この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
Webex ハイブリッドサービス用推奨アーキテクチャ(PA)は、シスコ コラボレーション エンタープライズのオンプレミスでの展開用 PA の基盤上に構築された Cisco Validated Design(CVD)です。オンプレミス導入の PA に組み込まれているアーキテクチャと計画に加えて、同じ製品とインフラストラクチャ コンポーネントの多くが必要になります。そのため、Webex ハイブリッドサービス向けの PA を展開する前に、 https://www.cisco.com/go/pa から入手可能な 「オンプレミス展開環境でのシスコ コラボレーション エンタープライズ向け推奨アーキテクチャ」 の最新バージョンに従って実装することを推奨します。
Webex ハイブリッドサービス用 PA の実装の一環として、最新バージョンの『 オンプレミス導入環境でのシスコ コラボレーション エンタープライズ向けプリファード アーキテクチャ 』には、Webex ハイブリッドサービス用 PA と重複し、その一部ではない製品や統合が多数含まれています。重複する領域には、Cisco Meeting Server、Cisco Unified Communications Manager IM and Presence Service、および Cisco Jabber があります。これは、このような製品やサービスが Webex ハイブリッドサービスを使用する環境に導入できないことを意味しませんが、この Webex ハイブリッドサービス用 PA では、これらのオンプレミス製品やサービスが Webex ハイブリッド サービス ソリューションに含まれる製品やサービスと重複している場合には、設計上の考慮事項については議論したり、扱ったりしません。
Webex ハイブリッドサービス用 PA は、Cisco Unified Communications Manager(Unified CM)に基づくコラボレーション ソリューションが展開されている展開環境を対象に、エンドツーエンドのコラボレーションを提供します。このアーキテクチャでは、重要なアプリケーションの高可用性が確保されています。アーキテクチャ全体で一貫したユーザーエクスペリエンスが提供されるため、ユーザーは容易にコラボレーションを実践できます。さらにこのアーキテクチャでは、次の主要なサービスを通じて、モバイル ワーカー、パートナー、カスタマーも対象とする高度なコラボレーション サービスがサポートされます。
C:図 1-1 に示すように、Webex ハイブリッドサービス用 PAは可用性が高く、一元化されたオンプレミスとクラウドのサービスを提供します。これらのサービスはリモート オフィスやモバイル ワーカーに簡単に拡張でき、本社との通信が切断された場合でも、重要なサービスに対する可用性が失われません。オンプレミスとクラウドベースのサービスを一元化することで、組織のコラボレーション導入の管理も簡素化されます。
C:図 1-1 Webex ハイブリッドサービス用推奨アーキテクチャ
C:表 1-1 は、このアーキテクチャのコンポーネントを示しています。単純化するため、コンポーネントはモジュールにグループ化され、役割を分類して定義しやすくしています。このガイドの内容も、同じモジュールに沿って整理されています。
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エンドポイント、クライアント、および Expressway-C コネクタホストを Webex へ登録し、Expressway コネクタをアップグレードするなど企業の Webex アプリのユーザーとサービスのプロビジョニングと管理を可能にする Web ポータル。 |
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Webex ハイブリッドサービス用 PA は、すべての Cisco Unified Communications アプリケーションのクラスタリング メカニズムを基盤とすることで、導入されているすべてのオンプレミス アプリケーションに高可用性を提供します。クラスタリングによって、展開済みアプリケーションの管理と構成が複製され、それらのアプリケーションのインスタンスがバックアップされます。同様に、クラウドサービスは、柔軟性の高いコンピューティングとクラウドプラットフォーム内の高可用性サービス分散により、ネイティブに冗長化されています。
アプリケーションやサービスのインスタンスに障害が発生した場合、エンドポイント登録、コール処理、メッセージングなどのシスコのオンプレミスおよびクラウドベースのサービスは、アプリケーションやサービスの残りのインスタンスで動作を継続します。このフェールオーバー プロセスはユーザからは見えません。クラスタリングに加えて、Webex ハイブリッドサービス用 PA は、冗長電源、ネットワーク接続、および柔軟性のあるストレージを使用して高可用性を提供します。
高度な要件を持つ大企業では、導入のサイジングが複雑になる場合があります。この Webex ハイブリッドサービス用 PA では、サイジング プロセスを簡略化する例をいくつか紹介します。詳細については、Cisco Webex Hybrid サービスのサイジングの章を参照してください。
