Cisco ASR 1002 ルータの概要
Cisco ASR 1002 ルータはシスコのルータ アグリゲーション サービス ファミリの一部です。Cisco ASR 1002 ルータはコンパクトなルータで、低消費電力、ラックスペースの節約を求めるカスタマーの要求に応えます。
Cisco ASR 1002 ルータは 3 台のハーフハイト SPA と 1 台のオプションの内蔵 4xGE SPA をサポートしています。また、Cisco ASR 1000 シリーズ ルータの汎用ルーティングおよびセキュリティ機能をすべてサポートしています。使用している内部制御およびデータプレーン アーキテクチャは Cisco ASR 1000 シリーズ ルータのものと同じです。
Cisco ASR 1002 ルータでは次のものがサポートされます。
-
現場交換可能ユニット(FRU)である Cisco ASR1000-ESP5 または Cisco ASR1000-ESP10
-
2MB のアップグレード可能な BootROM および 8 GB の eUSB バルク ストレージをサポートする Cisco 内蔵ルート プロセッサ
-
1+1 冗長 AC 電源または DC 電源
-
タイミング ソースとして T1/E1 BITS インターフェイスまたは SPA を持つ GR-1244-CORE によるクロッキングの Stratum 3 ネットワーク
- 4 つの Small Form-Factor Pluggable(SFP ベース)の GE 接続を SPA ベイ 0 として指定し、提供する内蔵 4x1GE SPA。
Cisco ASR 1002 内蔵ギガビット イーサネット ポート(4x1GE)と互換性のある SFP トランシーバモジュールについては、『Cisco ASR 1000 Series Aggregation Services Routers SIP and SPA Hardware Installation Guide』の「Modular Optics Compatibility」を参照してください。
Cisco ASR 1002 ルータでは、アップグレード可能な Cisco ASR1000-ESP5 アセンブリまたは ASR1000-ESP10 アセンブリ、および電源モジュールが現場交換可能ユニットとしてサポートされています。Cisco 内蔵 ASR1000-SIP10 アセンブリと Cisco 内蔵 ASR1000-RP1 アセンブリはシャーシに固定されており、アップグレードはできませんが、SIP の共有ポート アダプタは現場でのアップグレードが可能です。
ここでは、次の内容について説明します。
正面図
Cisco ASR 1002 ルータの前面図に、モジュールが搭載された Cisco ASR 1002 ルータを示します。
1 |
4xGE SPA を内蔵し、サブスロットに取り付けた内蔵 ASR 1000 シリーズ ルート プロセッサ |
3 |
SPA サブスロット 1 |
2 |
SPA サブスロット 2 |
4 |
SPA サブスロット 3 |
(注) |
サブスロット 1 ~ 3 に取り付けた SPA は現場でのアップグレードが可能です。SPA を組み込んだ SIP は現場でアップグレードできません。また、Cisco ASR 1000 シリーズ ルート プロセッサはシャーシに組み込まれているので、これも現場ではアップグレードできません。 |
背面図
Cisco ASR 1002 ルータの AC 電源モジュールの図は、Cisco ASR 1002 ルータの AC 電源モジュールを示しています。
1 |
シャーシの ESD ソケット |
5 |
AC 電源モジュール ファン |
2 |
AC 電源モジュール スロット番号 0 |
6 |
AC 電源モジュールの非脱落型ネジ |
3 |
AC 電源モジュールのオン(|)/オフ(O)スイッチ |
7 |
AC 電源モジュール スロット番号 1 |
4 |
AC 電源モジュール LED |
8 |
AC 電源差し込み口 |
c_Rear_View_1271213.xml に、Cisco ASR 1002 ルータの DC 電源モジュールを示します。
1 |
シャーシの ESD ソケット |
6 |
DC 電源モジュールの非脱落型ネジ |
2 |
DC 電源モジュールのスロット 0 ラベル |
7 |
DC 電源モジュールのスロット 1 ラベル |
3 |
DC 電源モジュールのスタンバイ/オン(|)スイッチ |
8 |
アース線 |
4 |
