AnyConnect クライアント GUI のカスタマイズ
AnyConnect をカスタマイズして、Windows、Linux、および Mac OS X コンピュータ上で稼働するクライアントを含むリモート ユーザに、自社企業のイメージを表示することができます。クライアントをカスタマイズするには、次の 3 つ方法のいずれかを使用します。
• 企業ロゴおよびアイコンなど個別のクライアント GUI コンポーネントを ASA にインポートし、インストーラでリモート コンピュータに展開することによって、クライアントのブランドを変更する。「個別の GUI コンポーネントとカスタム コンポーネントの置き換え」を参照してください。
• より広範囲にブランド変更するために、作成したトランスフォームをインポートする(Windows のみ。「トランスフォームを使用した GUI のカスタマイズ」を参照)。インストーラを使用してASAから展開されます。
• 独自の GUI または CLI を提供し、AnyConnect API を使用する、独自のプログラムをインポートする(Windows および Linux のみ)。「クライアント API を使用する実行ファイルの展開」を参照してください。
(注) ネットワーク アクセス マネージャおよび Web セキュリティでは、AnyConnect API はサポートされていません。Web セキュリティまたはネットワーク アクセス マネージャを展開する場合は、コア AnyConnect クライアントを展開する必要があります。
個別の GUI コンポーネントとカスタム コンポーネントの置き換え
独自のカスタム ファイルをセキュリティ アプライアンスにインポートし、その新しいファイルをクライアントに展開することによって、AnyConnect をカスタマイズすることができます。 表 12-2 、 表 12-3 、および 表 12-4 に、オリジナルの GUI アイコンのサンプル イメージとそのサイズを示します。
カスタム ファイルをインポートし、クライアントに展開するには、次の手順を実行します。
ステップ 1
[Configuration] > [Remote Access VPN] > [Network (Client) Access] > [AnyConnect Customization/Localization] > [Resources] の順に選択します。
[Import] をクリックします。[Import AnyConnect Customization Object] ウィンドウが表示されます(図 12-1)。
図 12-1 カスタマイゼーション オブジェクトのインポート
ステップ 2 インポートするファイルの名前を入力します。置き換え可能なすべての GUI コンポーネントのファイル名については、 表 12-2 、 表 12-3 、および 表 12-4 を参照してください。
(注) カスタム コンポーネントのファイル名は、AnyConnect GUI で使用されるファイル名と一致している必要があります。これはオペレーティング システムによって異なり、Mac および Linux では大文字と小文字が区別されます。たとえば、Windows クライアント用の企業ロゴを置き換えるには、独自の企業ロゴを company_logo.png としてインポートする必要があります。別のファイル名でインポートすると、AnyConnect インストーラはそのコンポーネントを変更しません。ただし、独自の実行ファイルを展開して GUI をカスタマイズする場合は、その実行ファイルから任意のファイル名のリソース ファイルを呼び出すことができます。
ステップ 3 プラットフォームを選択し、インポートするファイルを指定します。[Import Now] をクリックします。ファイルがテーブル(図 12-2)に表示されます。
図 12-2 テーブルに表示されたインポート済みのファイル
(注) イメージをソース ファイルとして(たとえば、company_logo.bmp)インポートする場合、インポートしたイメージは、同じファイル名を使用して別のイメージを再インポートするまで、AnyConnect をカスタマイズします。たとえば、company_logo.bmp をカスタム イメージに置き換えて、このイメージを削除する場合、同じファイル名を使用して新しいイメージ(または元のシスコ ロゴ イメージ)をインポートするまで、クライアントはこのイメージの表示を継続します。
トランスフォームを使用した GUI のカスタマイズ
作成した独自のトランスフォームを、クライアント インストーラ プログラムを使用して展開することによって、AnyConnect GUI を大幅にカスタマイズすることができます(Windows のみ)。トランスフォームを ASA にインポートすると、インストーラ プログラムを使用して展開されます。
MSI トランスフォームを作成するには、Microsoft から Orca という名前の無料データベース エディタをダウンロードし、インストールします。このツールを使用して、既存のインストレーションを修正し、場合によっては新しいファイルを追加します。Orca ツールは、Microsoft Windows Installer ソフトウェア開発キット(SDK)の一部であり、これは Microsoft Windows SDK に同梱されています。次のリンクから Orca プログラムを含むバンドルを入手できます。
http://msdn.microsoft.com/library/default.asp?url=/library/en-us/msi/setup/orca_exe.asp.
SDK をインストールすると、Orca MSI は、次の場所に格納されます。
C:\Program Files\Microsoft SDK SP1\Microsoft Platform SDK\Bin\Orca.msi.
