この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
Cisco ASR 9001 ルータは、コンパクトで大容量のプロバイダー エッジ(PE)ルータです。2 ラック ユニット(2RU)のフォーム ファクタで 120 Gbps のノンブロッキング、フルデュプレックスのファブリック容量を提供します。Cisco IOS XR ソフトウェア イメージを実行している Cisco ASR 9000 シリーズの他のルータと同様、Cisco ASR 9001 ルータは ASR 9000 シリーズ プラットフォームと同じ機能およびサービスを提供し、お客様は同じ Cisco IOS XR イメージで標準化できるようになります。Cisco ASR 9001 ルータには、1 GE、10 GE および 40 GE のモジュラ ポート アダプタ(MPA)をサポートする統合型ルート プロセッサ(RP)1 個とモジュラ ベイ 2 個が搭載されています。基本シャーシは 4 つの内蔵 10 GE 拡張 Small Form-Factor Pluggable(SFP+)ポートと、Stratum-1 クロッキング用 GPS 入力、Building Integrated Timing Supply(BITS)ポート、および管理ポートを搭載しています。図 1-1 に、Cisco ASR 9001 ルータの前面パネルを示します。
図 1-1 Cisco ASR 9001 ルータの前面パネル
Cisco ASR 9001-S ルータは、Cisco ASR 9001 ルータの60 Gbps のバリアントです。Cisco IOS XR ソフトウェア イメージを実行している Cisco ASR 9000 シリーズの他のルータと同様、Cisco ASR 9001-S ルータは ASR 9000 シリーズ プラットフォームと同じ機能およびサービスを提供し、お客様は同じ Cisco IOS XR イメージで標準化できるようになります。Cisco ASR 9001-S ルータには、1 GE、10 GE、または 40 GE のモジュラ ポート アダプタ(MPA)をサポートするモジュラ ベイ(BAY 0)1 個が標準搭載されています。またシャーシは、2 つの固定 SFP+ ポート(SFP+0 および SFP+1)で使用可能になります。2 つ目の MPA スロット(BAY 1)とその他の 2 つの SFP+ ポート(SFP+2 および SFP+3)はデフォルトでディセーブルとなっており、ダスト キャップで覆われています。これは、Cisco ASR 9001 ルータと同じ機能セットと各 NPU へのスケーリングをサポートします。図 1-2 に、Cisco ASR 9001-S ルータの前面パネルを示します。
図 1-2 Cisco ASR 9001-S ルータの前面パネル
120 Gbps の全帯域幅を実現し、ディセーブルのポートをイネーブルにするには、シスコのライセンスを取得します。ライセンスが取得されインストールされたら、120 Gbps のフル容量を実現するために Cisco ASR 9001-S ルータをリロードする必要があります。Cisco ASR 9001-S ルータ用のシスコ ライセンスの設定の詳細については、『 Cisco ASR 9001-S 120G Upgrade License Configuration 』を参照してください。
(注) Cisco ASR 9001-S ルータは、このマニュアルで説明している、Cisco ASR 9001 ルータの手順と同じハードウェア取り付け手順に従います。
Cisco ASR 9001 ルータを取り付ける前に、次の要件を考慮する必要があります。
•正常な動作を維持するために、設置場所が満たしていなければならない環境条件
ルータの梱包は、輸送中の通常の取り扱いによって製品が損傷する可能性を減らすように工夫されています。
•設置場所が決定するまで、ルータは輸送用の箱に入れておきます。
•ルータは必ず梱包内で直立状態になるように輸送または保管する必要があります。
出荷時の損傷がないかどうか、すべての項目を調べます。破損しているものがあれば、 シスコ カスタマー サービス担当者 にただちに連絡してください 。
このマニュアルに記載されている手順を開始する前に、人身事故または機器の損傷を防止するために、ここで説明する安全に関する注意事項を確認してください。
この項の情報は 注意事項 であり、危険な状況をすべて網羅しているわけではありません。ルータを取り付けるときは、常識をもって注意して作業してください。
•一人で持ち上げるには重すぎる可能性があるものを、持ち上げようとしてはなりません。
