この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この章では、Cisco 4000 シリーズ サービス統合型ルータ(ISR)の電源および冷却システムのトラブルシューティング方法について説明します。
電源の問題のトラブルシューティングには、SYSTEM LED およびファンの両方が役立ちます。次の項目を確認し、問題を特定します。
• 正常時の現象
• 障害時の現象
• 環境レポート機能
次は LED の状態の簡略な一覧です。詳細な一覧については、「 LED Indicators」を参照してください。
次の現象を確認することによって、電源および冷却システムの障害を特定または除外します。
• 電源スイッチをオンにしたときに、STAT がグリーンに点灯するかどうか
– LED がグリーンに点灯している場合、ルータは起動され、ソフトウェアが正常に機能しています。
– LED がオレンジに点滅している場合、システム BIOS/ROMMON は起動プロセス中です。2 分以上点滅し続けている場合、ROMMON のロード中に問題が発生している可能性があります。
– LED が消灯している場合、システムがリセット状態であるか、BIOS イメージがロード可能ではありません。
– LED がオレンジに点灯している場合、BIOS/ROMMON がブートを完了して、システムが ROMMON プロンプトになっているか、プラットフォーム ソフトウェアを起動中です。この状態が長時間続いている場合、ルータが ROMMON プロンプトになっており、Cisco IOS-XE イメージのロード中に問題が発生していることを示す可能性があります。
• 電源スイッチをオンにして STAT がグリーンに点灯した場合、ファンが作動するかどうか
• 電源スイッチをオンにして STAT が消灯状態のときに、ファンが作動するかどうか
– 動作している場合、ルータは給電されています。ファンは電源装置の DC 出力に直接接続されています。
– 動作していない場合は、電源および電源コードを調べてください。
• しばらく稼働したあと、ルータがシャットダウンするかどうか
– 環境によって引き起こされるシャットダウンの可能性を検証します。
– 「 General Site Requirements 」の環境サイト要件を確認します。
– ルータの前面パネルの PWR LED を調べ、電源装置に障害が発生していないかどうかを確認します。PWR LED がグリーンに点滅または点灯していれば、電源装置が正常に機能しています。
– PWR LED が点灯しない場合、「 Obtaining Documentation and Submitting a Service Request 」を参照して保証内容を確認するか、またはカスタマー サービスにお問い合わせください。
ルータが異常な高温状態で動作している場合は、次の原因を検討してください。
問題は手順を追って解決します。『 Hardware Installation Guide for the Cisco 4451-X Integrated Servcies Router 』 の「Preparing for Router Installation」 の章を参照してください。
サブシステムに基づくアプローチのほかに、さまざまなオンライン トラブルシューティング リソースが用意されています。
Cisco.com 登録ユーザは、 http://www.cisco.com/en/US/support/tsd_most_requested_tools.html でログインして、Software Advisor、Cisco IOS Error Message Decoder Tool、Output Interpreter Tool などのさまざまなトラブルシューティング ツールにアクセスできます。
表 2-1 に、一般的なトラブルシューティングのヒントを示します。
システムの問題を解決するために、問題を特定のサブシステムに限定してください。現在のルータの動作と予期されたルータの動作を比較します。通常、起動時の問題は 1 つのコンポーネントが原因になっているため、各ルータ コンポーネントのトラブルシューティングを行うよりは、各サブシステムを調べる方が効率的です。
この章のトラブルシューティングでは、ルータは次のサブシステムで構成されます。
AC 入力電源は、電源装置(PSU)とも呼ばれます。Cisco 4000 シリーズ サービス統合型ルータ は、シャーシに完全冗長 PSU が取り付けられた状態で出荷されます。
• プロセッサ サブシステム:Cisco 4000 シリーズ サービス統合型ルータ は、オンボード プロセッサを備えています。LED は ROMMON が起動するまでイエローで点滅します。ROMMON が正常に起動すると、この LED はイエローで点灯します。オペレーション ソフトウェア(IOS)を正常にダウンロードできると、この LED はグリーンで点灯します。
• 冷却システム:Cisco 4000 シリーズ サービス統合型ルータ システム ボードは 4 つのファンで構成されます。各 PSU に独自のファンがあります。
一般に、電源モジュールのステータス LED を確認すれば、起動シーケンスのどの時点で、どの部分に障害が発生したかを判断できます
ルータの標準的な起動シーケンスでは、次の一連のイベントおよび状態が発生します。
1. 各 PEM のファンに電源が供給され、電源モジュール内で空気が循環し始めます。電源モジュールの PWR OK インジケータがオンになり、電源モジュール ステータスに反映されます。
2. Cisco 4000 シリーズ サービス統合型ルータ の電源がオンになり、起動プロセスが進行すると、ステータスは LED に表示されます。
表 2-2 の情報を使用して、電源システムの問題を特定します。
表 2-3 の情報を使用して、冷却サブシステムの問題を特定します。
アップグレード中のトラブルシューティングのヒントについては、次の表 2-4 を参照してください。