Orca ソフトウェアをインストールしてから、[Start] > [All Programs] メニューを選択して Orca プログラムにアクセスします。
トランスフォームをインポートする手順は、次のとおりです。
ステップ 1
[Configuration] > [Remote Access VPN] > [Network (Client) Access] > [AnyConnect Customization/Localization] > [Customized Installer Transforms] の順に選択します。[Import] をクリックします。 [Import AnyConnect Customization Objects] ウィンドウが表示されます(
図 12-3)。
図 12-3 カスタマイズ用トランスフォームのインポート
ステップ 2 インポートするファイルの名前を入力します。他のカスタマイズ用オブジェクトの名前とは異なり、この名前は ASA にとって重要ではないため、自由に指定できます。
ステップ 3 プラットフォームを選択し、インポートするファイルを指定します。[Import Now] をクリックします。ファイルがテーブル(図 12-4)に表示されます。
(注) トランスフォームの適用先として選択できるのは Windows だけです。
図 12-4 テーブルに表示されたカスタマイズ用のトランスフォーム
トランスフォームの例
このマニュアルでは、トランスフォームの作成についてのチュートリアルを提供できませんが、トランスフォームの代表的なエントリをいくつか次に示します。これらのエントリでは、company_logo.bmp がローカル コピーと置き換えられ、カスタム プロファイル MyProfile.xml がインストールされます。
DATA CHANGE - Component Component ComponentId
+ MyProfile.xml {39057042-16A2-4034-87C0-8330104D8180}
Directory_ Attributes Condition KeyPath
Profile_DIR 0 MyProfile.xml
DATA CHANGE - FeatureComponents Feature_ Component_
+ MainFeature MyProfile.xml
DATA CHANGE - File File Component_ FileName FileSize Version Language Attributes Sequence
+ MyProfile.xml MyProfile.xml MyProf~1.xml|MyProfile.xml 601 8192 35
<> company_logo.bmp 37302{39430} 8192{0}
DATA CHANGE - Media DiskId LastSequence DiskPrompt Cabinet VolumeLabel Source
クライアント API を使用する実行ファイルの展開
Windows、Linux、または Mac(PPC または Intel ベース)コンピュータの場合、AnyConnect API を使用する独自のクライアントを展開できます。クライアントのバイナリ ファイルを置き換えることによって、AnyConnect GUI または AnyConnect CLI を置き換えます。
(注) ネットワーク アクセス マネージャおよび Web セキュリティでは、AnyConnect API はサポートされていません。Web セキュリティまたはネットワーク アクセス マネージャを展開する場合は、コア AnyConnect クライアントを展開する必要があります。
表 12-1 に、クライアント実行ファイルのファイル名を、オペレーティング システム別に示します。
表 12-1 クライアント実行ファイルのファイル名
|
|
|
Windows |
vpnui.exe |
vpncli.exe |
Linux |
vpnui |
vpn |
Mac |
サポート対象外 |
vpn |
実行ファイルは、ASA にインポートしたあらゆるリソース ファイル(ロゴ イメージなど)を呼び出すことができます(図 12-1 を参照)。事前定義された GUI コンポーネントを置き換える場合とは異なり、独自の実行ファイルを展開する場合は、リソース ファイルに任意のファイル名を使用できます。
ASA にインポートするカスタム Windows クライアント バイナリ(GUI または CLI バージョン)には、署名することを推奨します。署名付きバイナリには、使用可能な多くの機能があります。バイナリが署名されていないと、次の機能に影響が生じます。
• Web ラウンチ:クライアントレス ポータルは使用可能でユーザ認証も可能です。ただし、トンネル確立周辺の動作が予期したとおりに行われません。クライアントに署名のない GUI が存在すると、クライアントはクライアントレス接続試行の一部として開始されません。また、この状態が検出された場合、クライアントでの接続試行が中断されます。
• SBL:Start Before Logon 機能では、ユーザのクレデンシャルを要求するために使用するクライアント GUI には署名が必要です。署名がないと、GUI は開始されません。SBL は CLI プログラムでサポートされないため、影響を受けるのは GUI バイナリ ファイルだけです。
• 自動アップグレード:クライアントの新バージョンへのアップグレード中は古い GUI が存在しますが、新しい GUI がインストールされると新規 GUI が開始されます。新しい GUI は署名がないと開始されません。Web ラウンチ と同様、この GUI に署名がないと VPN 接続は終了します。ただし、アップグレード後のクライアントはインストールされたままになります。
クライアント GUI をカスタマイズする実行ファイルをインポートする手順は、次のとおりです。
ステップ 1
[Configuration] > [Remote Access VPN] > [Network (Client) Access] > [AnyConnect Customization/Localization] > [Binary] の順に選択します。
[Import] をクリックします。[Import AnyConnect Customization Objects] ウィンドウが表示されます(図 12-5)。
図 12-5 実行ファイルのインポート
ステップ 2 インポートするファイルの名前を入力します。
