IE 2000 スイッチのブートローダ コマンド
この付録では、スイッチのブートローダ コマンドについて説明します。
通常のブートローダ処理中は、ブートローダ コマンドライン プロンプトが表示されません。ブートローダ コマンド ラインは、スイッチが手動ブートに設定されている場合、電源投入時自己診断テスト(POST)DRAM テスト中にエラーが発生した場合、またはオペレーティング システム(破壊された Cisco IOS イメージ)のロード中にエラーが発生した場合に使用できます。スイッチのパスワードを忘れた場合にも、ブートローダを使用できます。
(注) スイッチのデフォルトの設定を使用すると、スイッチに物理的にアクセスするエンド ユーザは、スイッチの電源投入時にブート プロセスを中断して新しいパスワードを入力することにより、パスワードを失った状態から回復できます。パスワード回復ディセーブル機能を使用すると、システム管理者は、この機能の一部をディセーブルにし、システムをデフォルト設定に戻すことに同意するだけでユーザがブート プロセスを中断できるようにすることにより、スイッチのパスワードへのアクセスを防止できます。パスワード回復をディセーブルにすることにより、ユーザはブート プロセスを中断してパスワードを変更できますが、コンフィギュレーション ファイル(config.text)および VLAN データベース ファイル(vlan.dat)は削除されます。詳細については、このリリースに対応するソフトウェア コンフィギュレーション ガイドを参照してください。
ブートローダにアクセスするには、次の手順を実行します。
ステップ 1 スイッチの起動中、 Express Setup ボタンを押したままにします。
ステップ 2 LED(システム、アラーム、セットアップ)が赤色に変化したら、 Express Setup ボタンから手を放します。
LED が消灯します。
ステップ 3 再度、 Express Setup ボタンを押したままにします。
ステップ 4 LED(システム、アラーム、セットアップ)が再度赤色に変化したら、 Express Setup ボタンから手を放します。
boot
実行可能イメージをロードおよび起動して、コマンドライン インターフェイスを開始するには、 boot ブートローダ コマンドを使用します。
boot [ -post | -n | -p | flag ] filesystem:/file-url ...
構文の説明
-post |
(任意)拡張および総合 POST(電源投入時自己診断テスト)によってロードされたイメージを実行します。このキーワードを使用すると、POST の完了に要する時間が長くなります。 |
-n |
(任意)起動後すぐに、Cisco IOS デバッガが休止します。 |
-p |
(任意)イメージのロード後すぐに、JTAG デバッガが休止します。 |
flag |
(任意)システムの再起動時に使用されるブート フラグを設定します。 |
filesystem : |
フラッシュ ファイル システムのエイリアスです。システム ボード フラッシュ デバイスには flash: を使用します。 |
/ file-url ... |
(任意)ブート可能イメージのパス(ディレクトリ)および名前です。各イメージ名はセミコロンで区切ります。 |
デフォルト
スイッチは、BOOT 環境変数内の情報を使用して、自動的にシステムを起動しようとします。この変数が設定されていない場合、スイッチは、フラッシュ ファイル システム全体に再帰的に縦型検索し、最初の実行可能イメージをロードして実行しようとします。ディレクトリの縦型検索では、検出した各サブディレクトリを完全に検索してから元のディレクトリでの検索を続けます。
コマンド モード
ブートローダ
コマンド履歴
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15.0(1)EY |
このコマンドが追加されました。 |
使用上のガイドライン
引数を何も指定しないで boot コマンドを入力した場合、スイッチは、BOOT 環境変数が設定されていればその中の情報を使用して、システムを自動的に起動しようとします。 file-url 変数にイメージ名を指定した場合、 boot コマンドは指定されたイメージを起動しようとします。
ブートローダ boot コマンドのオプションを設定した場合は、このコマンドがただちに実行され、現在のブートローダ セッションだけに適用されます。これらの設定が保存されて、次の起動処理に使用されることはありません。
ファイル名およびディレクトリ名は、大文字と小文字を区別します。
例
次の例では、 new-image.bin イメージを使用してスイッチを起動する方法を示します。
switch:
boot flash:/new-images/new-image.bin
このコマンドを入力すると、セットアップ プログラムを開始するように求められます。
関連コマンド
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set |
コマンドに BOOT キーワードを追加して、特定のイメージを起動するように BOOT 環境変数を設定します。 |
cat
1 つまたは複数のファイルの内容を表示するには、 cat ブートローダ コマンドを使用します。
cat filesystem :/ file-url ...