Webex ハイブリッドサービス用 PA のエンドポイントとインフラストラクチャ コンポーネントの個別ライセンスの詳細については、このドキュメントでは説明しません。Cisco Collaboration Flex Plan のライセンスに関する情報は、次の URL から入手できます
https://www.cisco.com/c/en/us/products/unified-communications/collaboration-flex-plan/index.html
この推奨アーキテクチャの推奨事項では、Webex アプリを含むシスコの音声およびビデオ エンドポイントの展開を前提としています。エンドポイント一部には、SIP を使用して Unified CM オンプレミスに登録するものもあれば、HTTPS を使用して Webex ハイブリッドサービスに接続するものもあります。 C:表 1-2 に、最適な機能とユーザエクスペリエンスを実現するための推奨エンドポイントを示します。
Webex ハイブリッドサービス用 PA には、Webex ハイブリッド サービス ソリューション全体の土台となる、以下の基本的なコンポーネントとサービスが含まれています。これらのサービスとコンポーネントはすべて、Webex ハイブリッドサービス用 PA の導入に関連しており、このドキュメントの残りの部分で必要に応じて参照されます。
組織の Webex サービスの管理には、 https://admin.webex.com/ で入手可能な Web でホストされるオンライン Webex Control Hub を使用します。
コントロール ハブにログインすると、管理者に概要画面が表示され、組織とクラウド サービスのステータスおよび使用状況のスナップショットを 1 画面で確認することができます。概要画面のクリック可能なタイルから、さまざまな機能やサービスの詳細や構成にすばやくドリルダウンできます。
Webex Control Hub の左側のナビゲーションメニューには、次のような Web ベースのポータル内のさまざまな管理およびプロビジョニング エリアへのリンクが用意されています。
Webex アプリと Webex プラットフォームの主な機能の 1 つは、ファイル共有を使用した 1 対 1 のメッセージングとグループメッセージングです。この機能は、ユーザーがメッセージを送信してファイルを共有できる Webex Spaces を使用して、永続的なインスタントメッセージングを提供します。Spaces は、ユーザーのワークフローに基づいて手動または動的に作成され、Spaces をチームにグループ化して、組織全体でチームに特化した Spaces を提供できます。
会議は、Webex アプリと Webex エンドポイントで利用される Webex プラットフォームのもう 1 つの重要な機能です。Webex Meetings は、Webex 会議サービスを活用して、音声およびビデオ会議や画面共有を提供します。Webex Meetings は、Webex Messaging のメッセージングとファイル共有機能を基盤に構築され、活用されます。Webex Meetings では、永続的なパーソナル ミーティング ルーム(PMR)を使用して、パーソナライズされた永続的な音声およびビデオ会議スペースをユーザに提供することもできます。
Cisco Expressway-C コネクタ ホスト管理コネクタ
Cisco Expressway-C コネクタホストは、標準的な Cisco Expressway-C サーバーで、カスタマーの組織内で展開され、オンプレミスとクラウド コラボレーション サービス間の統合ポイントを提供します。Cisco Expressway-C サーバと Webex 間の統合は、Webex によって Expressway-C コネクタ ホストにインストールおよび管理されるマイクロ サービスを介して促進されますこれらのマイクロサービスによって、Webex ハイブリッドサービスの統合が可能になります。
管理コネクタは Expressway-C ベースのソフトウェアに組み込まれており、管理者が Expressway を Webex に登録したり、Expressway インターフェイスを Webex 管理インターフェイスにリンクさせるために使用します。
管理コネクタは、Expressway サーバやクラスタ上で実行されているすべてのコネクタの調整役として重要な役割を果たします。これにより、管理者はコネクタのアクティビティを単一の制御ポイントで制御できます。管理コネクタは、オンプレミスコネクタの Webex ベースの管理を可能にします。また、Webex への最初の登録を処理し、コネクタソフトウェアのライフサイクルを管理するほか、ステータスやアラームを提供します。
管理コネクタは、HTTPS 接続を確立できるように、Webex が使用する証明書に署名した認証局(CA)の証明書が Expressway-C コネクタ ホストの信頼できるリストに含まれている必要があります。管理者は、Webex が CA 証明書を Expressway-C の信頼ストアにアップロードすることを許可するかどうかを決定できます。また、セキュリティポリシーにより、Webex が信頼できる CA 証明書を Expressway-C にアップロードできない場合は、管理者が手動でアップロードすることもできます。