DC 電源モジュール LED |
9 |
プラス導線 |
5 |
電源装置ファン |
10 |
マイナス導線 |
内蔵ファンによって冷気がシャーシに取り入れられ、内部コンポーネントに通気されて、動作温度が許容範囲に保たれます。ファンは、シャーシの背面に設置されています。シャーシの側面には 2 つの穴を持つアース ラグが付いています。2 台の電源モジュール(2 台の AC 電源モジュールまたは 2 台の DC 電源モジュールのいずれか)はルータの背面側で取り扱います。
注意 |
Cisco ASR 1002 ルータでは AC 電源または DC 電源のどちらか一方だけを使用してください。両方の電源を一緒に使用しないでください。 |
Cisco ASR 1002 ルータのスロット番号
Cisco ASR 1002 ルータには Cisco 内蔵 ASR1002-RP1 が 1 つあり、アドレスは R0 です。スロット F0 にフォワーディング プロセッサとして ASR1000-ESP5 または ASR1000-ESP10 を 1 つ搭載します。Cisco ASR 1002 ルータは内蔵 ASR1000-RP1 および内蔵 ASR1000-SIP10 ボードで構成され、ハーフハイト SPA × 3 またはハーフハイト SPA × 1 とフルハイト SPA × 1、および Cisco ASR1000-ESP5 フォワーディング プロセッサ × 1 をサポートします。
SPA のベイは、ベイ 1、ベイ 2、およびベイ 3 です。組み込み 4xGE SPA ポートは SPA 0 の位置にあり、アドレスは GE 0/0/x です。Cisco ASR 1002 ルータは組み込みギガビット イーサネット インターフェイスを 4 つ備えており、この SPA は Cisco 内蔵 ASR1000-RP1 ボードにあります。Cisco ASR 1000 シリーズ ESP カードはスロット 1 に搭載され、FP0 のラベル表記があります。
c_Cisco_ASR_1002_Router_Slot_Numbering_1243123.xml は、Cisco ASR 1002 ルータのスロット番号を示しています。
1 |
サブスロット 0 の内蔵ルート プロセッサ RP0 |
3 |
Cisco SPA サブスロット 1 |
2 |
Cisco SPA サブスロット 2 |
4 |
Cisco SPA サブスロット 3 |
Cisco ASR 1002 ルータのコンポーネント
Cisco ASR 1002 ルータ システムは他の Cisco ASR 1000 シリーズ ルータのアーキテクチャから派生したものです。Cisco ASR 1000 シリーズ ルータの次の 3 つの主要なサブアセンブリは、Cisco ASR 1002 ルータでもサポートされています。
- C
Cisco 内蔵 ASR1000-RP1 および Cisco 内蔵 ASR1000-SIP10(現場でのアップグレードは不可能)
-
現場交換可能ユニット(FRU)である Cisco ASR1000-ESP5 および Cisco ASR1000-ESP10 の各内蔵サービス プロセッサ
-
FRU である AC 電源または DC 電源
Cisco 内蔵 ASR1000-RP1(Cisco ASR 1002 ルータ用)の概要
Cisco ASR 1000 シリーズ ルート プロセッサ(Cisco ASR 1002 ルータ用に組み込み)は中央管理プロセッサであり、ネットワークのオペレーティング システムを実行します。
Cisco 内蔵 ASR1000-RP1 は、イーサネット ネットワーク管理ポート、コンソール、AUX シリアルポートなどの管理インターフェイスをサポートします。この装置には、LED ステータス インジケータ、BITS タイミング参照用の RJ-45 プラグのほか、セキュリティ キーの配信やイメージまたはコンフィギュレーション ファイルのアップデートのためにスマート カードで使用できる USB ポートが装備されています。
Cisco 内蔵 ASR 1000-RP1 は、Cisco ASR 1006 ルータおよび Cisco ASR 1004 ルータ用の他の ASR シリーズ ルート プロセッサ 1 とは次の点で異なります。
-
SATA ハードドライブがサポートされていない大容量 eUSB デバイス(最大 8GB)上にバルク ファイル ストレージがある。
-
冗長 Cisco Router Processor 1 がサポートされていない。
-
