この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この章では、メッシュ ネットワーク コンポーネントについて説明します。
Cisco ワイヤレス メッシュ ネットワークには、次の 4 つのコア コンポーネントがあります。
Cisco Aironet 15X0 シリーズ メッシュ アクセス ポイント
(注) |
Cisco Aironet 1520 シリーズのメッシュ アクセス ポイントは、生産終了のためサポートされていません。 |
この章の内容は、次のとおりです。
Cisco 5500 シリーズ コントローラでメッシュ アクセス ポイントと非メッシュ アクセス ポイントの両方を使用する場合、7.0 リリース以降、必要なライセンスは基本ライセンス(LIC-CT5508-X)だけになりました。ライセンスの取得とインストールの詳細については、http://www.cisco.com/en/US/products/ps10315/products_installation_and_configuration_guides_list.html の『Cisco Wireless LAN Controller Configuration Guide』を参照してください。
メッシュ ネットワーク内のアクセス ポイントは、次の 2 つの方法のいずれかで動作します。
(注) |
すべてのアクセス ポイントは、メッシュ アクセス ポイントとして設定され、出荷されます。アクセス ポイントをルート アクセス ポイントとして使用するには、メッシュ アクセス ポイントをルート アクセス ポイントに再設定する必要があります。すべてのメッシュ ネットワークで、少なくとも 1 つのルート アクセス ポイントがあることを確認します。 |
RAP はコントローラへ有線で接続されますが、MAP はコントローラへ無線で接続されます。
MAP は MAP 間および RAP への通信に 802.11a/n 無線バックホールを使用して無線接続を行います。MAP では Cisco Adaptive Wireless Path Protocol(AWPP)を使用して、他のメッシュ アクセス ポイントを介したコントローラへの最適なパスを決定します。
ブリッジ モードのアクセス ポイントでは、5 GHz 周波数のメッシュ バックホールの CleanAir をサポートし、干渉デバイス レポート(IDR)と電波品質の指標(AQI)レポートのみを作成します。
(注) |
RAP または MAP はブリッジ プロトコル データ ユニット(BPDU)自体を生成しません。ただし、RAP または MAP がネットワーク全体で接続された有線またはワイヤレスのインターフェイスから BPDU を受信した場合、RAP または MAP はアップストリーム デバイスに BPDU を転送します。 |
ワイヤレス メッシュ ネットワークでは、異なる 2 つのトラフィック タイプを同時に伝送できます。伝送できるトラフィック タイプは次のとおりです。
無線 LAN クライアント トラフィックはコントローラで終端し、イーサネット トラフィックはメッシュ アクセス ポイントのイーサネット ポートで終端します。
メッシュ アクセス ポイント用のワイヤレス LAN メッシュ ネットワークへのメンバーシップは、ブリッジ グループ名(BGN)によって制御されます。メッシュ アクセス ポイントは、類似のブリッジ グループに配置して、メンバーシップを管理したり、ネットワーク セグメンテーションを提供したりすることができます。
(注) |
アクセス ポイントのコントローラ ソフトウェアのサポートの詳細については、『Cisco Wireless Solutions Software Compatibility Matrix』を参照してください。URL は次のとおりです。http://www.cisco.com/en/US/docs/wireless/controller/5500/tech_notes/Wireless_Software_Compatibility_Matrix.html |
エンタープライズ 11n/ac メッシュは、802.11n/ac アクセス ポイントで動作するために CUWN 機能に追加される拡張機能です。エンタープライズ 11ac メッシュ機能は 802.11ac 以外のメッシュと互換性がありますが、バックホールとクライアントのアクセス速度が向上します。802.11ac 屋内アクセス ポイントは、特定の屋内展開用のデュアル無線 Wi-Fi インフラストラクチャ デバイスです。一方の無線をアクセス ポイントのローカル(クライアント)アクセスに使用でき、もう一方の無線をワイヤレス バックホールに対して設定できます。バックホールは、5 GHz 無線でのみサポートされます。ユニバーサル バックホール アクセスが有効な場合、5 GHz 無線はローカル(クライアント)アクセスとバックホールに使用できます。エンタープライズ 11ac メッシュは、P2P、P2MP、およびアーキテクチャのメッシュ タイプをサポートします。
802.11ac は、パフォーマンスなど、エンタープライズクラスの信頼性と有線ネットワークを提供します。最大データ レート 1.3 Gbps に対応する 3 つの空間ストリームと 80 MHz 広帯域チャネルをサポートします。これは、現在のハイエンドのエンタープライズ 802.11n アクセス ポイントの最大データ レートの 3 倍です。
屋内アクセス ポイントをブリッジ モードに直接設定して、これらのアクセス ポイントをメッシュ アクセス ポイントとして直接使用できます。これらのアクセス ポイントがローカル モード(非メッシュ)である場合は、これらのアクセス ポイントをコントローラに接続し、AP モードをブリッジ モード(メッシュ)に変更する必要があります。このシナリオは、特に、展開されるアクセス ポイントの量が大きく、アクセス ポイントが従来の非メッシュ ワイヤレス カバレッジに対してローカル モードですでに展開されている場合に、煩雑になります。
Cisco 屋内メッシュ アクセス ポイントでは、次の 2 つの無線が同時に動作します。
5 GHz の無線は、5.15 GHz、5.25 GHz、5.47 GHz、および 5.8 GHz の帯域をサポートします。
Cisco 屋外メッシュ アクセス ポイントは、Cisco Aironet 1500 シリーズ アクセス ポイントから構成されます。1500 シリーズには、1572 11ac 屋外アクセス ポイント、1552 11n 屋外メッシュ アクセス ポイント、および 1532 デュアル無線メッシュ アクセス ポイントが含まれます。
Cisco 1500 シリーズ メッシュ アクセス ポイントは、ワイヤレス メッシュ展開の中核的なコンポーネントです。AP1500 は、コントローラ(GUI および CLI)と Cisco Prime Infrastructure の両方により設定されます。屋外メッシュ アクセス ポイント(MAP および RAP)間の通信は、802.11a/n/ac 無線バックホールを介します。クライアント トラフィックは、一般に 802.11b/g/n 無線を介して送信されます(クライアント トラフィックを受け入れるように 802.11a/n/ac も設定できます)。