実行ファイルのファイル名は、AnyConnect GUI に使用されるファイル名と一致している必要があります。たとえば、Windows クライアント用のクライアント GUI を置き換えるには、独自の実行ファイルを vpnui.exe としてインポートする必要があります。別のファイル名でインポートすると、AnyConnect インストーラはその実行ファイルを変更しません。
ステップ 3 プラットフォームを選択し、インポートするファイルを指定します。[Import Now] をクリックします。ファイルがテーブル(図 12-6)に表示されます。
図 12-6 テーブルに表示されたインポート済みの実行ファイル
カスタム アイコンおよびロゴの作成について
次の表で、AnyConnect がサポートするオペレーティング システムごとに、置き換えることができるファイルを示します。表に含まれるイメージは、AnyConnect VPN クライアント、ネットワーク アクセス マネージャ、および Web セキュリティ モジュールにより使用されます。
AnyConnect バージョン 3.1 では、さらに 2 つの UI ダイアログが追加されます。1 つは、ネットワーク接続ステータスの提示用で、もう 1 つは、ユーザがネットワーク接続用のパスワードを更新できるようにするためのものです。
AnyConnect 3.0 以降の推奨イメージ形式
次の理由から、AnyConnect 3.0 以降には、ポータブル ネットワーク グラフィック(PNG)イメージの使用を推奨します。
• PNG イメージは、その他のイメージ形式よりもファイル サイズが小さいため、使用するディスク領域が少なくて済みます。
• PNG では、デフォルトでトランスペアレントがサポートされています。
• AnyConnect 3.0 以降の GUI では、[Advanced] ウィンドウおよびトレイ フライアウトにタイトルがロゴ イメージに隣接して表示されます。そのため、これよりも前のクライアントでイメージを使用して指定したタイトルは、ユーザを混乱させる可能性があります。
Windows の場合
表 12-2 の Windows 用のファイルはすべて次の場所に格納されています。
%PROGRAMFILES%\Cisco\Cisco AnyConnect Secure Mobility Client\res\
(注) %PROGRAMFILES% は、同じ名前の環境変数を指します。ほとんどの Windows インストレーションでは、C:\Program Files です。
表 12-2 に、置き換えることができるファイルと、その影響を受けるクライアント GUI エリアを示します。
表 12-2 AnyConnect for Windows:アイコン ファイル
Windows インストレーションでのファイル名および説明
|
イメージ サイズ(ピクセル、長さ x 高さ)およびタイプ
|
about.png [Advanced] ダイアログの右上にある [About] ボタン。 サイズは調整できません。
|
24 x 24 PNG |
about_hover.png [Advanced] ダイアログの右上にある [About] ボタン。 サイズは調整できません。
|
24 x 24 PNG |
app_logo.png 最大サイズは 128 x 128 です。ご使用のカスタム ファイルがこのサイズ以外の場合は、アプリケーションで 128 x 128 にサイズ変更されます。比率が異なる場合は、引き伸ばされます。
|
128 X 128 PNG |
attention.ico 注意または操作が必要な状態をユーザに通知するシステム トレイ アイコン。たとえば、ユーザ クレデンシャルについてのダイアログです。 サイズは調整できません。
|
16 x 16 ICO |
company_logo.png トレイ フライアウトおよび [Advanced] ダイアログの左上に表示される企業ロゴ。 最大サイズは 97 x 58 です。ご使用のカスタム ファイルがこのサイズ以外の場合は、アプリケーションで 97 x 58 にサイズ変更されます。比率が異なる場合は、引き伸ばされます。
|
97 x 58(最大) PNG |
company_logo_alt.png [About] ダイアログ右下に表示される企業ロゴ。 最大サイズは 97 x 58 です。ご使用のカスタム ファイルがこのサイズ以外の場合は、アプリケーションで 97 x 58 にサイズ変更されます。比率が異なる場合は、引き伸ばされます。
|
97 x 58 PNG |
cues_bg.jpg トレイ フライアウト、[Advanced] ウィンドウ、および [About] ダイアログの背景イメージ。 イメージが引き伸ばされることはないため、過度に小さい置換イメージを使用すると、領域が黒くなります。
|
1260 x 1024 JPEG |
error.ico 1 つ以上のコンポーネントで致命的な問題が発生していることをユーザに通知するシステム トレイ アイコン。 サイズは調整できません。
|
16 x 16 ICO |
neutral.ico クライアントのコンポーネントが正常に動作していることを示すシステム トレイ アイコン。 サイズは調整できません。
|
16 x 16 ICO |
transition_1.ico transition_2.ico および transition_3.ico と一緒に使用されるシステム トレイ アイコンで、1 つ以上のクライアント コンポーネントが状態遷移中であることを示します(たとえば、VPN に接続中、ネットワーク アクセス マネージャに接続中など)。3 つのアイコン ファイルが次々に表示されます。これは、左から右に移動する 1 つのアイコンのように見えます。 サイズは調整できません。
|
16 x 16 PNG |
transition_2.ico transition_1.ico および transition_3.ico と一緒に使用されるシステム トレイ アイコンで、1 つ以上のクライアント コンポーネントが状態遷移中であることを示します(たとえば、VPN に接続中、ネットワーク アクセス マネージャに接続中など)。3 つのアイコン ファイルが次々に表示されます。これは、左から右に移動する 1 つのアイコンのように見えます。 サイズは調整できません。
|
16 x 16 PNG |
transition_3.ico transition_1.ico および transition_2.ico と一緒に使用されるシステム トレイ アイコンで、1 つ以上のクライアント コンポーネントが状態遷移中であることを示します(たとえば、VPN に接続中、ネットワーク アクセス マネージャに接続中など)。3 つのアイコン ファイルが次々に表示されます。これは、左から右に移動する 1 つのアイコンのように見えます。 サイズは調整できません。
