この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この章では、Cisco ルータで基本的なパラメータ(グローバル パラメータの設定、ルーティング プロトコル、インターフェイス、およびコマンドライン アクセスなど)を設定する手順について説明します。また、起動時のデフォルト設定についても説明します。
(注) ルータの各モデルは、このマニュアルに記載されている機能の一部をサポートしていない場合があります。特定のルータでサポートされていない機能は、可能な限り明示されています。
この章では、該当するものがある場合には設定例と確認手順が記載されています。
グローバル コンフィギュレーション モードにアクセスする方法の詳細については、 「グローバル コンフィギュレーション モードの開始」 を参照してください。
表 5-1 は、各ルータでサポートされているインターフェイスと装置に表記されているポート ラベルを示しています。
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(注) ラベルの付いた関連アンテナには、メインおよび DIV/GPS の 2 種類のラベルがあります。
Cisco ルータを初めて起動すると、一部の基本的な設定はすでに行われています。LAN および WAN インターフェイスはすべて作成されており、コンソール ポートと VTY ポートの設定やネットワーク アドレス変換(NAT)用の内部インターフェイスの割り当てもすでに行われています。初期設定を表示するには、 show running-config コマンドを使用します(次の Cisco 819 ISR ルータの例を参照してください)。
ネットワークを設定する前に、使用するネットワーク構成に基づいて、次の情報の一部またはすべてを収集しておく必要があります。
• インターネット接続を設定する場合、次の情報を収集してください。
– ユーザのログイン名として割り当てられた PPP クライアント名
– PPP 認証のタイプ:チャレンジ ハンドシェイク認証プロトコル(CHAP)またはパスワード認証プロトコル(PAP)
– インターネット サービス プロバイダー(ISP)アカウントにアクセスするための PPP パスワード
– DNS サーバの IP アドレスおよびデフォルト ゲートウェイ
• 企業ネットワークへの接続を設定する場合は、ユーザとネットワーク管理者の間で、ルータの WAN インターフェイスに関する次の情報について打ち合わせておく必要があります。
– Cisco 819 ISR で通信事業者からのサービスを使用可能でなければなりません。また、ルータが物理的に置かれているネットワーク カバレッジも必要です。サポートされている通信事業者の一覧については、「Cisco 3G Wireless Connectivity Solutions」のデータ シートを参照してください。
– ワイヤレス サービス プロバイダーのサービス プランに登録し、SIM カードを取得する必要があります。
– SIM カードを取り付けてから 3G Cisco 819 ISR を設定する必要があります。SIM カードの取り付け方法については、「Cisco 800 Series RoutersConfiguring Cisco EHWIC and 880G for 3.7G (HSPA+)/3.5G (HSPA)」を参照してください。
• Cisco 819 ISR の 3G を設定する前に必要なアンテナを取り付ける必要があります。アンテナの取り付け方法の説明については、次の URL を参照してください。
– 3G-ANTM1919D:「Cisco Multiband Swivel-Mount Dipole Antenna (3G-ANTM1919D)」を参照。
– 3G-ANTM1916-CM:「 Cisco Multiband Omnidirectional Ceiling Mount Antenna (3G-ANTM1916-CM) 」を参照。
– 3G-AE015-R(アンテナの拡張):「Cisco Single-Port Antenna Stand for Multiband TNC Male-Terminated Portable Antenna (Cisco 3G-AE015-R)」を参照。
– 3G-AE010-R(アンテナの拡張):「Cisco Single-Port Antenna Stand for Multiband TNC Male-Terminated Portable Antenna (Cisco 3G-AE015-R) 」を参照。このマニュアルは、3G-AE015-R と 3G-AE010-R に該当します。製品の違いはケーブルの長さのみです。
– 3G-ANTM-OUT-OM:「Cisco 3G Omnidirectional Outdoor Antenna (3G-ANTM-OUT-OM)」を参照。
– 3G-ANTM-OUT-LP:「Cisco Multiband Omnidirectional Panel-Mount Antenna (3G-ANTM-OUT-LP)」を参照。
– 3G-ACC-OUT-LA:「 Cisco 3G Lightning Arrestor (3G-ACC-OUT-LA) 」を参照。
– 4G-ANTM-OM-CM:「Cisco 4G Indoor Ceiling-Mount Omnidirectional Antenna (4G-ANTM-OM-CM)」を参照。
• 表 2-1 に説明したように、信号の受信状況について LED を確認する必要があります。
• Cisco IOS ソフトウェアに精通している必要があります。Cisco 3G のサポートについては、リリース 12.4(15)T またはそれ以降の Cisco IOS マニュアルを参照してください。
• 3G データ プロファイルを設定するには、サービス プロバイダーからユーザ名、パスワード、およびアクセス ポイント名(APN)を取得する必要があります。
