BAT 設定プロセス
BAT は、複数のステップから成るプロセスを使用して、バルク設定トランザクションを準備します。BAT が提供するウィザード インターフェイスを使用して、設定タスクを順に処理することができます。BAT プロセスには、次のタスクが含まれています。
1. データ入力用のテンプレートを設定する。
2. CSV データ ファイルの形式を定義する。
3. バルク トランザクションにおける各デバイス用データを収集する。
4. Cisco CallManager データベースを使用してデータ入力ファイルを確認する。
5. Cisco CallManager データベースにデバイスを挿入する。
BAT ウィザードの使用方法
BAT ウィザードは、すべての BAT タスクについて、ステップごとに処理します。BAT を起動すると、メイン ウィンドウが現れ、上部に次のメニュー オプションが表示されます。
• Configure
• Applications
• Help
Configure メニューでは、次のデバイス オプションまたは設定オプションのいずれかを選択して、ウィザード ウィンドウにアクセスします。
• Phones
• Users
• Manager/Assistants
• User Device Profiles
• Gateways
• Forced Authorization Codesforced authorization codes
• Client Matter Codesclient matter codes
• Pickup Group
• TAPS(インストールされている場合のみ)
デバイス オプションまたは設定オプションを選択すると、ウィザードには、そのオプションに特有の設定タスクのリストが表示されます。たとえば、Phones を選択すると、次のタスクのリストが表示されます。
• Insert Phones:新しい電話機を追加します。
• Update Phones:既存の電話機を見つけて修正します。
• Delete Phones:電話機を見つけて削除します。
• Export Phones:特定の電話機レコードまたはすべての電話機レコードを見つけてエクスポートします。
• Update Lines:既存の電話機の回線を見つけて修正します。
• Add Lines:既存の電話機に新しい回線を追加します。
• Reset/Restart Phones:電話機を見つけてリセットまたは再起動します。
• Insert Phones with Users:新しい電話機およびユーザを追加します。
• Generate Phone Reports:電話機に関するカスタマイズされたレポートを生成します。
• CAPF Configuration:既存の CAPF 設定を検索し、修正または削除します。
設定タスクを選択すると、ウィザードには、そのタスクに特有のステップのリストが表示されます。たとえば、Insert Phones タスクを選択した場合、次のステップが表示されます。
ステップ 1:既存の電話機テンプレートを追加、表示、または修正します。
ステップ 2:CSV データ ファイルを作成します。
ステップ 3:電話機レコードを確認します。
ステップ 4:電話機を挿入します。
タスク リストからステップを選択すると、設定ウィンドウ、たとえば Phone Template Configuration ウィンドウが表示されます。設定ウィンドウには、テンプレートを定義するための入力フィールドがあります。
その他の情報
詳細については、「関連項目」を参照してください。
BAT テンプレートの使用方法
BAT 設定プロセスの最初のタスクでは、設定するデバイス用のテンプレートを設定します。追加または修正する電話機またはデバイスのタイプを指定し、次に、バルク トランザクション内のすべての電話機またはデバイスに共通の機能を記載した BAT テンプレートを作成します。
BAT テンプレートを作成できるデバイス オプションのタイプは、次のとおりです。
• 電話機:すべての Cisco IP Phone モデル、Cisco ATA 186、Cisco VGC 電話機、CTI ポート、および H.323 クライアント
• ゲートウェイ:Cisco VG200、および Cisco Catalyst 6000 FXS アナログ インターフェイス モジュール用のポート
• ユーザ デバイス プロファイル:Cisco IP Phone 7900 シリーズおよび Cisco SoftPhone
バルク トランザクションにおいてすべてのデバイスに共通のテンプレート フィールドに値を指定して、BAT テンプレートを定義します。BAT テンプレート フィールドに必要な値は、Cisco CallManager Administration でデバイスを追加するときに入力する値とほぼ同じです。
BAT テンプレートを作成する前に、デバイス プール、ロケーション、コーリング サーチ スペース、ボタン テンプレート、ソフトキー テンプレートなどの設定値が、Cisco CallManager Administration に設定されていることを確認してください。BAT を使用して、Cisco CallManager Administration の新しい設定やボタン テンプレートを作成することはできません。