|
16 x 16 PNG |
vpn_connected.ico VPN が接続中であることを示すシステム トレイアイコン。 サイズは調整できません。
|
16 x 16 ICO |
Linux の場合
Linux 用のファイルはすべて次の場所に格納されています。
/opt/cisco/anyconnect/pixmaps/
表 12-3 に、置き換えることができるファイルと、その影響を受けるクライアント GUI エリアを示します。
表 12-3 Linux 用 AnyConnect:アイコン ファイル
Linux インストレーションでのファイル名および説明
|
イメージ サイズ(ピクセル、長さ x 高さ)およびタイプ
|
company-logo.png ユーザ インターフェイスの各タブに表示される企業ロゴ。 AnyConnect 3.0 以降の場合は、62 x 33 ピクセル以下の PNG イメージを使用してください。
|
142 x 92 PNG |
cvc-about.png [About] タブに表示されるアイコン。
|
16 x 16 PNG |
cvc-connect.png [Connect] ボタンの隣、および [Connection] タブに表示されるアイコン。
|
16 x 16 PNG |
cvc-disconnect.png [Disconnect] ボタンの隣に表示されるアイコン。
|
16 x 16 PNG |
cvc-info.png [Statistics] タブに表示されるアイコン。
|
16 x 16 PNG |
systray_connected.png クライアントが接続中のときに表示されるトレイ アイコン。
|
16 x 16 PNG |
systray_notconnected.png クライアントが接続中でないときに表示されるトレイ アイコン。
|
16 x 16 PNG |
systray_disconnecting.png クライアントが接続解除の処理中のときに表示されるトレイ アイコン。
|
16 x 16 PNG |
systray_quarantined.png クライアントが隔離中のときに表示されるトレイ アイコン。
|
16 x 16 PNG |
systray_reconnecting.png クライアントが再接続中のときに表示されるトレイ アイコン。
|
16 x 16 PNG |
vpnui48.png メイン プログラム アイコン。
|
48 x 48 PNG |
Mac OS X の場合
OS X 用のファイルはすべて次の場所に格納されています。
/Applications/Cisco AnyConnect Secure Mobility Client/Contents/Resources
(注) [Resources] フォルダは、[Applications] > [Cisco] に移動して [Cisco AnyConnect Secure Mobility Client] をクリックし、[Show Package Contents] を選択すると見つかります。
表 12-4 に、置き換えることができるファイルと、その影響を受けるクライアント GUI エリアを示します。
表 12-4 Mac OS X 用 AnyConnect:アイコン ファイル
Mac OS X インストレーションでのファイル名
|
|
bubble.png クライアントが接続または接続解除したときに表示される通知バブル。
|
142 x 92 PNG |
logo.png メイン画面の右上に表示されるロゴ アイコン。
|
50 x 33 PNG |
vpngui.icns すべてのアイコン サービス(Dock、Sheets、Finder など)で使用される Mac OS X アイコン ファイル フォーマット。
|
128 x 128 PNG |
Mac OS X ステータス アイコン。
|
16 x 16 PNG |
AnyConnect クライアントのヘルプ ファイルの作成およびアップロード
AnyConnect のユーザにヘルプを提供するために、サイトに関する手順を含む HTML ファイルを作成し、ASA にロードします。ユーザが AnyConnect に接続すると、AnyConnect がヘルプ ファイルをダウンロードし、AnyConnect ユーザ インターフェイス上にヘルプ アイコンを表示します。ユーザがヘルプ アイコンをクリックすると、ブラウザにヘルプ ファイルが開きます。
ステップ 1 help_AnyConnect.html という名前の HTML ファイルを作成します。
ステップ 2 ASDM を使用して ASA にログインし、[Configuration] > [Remote Access VPN] > [Network (Client) Access] > [AnyConnect Customization/Localization] > [Binary] の順に選択します。
ステップ 3 help_AnyConnect.xxx ファイルをインポートします。サポートされる形式は、PDF、HTML、HTM、および MHT 形式です。
ステップ 4 PC 上で AnyConnect を起動し、ASA に接続します。ヘルプ ファイルがクライアント PC にダウンロードされます。
ステップ 5 ヘルプ アイコンが自動的に UI に追加されたことが分かるはずです。
ステップ 6 ヘルプ アイコンをクリックすると、ヘルプ ファイルがブラウザに表示されます。
ヘルプ アイコンが表示されない場合は、ヘルプのディレクトリを確認し、AnyConnect のダウンローダがヘルプ ファイルを取得できたかどうかを確認します。
ファイル名の「help_」の部分はダウンローダにより削除されるので、ご使用のオペレーティング システムに応じて、次のいずれかのディレクトリの中に AnyConnect.html が保存されているはずです。
• Windows 7 および Vista:C:\ProgramData\Cisco\Cisco AnyConnect Secure Mobility Client\Help
• Windows XP:C:\Documents and Settings\All Users\Application Data\Cisco\Cisco AnyConnect Secure Mobility Client\Help
• Mac OS:/opt/cisco/anyconnect/help
デフォルトの AnyConnect の英語メッセージの変更
英語変換テーブルを開き(追加または編集し)、1 つ以上のメッセージ ID のメッセージ テキストを変更することによって、AnyConnect GUI に表示される英語のメッセージを変更できます。メッセージ ファイルを開いたら、次の操作でそれを編集できます。