•ルータの持ち上げ、移動、作業の際は、必ず電源を切断し、すべての電源コードを抜いてから行ってください。
•取り付け作業中および取り付け後は、作業場所をできるだけ埃のない清潔な状態に保ってください。
•工具やルータ コンポーネントを通路や装置ラックの周辺を置かないでください。
•ルータに引っかかるような衣服や装身具(指輪やネックレス)などを着用しないでください。
•シスコの装置は、指定された電気定格および使用上の注意事項に従って使用した場合、安全に稼働します。
•メンテナンスを行うときやルータで作業するときは、必ず電源コードを抜いてください。ただし、交換部品がホットスワップ可能で、活性挿抜(OIR)で設計されている場合を除きます。
•ルータの取り付けは、各国および地域の電気規格に適合するように行う必要があります。米国では、米国防火協会(NFPA)70、米国電気規程、カナダでは、Canadian Electrical Code, Part I、CSA C22.1、その他の国では、国際電気標準会議(IEC)364、Part 1 ~ 7 が適用されます。
Cisco ASR 9001 ルータと Cisco ASR 9001-S ルータの両方は、法規制の順守要件および安全承認要件を満たすように設計されています。Cisco ASR9000 シリーズ ルータの適合規格および安全性に関する情報 を参照してください。
Cisco ASR 9001 ルータのラインカード ポートでは、レーザーが使用されています。目に見えないレーザー光が発射されます。ラインカードの未使用ポートを のぞきこまないでください 。目を痛めないために、この警告に従ってください。
警告 接続されていない光ファイバ ケーブルやコネクタからは目に見えないレーザー光が放射されている可能性があります。レーザー光を直視したり、光学機器を使用して直接見たりしないでください。ステートメント 1051
Cisco ASR 9001 ルータは、DC 電源用に設定できます。通電中は端子に触れないでください。感電を防止するために、この警告に従ってください。
警告 電源端子には危険な電圧またはエネルギーが出ている場合があります。端子が使用されていない場合は必ずカバーを取り付けてください。カバーを取り付けるときに絶縁されていない伝導体に触れないことを確認してください。ステートメント 1086
ルータ コンポーネントの多くは、静電気によって破損することがあります。適切な静電気防止策を講じなかった場合、コンポーネントに継続的な障害が発生したり、完全に破損したりする可能性があります。静電破壊の可能性を最小限に抑えるために、静電気防止用リスト ストラップ(またはアンクル ストラップ)を肌に密着させて着用してください。
(注) 静電気防止用ストラップの抵抗値を定期的にチェックしてください。抵抗値は 1 ~ 10 MΩ でなければなりません。
このマニュアルに記載されている手順を実行する前に、図 1-3 に示されているように、静電気防止用ストラップを手首に取り付けて、コードをシャーシに接続してください。
図 1-3 静電気防止用リスト ストラップの Cisco ASR 9001 ルータ シャーシへの接続
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完全に構成した Cisco ASR 9001 ルータの重量は 37.91 ポンド(17.2 kg)に達する場合があります。これらのシステムは、頻繁に移動することを想定していません。ルータを設置する前に、電源やネットワークの接続のためにルータを後で移動させなくてもすむように、ネットワークへのルータの設置および移行の計画を確実に立ててください。
ルータを持ち上げるときは次の注意事項に従い、けがおよび機器の損傷を回避してください。
•機器を 1 人で持ち上げようとしないで、誰かに手伝ってもらってください。
•足元がしっかりしていることを確認し、両足で機器の重量のバランスを取ります。
•機器はゆっくり持ち上げます。急に動かしたり、持ち上げながら体をねじったりしないでください。
•背中をまっすぐに保ち、背中ではなく脚で持ち上げます。機器を持ち上げるときにかがむ場合は、腰ではなくひざを曲げて腰に負担がかからないようにします。
警告 けがまたはシャーシの破損を防ぐために、モジュール(電源装置、ファン、またはカードなど)のハンドルを持ってシャーシを持ち上げたり、傾けたりすることは絶対にしないでください。これらのハンドルは、シャーシの重さを支えるようには設計されていません。ステートメント 1032
ここでは、ルータを取り付ける前に知っておく必要がある、設置場所要件に関する注意事項について説明します。
