この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この章を参考にすることにより、ルータの基本設定を理解し、ネットワークにアクセスすることができます。複雑な設定手順はこのマニュアルの対象外です。ご使用のシスコ ハードウェア製品にインストールされているソフトウェアのリリースに対応した Cisco IOS ソフトウェア コンフィギュレーション マニュアル セットのモジュラ コンフィギュレーション ガイドおよびモジュラ コマンド リファレンスを参照してください。
Cisco ASR 902 ルータをコンソールから設定するには、端末をルータのコンソール ポートに接続する必要があります。
ルータを起動する前に、次の条件に対応していることを確認します。
• ルート スイッチ プロセッサ(RSP)が取り付けられていること。
• オプションのギガビット イーサネット管理ポート ケーブルが装備されていること。
• 電源コードおよびインターフェイス ケーブルが接続されている。
• 端末エミュレーション プログラム(HyperTerminal または同等のもの)がインストールされた PC がコンソール ポートに接続され、起動されていること。
• PC の端末エミュレーション プログラムで、9600 ボー、8 データ ビット、1 ストップ ビット、パリティなし、フロー コントロールなしと設定されていること。
• アクセス コントロールのためにパスワードが選択されている。
• 取り外し可能なコンポーネントの固定ネジがすべてしっかりと締められていること。
• イーサネットおよびシリアル インターフェイスの IP アドレスが確定している。
• 空のカード スロットとカード ベイをカード カバーでふさいでいること。これにより、シャーシ内部の空気流を確保でき、適切な電磁適合性(EMC)を得ることもできます。
すべてのカード スロットと収納部が塞がっていることを確認してください。空のスロットにはブランクの前面プレートを取り付けます。電源スロットは空の状態にしておかないでください。電源スロットにカバーが付いていない場合、ミッドプレーンの電源ピンの危険電圧に晒される危険があります。
警告 ブランクの前面プレートおよびカバー パネルには、3 つの重要な機能があります。シャーシ内の危険な電圧および電流による感電を防ぐこと、他の装置への電磁干渉(EMI)の影響を防ぐこと、およびシャーシ内の冷気の流れを適切な状態に保つことです。システムは、必ずすべてのカード、前面プレート、前面カバー、および背面カバーを正しく取り付けた状態で運用してください。ステートメント 1029
Cisco ASR 902 ルータの取り付けとケーブルの接続が完了したら、ルータを起動し、次の手順を実行します。
ステップ 1 「DC 電源のアクティブ化」で説明する手順を使用して DC 電源をアクティブにします。
ステップ 2 初期化プロセスを確認します。システムの起動が完了すると(この処理には数秒かかります)、Cisco ASR 902 ルータ RSP の初期化が開始されます。(例 4-1)。
(注) ここに示すのは、表示される可能性がある例です。システム出荷時の設定により、システムの起動方法は異なります。テキスト文字列に ASR903 が表示されることがあります。これは設計どおりの動作です。
ブート プロセス中に、SYSTEM LED を確認します。インターフェイス モジュールの LED は不規則に点滅します。ルータの起動後、ステータス LED はグリーンに点灯し続けます。
前面パネルのインジケータ LED では、起動中の電源、動作、ステータスに関する有益な情報が得られます。LED の詳細については、「トラブルシューティング」を参照してください。
ハードウェア機能を表示して確認するには、次のコマンドを入力します。
• show version :システムのハードウェア バージョン、インストールされているソフトウェア バージョン、コンフィギュレーション ファイルの名前とソース、ブート イメージ、および使用されている DRAM、NVRAM、およびフラッシュ メモリの合計サイズを表示します。
Cisco ASR 902 ルータ搭載ハードウェアに対する Cisco IOS ソフトウェアの最低要件を確認するには、Cisco.com の Software Advisor ツールを使用します。このツールでは、個別のハードウェア モジュールやコンポーネントに対する Cisco IOS の最小要件を確認できます。
(注) このツールにアクセスするためには、Cisco.com のログイン アカウントが必要です。
Software Advisor にアクセスする手順は、次のとおりです。
1. Cisco.com で [Login] をクリックします。ユーザ名とパスワードのフィールドを含むログイン ページが表示されます。
2. 登録済みのユーザ名とパスワードを入力し、[Login] ボタンをクリックします。
3. 検索ボックスに「 Software Advisor 」と入力し、 検索ボックスの横にある虫眼鏡アイコンをクリックします。
4. 表示された検索結果から Software Advisor ツールのリンクをクリックします。
5. 製品シリーズを選択するか、または特定の製品番号を入力して、ハードウェアに必要なソフトウェアの最低要件を検索します。
ここでは、Cisco ASR 902 ルータの基本実行コンフィギュレーションを作成する方法を説明します。
(注) ルータの設定を完了するためには、あらかじめシステム管理者から正しいネットワーク アドレスを入手するか、システム管理者にネットワーク計画を知らせて、アドレスが正しいかどうかを確認する必要があります。