• 開いたダイアログのテキストに変更内容を入力します。
• 開いたダイアログのテキストを、テキスト エディタにコピーし、変更を行い、そのテキストを元のダイアログに渡します。
• [Save to File] をクリックしてメッセージ ファイルをエクスポートし、そのファイルを編集し、ファイルを ASDM にインポートします。
英語変換テーブルは、[Localization] メニュー([Configuration] > [Remote Access VPN] > [Language Localization])からも利用できます。ローカリゼーションについては、「AnyConnect クライアントの GUI とインストーラのローカライズ」で説明します。
次の手順では、ダイアログを編集してデフォルトの英語メッセージを変更する方法について説明します。
ステップ 1
[Configuration] > [Remote Access VPN] > [Network (Client) Access] > [AnyConnect Customization/Localization] > [GUI Text and Messages] の順に選択します。[Add] をクリックします。[Add Language Localization Entry] ウィンドウが表示されます(
図 12-7)。
図 12-7 英語変換テーブルの追加
ステップ 2 [Language] ドロップ リストをクリックし、言語として [English (en)] を指定します。英語の変換テーブルが、ペインの言語リストに表示されます。
ステップ 3 [Edit] をクリックして、メッセージの編集を開始します。[Edit Language Localization Entry] ウィンドウが表示されます(図 12-8)。msgid の引用符で囲まれたテキストは、クライアントに表示されるデフォルトの英語テキストです。このテキストは変更 しないでください 。msgstr の文字列には、msgid のデフォルト テキストを置き換えるために、クライアントで使用されるテキストが含まれます。msgstr の引用符の間に、使用するテキストを挿入します。
次の例では、「Call your network administrator at 800-553-2447」が挿入されています。
図 12-8 メッセージ テキストの編集
ステップ 4 [OK] をクリックしてから、[GUI Text and Messages] ペインで [Apply] をクリックして、変更を保存します。
AnyConnect クライアントの GUI とインストーラのローカライズ
クライアントおよびすべてのオプション モジュールは、別の言語にローカライズ(翻訳)できます。また、VPN サービスを提供するコア VPN クライアントのインストーラ プログラムもローカライズできます。ここでは、この機能の設定について説明し、手順を示します。
• 「AnyConnect GUI のローカライズ」
• 「AnyConnect インストーラ画面のローカライズ」
• 「ツールを使用した社内展開用メッセージ カタログの作成」
• 「新しい翻訳テンプレートと変換テーブルの統合」
AnyConnect GUI のローカライズ
セキュリティ アプライアンスは、変換テーブルを使用して AnyConnect に表示されるユーザ メッセージを翻訳します。変換テーブルとは、翻訳されたメッセージ テキストの文字列を含むテキスト ファイルです。
Windows 用 AnyConnect パッケージ ファイルには、AnyConnect メッセージとして使用する、英語の言語テンプレートが含まれています。クライアント イメージをロードすると、ASA によって自動的にこのファイルがインポートされます。このファイルには、AnyConnect ソフトウェア内のメッセージ文字列の最新の変更が含まれています。これを使用すると、別の言語用の変換テーブルを新しく作成できます。または、www.cisco.com から利用可能な次の変換テーブルのいずれかをインポートすることができます。 利用可能な変換テーブルの ASA へのインポートを参照してください。
• 日本語
• フランス語(カナダ)
• ドイツ語
• 中国語
• 韓国語
• スペイン語(ラテンアメリカ)
• チェコ語
• ポーランド語
次の項では、目的の言語が利用できない場合や、インポートした変換テーブルをさらにカスタマイズしたい場合などに、GUI テキストおよびメッセージを翻訳するための手順を説明します。
• 「ASDM 変換テーブル エディタを使用した翻訳」。この方法を使用すると、ファイルを開き(追加または編集し)、1 つ以上のメッセージ ID のメッセージ テキストを変更することで、メッセージ ファイルに変更を加えることができます。メッセージ ファイルを開いたら、次の操作でそれを編集できます。
– 開いたダイアログのテキストに変更内容を入力します。
– 開いたダイアログのテキストを、テキスト エディタにコピーし、変更を行い、そのテキストを元のダイアログに渡します。
• 「変換テーブルのエクスポートと編集による翻訳」。この方法を使用すると、[Save to File] をクリックしてファイルをエクスポートし、そのファイルを編集し、ファイルを元の ASDM にインポートできます。
ASAの変換テーブルを更新したら、クライアントを再起動し、別の接続に成功するまで、更新したメッセージは適用されません。
(注) クライアントを ASA から展開せずに、Altiris Agent などの社内のソフトウェア展開システムを使用する場合は、Gettext などのカタログ ユーティリティを使用して、手動で AnyConnect 変換テーブル(anyconnect.po)を .mo ファイルに変換し、その .mo ファイルをクライアント コンピュータの適切なフォルダにインストールします。詳細については、「ツールを使用した社内展開用メッセージ カタログの作成」を参照してください。
AnyConnect クライアント プラットフォームのシステム ロケールの指定
リモート ユーザが ASA に接続してクライアントをダウンロードすると、AnyConnect がコンピュータの優先言語を検出し、指定されたシステム ロケールを検出して適切な変換テーブルを適用します。
Windows のクライアント プラットフォーム上で、指定したシステム ロケールを表示または変更するには、次の手順に従います。