ネットワークのクロックが変化する。複数の BITS クロック入力がサポートされていない。
-
4x1GE SPA が内蔵されている。この共有ポート アダプタにより 4 つの SFP ベースの GE 接続が可能。
Cisco ASR 1002 内蔵ギガビット イーサネット ポート(4x1GE)と互換性のある SFP トランシーバモジュールについては、『Cisco ASR 1000 Series Aggregation Services Routers SIP and SPA Hardware Installation Guide』の「Modular Optics Compatibility」を参照してください。
Cisco 内蔵 ASR1000-SIP10 および Cisco ASR 1002 ルータ用 SPA の概要
Cisco ASR 1002 ルータでの Cisco 内蔵 ASR1000-SIP10 は、Cisco ASR 1002 ルータに組み込まれています。Cisco 内蔵 ASR1000-SIP10 は、3 つのハーフハイトの SPA または 1 つのフルハイトの SPA と 1 つのハーフハイトの SPA のための物理的および電気的終端となります。ダブルワイドの SPA はサポートされていません。4 つめの SPA スロットは Cisco 内蔵 ASR1000-RP1 に組み込まれた 4xGE SPA に接続されます。
Cisco 内蔵 ASR1000-SIP10 インターフェイスでは、Cisco ASR 1006 ルータや Cisco ASR 1004 ルータと同様、すべての Cisco 内蔵 ASR1000-SIP10 の機能とサービスがサポートされています。ただし、Cisco 内蔵 ASR1000-SIP10 は次の点が異なります。
-
Cisco 内蔵 ASR1000-RP1 のベース ボードとして機能する。
-
着脱可能な 3 台のハーフハイト SPA だけをベイ 1、2、および 3 でサポートする。4 番目の SPA はベイ 0 の内蔵 4xGE SPA で、Cisco 内蔵 ASR1000-RP1 に搭載されている。
-
現場交換可能ユニット(FRU)ではない。OIR(ホットスワップ)をサポートしていない。
(注) |
Cisco ASR 1002 ルータの Cisco 内蔵 ASR1000-SIP10 では、Shared Port Adapter(SPA; 共有ポートアダプタ)の活性挿抜をサポートしていません。 |
Cisco ASR 1002 ルータの内蔵 ASR1000-RP1 は、内蔵 4xGE SPA のための回路としても機能します。
Cisco ASR1000-ESP5 または ASP1000-ESP10 の概要
Cisco ASR 1002 ルータでは、Cisco ASR1000-ESP5 または ASR1000-ESP10 内蔵サービス プロセッサがサポートされています。Cisco ASR 1002 ルータでは Cisco ASR1000-ESP20 をサポートしていません。
Cisco ASR1000-ESP10 の図に、Cisco ASR1000-ESP10 の LED を示します。
c_Cisco_ASR1000-ESP5_and_ASR1000-ESP10_Description_1222814.xml では、Cisco ASR1000-ESP5 および Cisco ASR1000-ESP10 の LED を説明しています。
No. |
LED のラベル |
LED |
色 |
電源が入った状態の動作 |
---|---|---|---|---|
1 |
PWR |
電源 |
緑色に点灯 |
すべての電源が動作限度内です。 |
消灯 |
オフ。ルータはスタンバイ モードです。 |
|||
2 |
ACTV |
アクティブ |
グリーン |
内蔵サービス プロセッサがアクティブの場合、グリーンになります。 |
3 |
STAT |
ステータス |
緑 |
コードが正常にダウンロードされ、動作可能です。 |
黄色 |
BOOT ROM が正常にロードされました。 |
|||
赤 |
起動されていません。 |
|||
4 |
STBY |
Standby |
なし |
常にオフです。 |
(注) |
Cisco ASR 1000-ESP5 は Cisco 1002 ルータでだけ使用できます。 |
Cisco ASR 1002 ルータの電源
Cisco ASR 1002 ルータの電源モジュールでは、次のシスコ電源モジュールがサポートされます。