該当する情報の収集が済んだら、ルータの設定を行うことができます。「コマンドライン アクセスの設定」から設定を始めてください。
• 『 Software Activation on Cisco Integrated Services Routers and Cisco Integrated Service Routers G2 』を参照してください。
ルータへのアクセスを制御するパラメータを設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで次の手順を実行します。
1. line [aux | console | tty | vty] line-number
4. exec-timeout minutes [ seconds ]
「default」と記されているコマンドは入力不要です。これらのコマンドは、 show running-config コマンドを使用すると生成されるコンフィギュレーション ファイルに自動的に表示されます。
ルータに選択したグローバル パラメータを設定するには、次の作業を行います。
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グローバル コンフィギュレーション モードを開始します(コンソール ポート使用時)。 |
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必要に応じて、次のいずれかの手順を行い、ルータの WAN インターフェイスを設定します。
• 「ギガビット イーサネット WAN インターフェイスの設定」
• 「プッシュ ボタンを使用したイメージおよび Config の復元のためのルータの設定」
Cisco 819 ISR でイーサネット インターフェイスを設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードから次の手順を実行します。
Cisco 819 ISR は、Global System for Mobile Communications(GSM)および符号分割多重接続(CDMA)ネットワークを介して使用する、第 3 世代(3G)ワイヤレス インターフェイスを提供します。インターフェイスは 34 mm の埋め込みミニ エクスプレス カードです。
その主な用途は、重要なデータ アプリケーションのバックアップ データ リンクとしての WAN 接続です。ただし、3G ワイヤレス インターフェイスは、ルータのプライマリ WAN 接続としても機能できます。
3G セル ワイヤレス インターフェイスを設定するには、次の注意事項および手順に従ってください。
• 「3G ワイヤレス インターフェイスの設定に関する要件」
次に、3G ワイヤレス インターフェイスの設定に関する要件を示します。
• 通信事業者のワイヤレス サービスが必要です。また、ルータが物理的に配置されるネットワーク カバレッジも必要です。サポートされている通信事業者の一覧については、次の URL のデータ シートを参照してください。
• ワイヤレス サービス プロバイダーとのサービス プランに契約し、そのサービス プロバイダーから SIM カード(GSM モデムだけ)を取得する必要があります。
• 表 2-1 の説明に従い、信号強度について LED をチェックする必要があります。
• Cisco IOS ソフトウェアに精通している必要があります。Cisco 3G ワイヤレス サポートについては、Cisco IOS Release 12.4(15)XZ またはそれ以降の Cisco IOS マニュアルを参照してください。
• GSM データ プロファイルを設定するには、サービス プロバイダーから次の情報を取得する必要があります。
• 手動でアクティブにするために CDMA(CDMA のみ)データ プロファイルを設定するには、サービス プロバイダーから次の情報を取得する必要があります。
– Mobile Directory Number(MDN)
– Mobile Station Identifier(MSID)
– Electronic Serial Number (ESN)
• ルータの前面パネルにある LED で信号強度などの表示を確認します。 表 2-1 では、Cisco 819 ISR の 3G LED について説明します。
Cisco 3G ワイヤレス インターフェイスの設定には、次の制約事項があります。
• データ接続は、3G ワイヤレス インターフェイスだけから行うことができます。リモート ダイヤルインはサポートされていません。
• ワイヤレス通信共通の性質により、スループットは、ネットワークでのアクティブ ユーザの数や輻輳の量により異なります。
• セル ネットワークの遅延は、優先ネットワークの場合よりも大きくなります。遅延レートは、テクノロジーおよび通信事業者に左右されます。ネットワーク輻輳が発生している場合、遅延が大きくなることがあります。
• 通信事業者のサービス条件に含まれるいずれの制約事項も Cisco 3G ワイヤレス インターフェイスに適用されます。
• 取り外されたモデムとは別のタイプのモデムを取り付けた場合は、設定を変更して、システムをリロードしなければなりません。
(注) モデムをプロビジョニングするには、サービス プロバイダーとのアクティブ ワイヤレス アカウントが必要です。SIM カードを GSM 3G ワイヤレス カードに挿入する必要があります。
1. cellular 0 gsm profile create <profile number> <apn> <authentication> <username> <password> ipv4
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Router# gsm profile create 2 <apn-name> chap username password ipv4 |