•「ラックマウントおよびエアー フロー スペースに関する注意事項」
•「NEBS の補助ユニット ボンディングおよびアースに関する注意事項」
トラブルのない運用を維持するために、ラックの設置を計画する際は、次の防止策および注意事項に従ってください。
•システムは、常時アース接続する手段があり、アクセスが限定される場所に設置してください。
•ラックの設置場所には、AC または DC 電源、アース、ネットワーク インターフェイス ケーブルの設備が必要です。
•十分なスペースを確保して、設置中にラックの周囲で作業できるようにします。シャーシを移動して、位置を調整し、ラックに取り付けるためには、ラックの周囲に 3 フィート(91.44 cm)以上のスペースが必要です。
•取り付け後のメンテナンス作業のためにシャーシの前後に 24 インチ(61 cm)以上のスペースを確保してください。
•2 本のポストまたはレールの間にルータを取り付ける場合、使用可能な最小幅(2 つのマウント フランジ間の 内側 の幅)は、Cisco ASR 9001 ルータの場合は 17.75 インチ(45.09 cm)以上必要です。
•Cisco ASR 9001 ルータの高さは 3.47 インチ(8.8 cm)です。
•ルータにカードをフル装備すると、重量が 37.91 ポンド(17.2 kg)に達することがあります。装置ラックの安定性を維持し、安全を確保するために、ラックには安定装置が付属しています。この安定装置を取り付けてからルータを設置してください。
•Telco タイプのラックを使用する場合、ラック ポスト 2 本でシャーシの重量を支えます。次のことを確認してください。
–フレームがボルトで床に固定され、壁面取り付け具や天井取り付け具を使用して建物の構造物に固定されていること。
•ルータを Telco タイプ ラックまたは 4 ポスト ラックに取り付ける場合は、付属のネジをすべて使用してシャーシをラック ポストに固定します。
•ルータ付属のケーブル管理ブラケットを取り付けて、ケーブルを整理します。ケーブルと機器の接続を保護するには、適切なストレインレリーフ方法を使用してください。
•ネットワーク インターフェイス ケーブルへのノイズ干渉を防止するために、ケーブルが電源コードと交差または平行にならないように配線します。
図 1-4 に、Cisco ASR 9001 ルータのシャーシの上面図と寸法を示します。
図 1-4 Cisco ASR 9001 ルータのシャーシの設置面積と寸法:上面図
ルータの設置場所を検討する際は、信号の距離制限、電磁干渉(EMI)、およびコネクタの互換性について考慮してください。電磁波フィールドで長距離の配線を行う場合、電磁波フィールドとワイヤ信号の間で干渉が発生することがあります。不適切な配線は次の原因になることがあります。
•特に雷や無線送信機によって発生する強力な EMI。EMI は、ルータ内の信号ドライバやレシーバを破損する可能性があり、さらに電力線や機器に電力サージを発生させて電気事故の原因になることがあります。
(注) 強力な EMI を予測して対処するには、無線周波数干渉(RFI)に詳しい人に相談してください。
ツイストペア ケーブルを使用し、アース導体が適切に配置されている場合、設置場所の配線が無線干渉を引き起こすことはまずありません。データ信号ごとにアース導体を配置した高品質のツイストペアケーブルを使用してください。
配線が推奨距離を超える場合、または建物間にまたがって配線する場合は、付近で落雷があった場合の影響について特別に考慮してください。落雷などの高エネルギー現象で生じる電磁パルス(EMP)によって、電子デバイスを破損するエネルギーが非シールド導体に発生することがあります。過去に EMP の問題が発生したことがある場合は、電力サージの抑制およびシールドの専門家に相談してください。
大部分のデータセンターでは、頻繁には発生しないが壊滅的な状況になる可能性のある問題は、パルス メーターなどの特別な機器を使用しなければ解決できません。また、こうした問題の特定と解決にはかなりの時間がかかることがあります。適切なアースおよびシールドを備えた環境を用意し、電力サージの抑制に特別に配慮することで、こうした問題を回避するための必要な対策を講じることを推奨します。
冷気は、ルータ右側に取り付けられている 1 個のファン トレイによって Cisco ASR 9001 ルータを循環します(図 1-5 を参照)。
ファン トレイは吸気口から冷気を取り込み、シャーシ内に空気を循環させることにより、内部コンポーネントの動作温度を許容レベルに維持します。電源装置にも個別にファンが装備されており、装置の前面から冷気を取り込んで、暖まった空気を排気口から排出します。