-
AC 電源は 85 ~ 264VAC で動作し、DC 電源は -40.5 ~ -72VDC で動作
-
–48 VDC 電源モジュール
-
+24 VDC 電源モジュール
電源はシャーシの背面に取り付けられ、ホットスワップ可能です。Cisco ASR 1002 ルータは、インフラストラクチャ(冷却能力、ミッドプレーン、配電)の観点から最大 588 W の入力電力をサポートしますが、電源の最初の出力上限は 470 W(AC 入力および DC 入力)です。
Cisco ASR 1002 ルータの AC 電源
AC 電源の入力コネクタは AC スイッチの付いた IEC コネクタで、コネクタとスイッチの定格電流は 10A です。AC 電源は前面プレートの 2 個の非脱落型ネジによってシャーシに固定されています。
以下の表で、Cisco ASR 1002 ルータの AC 電源モジュールの LED について説明します。
LED のラベル |
LED |
色 |
説明 |
---|---|---|---|
INPUT OK |
電源の動作 |
グリーン |
AC 入力電圧が 85V を上回っています。 |
なし |
LED が点灯しない場合は、AC 入力電圧が 70V 未満であるか、または電源がオフになっています。 AC 入力電圧が 70 ~ 85 V の場合、INPUT OK LED はオン、オフ、点滅のいずれかの状態になります。 |
||
FAN OK |
電源のファンの動作 ファンの状態を示す 2 色の LED |
グリーン |
すべてのファンが動作しています。 |
赤 |
ファンの障害が検出されました。 |
||
OUTPUT FAIL |
電源の動作 |
赤 |
INPUT OK LED が点灯する場合、DC 出力電圧が最小限度未満または最大限度を超えるとこの LED は赤になります。 INPUT OK LED が点灯しない場合、この LED はオフまたは赤になることがあります。 |
以下の図に、Cisco ASR 1002 ルータの AC 電源モジュールを示します。
1 |
シャーシの ESD ソケット |
5 |
AC 電源モジュール ファン |
2 |
AC 電源モジュール スロット番号 0 |
6 |
AC 電源モジュールの非脱落型ネジ |
3 |
AC 電源モジュールのオン(|)/オフ(O)スイッチ |
7 |
AC 電源モジュール スロット番号 1 |
4 |
AC 電源モジュール LED |
8 |
AC 電源の差し込み口 |
Cisco ASR 1002 ルータの –48 VDC 電源モジュール
–48 VDC 電源モジュール入力コネクタはユーロ スタイルの端子ブロックです。安全規格およびモジュールの電気要件に適合しています。電源の DC 入力が -43.5 V のしきい値に達すると、DC 電源は常に -40.5 ~ -72VDC の仕様範囲内で動作します。
–48 VDC 電源の入力コネクタはヨーロッパ型のターミナル ブロックで、プラス、マイナス、およびアースの 3 線構成でケーブルを接続できます。前面パネルには、DC 入力配線のケーブルを固定し、張力を緩和するための部位があります。マイナス(-)、プラス(+)、GND の順に接続します。DC 電源は前面プレートの 2 個の非脱落型ネジによってシステム シャーシに固定されています。
以下の図に、Cisco ASR 1002 ルータの –48 VDC 電源モジュールを示します。
1 |
シャーシの ESD ソケット |
6 |
電源モジュールの非脱落型ネジ |
2 |
電源モジュールのスロット 0 ラベル |
7 |
電源モジュールのスロット 1 ラベル |
3 |
電源モジュールのスタンバイ/オン(|)スイッチ |
8 |
アース線 |
4 |
電源装置の LED |
9 |
プラス導線 |
5 |
ファン |
10 |
マイナス導線 |
Cisco ASR 1002 ルータの –48 VDC 電源モジュールの LED を、以下の表に定義します。
LED のラベル |
LED |
色 |
説明 |
---|---|---|---|
INPUT OK |
入力電圧の状態を示す 2 色の LED |
グリーン |
LED がグリーンで点灯している場合は、DC 電源の入力電圧が 43.5VDC を上回っており、39VDC を下回るまで点灯し続けます。 |
オレンジ |