新しいモデム データ プロファイルを作成します。コマンド パラメータの詳細については、 表 5-2 を参照してください。 |
表 5-2 は、モデム データ プロファイルのパラメータのリストです。
アクティベーション手順は、通信事業者により異なります。通信事業者に問い合わせて、次のいずれかの手順を実行してください。
• 地上波サービス プロビジョニングを使用したアクティベーション
次の表は、さまざまなワイヤレス通信事業者によりサポートされているアクティベーションおよびプロビジョニング プロセスのリストを示します。
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OTASP1 アクティベーション |
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データ プロファイル リフレッシュ用 IOTA2 |
(注) この手順を開始する前に、有効な Mobile Directory Numner(MDN)、Mobile Subsidy Lock(MSL)、および Mobile Station Identifier(MSID)情報を通信事業者から取得しておく必要があります。
モデム プロファイルを手動で設定するには、EXEC モードから、次のコマンドを使用します。
cellular unit cdma activate manual mdn msid msl
アクティブ化される前に、モデム データ プロファイルのプロビジョニングが、無線インターネット(IOTA)プロセスを介して行われます。IOTA プロセスは、 cellular unit cdma activate manual mdn msid msl コマンドを使用すると自動的に開始されます。
IOTA Start および IOTA End には、結果の出力として「SUCCESS」と示されていなければなりません。エラー メッセージが表示された場合、cellular cdma activate iota コマンドを使用して個別に IOTA を実行できます。
通信事業者により、データ プロファイルの定期的なリフレッシュが要求されることがあります。データ プロファイルをリフレッシュするには、次のコマンドを使用します。
Over-the-Air Service Provisioning を使用したアクティベーション
電波によるサービス提供(OTASP)のプロビジョニングおよびアクティベーションを行うには、EXEC モードから次のコマンドを使用します。
router # cellular 0 cdma activate otasp phone_number
(注) このコマンドで使用する電話番号は、通信事業者から取得する必要があります。標準の OTASP 発番号は *22899 です。
5. ppp chap password 0 password
6. asynchronous mode interactiv e
(注) この手順で使用する PPP チャレンジ ハンドシェイク認証プロトコル(CHAP)認証パラメータは、通信事業者により提供され、GSM プロファイル下だけで設定されているユーザ名およびパスワードと同じでなければなりません。CDMA では、ユーザ名またはパスワードは必要ありません。
(注) セル インターフェイスでスタティック IP アドレスが必要な場合、アドレスは、ip address negotiated として設定できます。インターネット プロトコル制御プロトコル(IPCP)を介して、ネットワークにより、正しいスタティック IP アドレスがデバイスに割り当てられるようになります。トンネル インターフェイスが ip address unnumbered <cellular interface> コマンドで設定されている場合、実際のスタティック IP アドレスは ip address negotiated でなく、セルラー インターフェイス下で設定されなければなりません。セルラー インターフェイスの例については、「基本セルラー インターフェイスの設定」を参照してください。
4. dialer idle-timeout seconds
8. dialer-list dialer-group protocol protocol-name {permit | deny | list access-list-number | access-group}
9. ip access-list < access list number> permit < ip source address >
13. chat-script <script name> "" "ATDT*99*<profile number>#" TIMEOUT <timeout value> CONNECT
または
chat-script <script name> "" "ATDT*777*<profile number>#" TIMEOUT <timeout value> CONNECT
次に、プライマリ WAN 接続として使用される gsm セル インターフェイスを設定する例を示します。これは、デフォルト ルートとして設定されます。
次に、プライマリ WAN 接続として使用される cdma セルラー インターフェイスを設定する例を示します。これは、デフォルト ルートとして設定されます。
次に、トンネル インターフェイスが ip address unnumbered < cellular interface > コマンドで設定される場合のスタティック IP アドレスを設定する例を示します。
デュアル SIM 機能は、Cisco 819 ISR で 2 つのセルラー ネットワーク間の自動スイッチおよびフェールオーバーを実装します。この機能は、プライマリ スロットである SIM スロット 0 とセカンダリ(フェールオーバー)スロットであるスロット 1 を使用して、デフォルトでイネーブルになっています。
次のコマンドを使用して、デュアル SIM 機能を設定できます。
