RMON について
RMON は、各種のネットワーク エージェントおよびコンソール システムがネットワーク モニタリング データを交換できるようにするための、Internet Engineering Task Force(IETF)標準モニタリング仕様です。Cisco NX-OS は、Cisco Nexus デバイスをモニタリングするための RMON アラーム、イベント、およびログをサポートします。
RMON アラームは、指定された期間、特定の管理情報ベース(MIB)オブジェクトをモニタリングし、指定されたしきい値でアラームを発生させ、別のしきい値でアラームをリセットします。アラームと RMON イベントを組み合わせて使用し、RMON アラームが発生したときにログ エントリまたは SNMP 通知を生成できます。
Cisco Nexus デバイスでは RMON はデフォルトでディセーブルに設定されており、イベントまたはアラームは設定されていません。RMON アラームおよびイベントを設定するには、CLI または SNMP 互換ネットワーク管理ステーションを使用します。
RMON アラーム
SNMP INTEGER タイプの解決を行う任意の MIB オブジェクトにアラームを設定できます。指定されたオブジェクトは、標準のドット付き表記(たとえば、1.3.6.1.2.1.2.2.1.17 は ifOutOctets.17 を表します)の既存の SNMP MIB オブジェクトでなければなりません。
アラームを作成する場合、次のパラメータを指定します。
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モニタリングする MIB オブジェクト
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サンプリング間隔:MIB オブジェクトのサンプル値を収集するのに Cisco Nexus デバイスが使用する間隔
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サンプル タイプ:絶対サンプルでは、MIB オブジェクト値の現在のスナップショットを使用します。デルタ サンプルは連続した 2 つのサンプルを使用し、これらの差を計算します。
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上限しきい値:Cisco Nexus デバイスが上限アラームを発生させる、または下限アラームをリセットするときの値
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下限しきい値:Cisco Nexus デバイスが下限アラームを発生させる、または上限アラームをリセットするときの値
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イベント:アラーム(上限または下限)の発生時に Cisco Nexus デバイスが実行するアクション
Note |
hcalarms オプションを使用して、アラームを 64 ビットの整数の MIB オブジェクトに設定します。 |
たとえば、エラー カウンタ MIB オブジェクトにデルタ タイプ上限アラームを設定できます。エラー カウンタ デルタがこの値を超えた場合、SNMP 通知を送信し、上限アラーム イベントを記録するイベントを発生させることができます。この上限アラームは、エラー カウンタのデルタ サンプルが下限しきい値を下回るまで再度発生しません。
Note |
下限しきい値には、上限しきい値よりも小さな値を指定してください。 |
RMON イベント
特定のイベントを各 RMON アラームにアソシエートさせることができます。RMON は次のイベント タイプをサポートします。
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SNMP 通知:関連したアラームが発生したときに、SNMP risingAlarm または fallingAlarm 通知を送信します。
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ログ:関連したアラームが発生した場合、RMON ログ テーブルにエントリを追加します。
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両方:関連したアラームが発生した場合、SNMP 通知を送信し、RMON ログ テーブルにエントリを追加します。
下限アラームおよび上限アラームに異なるイベントを指定できます。