(注) 4 ポスト閉鎖型ラックに取り付ける場合のエアー フロー スペース要件の詳細については、「ラックマウントおよびエアー フロー スペースに関する注意事項」を参照してください。
図 1-5 Cisco ASR 9001 ルータのエアー フロー
ルータの設置場所を選択する際は、次の注意事項に従ってください。
•埃のない場所:できるだけ埃の少ない場所を選んでください。埃の多い環境では、電源モジュールの吸気口が目詰まりして、ルータに送り込まれる冷気が少なくなります。フィルタおよび吸気口が目詰まりすると、ルータ内部が過熱状態になることがあります。
•エアー フローが妨げられない場所:十分なエアー フローを得るために、シャーシおよび電源モジュールの吸気口と排気口に 6 インチ(15.24 cm)以上のスペースを確保してください。エアー フローが遮られたり、制限されたりすると、または取り込まれる空気の温度が高すぎると、ルータ内部が過熱状態になる可能性があります。何らかの値が超過する状態になると、コンポーネントを保護するために環境モニタリング システムによりルータの電源が切断されます。
4 ポスト閉鎖型ラックに取り付ける場合のエアー フロー スペース要件の詳細については、「ラックマウントおよびエアー フロー スペースに関する注意事項」を参照してください。
ルータは、装置ラックに関する米国電子工業会(EIA)規格(EIA-310-D)に準拠するほとんどの 2 ポスト、4 ポスト、または Telco タイプの 19 インチの装置ラックに設置できます。ラックには、ルータ シャーシを取り付けるためにマウント フランジ付きのポストが少なくとも 2 本必要です。2 つの取り付けポストにある取り付け穴の中心線間の距離は、18.31 インチ ± 0.06 インチ(46.50 cm ± 0.15 cm)でなければなりません。
図 1-6 に、一般的な 2 ポスト、4 ポスト、および Telco タイプの装置ラックを示します。
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図 1-6 の a は、Telco タイプのラックを示しています。 Telco タイプのラック は、2 本のポストで構成されるオープン フレームで、各ポストは、最上部のクロスバーと最下部のフロア スタンドによって連結されています。
このタイプのラックは、通常は床に固定しますが、安定性を高めるために天井や壁に固定する場合もあります。ルータ シャーシは、Telco タイプのラックにフロントマウント位置で設置できます。
フロントマウント位置で、シャーシのラックマウント ブラケットを直接ラック ポストに固定します(Cisco ASR 9001 ルータのラック マウント例については、図 1-7 を参照してください)。2 ポスト ラックに Cisco ASR 9001 ルータを取り付けるために、背面マウント ブラケット 2 個が付属しています。
(注) Cisco ASR 9001 ルータ シャーシの取り付けブラケットには、各ブラケットの上下部に 1 組の穴と 3 つのスロット(長方穴)があります。Cisco ASR 9001 ルータを 2 ポスト 19 インチ ラックに設置する場合、まずこの穴を使用してラックのブラケットの位置を決めて配置します。ネジをブラケットの穴に通してラックに差し込んでから、ブラケットのスロットにネジを差し込みます。
図 1-7 2 ポスト ラックに取り付けられた Cisco ASR 9001 ルータ
図 1-6 の b は、前面に取り付けポスト 2 本、背面または両側に取り付けポスト 2 本を備えた自立型 4 ポスト オープンラックを示しています。このタイプのラックの支柱は、多くの場合調整可能であるため、ラックの前面と面一に取り付けるのではなく、ラックの奥にラック取り付け型の装置を配置できます。
4 ポスト ラックに Cisco ASR 9001 ルータを取り付けるために、背面マウント ブラケット 2 個が付属しています。
図 1-6 の c は、側面が穿孔されていて、前面に取り付けポスト 2 本を備えた自立型の 4 ポスト閉鎖型ラックを示しています。
4 ポスト閉鎖型ラックに Cisco ASR 9001 ルータを取り付けるには、ラックの前面扉および背面扉を取り外すか、穿孔してその 65 % 以上を開口にする必要があります(ETSI 800 mm ラックの場合は 70 %)。
4 ポスト閉鎖型ラックにシャーシをマウントする場合は、シャーシの周囲に次のスペースがあることを確認してください。
•側面:シャーシの両側に最低 6 インチ(15.24 cm)のスペース。