構文の説明
filesystem : |
フラッシュ ファイル システムのエイリアスです。システム ボード フラッシュ デバイスには flash: を使用します。 |
/ file-url ... |
表示するファイルのパス(ディレクトリ)および名前です。ファイル名はスペースで区切ります。 |
コマンド モード
ブートローダ
コマンド履歴
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15.0(1)EY |
このコマンドが追加されました。 |
使用上のガイドライン
ファイル名およびディレクトリ名は、大文字と小文字を区別します。
ファイルのリストを指定した場合は、各ファイルの内容が順に表示されます。
例
次の例では、バックアップ コンフィギュレーション ファイルの内容を表示する方法と出力例を示します。
switch: cat flash:config_backup
service timestamps debug datetime msec
service timestamps log datetime msec
no service password-encryption
switch: cat flash:/ies-lanbase-mz.122-44.EX/info
version_suffix: lanbase-122-44.EX
version_directory: ies-lanbase-mz.122-44.EX
image_system_type_id: 0x00000000
image_name: ies-lanbase-mz.122-44.EX.bin
ios_image_file_size: 6369792
total_image_file_size: 11878912
image_feature: LAYER_2|MIN_DRAM_MEG=64
board_ids: 0x00000090 0x00000091
関連コマンド
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more |
1 つまたは複数のファイルの内容を表示します。 |
type |
1 つまたは複数のファイルの内容を表示します。 |
copy
コピー元からコピー先へとファイルをコピーするには、 copy ブートローダ コマンドを使用します。
copy [ -b block-size ] filesystem :/ source-file-url filesystem :/ destination-file-url
構文の説明
-b block-size |
(任意)このオプションは、内部開発およびテスト専用です。 |
filesystem : |
フラッシュ ファイル システムのエイリアスです。システム ボード フラッシュ デバイスには flash: を使用します。 |
/ source-file-url |
コピー元のパス(ディレクトリ)およびファイル名です。 |
/ destination-file-url |
コピー先のパス(ディレクトリ)およびファイル名です。 |
デフォルト
デフォルトのブロック サイズは 4 KB です。
コマンド モード
ブートローダ
コマンド履歴
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15.0(1)EY |
このコマンドが追加されました。 |
使用上のガイドライン
ファイル名およびディレクトリ名は、大文字と小文字を区別します。
スラッシュ(/)間に指定できるディレクトリ名は最大 45 文字です。ディレクトリ名には制御文字、スペース、削除文字、スラッシュ、引用符、セミコロン、コロンは使用できません。
指定できるファイル名は最大 45 文字です。ファイル名には制御文字、スペース、削除文字、スラッシュ、引用符、セミコロン、コロンは使用できません。
ファイルを別のディレクトリにコピーする場合は、そのディレクトリが存在していなければなりません。
例
次の例では、ルートにあるファイルをコピーする方法を示します。
switch: copy flash:test1.text flash:test4.text
File "flash:test1.text" successfully copied to "flash:test4.text"
ファイルがコピーされたかどうかを確認するには、 dir filesystem : ブートローダ コマンドを入力します。
関連コマンド
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delete |
指定されたファイル システムから 1 つまたは複数のファイルを削除します。 |
delete
指定したファイル システムから 1 つまたは複数のファイルを削除するには、 delete ブートローダ コマンドを使用します。
delete filesystem :/ file-url ...