メッシュ アクセス ポイントは、有線ネットワークに直接接続されていない他のアクセス ポイントの中継ノードとしても動作します。インテリジェントな無線ルーティングは Adaptive Wireless Path Protocol(AWPP)によって提供されます。このシスコのプロトコルを使用することで、各メッシュ アクセス ポイントはネイバー アクセス ポイントを識別し、パスごとに信号の強度とコントローラへのアクセスに必要なホップ カウントについてコストを計算して、有線ネットワークまでの最適なパスをインテリジェントに選択できるようになります。
AP1500 には、ケーブルありとケーブルなしの 2 つの異なる構成があります。
アップリンク サポートには、ギガビット イーサネット(1000BASE-T)と、ファイバまたはケーブル モデム インターフェイスに接続できる小型フォーム ファクタ(SFP)スロットが含まれます。1000BASE-BX までのシングルモード SFP とマルチモード SFP の両方がサポートされます。メッシュ アクセス ポイントのタイプに基づき、ケーブル モデムは DOCSIS 2.0 または DOCSIS/EuroDOCSIS 3.0 になります。
AP1500 は、厳しい環境向けハードウェア格納ラックに設置します。厳しい環境に対応する AP1500 は、Class I、Division 2、Zone 2 の厳しい環境での安全基準を満たしています。
ローカル モード:このモードでは、AP は割り当てられたチャネル上のクライアントを処理できます。180 秒周期で帯域上のすべてのチャネルをモニタ中にも処理が可能です。この間に、AP は 50 ミリ秒周期で各チャネルをリッスンし、不正なクライアントのビーコン、ノイズ フロアの測定値、干渉および IDS イベントを検出します。また AP は、チャネル上の CleanAir 干渉もスキャンします。
FlexConnect モード:FlexConnect は、ブランチ オフィスとリモート オフィスに導入されるワイヤレス ソリューションです。FlexConnect モードを使用すると、各オフィスにコントローラを展開しなくても、会社のオフィスから WAN リンクを介して支社や離れた場所にあるオフィスのアクセス ポイントを設定および制御できます。コントローラとの接続が失われたときは、FlexConnect モードでクライアント データ トラフィックをローカルでスイッチして、クライアント認証をローカルで実行することができます。コントローラに接続されている場合、FlexConnect モードではコントローラにトラフィックをトンネリングで戻すこともできます。
モニタ モード:このモードでは、AP 無線は受信状態にあります。AP は、12 秒ごとにすべてのチャネルをスキャンし、不正なクライアントのビーコン、ノイズ フロアの測定値、干渉、IDS イベントおよび CleanAir 侵入者を検出します。
Rogue Detector モード:このモードでは、AP 無線がオフになり、AP は有線トラフィックのみをリッスンします。コントローラは Rogue Detector として設定されている AP と、疑わしい不正クライアントおよび AP の MAC アドレスのリストを渡します。Rogue Detector は ARP パケットを監視します。Rogue Detector はトランク リンクを介して、すべてのブロードキャスト ドメインに接続できます。
スニファ モード:AP はチャネル上のすべてのパケットをキャプチャし、Wireshark などのパケット アナライザ ソフトウェアを使用してパケットを復号するリモート デバイスに転送します。
ブリッジ モード:このモードでは、有線ネットワークのケーブル接続が利用できない無線メッシュ ネットワークを作成するために、AP が設定されます。
Flex+Bridge モード:このモードでは、FlexConnect とブリッジ モードの設定オプションの両方をアクセス ポイントで使用できます。
(注) |
GUI および CLI の両方を使用してこれらのモードを設定できます。手順については、『Cisco Wireless LAN Controller Configuration Guide』を参照してください。 |
(注) |
MAP は、有線と無線のバックホールに関係なく、ブリッジ/Flex+Bridge モードでだけ設定できます。MAP に有線バックホールがある場合、AP モードを変更する前に、RAP に AP ロールを変更する必要があります。 |
最先端のキャリアグレード屋外用 Wi-Fi AP
2.4 GHz と 5 GHz のデュアルバンド、内蔵 5 GHz 無線での 802.11ac Wave 1 サポート
法律で規定された最大放射 RF 電力
4 x 4:3 Multiple-Input Multiple-Output(MIMO)テクノロジーによる 802.11ac の範囲とパフォーマンスの向上
1.3 Gbps(5 GHz)802.11ac データ レート
シスコ フレキシブル アンテナ ポート テクノロジー
DOCSIS 3.0/EuroDOCSIS/JapanDOCSIS 3.0、24 x 8 光ファイバ/同軸ハイブリッド(HFC)ケーブル モデム オプション
4 つのアンテナ MIMO と 3 つの空間ストリームによる無線感度と範囲パフォーマンスの向上
複数のアップリンク オプション(ギガビット イーサネット 10/100/1000 BaseT、ファイバ SFP、ケーブル モデム)
電源:AC、DC、ケーブル、UPOE、PoE-Out(802.3at)
4G LTE 共存
NEMA タイプ 4X 認定カバー
モジュール オプション:投資保護と将来保証
目立たないプロファイル デザイン
統合または自律運用
(注) |
詳細については、『1572 Deployment Guide』を参照してください。 |
Cisco Aironet 1530 シリーズ アクセス ポイントは、さまざまなアプリケーションをサポートするように設計されています。洗練されたプロファイルで、アクセス ポイントは、カバレッジが必要で特定の配置の要件を引き続き満たす場所に展開されます。
詳細情報などのサポート ドキュメントについては、http://www.cisco.com/en/US/products/ps12831/tsd_products_support_series_home.html を参照してください。
(注) |
詳細については、『1532 Deployment Guide』を参照してください。 |
Cisco Aironet 1550 シリーズの屋外メッシュ アクセス ポイントは、メッシュ ネットワークで使用する目的で設計されたモジュール方式の無線屋外 802.11n アクセス ポイントです。このアクセス ポイントは、ポイントツーマルチポイント メッシュの無線接続およびワイヤレス クライアント アクセスを同時にサポートします。アクセス ポイントは、有線ネットワークに直接接続されていない他のアクセス ポイントのリレー ノードとしても動作します。インテリジェントな無線ルーティングは Adaptive Wireless Path Protocol(AWPP)によって提供されます。これにより、アクセス ポイントはネイバー アクセス ポイントを識別し、パスごとに信号の強度とコントローラへのアクセスに必要なホップ カウントについてコストを計算して、有線ネットワークまでの最適なパスをインテリジェントに選択できるようになります。