図 1-8 に、Cisco ASR 9001 ルータを 4 ポスト閉鎖型ラックにマウントする場合の、シャーシの側面および背面のエアー フロー スペース要件を示します。
図 1-8 4 ポスト閉鎖型ラックに ASR 9001 を取り付ける場合のスペース要件
表 A-2 に、動作環境および保管環境の設置場所要件を示します。ルータは 表 A-3 に記載された範囲で正常に動作しますが、温度の測定値が最小または最大パラメータに近づいていると、潜在的な問題があることを示します。ルータを取り付ける前に設置場所のプランニングと準備を適切に行うことで、クリティカルな値に近づく前に環境の異常を予測して修正し、正常な動作を維持してください。
ルータは、AC 入力または DC 入力電源サブシステムのいずれを使用しても設定できます。そのため、設置場所の電源要件はルータの電源サブシステムによって異なります。すべての電源接続配線は、(米国)電気規程(NEC)および現地の電気規格に適合するようにします。
AC 電源モジュールは、入力範囲 100 ~ 240 VAC、50 ~ 60 Hz で動作し、最低限次の電源が必要です。
AC 電源入力ごとに専用の分岐回路が必要です。AC 入力電源の公称値および許容値の範囲については、 表 A-5 を参照してください。
表 1-1 に、AC 入力電源モジュールの AC 入力電源コードのオプション、仕様、およびシスコ製品番号を示します。 表 1-1 には、電源コード図も示されています。シスコ製品番号(PID)の詳細情報と電源コードの詳細な説明については、Dynamic Configuration Tool を参照してください。
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ここでは、 表 1-1 に示されている AC 電源コードを図で示します。AC 電源コードは複数の電源と併用できます。
図 1-10 AC 電源コード CAB-L620P-C13-JPN
図 1-19 AC 電源コード SFS-250V-10A-IS
DC 電源モジュール接続の定格は最大 20 A です。システムの公称入力電圧は -48 VDC、動作許容範囲は -40.5 VDC ~ -72 VDC です。電源モジュール接続ごとに、対応する定格の専用 DC 電源が 1 つ必要です。
各 DC 電源モジュールに電源を接続するには、コードが 2 本(電源線 1 本、帰線 1 本)必要です。
DC 電源コードの場合、定格 20 A、撚り数の大きい銅線ケーブルを使用することを推奨します。
(注) シスコでは、DC 電源ケーブルを販売していません。ケーブル販売店で別途購入してください。
端子ブロックを使用して DC 電源ケーブルを終端する必要があります。端子ブロックは、シスコから DC 電源モジュールとともに提供されます。端子ブロックの製品番号は PC 5/2-STF-7.62 BD:+,- です(フェニックスの窓口より)。
図 1-20 に DC 入力電源ケーブルの接続に必要な端子ブロックのタイプを示します。
図 1-21 に、単一 DC 電源モジュールの DC 電源コード接続を示します。
警告 電源端子には危険な電圧またはエネルギーが出ている場合があります。端子が使用されていない場合は必ずカバーを取り付けてください。カバーを取り付けるときに絶縁されていない伝導体に触れないことを確認してください。ステートメント 1086
警告 この装置の設置、交換、または保守は、訓練を受けた相応の資格のある人が行ってください。ステートメント 1030
図 1-21 単一 DC 電源モジュールの DC 電源コード接続
ソース DC 電源コードの導線のカラー コーディングは、設置場所の電源装置のカラー コーディングによって異なります。DC 電源の配線には色分け基準がないため、プラス(+)とマイナス(-)の極性を正しく使用して、電源モジュールに電源コードを接続してください。
•DC 入力電源コードに、プラス(+)またはマイナス(-)のラベルが付いている場合があります。このラベルはほぼ間違いありませんが、 DC 電源コード間の電圧を測定して極性も確認する必要があります。 測定時は、プラス(+)およびマイナス(-)ケーブルが、電源モジュールのプラス(+)およびマイナス(-)のラベルと一致していることを確認してください。
•アース ケーブルには、一般に緑(または緑と黄色)のケーブルが使用されています。
DC 入力電源の公称値および許容値の範囲については、表 A-4 を参照してください。