構文の説明
filesystem : |
フラッシュ ファイル システムのエイリアスです。システム ボード フラッシュ デバイスには flash: を使用します。 |
/ file-url ... |
削除するファイルのパス(ディレクトリ)および名前です。ファイル名はスペースで区切ります。 |
コマンド モード
ブートローダ
コマンド履歴
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15.0(1)EY |
このコマンドが追加されました。 |
使用上のガイドライン
ファイル名およびディレクトリ名は、大文字と小文字を区別します。
各ファイルを削除する前に、確認を求めるプロンプトが表示されます。
例
次の例では、2 つのファイルを削除します。
switch: delete flash:test2.text flash:test5.text
Are you sure you want to delete "flash:test2.text" (y/n)?y
File "flash:test2.text" deleted
Are you sure you want to delete "flash:test5.text" (y/n)?y
File "flash:test2.text" deleted
ファイルが削除されたかどうかを確認するには、 dir flash: ブートローダ コマンドを入力します。
関連コマンド
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|
copy |
コピー元からコピー先にファイルをコピーします。 |
dir
指定したファイル システム内のファイルおよびディレクトリのリストを表示するには、 dir ブートローダ コマンドを使用します。
dir filesystem :/ file-url ...
構文の説明
filesystem : |
フラッシュ ファイル システムのエイリアスです。システム ボード フラッシュ デバイスには flash: を使用します。 |
/ file-url ... |
(任意)内容を表示するパス(ディレクトリ)およびディレクトリ名です。ディレクトリ名はスペースで区切ります。 |
コマンド モード
ブートローダ
コマンド履歴
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15.0(1)EY |
このコマンドが追加されました。 |
使用上のガイドライン
ディレクトリ名では、大文字と小文字が区別されます。
例
次の例では、フラッシュ メモリ内のファイルを表示する方法を示します。
3 -rwx 1839 Mar 01 2002 00:48:15 config.text
11 -rwx 1140 Mar 01 2002 04:18:48 vlan.dat
21 -rwx 26 Mar 01 2002 00:01:39 env_vars
9 drwx 768 Mar 01 2002 23:11:42 html
16 -rwx 1037 Mar 01 2002 00:01:11 config.text
14 -rwx 1099 Mar 01 2002 01:14:05 homepage.htm
22 -rwx 96 Mar 01 2002 00:01:39 system_env_vars
17 drwx 192 Mar 06 2002 23:22:03 imnage-name
15998976 bytes total (6397440 bytes free)
表 A-1 に、この出力で表示されるフィールドの説明を示します。
表 A-1 dir のフィールドの説明
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2 |
ファイルのインデックス番号 |
-rwx |
ファイルのアクセス権(次のいずれか、またはすべて) • d:ディレクトリ • r:読み取り可能 • w:書き込み可能 • x:実行可能 |
1644045 |
ファイルのサイズ |
<date> |
最終変更日 |
env_vars |
ファイル名 |
関連コマンド
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mkdir |
1 つまたは複数のディレクトリを作成します。 |
rmdir |
1 つまたは複数のディレクトリを削除します。 |
flash_init
フラッシュ ファイル システムを初期化するには、 flash_init ブートローダ コマンドを使用します。
flash_init
構文の説明
このコマンドには、引数またはキーワードはありません。
デフォルト
フラッシュ ファイル システムは、通常のシステム動作中に自動的に初期化されます。
コマンド モード
ブートローダ
コマンド履歴
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15.0(1)EY |
このコマンドが追加されました。 |
使用上のガイドライン
フラッシュ ファイル システムは、通常の起動プロセス中に自動的に初期化されます。
このコマンドは、フラッシュ ファイル システムを手動で初期化します。たとえば、パスワードを忘れた場合には、回復手順中にこのコマンドを使用します。
format
指定したファイル システムをフォーマットし、そのファイル システム内のすべてのデータを削除するには、 format ブートローダ コマンドを使用します。
format filesystem :
構文の説明
filesystem : |