ステップ 1 [Control Panel] > [Region and Languages] ダイアログ ボックスに移動します。コントロール パネルをカテゴリ別に表示している場合は、[Clock]、[Language]、[Region] > [Change display language] の順に選択します。Windows XP および 7 のダイアログの例を次に示します。
ステップ 2 ご使用の Windows のバージョン向けに赤色の丸で囲まれたオプションを使用して、言語/ロケールの設定を指定します。
ステップ 3 ご使用の Windows のバージョン向けに黄色の丸で囲まれたオプションを使用して、すべてのユーザ アカウントのデフォルトとしてこれらの設定を使用するように指定します。
ステップ 4 Web Security を使用して展開している場合、 Web Security エージェントを再起動し 、新しい翻訳内容を取得します。
(注) 場所が指定されていない場合、AnyConnect はデフォルトで言語のみに設定されます。たとえば、「fr-ca」ディレクトリが見つからないと、AnyConnect は「fr」ディレクトリを調べます。翻訳内容を表示するのに、表示言語、場所、またはキーボードを変更する必要はありません。
利用可能な変換テーブルの ASA へのインポート
ステップ 1 www.cisco.com から目的の変換テーブルをダウンロードします。
ステップ 2 ASA で、[Configuration] > [Remote Access VPN] > [Network (Client) Access] > [AnyConnect Customization/Localization] > [GUI Text and Messages] の順に移動します。
ステップ 3 [Import] をクリックします。[Import Language Localization Entry] ウィンドウが表示されます。
ステップ 4 ドロップダウン リストから適切な言語を選択します。
ステップ 5 変換テーブルのインポート元を指定します。
ステップ 6 [Import Now] をクリックします。この変換テーブルが、この優先言語で AnyConnect クライアントに展開されます。ローカリゼーションは、AnyConnect が再起動し、再接続した後に適用されます。
(注) Cisco Secure Desktop を使用しない場合でも、ホスト スキャン メッセージをローカライズするには、Cisco Secure Desktop の変換テーブルも ASA にインポートする必要があります。
ASDM 変換テーブル エディタを使用した翻訳
ここでは、ASDM を使用して AnyConnect GUI をローカライズする方法について説明します。
ステップ 1 [Configuration] > [Remote Access VPN] > [Language Localization] の順に選択します。[Add] をクリックします。[Add Language Localization Entry] ウィンドウが表示されます(図 12-9)。
図 12-9 [Language Localization] ペイン
ステップ 2 [Translation Domain] ドロップ リストをクリックし、[AnyConnect] を選択します(図 12-10)。これによって、AnyConnect GUI 関連のメッセージだけが編集用に表示されます。
図 12-10 変換ドメイン
ステップ 3 この変換テーブルの言語を指定します(図 12-11)。ASDM では、Windows およびブラウザで認識される標準的な言語略称が、このテーブルで使用されます(スペイン語は es など)。
図 12-11 言語の選択
ステップ 4 変換テーブルが、ペインの言語リストに表示されます(この例では es)。ただし、翻訳されたメッセージはありません。翻訳されたテキストの追加を開始するには、[Edit] をクリックします。[Edit Language Localization Entry] ウィンドウが表示されます(図 12-12)。
メッセージ文字列(msgstr)の引用符の間に、翻訳したテキストを追加します。次の例では、メッセージ文字列の引用符の間に「Connectado」(「Connected」のスペイン語)を挿入しています。
[OK] をクリックしてから、[Language Localization] ペインで [Apply] をクリックして変更を保存します。
図 12-12 変換テーブルの編集
変換テーブルのエクスポートと編集による翻訳
ここでは、AnyConnect 翻訳テンプレートをリモート コンピュータにエクスポートしてから、テキスト エディタや、Gettext または Poedit などのサードパーティ製ツールを使用して変換テーブルを編集する手順について説明します。
GNU プロジェクトの Gettext ユーティリティには Windows 版があり、コマンド ウィンドウで実行できます。詳しくは、GNU の Web サイト(gnu.org)を参照してください。また、Poedit などの、Gettext を使用する GUI ベースのユーティリティを使用することもできます。このソフトウェアは poedit.net から入手できます。
ステップ 1
AnyConnect 翻訳テンプレートをエクスポートします。
[Configuration] > [Remote Access VPN] > [Language Localization] の順に選択します。[Language Localization] ペインが表示されます(図 12-13)。[Templates] リンクをクリックすると、利用可能なテンプレートのテーブルが表示されます。[AnyConnect] テンプレートを選択し、[Export] をクリックします。[Export Language Localization] ウィンドウが表示されます。
図 12-13 翻訳テンプレートのエクスポート
ステップ 2 エクスポートの宛先を選択し、ファイル名を指定します。図 12-13 では、ファイル名 AnyConnect_translation_table で、ローカル コンピュータにエクスポートしています。
ステップ 3 変換テーブルを編集します。
次の例は、AnyConnect テンプレートの一部を示しています。この出力の最後には、メッセージ Connected のメッセージ ID フィールド(msgid)とメッセージ文字列フィールド(msgstr)があります。このメッセージは、クライアントが VPN 接続を確立したときに、AnyConnect GUI に表示されます(テンプレート全体には、メッセージ フィールドのペアが多数含まれています)。