セントラル オフィスのアース システムまたは内部機器のアース システムをルータ シャーシの側面の補助ボンディングとアース接続に恒久的に接続し、Network Equipment Building System(NEBS)の要件と安全順守要件 を満たす必要があります。これらの接地点は、NEBS ボンディングおよび接地点と呼ばれます。
図 1-22 に、Cisco ASR 9001 ルータの NEBS のアース位置を示します。
(注) これらのボンディングおよびアース接続は、補助ボンディングおよびアース接続の Telcordia NEBS 要件を満たしています。AC 電源ルータの場合で、NEBS 環境でルータを設置していない場合は、この注意事項を省略して、AC 電源モジュールにアース接続してもかまいません。
図 1-22 Cisco ASR 9001 ルータの NEBS ボンディングおよび接地点
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補助アースをルータに適切に接続するには、次の部品を使用します。
•アース ラグ × 1。0.625 ~ 0.75 インチ(15.86 ~ 19.05 mm)間隔で M6 ボルト穴が 2 つあり、6 AWG 以上のマルチストランド銅線に対応する大きさのワイヤ レセプタクルを備えているもの。4 AWG コードの場合は Panduit 部品番号 LCD4-14AF-L、6 AWG コードの場合は Panduit 部品番号 LCD6-14AF-L を使用します。
•10-32 丸ネジ × 2 とロック ワッシャ(ニッケルメッキされた真鍮製が最適) × 2
•アース線× 1。6 AWG 以上のマルチストランド銅線を推奨しますが、ワイヤ径および長さはルータを設置する位置および設置場所の環境によって異なります。このケーブルはシスコでは販売していないため、一般のケーブル取扱業者から入手してください。
ここでは、RP のすべてのインターフェイスおよびポート接続のケーブル接続および信号について詳しく説明します。また、イーサネット ルーティングおよび機器についても説明します。
(注) Cisco ASR 9001-S ルータでは、2 つの 10 GE 固定 SFP+ ポート(SFP+2 および SFP+3)がデフォルトではディセーブルとなっており、ライセンス アップグレードでイネーブルにできます。
図 1-23 に Cisco ASR 9001 ルータの前面パネルのすべてのポート接続を示します。
図 1-23 Cisco ASR 9001 ルータの前面パネル ポート
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表 1-2 に、Cisco ASR 9001 ルータの前面パネル ポートの説明を示します。
RP には 2 つの EIA/TIA-232(旧 RS232)シリアル RJ-45 接続ポートがあります(図 1-23 を参照)。
•コンソール ポート:ルータの初期設定に必要なデータ端末装置をルータに接続するための RJ-45 インターフェイス
•補助ポート:モデムを接続するための RJ-45 インターフェイス
(注) コンソール ポートおよび補助ポートは、非同期シリアル ポートです。これらのポートに接続する装置は、非同期伝送に対応している必要があります。
RP コンソール ポート は、端末をルータに接続するための RJ-45 インターフェイスです。コンソール ポートは、モデム制御またはハードウェア フロー制御をサポートせず、RJ-45 ストレート ケーブルを必要とします。
コンソール ポートに端末を接続する前に、端末のデータ伝送速度(ビット/秒(bps))設定を確認してください。端末の伝送速度設定は、RP コンソール ポートのデフォルト速度である 115200 bps に一致する必要があります。端末の動作値を 115200 bps、8 データ ビット、パリティなし、1 ストップ ビット(115200 8N1)に設定します。
表 1-3 に、RP コンソール ポートで使用される信号を示します。
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RP 補助(AUX)ポート は、RP にモデムまたはその他のデータ通信機器(DCE)デバイス(別のルータなど)を接続するための RJ-45 インターフェイスです。補助ポートは、ハードウェア フロー制御およびモデム制御をサポートします。
表 1-4 に、補助ポートで使用される信号を示します。
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RP には、2 つの RJ45 メディア依存インターフェイス(MDI)イーサネット管理 LAN ポート、MGT LAN 0 および MGT LAN 1 があります(図 1-23 を参照)。