フラッシュ ファイル システムのエイリアスです。システム ボード フラッシュ デバイスには flash: を使用します。 |
コマンド モード
ブートローダ
コマンド履歴
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15.0(1)EY |
このコマンドが追加されました。 |
使用上のガイドライン
注意 このコマンドは慎重に使用してください。ファイル システム内のすべてのデータが破棄され、システムが使用不能になります。
fsck
ファイル システムの整合性を確認するには、 fsck ブートローダ コマンドを使用します。
fsck [ -test | -f ] filesystem :
構文の説明
-test |
(任意)ファイル システム コードを初期化し、フラッシュ メモリ上で新たに POST を実行します。ファイル システムを構成するバイトごとに、広範なメモリ テストを実行します(メモリは破壊されません)。 |
-f |
(任意)ファイル システム コードを初期化し、高速ファイル一貫性チェックを実行します。フラッシュ セクタ内の巡回冗長検査(CRC)は実行されません。 |
filesystem : |
フラッシュ ファイル システムのエイリアスです。システム ボード フラッシュ デバイスには flash: を使用します。 |
コマンド デフォルト
ファイル システム チェックは実行されません。
コマンド モード
ブートローダ
コマンド履歴
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15.0(1)EY |
このコマンドが追加されました。 |
使用上のガイドライン
進行中のファイル システム一貫性チェックを停止するには、スイッチの電源を切断してから、電源を再接続します。
例
次の例では、フラッシュ メモリ上で広範なファイル システム チェックを実行する方法を示します。
switch: fsck -test flash:
help
使用可能なコマンドを表示するには、 help ブートローダ コマンドを使用します。
help
構文の説明
このコマンドには、引数またはキーワードはありません。
コマンド モード
ブートローダ
コマンド履歴
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15.0(1)EY |
このコマンドが追加されました。 |
使用上のガイドライン
疑問符(?)を使用して、使用可能なブートローダ コマンドのリストを表示することもできます。
memory
メモリ ヒープ使用率情報を表示するには、 memory ブートローダ コマンドを使用します。
memory
構文の説明
このコマンドには、引数またはキーワードはありません。
コマンド モード
ブートローダ
コマンド履歴
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15.0(1)EY |
このコマンドが追加されました。 |
例
次の例では、メモリ ヒープ使用率情報を表示する方法を示します。
Text: 0x00700000 - 0x0071cf24 (0x0001cf24 bytes)
Rotext: 0x00000000 - 0x00000000 (0x00000000 bytes)
Data: 0x0071cf24 - 0x00723a0c (0x00006ae8 bytes)
Bss: 0x0072529c - 0x00746f94 (0x00021cf8 bytes)
Heap: 0x00756f98 - 0x00800000 (0x000a9068 bytes)
Bottom heap utilization is 22 percent.
Top heap utilization is 0 percent.
Total heap utilization is 22 percent.
Total bytes: 0xa9068 (692328)
Bytes used: 0x26888 (157832)
Bytes available: 0x827e0 (534496)
Alternate heap utilization is 0 percent.
Total alternate heap bytes: 0x6fd000 (7327744)
Alternate heap bytes used: 0x0 (0)
Alternate heap bytes available: 0x6fd000 (7327744)
表 A-2 に、この出力で表示されるフィールドの説明を示します。
表 A-2 Memory のフィールドの説明
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Text |
テキスト記憶領域の先頭および末尾アドレス。 |
Rotext |
読み取り専用テキスト記憶領域の先頭および末尾アドレス。データ セグメントのこの部分は、Text エントリとともにグループ化されます。 |
Data |
データ セグメント記憶領域の先頭および末尾アドレス。 |
Bss |
Block Started by Symbol(Bss)記憶領域から始まるブロックの先頭および末尾アドレス。ゼロに初期化されています。 |
Heap |
メモリの割り当ておよび解放が動的に行われるメモリ領域の先頭および末尾アドレス。 |
mkdir
指定したファイル システムに 1 つまたは複数のディレクトリを新規作成するには、 mkdir ブートローダ コマンドを使用します。
mkdir filesystem :/ directory-url ...