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• 自動スイッチおよびフェールオーバーを機能させるには、 gsm sim profile コマンドを使用してスロット 0 および 1 の SIM プロファイルを設定します。
• 動作スイッチおよびフェールオーバーを機能させるには、特定のプロファイル番号なしのチャット スクリプトを設定します。
• SIM プロファイルが設定されていない場合、プロファイル #1 がデフォルトで使用されます。
• GSM フェールオーバー タイマーが設定されていない場合、デフォルトのフェールオーバーのタイムアウトは 2 分です。
• GSM SIM プライマリ スロットが設定されていない場合、デフォルトのプライマリ SIM はスロット 0 です。
次に、SIM スイッチオーバーのタイムアウト時間を 3 分に設定する例を示します。
次に、暗号化されていないピンを使用して認証する例を示します。
router(config-controller)# gsm sim authenticate 0 1234 slot 0
次に、SIM スイッチオーバーのリトライ最大回数を 20 に設定する例を示します。
router(config-controller)# gsm sim max-retry 20
次に、プライマリ スロットとして SIM スロット 1 を設定する例を示します。
次に、プロファイル 10 を使用するように、スロット 0 の SIM カードを設定する例を示します。
手動で SIM を切り替えるには、次のコマンドを実行します。
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次に、Cisco 819 ISR の概要と詳細な GPS データを表示する例を示します。出力には次の情報が含まれています。
外部 NMEA 2.0 準拠 GPS プロッター アプリケーションへの GPS NMEA ストリーミングは、Cisco 819 ISR でサポートされています。
Cisco 819 ISR の 3G 機能の設定については、次のマニュアルを参照してください。
GPS アプリケーションをホストするリモート サーバに NMEA データをフィードできます。サーバは、イーサネット ケーブルを使用して、または LAN あるいは WAN ネットワーク経由でルータに直接接続できます。アプリケーションでシリアル ポートをサポートしている場合、シリアル ポート エミュレーション プログラムを実行して、LAN または WAN 接続で仮想シリアル ポートを作成する必要があります。
(注) Microsoft Streets は、Microsoft の Web サイトからダウンロード可能なライセンス ソフトウェアです。
Microsoft Streets を実行する PC に Cisco 819 ISR を接続するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 イーサネット ケーブルで PC とルータをつなげます。
ステップ 2 PC とルータで ping を実行できることを確認します。
ステップ 3 PC のシリアル ポート リダイレクタを起動します。
ステップ 4 ルータの NMEA ポートに接続する仮想シリアル ポートを作成します。
ステップ 5 PC で Microsoft Streets を起動します。
ステップ 7 [Start Tracking] をクリックします。
ステップ 8 ルータで show cellular gps コマンドの出力から位置の変更が得られれば、グラフに示された現在位置と、マップ上のその地点を中心とする円で赤茶色のドット カーソルが表示されます。
(注) 位置の変更が得られない場合、Microsoft アプリケーションはタイム アウトし、切断されます。
(注) GPS 固定位置を取得するには、サポートされている GPS アンテナを DIV/GPS ポートに接続する必要があります。スタンドアロン モードを使用して GPS 固定位置を取得するには、最大 12 分かかることがあります。これは、位置と使用されるアンテナの種類に依存します。
プッシュ ボタン機能は Cisco 819 ISR で使用できます。ルータの前面パネルのリセット ボタンは、この機能をイネーブルにします。
ステップ 2 ルータの前面パネルのリセット ボタンを押します。
ステップ 3 リセット ボタンを押しながら、システムの電源を投入します。
システム LED が 4 回点滅し、ルータがボタンの押下を受け入れていることを示します。
このボタンの使用は、ROMMON の初期化中にのみ有効です。ウォーム リブート中にこのボタンを押しても、パフォーマンスには影響しません。 表 5-4 に、ROMMON の初期化中にボタンが押された場合の高レベルの機能を示します。
ルータの現在のブートアップ モードを表示するには、show platform コマンドを使用します。次の項では、ボタンが押されていないときと、ボタンが押されたときの出力例を示します。
前面パネルのボタンが押されると、WLAN AP はイメージと設定の両方の復元を実行します。
イメージの復元を実行する場合、WLAN はブートローダに移行し、ユーザがブートローダ プロンプトからイメージをダウンロードできるようになります。
設定の復元を実行する場合、WLAN AP は、フラッシュ ドライブで flash:/cpconfig-ap802.cfg ファイルを使用できる場合、その内容で flash:/config.txt の内容を上書きします。それ以外の場合は、flash:/config.txt が削除されます。
ルータのファスト イーサネット LAN インターフェイスは、デフォルト VLAN の一部として自動的に設定され、個別のアドレスによる設定は行われません。アクセスは VLAN を通じて提供されます。必要に応じて、このインターフェイスを別の VLAN に割り当てることが可能です。VLAN の作成方法の詳細については、 「イーサネット スイッチの設定」 を参照してください。