これらのポートは、IEEE 802.3 10BASE-T(10 Mbps)、IEEE 802.3u 100BASE-TX(100 Mbps)、または 1000BASE-T(1000 Mbps)イーサネット接続に使用します。
管理 LAN ポートの伝送速度は、ユーザ設定できません。伝送速度は RP の自動認識方式によって設定され、速度はイーサネット ポートが接続されているネットワークによって決まります。MGT LAN 0 および MGT LAN 1 を合わせた総入力レートは約 12 Mbps です。
•最大伝送単位(MTU)は 1514 に固定されており、設定はできません。
•宛先アドレスが不明な入力ユニキャスト パケットはフィルタリングされ、破棄されます。
•ポート速度の自動ネゴシエーション(10/100/1000)および全二重/半二重がサポートされています。自動ネゴシエーションは無効にできません。
表 1-5 に、管理 LAN ポートで使用される信号を示します。
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管理 LAN コネクタには LED インジケータが搭載されています(図 1-24 を参照)。LED の点灯時の状態は次のとおりです。
図 1-24 RP 管理 LAN ポートの LED インジケータ
RJ-45 ポートをハブ、リピータ、またはスイッチに接続する場合は、図 1-25 に示されているストレート ケーブルのピン割り当てを使用します。
(注) Telecordia GR-1089-CORE、Issue II、Revision 01、February 1999 の建物内落雷サージ要件に適合するために、RP カードの管理 LAN ポートの接続にはシールド付きケーブルを使用する必要があります。シールド付きケーブルの両端はシールド付きコネクタで終端し、ケーブルのシールド材料は両方のコネクタに接合します。
図 1-25 ハブ、リピータ、またはスイッチへのストレート ケーブルのピン割り当て
ルータに接続する場合は、図 1-26 に示されているクロス ケーブルのピン割り当てを使用します。
SYNC 0 および SYNC 1 ポートは、タイミング同期ポートです。これらは Building Integrated Timing Supply(BITS)ポートまたは J.211 ポートとして設定できます(図 1-23 を参照)。
(注) ポートは両方とも同じモードに設定する必要があります。外部 BITS と J.211 ソースを同時に使用することはできません。
BITS ポートとして設定すると、外部の同期ソースに接続できます。このような接続は、複数のネットワーク ノードで正確な周波数制御を確立します(それぞれの用途で必要な場合)。RP カードには同期装置タイミング ソース(SETS)が含まれており、外部 BITS タイミング インターフェイスから周波数参照を受信したり、受信インターフェイス(ギガビット イーサネットまたは 10 ギガビット イーサネット インターフェイス)から回復されたクロック信号から周波数参照を受信できるようになっています。RP SETS 回路では、受信したタイミング信号がフィルタリングされ、それを使用して発信イーサネット インターフェイスが駆動されます。
BITS 入力は T1、E1 または 64K 4/ です。BITS 出力は T1、E1 または 6.312M 5/ です。
J.211 ポートとして設定すると、Universal Timing Interface(UTI)ポートとして使用でき、外部タイミング ソースに接続することにより、複数のルータ間でタイミングを同期できます。
SYNC ポート コネクタには LED インジケータが搭載されています(図 1-27 を参照)。LED の点灯時の状態は次のとおりです。
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Cisco ASR 9001 ルータ RP カードには外部 USB タイプ A スロットが搭載されており、前面パネルから使用できます。前面パネルの USB スロットには、市販の USB メモリを使用できます。ただし、前面パネルの外部 USB スロットに接続するデバイスは、USB 2.0 である必要があります。これらのデバイスのフォーマットは、FAT16、FAT32、または QNX4 の各ファイル システムです。
マウント ポイント /disk1: は、前面パネルの USB デバイス専用です。
(注) 前面パネルの USB ポートに USB ハブ装置を接続しないでください。