LED がオレンジで点灯している場合、入力電圧が 39VDC を下回ったために電源はオフになっていますが、ターミナル ブロックに電圧がかかっている危険な状態が持続しています。LED はオレンジ色に点灯したままになり、約 20 V +/- 5 V 前後までアクティブです。入力電圧が 15 V を下回ると LED は点灯しません。 |
||
FAN OK |
電源のファンの状態を示す 2 色の LED |
グリーン |
すべてのファンが正しく動作している場合は LED がグリーンで点灯します。 |
赤 |
ファンの障害が検出されると LED が赤色で点灯します。 |
||
OUTPUT FAIL |
電源の動作 |
赤 |
LED が消えている場合は、DC 出力電圧は正常の動作範囲内です。出力電圧が下限値と上限値の範囲内の場合、出力エラーのアラームは発行されず、出力電圧が下限値を下回っているか上限値を上回っている場合は出力エラーのアラームが発行されます。 LED が赤色で点灯している場合は、DC 出力が規定範囲を外れています。 電源をオンにすると、LED の動作確認のために赤色の LED が 2、3 秒点灯してから消えます。 |
出力電圧が下限値を下回るか上限値を上回ると、出力電圧のアラームが発行されます。出力電圧が下限値を上回るか上限値を下回ると、赤色の LED は消えます。
以下の表に –48 VDC 電源の出力電圧のアラーム範囲を示します。
出力 |
最小 |
最大 |
---|---|---|
12V |
10.0 ~ 11.2V |
12.8 ~ 13.8V |
3.3 V |
2.6 ~ 3.0V |
なし |
Cisco ASR 1002 ルータの 24 VDC 電源
ここでは、Cisco ASR 1002 ルータ背面の +24 VDC 電源モジュールの情報を扱います。Cisco ASR 1002 ルータの +24 VDC 電源モジュールには UL 認証済み 40 A の分岐回路ブレーカーが推奨されます。
Cisco ASR 1002 ルータは、電源モジュール スロット 0 と電源モジュール スロット 1 のそれぞれに同じタイプの電源モジュールを持ち、合計 2 台の電源モジュールを備えています。電源モジュールスロットの番号は、シャーシ底面の左側が 0、シャーシ底面の右側は 1 です。電源スイッチはスタンバイ スイッチであり、切断ではありません。
+24 VDC 電源モジュールでは、スプリング付き端子ブロックが使用されています。入力端末ブロックには、入力電流をサポートする最大 8AWG のヨリ線ワイヤが必要です。端子ブロックは、すべての安全規格のガイドおよび電源の電気要件に適合しています。タイ ラップを使用して入力ケーブル ワイヤを処理します。+24 VDC 電源モジュールにはタイ ラップ用のタブが 2 つあります。+24 VDC 電源ユニットは、前面プレートの 2 本の非脱落型ネジで、システム シャーシに固定します。
以下の図に、Cisco ASR 1002 ルータの +24 VDC 電源モジュールを示します。
1 |
+24 VDC 端子ブロック |
6 |
スタンバイ/オン スイッチ |
2 |
プラス(+)導線 |
7 |
非脱落型ネジ |
3 |
マイナス(-)導線 |
8 |
電源モジュール タブ |
4 |
アース(GND)導線 |
9 |
+27 VDC INPUT ラベル |
5 |
電源装置の LED |
— |
— |
Cisco ASR 1002 ルータの +24 VDC 電源モジュールの LED を、以下の表に定義します。
LED のラベル |
LED |
色 |
説明 |
---|---|---|---|
OUTPUT FAIL |
電源の動作 |
赤 |
LED が消えている場合、+24 VDC 出力電圧は正常な動作範囲内です。出力電圧が下限値と上限値の範囲内の場合、出力エラーのアラームは発行されず、出力電圧が下限値を下回っているか上限値を上回っている場合は出力エラーのアラームが発行されます。 電源をオンにすると、LED の動作確認のために赤色の LED が 2、3 秒点灯してから消えます。 |
INPUT OK |
入力電圧の状態を示す 2 色の LED |
グリーン |
LED がグリーンに点灯している場合は、電圧が起動時に 20 VDC 以下で、以降は 19.0 VDC(許容範囲内 +/- 0.5 V)であることを示します。 |
オレンジ |
入力電圧が動作時に 16.0 VDC を下回ると、LED がオレンジで点灯し、電圧(端子ブロックの電圧)がまだ存在していることを示します。LED はオレンジ色に点灯したままになり、約 10 V 前後までアクティブです。15.8 VDC 未満で LED がオフになります。 |