ループバック インターフェイスは、スタティック IP アドレスのプレースホルダーとして機能し、デフォルトのルーティング情報を提供します。
ループバック インターフェイスを設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで次の手順を実行します。
このコンフィギュレーション例のループバック インターフェイスは、仮想テンプレート インターフェイス上の NAT をサポートするために使用されています。この設定例は、スタティック IP アドレスとなる IP アドレス 200.200.100.1/24 を持つファスト イーサネット インターフェイスに設定されるループバック インターフェイスを示します。ループバック インターフェイスは、ネゴシエートされた IP アドレスを持つ virtual-template1 にポイントバックします。
ループバック インターフェイスが正しく設定されたかどうかを確認するには、show interface loopback コマンドを入力します。次の例のような確認用の出力が表示されます。
ping を実行することによって、ループバック インターフェイスを確認する方法もあります。
スタティック ルートは、ネットワークを介した固定ルーティング パスを提供します。これらは、ルータ上で手動で設定されます。ネットワーク トポロジが変更された場合には、スタティック ルートを新しいルートに更新する必要があります。スタティック ルートは、ルーティング プロトコルによって再配信される場合を除き、プライベート ルートです。
スタティック ルートを設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで次の手順を実行します。
1. ip route prefix mask { ip-address | interface-type interface-number [ ip-address ]}
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ip route prefix mask {ip-address | interface-type interface-number [ip-address]} |
このコマンドと設定可能な追加パラメータについては、『Cisco IOS IP Routing: Protocol-Independent Command Reference』を参照してください。 |
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スタティック ルーティングの一般的な説明については、 「フローティング スタティック ルート」 を参照してください。
次の設定例で、スタティック ルートは、ファスト イーサネット インターフェイスで宛先 IP アドレス 192.168.1.0 およびサブネット マスク 255.255.255.0 を持つすべての IP パケットを、IP アドレス 10.10.10.2 を持つ別のデバイスに送信します。具体的には、パケットが設定済みの PVC に送信されます。
「(default)」と記されているコマンドの入力は不要です。このコマンドは、 show running-config コマンドを使用すると、生成されたコンフィギュレーション ファイルに自動的に表示されます。
スタティック ルーティングが正しく設定されたかどうかを確認するには、show ip route コマンドを入力し、「S」で表されるスタティック ルートを探します。
ダイナミック ルーティングでは、ネットワーク トラフィックまたはトポロジに基づいて、ネットワーク プロトコルがパスを自動調整します。ダイナミック ルーティングの変更は、ネットワーク上の他のルータにも反映されます。
Cisco ルータは、ルーティング情報プロトコル(RIP)または Enhanced Interior Gateway Routing Protocol(EIGRP)などの IP ルーティング プロトコルを使用して、動的にルートを学習します。いずれかのルーティング プロトコルをルータに設定できます。
• 「拡張インテリア ゲートウェイ ルーティング プロトコルの設定」
ルータに RIP ルーティング プロトコルを設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで次の手順を実行します。
RIP に関する一般情報については、 「RIP」 を参照してください。
次の設定例は、IP ネットワーク 10.0.0.0 および 192.168.1.0 でイネーブルにされる RIP version 2 を示します。
設定を表示するには、特権 EXEC モードで show running-config コマンドを使用します。
RIP が正しく設定されたかどうかを確認するには、show ip route コマンドを入力し、「R」で表される RIP ルートを探します。次の例のような確認用の出力が表示されます。
ルータに拡張インテリア ゲートウェイ ルーティング プロトコル(EIGRP)を設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで次の手順を実行します。
EIGRP の概念について一般的な説明は、 「EIGRP」 を参照してください。
次の設定例は、IP ネットワーク 192.145.1.0 および 10.10.12.115 でイネーブルにされる EIGRP ルーティング プロトコルを示します。EIGRP の自律システム番号として、109 が割り当てられています。
設定を表示するには、特権 EXEC モードで開始し、 show running-config コマンドを使用します。
IP EIGRP が正しく設定されたかどうかを確認するには、show ip route コマンドを入力し、「D」で表される EIGRP ルートを探します。次のような確認用の出力が表示されます。