ROM モニタ プロンプトが表示されます。ステップ 3 に進みます。
(注) 一部の端末では、キーボードに Break というラベルの付いたキーがあります。使用するキーボードに Break キーがない場合は、端末に付属のマニュアルを参照して、ブレーク信号の送信方法を確認してください。
ステップ 2 break を押します。端末に次のプロンプトが表示されます。
ステップ 3 confreg 0x142 を入力して、コンフィギュレーション レジスタをリセットします。
ステップ 4 reset コマンドを入力して、ルータを初期化します。
ルータの電源が一度オフになってからオンになり、コンフィギュレーション レジスタが 0x142 に設定されます。ルータはブート ROM システム イメージを使用します。その状況はシステム コンフィギュレーション ダイアログで示されます。
--- System Configuration Dialog ---
ステップ 5 次のメッセージが表示されるまで、プロンプトに no で応答します。
Press RETURN to get started!
ステップ 6 Return キーを押します。次のプロンプトが表示されます。
ステップ 7 enable コマンドを入力して、イネーブル モードを開始します。コンフィギュレーション変更は、イネーブル モードでだけ行うことができます。
プロンプトが特権 EXEC プロンプトに変わります。
ステップ 8 show startup-config コマンドを入力すると、コンフィギュレーション ファイルに保存されているイネーブル パスワードが表示されます。
Router# show startup-config
イネーブル パスワードを回復する場合には、「パスワードのリセットと変更の保存」に示す手順は実行しないでください。代わりに、「コンフィギュレーション レジスタ値のリセット」に記載されている手順を実行して、パスワード回復作業を行ってください。
イネーブル シークレット パスワードを回復しているときには、 show startup-config コマンド出力には表示されません。次の「パスワードのリセットと変更の保存」に記載されている手順を実行して、パスワード回復作業を完了させてください。
パスワードのリセットと変更の保存
パスワードをリセットして、変更を保存するには、次の作業を実行します。
ステップ 1 グローバル コンフィギュレーション モードを開始するには、 configure terminal コマンドを実行します。
Router# configure terminal
ステップ 2 enable secret コマンドを入力して、ルータのイネーブル シークレット パスワードをリセットします。
Router(config)# enable secret password
ステップ 3 exit を入力して、グローバル コンフィギュレーション モードを終了します。
ステップ 4 設定変更を保存します。
Router# copy running-config startup-config
コンフィギュレーション レジスタ値のリセット
パスワードの回復または再設定を行った後にコンフィギュレーション レジスタをリセットするには、次の作業を行います。
ステップ 1 グローバル コンフィギュレーション モードを開始するには、 configure terminal コマンドを実行します。
Router# configure terminal
ステップ 2 configure register コマンドと、記録しておいた元のコンフィギュレーション レジスタ値を入力します。
Router(config)# config-reg value
ステップ 3 exit を入力して、コンフィギュレーション モードを終了します。
(注) 忘れたイネーブル パスワードを回復する前に使用していたコンフィギュレーションに戻るには、コンフィギュレーションの変更を保存せずに、ルータを再起動してください。
ステップ 4 ルータを再起動し、回復したパスワードを入力します。
Cisco Configuration Professional Express
ケーブルを接続してルータの電源を入れた後で、Cisco CP Express という Web ベースのアプリケーションを使用して、ルータを初期設定してください。
Cisco CP Express でルータを設定する手順については、『 Cisco CP Express User's Guide 』を参照してください。