# SOME DESCRIPTIVE TITLE.
# Copyright (C) YEAR THE PACKAGE'S COPYRIGHT HOLDER
# This file is distributed under the same license as the PACKAGE package.
# FIRST AUTHOR <EMAIL@ADDRESS>, YEAR.
"Project-Id-Version: PACKAGE VERSION\n"
"Report-Msgid-Bugs-To: \n"
"POT-Creation-Date: 2006-11-01 16:39-0700\n"
"PO-Revision-Date: YEAR-MO-DA HO:MI+ZONE\n"
"Last-Translator: FULL NAME <EMAIL@ADDRESS>\n"
"Language-Team: LANGUAGE <LL@li.org>\n"
"Content-Type: text/plain; charset=CHARSET\n"
"Content-Transfer-Encoding: 8bit\n"
msgid には、デフォルト変換が含まれています。msgid に続く msgstr が変換を提供します。変換を作成するには、msgstr 文字列の引用符の間に変換対象のテキストを入力します。たとえば、メッセージ "Connected" をスペイン語で変換するには、引用符の間にスペイン語のテキストを挿入します。
ファイルは必ず保存してください。
ステップ 4 この翻訳テンプレートを、指定した言語用の新しい変換テーブルとしてインポートします。
[Configuration] > [Remote Access VPN] > [Language Localization] の順に選択します。[Language Localization] ペインが表示されます(図 12-14)。[Import] をクリックします。[Import Language Localization] ウィンドウが表示されます。
ステップ 5 [Language] ドロップダウン リストをクリックして、この変換テーブルの言語(および業界で認められている略称)を選択します。手動で略称を入力する場合は、ブラウザおよびオペレーティング システムが認識できる略称を使用してください。
ステップ 6 [Translation Domain] として AnyConnect を指定し、インポート先を選択して、ファイル名を指定します。[Import Now] をクリックします。テーブルが正常にインポートされたことを示すメッセージが表示されます。
[Apply] をクリックし、変更を必ず保存してください。
図 12-13 では、言語として Spanish(es) を指定し、ステップ 1 でエクスポートしたファイル(AnyConnect_translation_table)をインポートしています。図 12-15 では、AnyConnect の言語リストに、スペイン語用の新しい変換テーブルが表示されています。
図 12-14 新しい変換テーブルとしての翻訳テンプレートのインポート
図 12-15 言語テーブルに表示された新しい言語
AnyConnect インストーラ画面のローカライズ
AnyConnect GUI と同様に、VPN サービスをインストールするクライアント インストーラ プログラムで表示されるメッセージを翻訳できます。ASA はトランスフォームを使用して、インストーラに表示されるメッセージを翻訳します。トランスフォームによってインストレーションが変更されますが、元のセキュリティ署名 MSI は変化しません。これらのトランスフォームではインストーラ画面だけが翻訳され、クライアント GUI 画面は翻訳されません。
(注) AnyConnect のすべてのリリースには、ローカライズされたトランスフォームが含まれています。このトランスフォームは、管理者が新しいソフトウェアを含む AnyConnect パッケージをアップロードすると、必ず ASA にアップロードできます。ローカリゼーション トランスフォームを使用している場合は、新しい AnyConnect パッケージをアップロードする際に、必ず CCO の最新リリースでローカリゼーション トランスフォームをアップデートしてください。
言語にはそれぞれ独自のトランスフォームがあります。トランスフォームは Orca などのトランスフォーム エディタで編集して、メッセージの文字列を変更できます。その後、トランスフォームを ASA にインポートします。ユーザがクライアントをダウンロードすると、クライアントはコンピュータの目的の言語(オペレーティング システムのインストール時に指定されたロケール)を検出し、該当するトランスフォームを適用します。
現時点では、30 の言語に対応するトランスフォームが用意されています。これらのトランスフォームは、cisco.com の AnyConnect ソフトウェア ダウンロード ページから、次の .zip ファイルで入手できます。
anyconnect-win-<VERSION>-web-deploy-k9-lang.zip
このファイルの <VERSION> は、AnyConnect のリリース バージョン(3.1.xxxxx など)を表します。
パッケージには使用可能な翻訳用のトランスフォーム(.mst ファイル)が含まれています。用意されている 30 以外の言語をリモート ユーザに表示する必要がある場合は、独自のトランスフォームを作成し、それを新しい言語として ASA にインポートすることができます。Microsoft のデータベース エディタ Orca を使用して、既存のインストレーションおよび新規ファイルを修正できます。Orca は、Microsoft Windows Installer ソフトウェア開発キット(SDK)の一部であり、これは Microsoft Windows SDK に同梱されています。次のリンクから Orca プログラムを含むバンドルを入手できます。
http://msdn.microsoft.com/library/default.asp?url=/library/en-us/msi/setup/orca_exe.asp.
SDK をインストールすると、Orca MSI は、次の場所に格納されます。
C:\Program Files\Microsoft SDK SP1\Microsoft Platform SDK\Bin\Orca.msi.
ここでは、ASDM を使用してトランスフォームを ASA にインポートする方法について説明します。
ステップ 1
トランスフォームをインポートします。[Configuration] > [Remote Access VPN] > [Network (Client) Access] > [AnyConnect Customization/Localization] > [Localized Installer Transforms] の順に選択します。[Import] をクリックします。[Import MST Language Localization] ウィンドウが表示されます(
図 12-16)。
図 12-16 インストーラ プログラムを翻訳するトランスフォームのインポート
ステップ 2 [Language] ドロップダウン リストをクリックして、このトランスフォーム用の言語(および業界で認められている略称)を選択します。手動で略称を入力する場合は、ブラウザおよびオペレーティング システムが認識できる略称を使用してください。
ステップ 3 [Import Now] をクリックします。テーブルが正常にインポートされたことを示すメッセージが表示されます。
[Apply] をクリックし、変更を必ず保存してください。