1550 シリーズのアクセス ポイントは、802.11n テクノロジーと統合無線および内部/外部アンテナを利用しています。1552 屋外プラットフォームは、Multiple Input Multiple Output(MIMO)WLAN 無線で構成されます。2x3 MIMO と 2 つの空間ストリーム、ビーム形成を採用し、統合スペクトル インテリジェンス(CleanAir)を備えています。
CleanAir は、無線周波数(RF)干渉を検出、位置を特定、分類、緩和すると同時に 11n のフル データ レートを提供して、最適なクライアント エクスペリエンスを実現します。屋外 11n プラットフォームの CleanAir テクノロジーは、2.4 GHz 無線の Wi-Fi および非 Wi-Fi 干渉を緩和します。
1550 シリーズのアクセス ポイントには、2.4 GHz および 5 GHz MIMO 無線の 2 つの無線があります。2.4 GHz 無線は主にローカル アクセスに使用し、5 GHz 無線はローカル アクセスおよびメッシュ モードでのワイヤレス バックホールの両方に使用します。
(注) |
wIPS サブモードは、Cisco 1532、1552、および 1572 シリーズのメッシュ アクセス ポイントではサポートされません。 |
(注) |
2.4 GHz 無線は 1552 AP のバックホールには使用できません。 |
UNII-2 帯域(5.25 ~ 5.35 GHz)、UNII-2 拡張/ETSI 帯域(5.47 ~ 5.725 GHz)、および高い方の ISM 帯域(5.725 ~ 5.850 GHz)で動作します。
1550 シリーズのアクセス ポイントには次の特長があります。
AP がローカル モードで設定されている場合は、マルチキャスト VideoStream がサポートされます。
AP がローカル モード、FlexConnect モード、またはメッシュ モードのいずれかに設定されている場合は Hotspot 2.0 がサポートされます。
AP1552 は、高品質な VoWLAN コールに対応可能な QoS です。
接続したクライアントに 2.4 GHz から 5 GHz へ移動するように通知する帯域選択がサポートされています。
AP1552 では、DTLS のサポートにより、ブリッジ モードを除くすべてのサポート対象 AP モードのデータを暗号化できます。
5 GHz の無線上で CleanAir を有効にするには、コントローラの GUI で [Wireless] > [Radios] > [802.11a] > [Configure] の順に選択します。
AP1552 がブリッジ モードの場合、CleanAir Advisor が動作可能になります。CleanAir Advisor は CleanAir レポートを生成し、干渉を識別します。イベント駆動型 RRM は無効になります。したがって、無線での送信電力レベルまたはチャネルは変更されません。
モデルは、外部アンテナを使用するモデルとアンテナが内蔵されたモデルに大別できます。1552C モデルは、統合型のDOCSIS/EuroDOCSIS 3.0 ケーブル モデムで構成されます。DOCSIS 3.0 ケーブル モデムは、8 DS および 4 US(8x4)、304x108 Mbps を提供します。EuroDOCSIS 3.0 ケーブル モデムは 4 US および 4 DS(4x4)、152x108 Mbps を提供します。DOCSIS 2.0 ケーブル モデムは最大 40 Mbps のスループットのみを提供できましたが、DOCSIS 3.0 ケーブル モデムは 290 Mbps の DS スループットおよび 100 Mbps の US スループットを提供できます。
Cisco 1550 シリーズ アクセス ポイントの詳細については、http://www.cisco.com/en/US/products/ps11451/index.html を参照してください。
Cisco Aironet 1552E 屋外アクセス ポイントは、標準モデルのデュアル無線システムで、IEEE 802.11a/n(5 GHz)および 802.11b/g/n(2.4 GHz)標準に準拠したデュアルバンド無線を備えています。1552E には、デュアルバンド アンテナ用の外部アンテナ接続が 3 つあります。イーサネットおよびファイバ Small Form Factor Pluggable(SFP)バックホール オプションおよびバッテリ バックアップ オプションがあります。このモデルには、PoE 出力ポートもあり、ビデオ監視カメラに給電できます。柔軟性の高いモデルである Cisco Aironet 1552E は、自治体やキャンパス展開、ビデオ監視、採掘現場、データ オフロード用に十分な機能を備えています。
オプションの Small Form Factor Pluggable(SFP)ファイバ モジュール(AP と一緒に注文可能)。この AP では、SFP ファイバまたは銅線モジュールを使用できます。
(注) |
1552E モデルにはケーブル モデムはありません。1552E バッテリは 1552H に使用できません。 |
(注) |
EPON SFP 機能は、別途注文して取り付ける必要があります。 |
(注) |
GPS モジュールを備えた AP1552E は、AC または DC 電源を使用して給電する必要があります。AP を PoE またはバッテリ バックアップによって給電すると、GPS モジュールが無効になります。 |
サービス プロバイダーがすでにブロードバンド ケーブル ネットワークを構築している場合は、Cisco Aironet 1552C アクセス ポイントを導入すると、内蔵ケーブル モデム インターフェイスに接続することで、シスコの次世代屋外ワイヤレス メッシュによってネットワーク接続をシームレスに拡張できます。Cisco Aironet 1552C 屋外メッシュ アクセス ポイントは、電源およびバックホール用の DOCSIS 3.0/EuroDOCSIS 3.0 (8x4 HFC) ケーブル モデムを装備したデュアル無線システムです。IEEE 802.11a/n(5 GHz)および 802.11b/g/n(2.4 GHz)標準に準拠したデュアルバンド無線を備えています。1552C は、3 素子、デュアルバンドアンテナを内蔵しており、サービス プロバイダーの高さ制限である 30 cm 以内に容易に収まります。このモデルは、3G データ オフロードおよびパブリック Wi-Fi に最適です。
Cisco Aironet 1552I 屋外アクセス ポイントは、ロープロファイルの軽量モデルです。小型でスッキリした外観は周辺環境に溶け込みます。また、小容量電源によりエネルギー効率に優れています。1552I には PoE 出力やファイバ SFP ポートはありません。
このアクセス ポイントは、石油やガスの精製所、化学プラント、採掘現場、製造工場などの危険な環境向けに設計されています。Cisco Aironet 1552H 屋外アクセス ポイントは、Class 1、Div 2/Zone 2 の厳しい環境向けの認定を受けています。機能は 1552E モデルと同様ですが、バッテリ バックアップはありません。
Cisco Aironet 1552 メッシュ アクセス ポイントのハードウェアおよび設置手順の詳細については、http://www.cisco.com/en/US/products/ps11451/prod_installation_guides_list.htmlを参照してください。