||
FAN OK |
電源のファンの状態を示す 2 色の LED |
グリーン |
すべてのファンが正しく動作している場合は LED がグリーンで点灯します。 |
赤 |
ファンの障害が検出されると LED が赤色で点灯します。 |
Cisco ASR 1002 ルータの +24 VDC 電源システム入力
+24 VDC 電源モジュールは、電源モジュール DC 入力がオンになると、仕様範囲の +21 ~ +36 VDC(連続)で稼働します。電源モジュールの端末で電源モジュールによって入力電圧が測定され、入力電圧が 19.0 V(許容範囲 +/- 0.5 V)まで低下すると、電源がオフになります。入力下限しきい値に達すると、電源モジュールは入力電圧が 20.0 V(許容範囲 +/- 0.5 V)に達するまで動作は再開されません。起動電圧のしきい値、20 V に達すると、+24 VDC 電源モジュールによって、仕様がすべて入力下限しきい値の 19 V(+/- の許容範囲)に合わせて低減されます。
Cisco ASR 1002 ルータの +24 VDC 電源システム出力
+24 VDC 電源出力の許容範囲は、+24 VDC 入力ラインの組み合わせに関係なく、「Cisco ASR 1002 ルータの +24 VDC 電源システム出力電圧および電流」の表に定義されるとおりです。システム全体の電力消費量が 470 W または各電源モジュールの出力定格を超えてはなりません。
(注) |
冗長動作のために、2 台の電源モジュールを使用します。冗長性を維持するには、システム全体の電力消費量が 1 台の電源モジュールの定格を超えないようにする必要があります。 |
出力電圧 |
+12 VDC |
+3.3 V |
---|---|---|
最小 |
11.80 |
3.20 |
公称 |
12.00 |
3.30 |
最大 |
12.20 |
3.40 |
出力電流 |
||
最小 |
2.0 A |
0.10 A |
最大 |
39 A |
3.125 A |
(注) |
出力電圧/電流の組み合わせすべてで、合計電力定格 470 W を超過してはなりません。 |
+24 VDC 電源モジュールの重要事項
次に Cisco ASR 1002 ルータに搭載された +24 VDC 電源モジュールに関する重要事項を示します。
-
出力電圧アラームのしきい値:出力電圧が下限値を下回るか上限値を上回ると、出力電圧のアラームが発行されます(「VDC 電源の出力電圧のアラームしきい値範囲」の表を参照)。出力電圧が下限値を上回るか上限値を下回ると、赤色の LED は消えます。
出力 |
最小 |
最大 |
---|---|---|
12V |
10.0 ~ 11.2V |
12.8 ~ 13.8V |
3.3 V |
2.6 ~ 3.0V |
なし |
-
温度:1 基のファンで障害が発生すると、電源モジュールによって表 24 に示す要件が適用されます。ファンが 1 基のみ搭載されている場合、55 °C に到達すると、MTBF は適用されません。ただし、コンポーネントへの負荷はすべて、製造元によって指定された定格仕様が継続して適用されます。
-
サーマル シャットダウン:内部温度が過熱状態になると、コンポーネントを保護するため、+24 VDC 電源モジュールが停止されます。また、安全に稼働できる温度まで内部温度が低下すると、+24 VDC 電源モジュールは自動的に再起動します。
Cisco ASR 1002 ルータでサポートされている電源コード
以下の表に、Cisco ASR 1002 ルータでサポートされている電源コードを示します。
電源コードの品目番号 |
説明 |
---|---|
CAB-AC-RA |
電源コード、110 V、右方向 |
CAB-ACA-RA |
プラグ、電源コード(豪州)、10 A、右方向 |
CAB-ACB10A-RA |
電源コード(ブラジル)、右方向、10 A |
CAB-ACC-RA |
電源コード(中国)、右方向 |
CAB-ACE-RA |
電源コード(ヨーロッパ)、右方向 |
CAB-ACI-RA |
電源コード(イタリア)、右方向 |
CAB-ACR-RA |
電源コード(アルゼンチン)、右方向 |
CAB-ACS-RA |
電源コード(スイス)、右方向 |
CAB-ACU-RA |
電源コード(英国)、右方向 |
CAB-IND-RA |
電源コード(インド)、右方向 |
CAB-JPN-RA |
電源コード(日本)、右方向 |