図 12-16 では、言語に Spanish (es) を指定しています。図 12-17 では、AnyConnect の言語リストに、スペイン語用の新しいトランスフォームが表示されています。
図 12-17 テーブルに表示されたインポート済みのトランスフォーム
ツールを使用した社内展開用メッセージ カタログの作成
クライアントを ASA から展開せずに、Altiris Agent などの社内のソフトウェア展開システムを使用する場合は、Gettext などのユーティリティを使用して、手動で AnyConnect 変換テーブルをメッセージ カタログに変換できます。テーブルを .po ファイルから .mo ファイルに変換後、そのファイルをクライアント コンピュータ上の該当するフォルダに配置します。
Gettext は GNU プロジェクトのユーティリティであり、コマンド ウィンドウで実行できます。詳しくは、GNU の Web サイト(gnu.org)を参照してください。また、Poedit などの、Gettext を使用する GUI ベースのユーティリティを使用することもできます。このソフトウェアは poedit.net から入手できます。
AnyConnect メッセージ テンプレートのディレクトリ
AnyConnect メッセージ テンプレートは、次に示すフォルダに格納されています。
(注) \l10n ディレクトリは、次に示す各ディレクトリ パスの一部です。このディレクトリ名のスペルは、小文字の l(「エル」)、1、0、小文字の n です。
Windows 7 および Windows Vista
<DriveLetter>:\Program Data\Cisco\Cisco AnyConnect Secure Mobility Client\l10n\<LANGUAGE-CODE>\LC_MESSAGES
例:
<DriveLetter>:\Program Data\Cisco\Cisco AnyConnect Secure Mobility Client\l10n\en-us\LC_MESSAGES
Windows XP:
%ALLUSERSPROFILE%\Application Data\Cisco\Cisco AnyConnect Secure Mobility Client\l10n\<LANGUAGE-CODE>\LC_MESSAGES
Mac OS X および Linux:
/opt/cisco/anyconnect/l10n/<LANGUAGE-CODE>/LC_MESSAGES
メッセージ カタログの作成
Gettext を使用してメッセージ カタログを作成する手順は、次のとおりです。
ステップ 1
Gettext ユーティリティを http://www.gnu.org/software/gettext/ からダウンロードし、管理用のコンピュータ(リモートのユーザ コンピュータ以外)にインストールします。
ステップ 2 AnyConnect がインストールされたコンピュータにある、AnyConnect メッセージ テンプレート AnyConnect.po のコピーを取得します。
ステップ 3 この AnyConnect.po ファイルを編集し(notepad.exe または任意のプレーン テキスト エディタを使用)、必要に応じて文字列を変更します。
ステップ 4 Gettext のメッセージ ファイル コンパイラを実行して、次のように .po ファイルから .mo ファイルを作成します。
msgfmt -o AnyConnect.mo AnyConnect.po
ステップ 5 ユーザのコンピュータ上の正しいメッセージ テンプレート ディレクトリに .mo ファイルのコピーを格納します。詳細については、 AnyConnect メッセージ テンプレートのディレクトリを参照してください。
新しい翻訳テンプレートと変換テーブルの統合
当社では、クライアント接続に関する有用な情報を提供するため、AnyConnect ユーザに表示する新しいメッセージを追加することがあります。そのような新しいメッセージの翻訳を可能にするため、当社で新しいメッセージ文字列を作成し、それを最新のクライアント イメージにパッケージされた翻訳テンプレートに含めてあります。そのため、最新のクライアントにアップグレードすると、新しいメッセージが含まれたテンプレートも入手できます。ただし、前のクライアントに含まれていたテンプレートを基礎に変換テーブルを作成してある場合は、リモート ユーザに新しいメッセージが自動的に表示されるわけではありません。最新のテンプレートを変換テーブルに統合し、変換テーブルに新しいメッセージを含める必要があります。
統合には、便利なサードパーティ製のツールを利用できます。GNU プロジェクトの Gettext ユーティリティには Windows 版があり、コマンド ウィンドウで実行できます。詳しくは、GNU の Web サイト(gnu.org)を参照してください。また、Poedit などの、Gettext を使用する GUI ベースのユーティリティを使用することもできます。このソフトウェアは poedit.net から入手できます。両方の手順を次に示します。
ステップ 1
[Remote Access VPN] > [Language Localization] > [Templates] を選択し、最新の AnyConnect 翻訳テンプレートをエクスポートします。AnyConnect.pot というファイル名で、テンプレートをエクスポートします。このファイル名にすると、msgmerge.exe プログラムからこのファイルがメッセージ カタログ テンプレートとして認識されます。
(注) この手順は、すでに最新の AnyConnect イメージ パッケージをASAにロードしてあることが前提になっています。まだロードしていない場合は、テンプレートをエクスポートできません。
ステップ 2 AnyConnect テンプレートおよび変換テーブルを統合します。
Windows 版の Gettext ユーティリティを使用している場合は、コマンド プロンプト ウィンドウを開き、次のコマンドを実行します。このコマンドでは、次のように、AnyConnect 変換テーブル(.po)とテンプレート(.pot)が統合され、AnyConnect_merged.po ファイルが新しく作成されます。
msgmerge -o AnyConnect_merged.po AnyConnect.po AnyConnect.pot
このコマンドの実行結果の例を次に示します。
C:\Program Files\GnuWin32\bin> msgmerge -o AnyConnect_merged.po AnyConnect.po AnyConnect.pot
....................................... done.
Poedit を使用している場合は、初めに AnyConnect.po ファイルを開きます。それには、[File] > [Open] > <AnyConnect.po> の順に選択します。
次に、[Catalog] > [Update from POT file <AnyConnect.pot>] の順に選択して、テンプレートと統合します。
新しい文字列と使用されなくなった文字列の両方を示す、[Update Summary] ウィンドウが表示されます。ファイルを保存します。このファイルを次の手順でインポートします。
ステップ 3 統合した変換テーブルを [Remote Access VPN] > [Language Localization] にインポートします。[Import] をクリックし、言語を指定して、翻訳ドメインとして AnyConnect を選択します。インポートするファイルとして AnyConnect_merged.po を指定します。