2 つの無線(2.4 GHz および 5 GHz)
位置合わせされたコンソール ポート
AC 電源(90 ~ 480 VAC)
PoE 802.3af
外部高ゲイン アンテナ(2.4 GHz で 13 dBi、5 GHz で 14 dBi)
バッテリ
(注) |
EPON SFP 機能は、別途注文して取り付ける必要があります。 |
(注) |
GPS モジュールを備えた AP1552EU は、AC または DC 電源を使用して給電する必要があります。AP を PoE またはバッテリ バックアップによって給電すると、GPS モジュールが無効になります。 |
AP1500 は 4 つのギガビット イーサネット インターフェイスをサポートします。
コントローラ CLI と Cisco Prime Infrastructure では、これら 4 つのインターフェイスのステータスを照会できます。
コントローラ CLI では、 show mesh env summary コマンドを使用してポートのステータスを表示します。
たとえば、次の表示の rap1522.a380 では、ポート ステータスが UpDnDnDn になっています。 これは次を意味します。
ポート 0 の PoE 入力(g0)は Up、ポート 1 の PoE 出力(g1)は Down(Dn)、ケーブル ポート 2(g2)は Down(Dn)、ファイバ ポート 3(g3)は Down(Dn)。
(controller)> show mesh env summary AP Name Temperature(C/F) Heater Ethernet Battery -------- --------------- -------- ------- ------- rap1242.c9ef N/A N/A UP N/A rap1522.a380 29/84 OFF UpDnDnDn N/A rap1522.4da8 31/87 OFF UpDnDnDn N/A
1550 シリーズ アクセス ポイントは複数の電源に接続できます。アクセス ポイントは、使用可能な電源を検出し、次のデフォルト プライオリティを使用して優先電源に切り替えます。
表 1 に、1552 アクセス ポイント モデルで使用可能な電源オプションを示します。
次のバッテリ バックアップ 6 アンペア時間モジュールが用意されています。
外部電源が使用できないとき、内部バッテリを一時的にバックアップ電源として使用できます。
アクセス ポイント ケーブルの設定では、バッテリ パックはサポートされていません。
(注) |
取り付けブラケット、パワー インジェクタ、電源タップ アダプタなどの AP1520 用オプション ハードウェア コンポーネントのリストについては、http://www.cisco.com/en/US/prod/collateral/wireless/ps5679/ps8368/product_data_sheet0900aecd8066a157.htmlを参照してください。 |
1500 シリーズのアクセス ポイントの底面にはリセット ボタンがあります。リセット ボタンは、小さな穴の奥にあり、ネジとゴム製のガスケットで密閉されています。リセット ボタンを使用すると、次の機能を実行できます。
アクセス ポイントのリセット:リセット ボタンを押している時間が 10 秒未満の場合、リセット中は LED が消灯し、リセットが終了すると再び点灯します。
バッテリ バックアップ電源の無効化:リセット ボタンを押している時間が 10 秒を超える場合、LED が消灯し、点灯した後、消灯したままになります。
LED のスイッチ オフ:リセット ボタンを押している時間が 10 秒を超える場合、LED が消灯し、点灯した後、消灯したままになります。
AP1550 の 4 つのステータス LED は、設置プロセス中に、接続や無線のステータス、アクセス ポイントのステータス、ソフトウェアのステータスを確認するのに便利です。ただし、アクセス ポイントが一度稼働し始めてそれ以上の診断が必要ない場合には、環境に配慮して LED を消灯することを推奨します。
アクセス ポイントが正常に動作しない場合は、装置の底面にある LED を確認します。この LED を使用して、装置のステータスを簡単に評価できます。
(注) |
LED は、 config ap led-state { enable | disable} { cisco_ap_name | all} コマンドを使用して有効または無効にします。 |
AP1550 には、4 つの LED ステータス インジケータがあります。
RF-1 LED:スロット 0(2.4 GHz)とスロット 2(1524SB は 5.8 GHz、1524PS は 4.9 GHz)の無線のステータス。 |
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RF-2 LED:スロット 1(5.8 GHz)とスロット 3 の無線のステータス。1 |
表 1 にアクセス ポイントの LED の表示内容を示します。
2.4 GHz および 5 GHz の両方の周波数帯域が屋内および屋外アクセス ポイントでサポートされます。
米国では、5 GHz 帯域は、5.150 ~ 5.250(UNII-1)、5.250 ~ 5.350(UNII-2)、5.470 ~ 5.725(UNII-2 拡張)、および 5.725 ~ 5.850(ISM)の 3 つの帯域で構成されています。UNII-1 と UNII-2 の帯域は隣接しており、802.11a では 2.4 GHz の 2 倍以上の大きさの 200 MHz 幅のスペクトルの連続 Swath として処理されます(表 1を参照)。
(注) |
周波数はアクセス ポイントが設定されている規制ドメインにより異なります。詳細については、http://www.cisco.com/en/US/docs/wireless/access_point/channels/lwapp/reference/guide/lw_chp2.html のドキュメント『Channels and Power Levels』を参照してください。 |
UNII-14 |
5.15 ~ 5.25 GHz 周波数帯域で稼働する UNII デバイスに関する規制。-B reg のドメインを使用した屋内動作および屋外 AP。 |
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5.25 ~ 5.35 GHz 周波数帯で稼働する UNII デバイスに関する規制。この帯域では、DFS と TPC が必須です。 |
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すべての 11n/ac 屋内 AP、1532、1552、および 1572。 |
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ISM5 |
すべての 11n/ac 屋内 AP、1532、1552、および 1572。 |
(注) |
規制に関する情報については、http://www.cisco.com/en/US/prod/collateral/wireless/ps5679/ps5861/product_data_sheet0900aecd80537b6a.html を参照してください。 |