BAT テンプレートを作成したら、名前を付けて保存します。設定プロセスの後の部分で、このテンプレート名に CSV データ ファイルを関連付けます。テンプレートはシステムに保存されるので、今後のバルク トランザクションでこれらのテンプレートを再利用できます。たとえば、特定のボタン テンプレートとコーリング サーチ スペースを使用して Cisco IP Phone 7960 用テンプレートを設定した後で、違うボタン テンプレートを使用してエクステンション モビリティ機能が有効になっている別の Cisco IP Phone 7960 用テンプレートを設定できます。同じ設定を持つ多数の電話機を追加する必要があるときに、既存の BAT テンプレートを再利用できます。
マスター電話機テンプレート
複数の回線を持つ電話機のグループを追加する場合、複数の回線を備え、特定の電話機モデルに広く使用される値を持つマスター電話機テンプレートを作成します。マスター テンプレートを使用すると、マスター電話機テンプレートの回線数を上限として、異なる数の回線を持つ複数の電話機を追加できます。たとえば、8 回線を持つ Cisco IP Phone 7960 用のマスター電話機テンプレートを作成するとします。このテンプレートを使用すると、1 回線または 2 回線から最大で 8 回線を持つ電話機を追加できます。
その他の情報
詳細については、「関連項目」を参照してください。
CSV データ ファイルの処理
CSV データ ファイルには、各デバイスに固有な設定や情報、たとえば、電話番号、MAC アドレス、および説明が含まれています。CSV データ ファイル内のすべての電話機とデバイスが、同じ電話機モデルとデバイス モデルであることと、BAT テンプレートと一致していることを確認してください。CSV データ ファイルには、BAT テンプレートの値の一部を複写できます。CSV データ ファイル内で値を設定すると、BAT テンプレートで設定されている値は上書きされます。この上書き機能によって、特殊な設定が可能になります。
テンプレート値の上書きの例
バルク トランザクション内の大部分の電話機を、ボイス メッセージ システムにリダイレクトする場合、Call Forward Busy (Internal/External) (CFB) フィールドおよび Call Forward No Answer (Internal/External) (CFNA) フィールドにボイス メッセージ番号を設定します。しかし、バルク トランザクション内の一部の電話機を、ボイス メッセージ システムではなく秘書にリダイレクトする場合は、CSV データ ファイル内の CFB フィールドおよび CFNA フィールドに、秘書の電話番号を指定できます。このように設定することによって、大部分の電話機は、BAT 電話機テンプレートから CFB および CFNA の値を使用しますが、一部の電話機は、CSV データ ファイルに指定されている秘書の電話番号を使用します。
電話機用の CSV データ ファイルには、複数の電話番号が含まれる場合があります。CSV データ ファイルに入力する電話番号の数は、BAT 電話機テンプレートで設定されている回線数を超えることはできません。回線数が設定値を超えると、エラーが発生します。
次のトピックでは、CSV データ ファイルのタイプについて説明します。
• 「新しいデバイスの追加用の CSV データ ファイル」
• 「既存デバイスの更新用の CSV データ ファイル」
• 「CSV データ ファイルのファイル形式のカスタマイズ」
新しいデバイスの追加用の CSV データ ファイル
システムに新しいデバイスを追加する場合、BAT 専用に設計された Microsoft Excel スプレッドシートを使用できます。BAT スプレッドシートには、次に挙げる便利な機能があります。
• 異なるデバイス用のマクロを含むデータ ファイル テンプレート
• カスタマイズされたファイル形式定義
• 複数の電話回線のサポート
• エラー チェックの記録
• CSV 形式へのファイル変換
新しいレコードを作成する場合、BAT.xlt という名前の BAT スプレッドシートを使用します。このスプレッドシートを使用すると、CSV 形式にエクスポートするときにデータが自動的に確認されます。BAT スプレッドシートの使用方法の詳細については、「BAT スプレッドシートをデータ収集に使用する方法」を参照してください。
CSV 形式のファイルの処理に精通している BAT ユーザであれば、テキスト エディタを使用して、デバイス挿入タスク ウィンドウに用意されているサンプル テキスト ファイルに準じて CSV データ ファイルを作成できます。テキストベースの CSV データ ファイルの詳細については、 付録 A「テキストベースの CSV ファイル」 を参照してください。
その他の情報
詳細については、「関連項目」を参照してください。
既存デバイスの更新用の CSV データ ファイル
既存の電話機とデバイスを修正または更新するには、これらのデバイスのレコードを検索する必要があります。BAT では、2 つの方法で電話機、ゲートウェイ、およびデバイス プロファイルを検索できます。つまり、カスタマイズされたクエリーを使用する方法とカスタム ファイルを使用する方法です。
カスタマイズされたクエリー