構文の説明
filesystem : |
フラッシュ ファイル システムのエイリアスです。システム ボード フラッシュ デバイスには flash: を使用します。 |
/ directory-url ... |
作成するディレクトリの名前です。ディレクトリ名はスペースで区切ります。 |
コマンド モード
ブートローダ
コマンド履歴
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15.0(1)EY |
このコマンドが追加されました。 |
使用上のガイドライン
ディレクトリ名では、大文字と小文字が区別されます。
スラッシュ(/)間に指定できるディレクトリ名は最大 45 文字です。ディレクトリ名には制御文字、スペース、削除文字、スラッシュ、引用符、セミコロン、コロンは使用できません。
例
次の例では、ディレクトリ Saved_Configs を作成する方法を示します。
switch: mkdir flash:Saved_Configs
Directory "flash:Saved_Configs" created
次の例では、2 つのディレクトリを作成する方法をします。
switch: mkdir flash:Saved_Configs1 flash:Test
Directory "flash:Saved_Configs1" created
Directory "flash:Test" created
ディレクトリが作成されたかどうかを確認するには、 dir filesystem : ブートローダ コマンドを入力します。
関連コマンド
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dir |
指定されたファイル システムのファイルおよびディレクトリのリストを表示します。 |
rmdir |
指定されたファイル システムから 1 つまたは複数のディレクトリを削除します。 |
more
1 つまたは複数のファイルの内容を表示するには、 more ブートローダ コマンドを使用します。
more filesystem :/ file-url ...
構文の説明
filesystem : |
フラッシュ ファイル システムのエイリアスです。システム ボード フラッシュ デバイスには flash: を使用します。 |
/ file-url ... |
表示するファイルのパス(ディレクトリ)および名前です。ファイル名はスペースで区切ります。 |
コマンド モード
ブートローダ
コマンド履歴
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15.0(1)EY |
このコマンドが追加されました。 |
使用上のガイドライン
ファイル名およびディレクトリ名は、大文字と小文字を区別します。
ファイルのリストを指定した場合は、各ファイルの内容が順に表示されます。
例
次の例では、コンフィギュレーション バックアップ ファイルの内容を表示する方法を示します。
switch: more flash:/ies-lanbase-mz.122-44.EX/info
version_suffix: lanbase-122-44.EX
version_directory: ies-lanbase-mz.122-44.EX
image_system_type_id: 0x00000000
image_name: ies-lanbase-mz.122-44.EX.bin
ios_image_file_size: 6369792
total_image_file_size: 11878912
image_feature: LAYER_2|MIN_DRAM_MEG=64
board_ids: 0x00000090 0x00000091
関連コマンド
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cat |
1 つまたは複数のファイルの内容を表示します。 |
type |
1 つまたは複数のファイルの内容を表示します。 |
rename
ファイル名を変更するには、 rename ブートローダ コマンドを使用します。
rename filesystem :/ source-file-url filesystem :/ destination-file-url
構文の説明
filesystem : |
フラッシュ ファイル システムのエイリアスです。システム ボード フラッシュ デバイスには flash: を使用します。 |
/ source-file-url |
元のパス(ディレクトリ)およびファイル名です。 |
/ destination-file-url |
新しいパス(ディレクトリ)およびファイル名です。 |
コマンド モード
ブートローダ
コマンド履歴
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15.0(1)EY |
このコマンドが追加されました。 |
使用上のガイドライン
ファイル名およびディレクトリ名は、大文字と小文字を区別します。
スラッシュ(/)間に指定できるディレクトリ名は最大 45 文字です。ディレクトリ名には制御文字、スペース、削除文字、スラッシュ、引用符、セミコロン、コロンは使用できません。
指定できるファイル名は最大 45 文字です。ファイル名には制御文字、スペース、削除文字、スラッシュ、引用符、セミコロン、コロンは使用できません。
例
次の例では、ファイル config.text の名前を config1.text に変更します。
switch: rename flash:config.text flash:config1.text
ファイル名が変更されたかどうかを確認するには、 dir filesystem : ブートローダ コマンドを入力します。
関連コマンド
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copy |
コピー元からコピー先にファイルをコピーします。 |
reset
システムでハード リセットを実行するには、 reset ブートローダ コマンドを使用します。ハード リセットを行うと、スイッチの電源切断後に電源を投入する手順と同様に、プロセッサ、レジスタ、およびメモリの内容が消去されます。
reset
構文の説明
このコマンドには、引数またはキーワードはありません。
コマンド モード
ブートローダ
コマンド履歴
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15.0(1)EY |
このコマンドが追加されました。 |
例
次の例では、システムをリセットする方法を示します。
Are you sure you want to reset the system (y/n)?y
関連コマンド
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boot |
実行可能イメージをロードおよび起動して、コマンドライン インターフェイスを開始します。 |
rmdir
指定したファイル システムから 1 つまたは複数の空のディレクトリを削除するには、 rmdir ブートローダ コマンドを使用します。
rmdir filesystem :/ directory-url ...