以前は、レーダーを搭載するデバイスは、他の競合サービスがなく周波数サブバンドで動作していました。しかし、規制当局の管理により、これらの帯域をワイヤレス メッシュ LAN(IEEE 802.11)などの新しいサービスに開放して共有できるようにしようとしています。
既存のレーダー サービスを保護するため、規制当局は、新規に開放された周波数サブバンドを共有する必要のあるデバイスに対して、動的周波数選択(DFS)プロトコルに従って動作することを求めています。DFS では、無線デバイスがレーダー信号の存在を検出できる機能の採用を義務付けています。無線がレーダー信号を検出すると、そのサービスを保護するために、少なくとも 30 分間送信を停止する必要があります。無線は、それをモニタした後にのみ送信されるように、別のチャネルを選択します。使用する予定のチャネルで少なくとも 1 分間レーダーが検出されなかった場合には、新しい無線サービス デバイスはそのチャネルで伝送を開始できます。
AP は 60 秒間新しい DFS チャネルで DFS スキャンを実行します。ただし、隣接する AP がその新しい DFS チャネルをすでに使用している場合、AP は DFS スキャンを実行しません。
無線がレーダー信号を検出して識別するプロセスは複雑なタスクであり、ときどきは誤った検出が起こります。誤った検出の原因には、RF 環境の不確実性や、実際のオンチャネル レーダーを確実に検出するためのアクセス ポイントの機能など、非常に多くの要因が考えられます。
802.11h 規格では、DFS および Transmit Power Control(TPC)について、5 GHz 帯域に関連するものと指定しています。DFS を使用してレーダーの干渉を回避し、TPC を使用して Satellite Feeder Link の干渉を回避します。
(注) |
DFS は、米国では 5250 ~ 5350 および 5470 ~ 5725 周波数帯域に義務付けられています。ヨーロッパでは、DFS と TPC が上記帯域に義務付けられています。 |
アンテナは、すべてのワイヤレス ネットワークの設置に重要なコンポーネントです。アンテナには次の 2 つの大きな種類があります。
アンテナの種類それぞれには特定の用途があり、特定の設置タイプのときに最大に効果を発揮します。アンテナは、アンテナの設計に基づいて決定する、 ローブのある大規模なカバレッジ エリアに RF 信号を配信するため、カバレッジが成功するかどうかは、アンテナの選択に重度に依存します。
アンテナによって、メッシュ アクセス ポイントに、ゲイン、指向性、偏波の 3 つの基本的な特性が与えられます。
指向性:伝送パターンの形状を表します。アンテナのゲインが増加すると、カバレッジ エリアは減少します。カバレッジ エリアや放射パターンは、度数で測ります。これらの角度は、度数で測定され、ビーム幅と呼ばれます。
(注) |
8 dBi アンテナは 360 度の水平ビーム幅で伝送するため、電波は全方位に電力を分散します。それにより、8 dBi アンテナからの電波は、ビーム幅がこれより狭い(360 度より小さい)14 dBi パッチ アンテナ(またはサードパーティのディッシュ アンテナ)から送信された電波ほど遠くまではほとんど届きません。 |
偏波:空間を通る電磁波の電界の方向。アンテナは、水平方向または垂直方向のいずれかに偏向される可能性がありますが、他の種類の偏波が可能です。1 つのリンク内にあるアンテナは、それ以上無用な信号損失を避けるため、両方が同じ偏波を持つ必要があります。性能を向上させるため、アンテナを時々回転させると、偏波を変更し干渉を減少できます。RF 波を送信してコンクリートの 谷間を下らせるときには垂直方向の偏波が、広範囲に伝搬させるときには水平方向の偏波の方が適しています。偏波は、RF エネルギーを隣接ストラクチャのレベルにまで減らすのが重要であるときに、RF Bleed-over を最適化するのにも利用できます。ほとんどの全方向性アンテナは、デフォルトとして垂直偏波を設定して出荷されています。
メッシュ アクセス ポイントをさまざまな地域に配置する際には、柔軟性を提供するため、多岐にわたるアンテナが利用できます。5 GHz はバックホールごして使用され、2.4 GHz はクライアント アクセスに使用されます。
表 1 は、AP1500 用にサポートされる、外部の 2.4 GHz および 5 GHz のアンテナのリストです。
2.4 GHz 小型全方向性6 |
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5 GHz 小型全方向性7 |
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シスコのアンテナおよびアクセサリについては、次の URL にある『 Cisco Aironet Antenna and Accessories Reference Guide』を参照してください。 http://www.cisco.com/en/US/prod/collateral/wireless/ps7183/ps469/product_data_sheet09186a008008883b.html
配置および設計、制限事項および機能、さらにアンテナの基礎理論や取り付け手順、規制に関する情報、技術仕様についても記載されています。
表 2 は、シスコ製アンテナの水平ビーム幅および垂直ビーム幅の要約です。
すべての外部アンテナには、オス型 N コネクタが装備されています。
AP1552 E/H にはデュアルバンド アンテナを接続するための N コネクタが 3 つあります。
AP1552 C/I にはアンテナが内蔵されているため、N コネクタはありません。
各無線には、1 つ以上の TX/RX ポートがあります。各無線には、利用できる TX/RX ポートの 1 つ以上にアンテナを接続する必要があります。
1552 アクセス ポイントは、2.4 GHz および 5 GHz 周波数で動作する無線を使用した屋外使用向けに設計された次の 2 種類のアンテナをサポートします。
3 本のデュアルバンド ダイポール アンテナの統合アレイである、Cisco Aironet ロー プロファイル デュアルバンド 2.4/5 GHz ダイポール アンテナ アレイ(CPN 07-1123-01)
「スティック」アンテナと呼ばれる、Cisco Aironet デュアルバンド全方向性アンテナ(AIR-ANT2547V-N)
設置構成には、ケーブルより線取り付けと柱取り付けの 2 種類があります。
1552 モデル C および I アクセス ポイントには、ゲインが 2.4 GHz で 2 dBi、5 GHz で 4 dBi の新しい統合デュアルバンド アンテナ 3 本が搭載されています。アンテナは、ケーブルより線取り付けおよび低コスト、ロー プロファイル アプリケーションで動作します。
1552 E および H アクセス ポイントは、底面に外部アンテナ用 N 型無線周波数(RF)コネクタ 3 つ(アンテナ ポート 4、5、6)を備え、Multiple Input Multiple Output(MIMO)操作をサポートします(以下の図を参照)。オプションの Cisco Aironet AIR-ANT2547V-N デュアルバンド全方向性アンテナを使用する場合、2.4 および 5 GHz アンテナは直接アクセス ポイントに接続します。これらのアンテナには 2.4 GHz で 4 dBi のゲイン、5 GHz で 7 dBi のゲインがあります。