BAT には、クエリー基準を定義するためのウィンドウがあります。特定のデバイス モデルを選択するか、デバイス詳細のリストと回線詳細のリストから検索基準を選択します。両方を選択することも可能です。特定のデバイス モデル、たとえば Cisco IP Phone 7912 のすべてのデバイスを検索する場合は、モデルは選択しますが、他の検索基準は追加しません。この処理によって、データベースに設定されている Cisco IP Phones 7912 すべてのレコードを取得できます。
カスタム ファイル
クエリーで使用できる共通のアトリビュートがない場合は、BAT が提供するカスタム ファイル オプションを使用します。カスタム ファイルには、デバイス名または電話番号が記載されています。カスタム テキスト ファイルを作成するときは、それぞれのレコードを別々の行に記述します。検索を実行すると、基準に一致するレコードをすべて取得できます。
エクスポート ファイル
電話機のグループを移動する必要がある場合は、エクスポート ユーティリティを使用します。エクスポート ユーティリティを使用すると、Cisco CallManager データベース内の既存レコードを抽出し、CSV データ ファイルに移動できます。電話機を移動するときは、Export Phones with the All Phone Details オプションを使用します。このオプションを使用すると、電話機に関連する情報(デバイス アトリビュート、回線アトリビュート、サービスなど)をすべて持つレコードを含むエクスポート ファイルが生成されます。同じような回線設定を持つ電話機が複数ある場合、テンプレートを使用すれば、特定の詳細情報を持つ電話機レコードをエクスポートすることもできます。エクスポート ユーティリティを使用したデバイスの更新の詳細については、「Cisco CallManager サーバから別の Cisco CallManager サーバへのレコードの移動」を参照してください。
関連項目
• 「新しいデバイスの追加用の CSV データ ファイル」
• 「CSV データ ファイルのファイル形式のカスタマイズ」
CSV データ ファイルのファイル形式のカスタマイズ
CSV データ ファイルには、デバイス アトリビュートを表す文字列と、コンマ区切り値(CSV)形式で記述された情報が格納されています。Cisco CallManager データベースにデータ レコードを挿入する場合は、各データ ファイルが CSV 形式であることを確認してください。以前のリリースの BAT では、CSV ファイルの形式は決まっており、次の 2 つのオプションがありました。
• Default format:各デバイスに対して制限された固定数のアトリビュートと設定を持つ CSV ファイル
• All details format:エクスポート ユーティリティにより作成され、各デバイスのアトリビュートと設定すべてを持つ CSV ファイル
CSV データ ファイルの最初の行には、ファイル形式、つまり、CSV ファイルに含まれている各フィールドの名前が表示されます。このファイル形式情報を利用すると、CSV データ ファイル内の特定のフィールドのエントリを簡単に見つけることができます。たとえば、次に示す CSV ファイルの例では、USER ID はヘッダー内の 5 番目のフィールドを表しており、電話機に対応した CSV ファイルでは、5 番目のフィールドは「johns」になっています。
デフォルトのファイル形式の CSV データ ファイルの例
NUMBER OF LINES,MAC ADDRESS,DESCRIPTION,LOCATION,USER ID,DIRECTORY NUMBER,DISPLAY,LINE TEXT LABEL,FORWARD BUSY EXTERNAL,FORWARD NO ANSWER EXTERNAL,FORWARD NO COVERAGE EXTERNAL,FORWARD BUSY INTERNAL,FORWARD NO ANSWER INTERNAL,FORWARD NO COVERAGE INTERNAL,CALL PICKUP GROUP,SPEED DIAL NUMBER, SPEED DIAL LABEL
1,1231123245AB,SEP1231123245AB,Dallas,johns,9728437154,9728437154,Mike,9728437172,9728437196,9728437127,9728437154,9728437178,9728437189,Marketing,1230000000,Helpdesk
このリリースでは、File Format Configuration ウィンドウを使用して、CSV データ ファイルのファイル形式をカスタマイズできるようになりました。BAT テンプレートに含まれているアトリビュートを、独自のファイル形式に追加できます。この機能を使用すると、テンプレートのエントリを、デバイス用の特定のアトリビュート値で上書きできます。たとえば、独自のファイル形式のルート パーティション アトリビュートを選択し、電話機ごとに、異なるパーティションを CSV データ ファイルに入力することができます。
このウィンドウでは、Device フィールドと Line フィールドから特定のアトリビュートを選択できます。
次のデバイス アトリビュートは、すべてのファイル形式に必ず含まれます。
• Number of Lines