構文の説明
filesystem : |
フラッシュ ファイル システムのエイリアスです。システム ボード フラッシュ デバイスには flash: を使用します。 |
/ directory-url ... |
削除する空のディレクトリのパス(ディレクトリ)および名前です。ディレクトリ名はスペースで区切ります。 |
コマンド モード
ブートローダ
コマンド履歴
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15.0(1)EY |
このコマンドが追加されました。 |
使用上のガイドライン
スラッシュ(/)間に指定できるディレクトリ名は最大 45 文字で、大文字と小文字の区別があります。ディレクトリ名には制御文字、スペース、削除文字、スラッシュ、引用符、セミコロン、およびコロンは使用できません。
ディレクトリを削除する前に、まずディレクトリ内のファイルをすべて削除する必要があります。
各ディレクトリを削除する前に、確認を求めるプロンプトが表示されます。
例
次の例では、ディレクトリを 1 つ削除する方法を示します。
ディレクトリが削除されたかどうかを確認するには、 dir filesystem : ブートローダ コマンドを入力します。
関連コマンド
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dir |
指定されたファイル システムのファイルおよびディレクトリのリストを表示します。 |
mkdir |
指定されたファイル システムに 1 つまたは複数のディレクトリを新規作成します。 |
set
ブートローダまたはスイッチ上で稼働している他のソフトウェアを制御するために使用できる環境変数を設定したり、表示したりするには、 set ブートローダ コマンドを使用します。
set variable value
構文の説明
variable value |
variable および value には、次に示すキーワードのいずれかを使用します。 MANUAL_BOOT :スイッチを自動で起動するか、または手動で起動するかを決定します。 有効値は 1、yes、0、および no です。no または 0 に設定されている場合、ブートローダはシステムを自動的に起動しようとします。それ以外に設定されている場合は、ブートローダ モードから手動でスイッチを起動する必要があります。 |
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BOOT filesystem :/ file-url :自動起動時にロードおよび実行される実行可能ファイルのセミコロン区切りリストです。 BOOT 環境変数が設定されていない場合、システムは、フラッシュ ファイル システム全体に再帰的な縦型検索を行って、最初に検出された実行可能イメージをロードして実行を試みます。BOOT 環境変数が設定されていても指定されたイメージをロードできない場合は、システムはフラッシュ ファイル システムで最初に見つかったブート ファイルを起動しようとします。 |
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ENABLE_BREAK :コンソール上の Break キーを使用して自動起動プロセスを中断できるかどうかを決定します。 有効値は 1、yes、on、0、no、および off です。1、yes、または on に設定されている場合は、フラッシュ ファイル システムの初期化後にコンソール上で Break キーを押して、自動起動プロセスを中断できます。 |
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HELPER filesystem :/ file-url :ブートローダの初期化中に動的にロードされるロード可能ファイルのセミコロン区切りリストです。ヘルパー ファイルは、ブートローダの機能を拡張したり、パッチを当てたりします。 |
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PS1 prompt :ブートローダ モードの場合に、コマンドライン プロンプトとして使用される文字列です。 |
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CONFIG_FILE flash:/ file-url :Cisco IOS がシステム設定の不揮発性コピーの読み書きに使用するファイル名です。 |
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BAUD rate :コンソールで使用される速度(ビット/秒単位)です。コンフィギュレーション ファイルに別の設定が指定されていない限り、Cisco IOS ソフトウェアはブートローダからボー レート設定を継承し、この値を引き続き使用します。指定できる範囲は 0 ~ 4294967295 bps です。有効値は、50、75、110、150、300、600、1200、1800、2000、2400、3600、4800、7200、9600、14400、19200、28800、38400、56000、57600、115200、および 128000 です。 最も一般的な値は、300、1200、2400、9600、19200、57600、および 115200 です。 |
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HELPER_CONFIG_FILE filesystem :/ file-url :Cisco IOS ヘルパー イメージで使用されるコンフィギュレーション ファイルの名前です。この名前が設定されていない場合は、CONFIG_FILE 環境変数で指定されたファイルが、ロードされるすべてのバージョンの Cisco IOS(ヘルパー イメージを含む)で使用されます。この変数は、内部開発およびテスト専用です。 |
デフォルト
環境変数のデフォルト値は、次のとおりです。
MANUAL_BOOT: No (0)
BOOT: ヌル ストリング
ENABLE_BREAK: no(off または 0)(コンソール上で Break キーを押して自動起動プロセスを中断することはできません)