AP1500 シリーズは、過去数年間にわたる屋外アクセス ポイント導入における経験に基づいて設計されています。これには耐雷に関する考慮事項も含まれています。AP1500 シリーズは、イーサネット ポートと電源ポートに避雷回路が採用されています。入力イーサネット ポートで、電源入力モジュール(PEM)にガス放電管(GDT)を使用して雷の影響を緩和します。AC 電源では、高電流状態を緩和するヒューズと共に GDT も使用します。DC 電源では、ヒューズを使用して高電流状態を緩和します。
この機能を理解するために、1 つのトランスミッタを装備した 802.11a/g クライアントが、複数のトランシーバを装備した 802.11n アクセスポイントにアップリンク パケットを送信する場合について考えてみます。アクセス ポイントは 3 本の受信アンテナそれぞれで信号を受信します。
受信した各信号の位相と振幅は、アンテナとクライアントの間隔の特性によって異なります。アクセス ポイントは、最適な信号を形成するために位相と振幅を調整することで、受信した 3 つの信号を処理して 1 つの強化された信号にします。使用されるアルゴリズムは最大比合成(MRC)と呼ばれ、通常すべての 802.11n アクセス ポイントで使用されます。MRC はアップリンク方向にだけ有用で、アクセス ポイントがクライアントをより適切に「ヒアリング」できるようにします。
1552 シリーズ メッシュ アクセス ポイントの MRC ゲインは 1520 シリーズ メッシュ アクセス ポイントとは異なります。1520 シリーズ アクセス ポイントには 802.11n 機能がありません。2.4 GHz 帯域では、このアクセス ポイントには 1 つのトランスミッタと最大 3 つのレシーバだけがあります。そのため、2.4 GHz では SIMO(Single in Multiple out)です。5 GHz 帯域では、このアクセス ポイントには 1 つのトランスミッタと 1 つのレシーバだけがあります。そのため、5 GHz 帯域では SISO(Single in Single out)です。MRC ゲインは、1552 アクセス ポイントの 2.4 GHz 無線でのみ重要です。MRC は 5 GHz 無線では使用できません。2.4 GHz 無線には、AP 構成に応じて 1 本の Tx アンテナと最大 3 本のアンテナがあります。
1522 アクセス ポイントでは、2.4 GHz Rx アンテナ 1 本、2 本、または 3 本を使用できるオプションがあります。このオプションを使用すると、24 Mbps 以上のデータ レートに対する MRC ゲインは 2 本の Rx アンテナで約 3 dB、3 本の Rx アンテナで 4.5 dB になります。
1552 アクセス ポイントでは、2.4 GHz および 5 GHz の両方の無線は 2x3 MIMO です。そのため、このアクセス ポイントには 2 つのトランスミッタと 3 つのレシーバがあります。アンテナがデュアル バンドで、Rx アンテナを 2 本以下にするオプションがないことから、MRC が常に RX 感度に追加されます。これは MRC がベースバンド チップセットに埋め込まれているためです。
シスコのカスタマー データ シートの一般的な Rx 感度の数値は、1520 および 1550 シリーズ アクセス ポイントで 3 本の Rx アンテナを前提としています。
AP1520 シリーズの無線に使用されるチップセットには、ゲインがなくなる低いデータ レートでのパケット開始で問題がありました。そのため、1520 シリーズ アクセス ポイントでは、12 Mbps 以上のデータ レートからの MRC ゲインが有用でした。この問題は、1552 アクセス ポイントに使用されている現在のチップセットで修正されています。1552 アクセス ポイントでは、低いデータ レートに対しても MRC ゲインが改善されています。2x3 MIMO 無線では、1x1 SISO 実装より感度が 4.7 dB 改善されています。
表 1 および 表 2 に、AP1552 11a/g および AP1552 11n の各 MRC ゲインを示します。
(注) |
2 つの空間ストリームの場合、MRC ゲインは半分になります。つまり、MRC ゲインは 3 dB 少なくなります。これは、システムに 10 ログ(3/1 SS)ではなく 10 ログ(3/2 SS)があるためです。3 つの受信器で 3 SS がある場合は、MRC ゲインがゼロになります。 |
標準の AP1500 ラックは、ほこりや湿気、水分が入らないよう保護するための NEMA 4X および IP67 規格をサポートする、高耐久高強度のラックです。
石油精油所、油田、掘削基地、化学処理施設、露天堀りなどの危険性のある環境で作動させるには、特別な認証が必要です。この認証は Class 1、Div 2、または Zone 2 と表示されます。
(注) |
米国およびカナダでは、この認証は CSA Class 1、Division 2 です。欧州(EU)では、ATEX または IEC Class 1、Zone 2 です。 |
シスコには、米国および EU 向けの危険認定 SKU があります(AIR-LAP1552H-x-K9)。認証要件に従い、この SKU は修正されます。電気配線が偶発的損傷によってスパークや爆発を起こすのを防ぐために、危険場所認証にはすべての送電線がコンジット パイプを使用して設置されている必要があります。危険場所用のアクセス ポイントには、側面から入力するコンジット インターフェイス カプラからディスクリート ワイヤを受け取る内部電気取り付けコネクトが搭載されています。電気配線が取り付けられると、電気コネクタが電気配線に直接触れないよう、その上にカバーが取り付けられます。本体の外側には、危険場所認証ラベル(CSA、ATEX、または IEC)があり、認証のタイプとその機器の動作が認可された環境がわかるようになっています。
(注) |
CSA の電源入力モジュール(米国およびカナダ)は、電源入力モジュール、グループ A、B、C、および D、T5v(120 ℃)温度コードです。 ATEX の電源入力モジュール(EU)は、電源入力モジュール グループ IIC、IIB、IIA、T5(120 ℃)温度コードです。 |
Class 1、Division 1/Zone 1 は、常時引火濃度の可燃性ガス、蒸気、液体が存在する環境を想定しています。Div 1 > Div 2 および Zone 1 > Zone 2 の場所の要件を満たすものとして、TerraWave Solutions CSA 認定の保護 Wi-Fi ラックを推奨します(表 1を参照)。
TerraWave ラックの詳細については、http://www.tessco.com/yts/partner/manufacturer_list/vendors/terrawave/pdf/terrawavehazardouesenclosuresjan08.pdfを参照してください。
表 2 に、AP1500 の各種モデルのハードウェア機能一覧を示します。
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(注) |
PoE 入力は 802.3af ではないため、PoE 802.3af 対応イーサネット スイッチでは動作しません。パワー インジェクタが必要です。 |