設定プロセスを進める前に、 show version コマンドを入力して、ルータの現在の状態を確認します。コマンドを実行すると、ルータで使用できる Cisco IOS ソフトウェアのバージョン番号が表示されます。
コンフィギュレーションを作成してから変更する方法については、Cisco IOS のコンフィギュレーションおよび『Cisco IOS Master Command List, All Releases』を参照してください。
Cisco ASR 902 ルータをコンソールから設定するには、端末またはターミナル サーバを Cisco ASR 902 ルータ RSP のコンソール ポートに接続する必要があります。管理イーサネット ポートを使用して Cisco ASR 902 ルータを設定するには、ルータの IP アドレスが必要です。
コンソールを使用してコマンドライン インターフェイスにアクセスする手順は、次のとおりです。
ステップ 1 システムの起動中にプロンプトに対して「No」と入力します。
--- System Configuration Dialog ---
Would you like to enter the initial configuration dialog? [yes/no]: no
ステップ 2 Return キーを押して、ユーザ EXEC モードを開始します。
ステップ 3 ユーザ EXEC モードで、次のように enable コマンドを入力します。
ステップ 4 次の例に示すように、パスワード プロンプトにシステム パスワードを入力します。システムに有効なパスワードが設定されていない場合、この手順は省略できます。
パスワードが許可されると、特権 EXEC モード プロンプトが表示されます。
これで、特権 EXEC モードで CLI にアクセスできるようになりました。必要に応じて、コマンドを入力し、必要な作業を完了できます。
ステップ 5 コンソール セッションを終了するには、次の例のように quit コマンドを入力します。
セットアップ プログラムの初回起動時に、グローバル パラメータを設定します。これらのパラメータはシステム全体の設定を制御するために使用します。次の手順でグローバル パラメータを入力します。
ステップ 1 コンソール端末をコンソール ポートに接続して、ルータを起動します。コンソール端末の接続の詳細については、「コンソール ケーブルの接続」を参照してください。
(注) 次に示すのは、出力例です。実際のプロンプトはこれとは異なることがあります。
この情報が表示された場合、ルータは正常に起動していることを意味します。
ステップ 2 コンフィギュレーション スクリプトの最初の部分は、システムの初回起動時にだけ表示されます。次回以降のセットアップ機能の使用時には、次の例のようにシステム コンフィギュレーション ダイアログからスクリプトが始まります。初期設定ダイアログを開始するかというプロンプトが表示されたら、「yes」と入力します。
At any point you may enter a question mark '?' for help.
Use ctrl-c to abort configuration dialog at any prompt.
Default settings are in square brackets '[]'.
基本管理セットアップでは、システム管理用の接続だけが設定されます。拡張セットアップでは、システムの各インターフェイスも設定する必要があります。グローバル パラメータ設定の詳細については、『 Cisco ASR 900 Series Aggregation Services Routers Configuration Guide 』を参照してください。
入力した設定値を確認するには、 Router#
プロンプトで show running-config コマンドを入力します。
コンフィギュレーションへの変更を確認するには、ユーザ EXEC モードで show startup-config コマンドを使用して変更内容を表示し、copy run-start コマンドを使用して NVRAM に保存します。
コンフィギュレーションまたはスタートアップ コンフィギュレーションへの変更を NVRAM に保存するには、次のプロンプトで copy running-config startup-config コマンドを入力します。
Router# copy running-config startup-config
このコマンドを使用すると、設定モードおよびセットアップ機能を使用してルータに作成した設定が保存されます。この作業を行わないと、設定は失われ、次回のルータのリロード時に使用できなくなります。
ここでは、Cisco ASR 902 ルータのシャットダウン方法を示します。シャーシのすべての電源を切る前に、 reload コマンドを発行することを推奨します。これにより、オペレーティング システムによってすべてのファイル システムがクリーンアップされます。リロード処理が完了したら、Cisco ASR 902 ルータの電源を安全に切断できます。
Cisco ASR 902 ルータの電源を安全に切断する手順は、次のとおりです。
ステップ 1 アクセサリ キットに含まれている静電気防止用リスト ストラップの一端を手首に付けます。
ステップ 4 reload コマンドを確認したあと、システム ブートストラップ メッセージが表示されるまで、システムの電源を切らずに待機します。
ステップ 5 存在する場合は、Cisco ASR 902 ルータから電源コードを取り外します。
• 回路ブレーカー スイッチの付いた電源の場合は、スイッチをオフ(O)の位置に切り替えます。
• スタンバイ スイッチの付いた電源の場合は、スタンバイ スイッチをスタンバイ位置に切り替えます。
(注) ルータの電源をオフにしたのち、再度電源をオンにするまで、30 秒以上間隔をあけてください。