HELPER: デフォルト値はありません(ヘルパー ファイルは自動的にロードされません)。
PS1: switch:
CONFIG_FILE: config.text
BAUD: 9600 bps
HELPER_CONFIG_FILE: デフォルト値はありません(ヘルパー コンフィギュレーション ファイルは指定されません)
SWITCH_NUMBER: 1
SWITCH_PRIORITY: 1
(注) 値が設定された環境変数は、各ファイルのフラッシュ ファイル システムに保存されています。これらのファイルの各行に、環境変数名と等号、その後に変数の値が格納されています。このファイルに表示されていない変数には値がありません。表示されていればヌル ストリングであっても値があります。ヌル ストリング(たとえば " ")に設定されている変数は、値が設定された変数です。多くの環境変数は事前に定義されており、デフォルト値が設定されています。
コマンド モード
ブートローダ
コマンド履歴
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15.0(1)EY |
このコマンドが追加されました。 |
使用上のガイドライン
環境変数は大文字と小文字の区別があり、指定どおりに入力する必要があります。
値を持つ環境変数は、フラッシュ ファイル システムの外にあるフラッシュ メモリに保存されます。
通常の環境では、環境変数の設定を変更する必要はありません。
MANUAL_BOOT 環境変数は、 boot manual グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して設定することもできます。
BOOT 環境変数は、 boot system filesystem :/ file-url グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して設定することもできます。
ENABLE_BREAK 環境変数は、 boot enable-break グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して設定することもできます。
HELPER 環境変数は、 boot helper filesystem :/ file-url グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して設定することもできます。
CONFIG_FILE 環境変数は、 boot config-file flash:/ file-url グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して設定することもできます。
HELPER_CONFIG_FILE 環境変数は、boot helper-config-file filesystem :/ file-url グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して設定することもできます。
HELPER_CONFIG_FILE 環境変数は、boot helper-config-file filesystem :/ file-url グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して設定することもできます。
ブートローダのプロンプト ストリング(PS1)には、等号(=)を除く、出力可能な文字列を 120 文字まで指定できます。
例
次の例では、ブートローダのプロンプトを変更する方法を示します。
設定を確認するには、 set ブートローダ コマンドを使用します。
関連コマンド
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unset |
1 つまたは複数の環境変数を元の設定に戻します。 |
type
1 つまたは複数のファイルの内容を表示するには、 type ブートローダ コマンドを使用します。
type filesystem :/ file-url ...
構文の説明
filesystem : |
フラッシュ ファイル システムのエイリアスです。システム ボード フラッシュ デバイスには flash: を使用します。 |
/ file-url ... |
表示するファイルのパス(ディレクトリ)および名前です。ファイル名はスペースで区切ります。 |
コマンド モード
ブートローダ
コマンド履歴
|
|
15.0(1)EY |
このコマンドが追加されました。 |
使用上のガイドライン
ファイル名およびディレクトリ名は、大文字と小文字を区別します。
ファイルのリストを指定した場合は、各ファイルの内容が順に表示されます。
例
次の例では、2 つのファイル内容を表示する方法を示します。
switch: type flash:config_backup
service timestamps debug datetime msec
service timestamps log datetime msec
no service password-encryption
switch: type flash:/ies-lanbase-mz.122-44.EX/info
version_suffix: lanbase-122-44.EX
version_directory: ies-lanbase-mz.122-44.EX
image_system_type_id: 0x00000000
image_name: ies-lanbase-mz.122-44.EX.bin
ios_image_file_size: 6369792
total_image_file_size: 11878912
image_feature: LAYER_2|MIN_DRAM_MEG=64
board_ids: 0x00000090 0x00000091
関連コマンド
|
|
cat |
1 つまたは複数のファイルの内容を表示します。 |
more |
1 つまたは複数のファイルの内容を表示します。 |
unset
1 つまたは複数の環境変数をリセットするには、 unset ブートローダ コマンドを使用します。
unset variable ...