ワイヤレス メッシュ ソリューションは、Cisco 2500、5500、および 8500 シリーズ ワイヤレス LAN コントローラでサポートされます。
Cisco 2500、5500、および 8500 シリーズ ワイヤレス LAN コントローラの詳細については、http://www.cisco.com/en/US/products/ps6302/Products_Sub_Category_Home.html を参照してください。
Cisco Prime Infrastructure は、ワイヤレス メッシュの計画、設定、管理に、グラフィカル プラットフォームを提供します。Prime Infrastructure を使用すると、ネットワーク管理者は、ワイヤレス メッシュ ネットワークの設計、コントロール、モニタを中央の場所から行えます。
Prime Infrastructure はネットワーク管理者に、RF 予測、ポリシー プロビジョニング、ネットワーク最適化、トラブルシューティング、ユーザ トラッキング、セキュリティ モニタリング、およびワイヤレス LAN システム管理のソリューションを提供します。グラフィカル インターフェイスを使用したワイヤレス LAN の配置と操作は、簡単で費用有効です。詳細なトレンド分析および分析レポートにより、Prime Infrastructure は現行のネットワーク操作に不可欠なものになります。
Prime Infrastructure は、組み込みデータベースと共に、サーバ プラットフォームで稼働します。これにより、何百ものコントローラや何千もの Cisco メッシュ アクセス ポイントを管理可能にするスケーラビリティが提供されます。コントローラは、Prime Infrastructure と同じ LAN 上、別の経路選択済みサブネット上、または広域接続全体にわたって配置できます。
アーキテクチャ
Control And Provisioning of Wireless Access Points(CAPWAP)は、ネットワークのアクセス ポイント(メッシュおよび非メッシュ)を管理するためにコントローラが使用するプロビジョニングと制御プロトコルです。リリース 5.2 で、Lightweight AP Protocol(LWAPP)が CAPWAP に置き換えられました。
(注) |
CAPWAP を使用すると、資本的支出(CapEx)と運用維持費(OpEx)が著しく減少し、シスコ ワイヤレス メッシュ ネットワーキング ソリューションが、企業、キャンパス、メトロポリタンのネットワークにおける費用有効でセキュアな配置オプションになります。 |
メッシュ ネットワークの CAPWAP ディスカバリ プロセスは次のとおりです。
CAPWAP ディスカバリの開始の前に、メッシュ アクセス ポイントがリンクを確立します。その一方で、非メッシュ アクセス ポイントが、そのメッシュ アクセス ポイント用の静的 IP(ある場合)を使用して、CAPWAP ディスカバリを開始します。
メッシュ アクセス ポイントは、レイヤ 3 ネットワークのメッシュ アクセス ポイントの静的 IP を使用して CAPWAP ディスカバリを開始するか、割り当てられたプライマリ、セカンダリ、ターシャリのコントローラ用のネットワークを探します。接続するまで最大 10 回試行されます。
(注) |
メッシュ アクセス ポイントは、セットアップ中に、そのアクセス ポイントで設定されている(準備のできている)コントローラのリストを探します。 |
手順 2 が 10 回の試行の後に失敗した場合、メッシュ アクセス ポイントは DHCP にフォール バックし、接続を 10 回試行します。
手順 2 と 3 の両方に失敗し、コントローラに対して成功した CAPWAP 接続がない場合、メッシュ アクセス ポイントは LWAPP にフォール バックします。
ネットワークで MTU が変更された場合、アクセス ポイントは、新しい MTU の値を検出し、それをコントローラに転送して、新しい MTU に調整できるようにします。新しい MTU でアクセス ポイントとコントローラの両方がセットされると、それらのパス内にあるすべてのデータは、新しい MTU 内で断片化されます。変更されるまで、その新しい MTU のサイズが使用されます。スイッチおよびルータでのデフォルトの MTU は、1500 バイトです。
コントローラのブート設定ファイル内のメッシュの機能は、XML ファイルに ASCII 形式で保存されます。XML 設定ファイルは、コントローラのフラッシュ メモリに保存されます。
(注) |
現行リリースは、バイナリの設定ファイルをサポートしませんが、設定ファイルはメッシュ リリースからコントローラ ソフトウェア リリース 7.0 へのアップグレード後 すぐにバイナリ状態になります。XML 構成ファイルは、リセット後に選択されます。 |
注意 |
XML ファイルを編集しないでください。修正された設定ファイルをコントローラにダウンロードすると、ブート時に巡回冗長検査(CRC)エラーが発生し、設定がデフォルト値にリセットされます。 |
XML 設定ファイルは、CLI 形式に変換すると、容易に読み込みや修正ができます。XML から CLI 形式に変換するには、設定ファイルを TFTP または FTP のサーバにアップロードします。コントローラはアップロード中に、XML から CLI への変換を開始します。
サーバ上では、CLI 形式で設定ファイルを読み取りまたは編集できます。その後、そのファイルをダウンロードして、コントローラに戻すことができます。コントローラでは、設定ファイルが再度 XML 形式に変換されて、フラッシュ メモリに保存され、新しい設定を使用してリブートされます。
コントローラは、ポート設定 CLI コマンドのアップロードおよびダウンロードをサポートしません。コントローラ ポートを設定したい場合は、次にまとめた関連コマンドを入力します。
既知のキーワードおよび正しい構文を持つ CLI コマンドは XML に変換されますが、不適切な CLI コマンドは無視されてフラッシュ メモリに保存されます。無効な値を持つフィールドは、XML 検証エンジンにより、フィルタ アウトされ、デフォルト値にセットされます。検証は、ブート中に実行されます。
無視されたコマンドおよび無効な設定値を確認するには、次のコマンドを入力します。
(注) |
このコマンドは、 clear config コマンドまたは save config コマンドの前にしか実行できません。ダウンロードした設定に多数の無効な CLI コマンドが含まれている場合、分析のため、無効な設定を TFTP または FTP サーバにアップロードできます。 |
アクセス パスワードは、設定ファイルの中に隠されて(難読化されて)います。アクセス ポイントまたはコントローラのパスワードをイネーブルまたはディセーブルにするには、次のコマンドを入力します。
Adaptive Wireless Path Protocol(AWPP)は、ワイヤレス メッシュ ネットワーキング用に設計されたもので、これを使用すると、配置が容易になり、コンバージェンスが高速になり、リソースの消費が最小限に抑えられます。
AWPP は、クライアント トラフィックがコントローラにトンネルされているために AWPP プロセスから見えないという CAPWAP WLAN の特性を利用します。また、CAPWAP WLAN ソリューションの拡張無線管理機能はワイヤレス メッシュ ネットワークに利用できるため、AWPP に組み込む必要はありません。