構文の説明
variable |
variable には、次に示すキーワードのいずれかを使用します。 MANUAL_BOOT :スイッチを自動で起動するか、または手動で起動するかを決定します。 |
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BOOT :自動起動時に、実行可能ファイルのリストをリセットして、ロードおよび実行します。BOOT 環境変数が設定されていない場合、システムは、フラッシュ ファイル システム全体に再帰的な縦型検索を行って、最初に検出された実行可能イメージをロードして実行を試みます。BOOT 環境変数が設定されていても指定されたイメージをロードできない場合は、システムはフラッシュ ファイル システムで最初に見つかったブート ファイルを起動しようとします。 |
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ENABLE_BREAK :フラッシュ ファイル システムの初期化後に、コンソール上の Break キーを使用して自動起動プロセスを中断できるかどうかを決定します。 |
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HELPER :ブートローダの初期化中に動的にロードされるロード可能ファイルのセミコロン区切りリストです。ヘルパー ファイルは、ブートローダの機能を拡張したり、パッチを当てたりします。 |
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PS1 :ブートローダ モードの場合に、コマンドライン プロンプトとして使用される文字列です。 |
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CONFIG_FILE :Cisco IOS がシステム設定の不揮発性コピーの読み書きに使用するファイル名をリセットします。 |
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BAUD :コンソールで使用される速度(ビット/秒単位)をリセットします。コンフィギュレーション ファイルに別の設定が指定されていない限り、Cisco IOS ソフトウェアはブートローダからボー レート設定を継承し、この値を引き続き使用します。 |
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HELPER_CONFIG_FILE :Cisco IOS ヘルパー イメージで使用されるコンフィギュレーション ファイルの名前をリセットします。この名前が設定されていない場合は、CONFIG_FILE 環境変数で指定されたファイルが、ロードされるすべてのバージョンの Cisco IOS(ヘルパー イメージを含む)で使用されます。この変数は、内部開発およびテスト専用です。 |
コマンド モード
ブートローダ
コマンド履歴
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15.0(1)EY |
このコマンドが追加されました。 |
使用上のガイドライン
通常の環境では、環境変数の設定を変更する必要はありません。
MANUAL_BOOT 環境変数は、 no boot manual グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用してリセットすることもできます。
BOOT 環境変数は、 no boot system グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用してリセットすることもできます。
ENABLE_BREAK 環境変数は、 no boot enable-break グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用してリセットすることもできます。
HELPER 環境変数は、 no boot helper グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用してリセットすることもできます。
CONFIG_FILE 環境変数は、 no boot config-file グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用してリセットすることもできます。
HELPER_CONFIG_FILE 環境変数は、 no boot helper-config-file グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用してリセットすることもできます。
ブートローダのプロンプト ストリング(PS1)には、等号(=)を除く、出力可能な文字列を 120 文字まで指定できます。
例
次の例では、プロンプト ストリングを元の設定にリセットする方法を示します。
version
ブートローダのバージョンを表示するには、 version ブートローダ コマンドを使用します。
version
構文の説明
このコマンドには、引数またはキーワードはありません。
コマンド モード
ブートローダ
コマンド履歴
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15.0(1)EY |
このコマンドが追加されました。 |
例
次の例では、ブートローダのバージョンを表示する方法を示します。
IE2000 Boot Loader (IE2000-HBOOT-M) Version 15.0(1)EY
Compiled Wed 05-Mar-08 10:11 by engineer