AWPP を使用すると、リモート アクセス ポイントは、RAP のブリッジ グループ(BGN)の一部である各 MAP 用の RAP に戻る最適なパスを動的に見つけられるようになります。従来のルーティング プロトコルとは異なり、AWPP は RF の詳細を考慮に入れています。
ルートを最適化するため、MAP はネイバー MAP をアクティブに送信要求します。要請メッセージのやり取りの際に、MAP は RAP への接続に使用可能なネイバーをすべて学習し、最適なパスを提供するネイバーを決定して、そのネイバーと同期します。AWPP では、リンクの品質とホップ数に基づいてパスが決定されます。
AWPP は、パスごとに信号の強度とホップ カウントについてコストを計算して、CAPWAP コントローラへ戻る最適なパスを自動で判別します。パスが確立されると、AWPP は継続的に条件をモニタし、条件の変化に応じてルートを変更します。また、AWPP は、条件情報を知らせるスムージング機能を実行して、RF 環境のエフェメラルな性質に、ネットワークの安定性が影響を受けないようにします。
ワイヤレス メッシュ内のトラフィック フローは、次の 3 つのコンポーネントに分けられます。
オーバーレイ CAPWAP トラフィック:標準の CAPWAP アクセス ポイントの配置内のフローで、CAPWAP アクセス ポイントと CAPWAP コントローラの間の CAPWAP トラフィックのことです。
CAPWAP モデルはよく知られており、AWPP は専用プロトコルのため、ワイヤレス メッシュ データ フローについてだけ説明します。ワイヤレス メッシュ データ フローのキーは、メッシュ アクセス ポイント間で送信される 802.11 フレームのアドレス フィールドです。
802.11 データ フレームは、レシーバ、トランスミッタ、送信先、発信元の 4 つまでのアドレス フィールドを使用できます。WLAN クライアントから AP までの標準フレームでは、トランスミッタ アドレスと発信元アドレスが同じため、これらのアドレス フィールドのうち 3 つしか使用されません。しかし、WLAN ブリッジング ネットワークでは、フレームが、トランスミッタの 背後にあるデバイスによって生成された可能性があるため、フレームの発信元がフレームのトランスミッタであるとは限らず、4 つのすべてのアドレス フィールドが使用されます。
図 1 は、このタイプのフレーム構成の例を示しています。フレームの発信元アドレスは MAP:03:70、このフレームの送信先アドレスはコントローラ(メッシュ ネットワークはレイヤ 2 モードで動作しています)、トランスミッタ アドレスは MAP:D5:60、レシーバ アドレスは RAP:03:40 です。
このフレームの送信により、トランスミッタとレシーバのアドレスは、ホップごとに変わります。各ホップでレシーバ アドレスを判別するために AWPP が使用されます。トランスミッタ アドレスは、現在のメッシュ アクセス ポイントのアドレスです。パス全体を通して、発信元アドレスと送信先アドレスは同一です。
RAP のコントローラ接続がレイヤ 3 の場合、MAP はすでに CAPWAP を IP パケット内にカプセル化してコントローラに送信済みのため、そのフレームの送信先アドレスはデフォルト ゲートウェイ MAC アドレスになり、ARP を使用する標準の IP 動作を使用してデフォルト ゲートウェイの MAC アドレスを検出します。
メッシュ内の各メッシュ アクセス ポイントは、コントローラと共に、CAPWAP セッションを形成します。WLAN トラフィックは CAPWAP 内にカプセル化されるため、コントローラ上の VLAN インターフェイスにマップされます。ブリッジされたイーサネット トラフィックは、メッシュ ネットワーク上の各イーサネット インターフェイスから渡される可能性があり、コントローラのインターフェイスにマップされる必要はありません(図 2を参照)。
メッシュ アクセス ポイント間の関係は、親、子、ネイバーです(図 1を参照)。
AWPP は、次のプロセスに従って、無線バックホールを使用して RAP または MAP 用に親を選択します。
scan ステートでは、パッシブ スキャニングによって、ネイバーのあるチャネルのリストが生成され、それが、すべてのバックホール チャネルのサブセットになります。
seek ステートでは、アクティブ スキャニングによって、ネイバーを持つチャネルが探され、バックホール チャネルは最適なネイバーを持つチャネルに変更されます。
このアルゴリズムは、起動時、および親が消失して他に親になりそうなものがない場合に実行され、通常は、CAPWAP ネットワークとコントローラのディスカバリが続けて実行されます。すべてのネイバー プロトコル フレームは、チャネル情報を運びます。
親メンテナンスは、誘導 NEIGHBOR_REQUEST を親に送信している子ノードおよび NEIGHBOR_RESPONSE で応答している親によって実行されます。
親の最適化とリフレッシュは、親が常駐しているチャネル上で NEIGHBOR_REQUEST ブロードキャストを送信している子ノードによって、そのチャネル上のネイバリング ノードからのすべての応答の評価によって発生し実行されます。
親メッシュ アクセス ポイントは、RAP に戻る最適なパスを提供します。AWPP は、容易度を使用して、最適なパスを判別します。容易度はコストの逆と考えられるため、容易度の高いパスが、パスとして推奨されます。
容易度は、各ネイバーの SNR とホップの値を使用し、さまざまな SNR しきい値に基づく乗数を適用して計算します。この乗数には、Spreading 機能を、さまざまなリンクの質に影響する SNR に適用するという意味があります。
図 1 では、親パスの選択で、MAP2 は MAP1 を通るパスを選択します。このパスを通る調整された容易度の値(436906)が、MAP2 から RAP に直接進むパスの容易度の値(262144)より大きいためです。
親メッシュ アクセス ポイントは、各ネイバーの容易度を RAP までのホップ カウントで割り算した、調整された容易度を使用して選択されます。
WLAN ルーティングの難しいところは、RF のエフェメラルな性質です。最適なパスを分析して、パス内で変更がいつ必要かを決めるときに、この点を考慮しなければなりません。特定の RF リンクの SNR は、刻一刻と大幅に変化する可能性があり、これらの変動に基づいてルート パスを変更すると、ネットワークが不安定になり、パフォーマンスが深刻に低下します。基本的な SNR を効果的にキャプチャしながらも経時変動を除去するため、調整された SNR を提供するスムージング機能が適用されます。
現在の親に対する潜在的なネイバーを評価するとき、親間のピンポン効果を減少させるため、親の計算された容易度に加えて、親に 20 % のボーナス容易度が与えられます。子がスイッチを作成するには、潜在的な親の方が著しくよくなければなりません。親スイッチングは CAPWAP およびその他の高レイヤの機能に透過的です。
ルーティング ループが作成されないようにするため、AWPP は、自分の MAC アドレスを含むルートをすべて破棄します。つまり、ホップ情報とは別に、ルーティング情報が RAP への各ホップの MAC アドレスを含むため、メッシュ アクセス ポイントはループするルートを容易に検出して破棄できます。