• MAC Address
• Description
(注) すべての電話機 CSV データ ファイルで、Number of Lines が最初の項目になっていることを確認してください。
File Format Configuration ダイアログボックスでは、Device Field ボックスでデバイス アトリビュートを簡単に選択できます。矢印をクリックすると、そのアトリビュートを Selected Device Field ボックスに移動できます。Ctrl キーを押したまま選択すると、複数のアトリビュートを同時に選択できます。
ファイル形式内のデバイス アトリビュート フィールドと回線アトリビュート フィールドの順序は、上向き矢印と下向き矢印を使用して変更できます。アトリビュートを選択した後に、上向き矢印をクリックすると、その項目は前方に移動し、下向き矢印をクリックすると、その項目は後方に移動します。回線アトリビュートをデバイス アトリビュートより前に移動したり、短縮ダイヤルの順序を変更したりすることはできません。
ヒント CSV ファイル形式は、別のデータベースに格納されている従業員の電話機情報の配列に合うようにカスタマイズすることもできます。この方法を利用すると、会社のデータベースと Cisco CallManager データベースとの間でデータを簡単にエクスポートできます。
カスタマイズされたファイル形式の CSV データ ファイルの例
Device フィールド:MAC Address、Description、Device Pool、Calling Search Space
Line フィールド:Directory number、Partition、Line Text Label(ファイル内では電話番号の後に移動)
File Format には、短縮ダイヤルのコードは含まれません。Include Speed Dials in the CSV Format チェックボックスをオンにすると、短縮ダイヤルを選択することができます。
NUMBER OF LINES,MAC ADDRESS,DESCRIPTION,DEVICE POOL,CSS,DIRECTORY NUMBER,LINE TEXT LABEL,PARTITION,
1,2234900AEF01,SEP2234900AEF01,DP_1,CSS_Restricted,
9725098827,Lobby Phone,Part1
ファイル形式と CSV データ ファイルの関連付け
テキスト エディタを使用して CSV データ ファイルを作成する場合、最初に、カスタマイズされたファイル形式を作成し、そのファイル形式で指定した順序で値を入力することができます。カスタマイズされたファイル形式のテキストベースの CSV データ ファイルを挿入する前に、その CSV データ ファイルにファイル形式名を関連付ける必要があります。1 つの CSV データ ファイルに関連付けられるファイル形式は 1 つだけです。
Add File Format ウィンドウを使用して、File Name ドロップダウン リストで CSV データ ファイル <CSVfilename>.txt を選択します。次に、File Format Name ドロップダウン リストで、希望するファイル形式を選択します。CSV データ ファイル内のデータは、選択したカスタム ファイル形式と一致している必要があります。
その他の情報
詳細については、「関連項目」を参照してください。
BAT スプレッドシートをデータ収集に使用する方法
BAT スプレッドシートを使用すると、CSV データ ファイルを簡単に作成できます。複数のデバイスを追加し、各デバイスのレコードをスプレッドシート形式で表示できます。スプレッドシート内のファイル形式はカスタマイズ可能です。確認とエラー チェックが自動的に行われるので、設定エラーを減少させることができます。BAT スプレッドシートの下部には複数のタブがあり、このタブを使用して、BAT 内のさまざまなデバイスとユーザの組み合せに必要なデータ入力フィールドにアクセスできます。
CSV データ ファイルは、BAT テンプレートと連携して動作します。たとえば、BAT スプレッドシートの Phone タブでは、Location、Forward Busy Destination、または Call Pickup Group の各フィールドをブランクのままにすることができます。その場合、これらのフィールドには、BAT 電話機テンプレートからの値が使用されます。しかし、Forward Busy Destination フィールドまたは Call Pickup Group フィールドに値を指定すると、その値が BAT 電話機テンプレートでこれらのフィールドに対して設定されている値を上書きします。
ヒント BAT をインストールすると、スプレッドシート用の Microsoft Excel ファイルはパブリッシャ データベース サーバに置かれますが、通常、パブリッシャ データベース サーバは Microsoft Excel を実行していません。パブリッシャ データベースサーバから、作業用のローカル PC に BAT.xlt ファイルをコピーする必要があります。
ローカル マシンにファイルをコピーするには、フロッピーディスクまたはマッピングされたネットワーク ドライブを使用して、パブリッシャ データベース サーバ上のパス C:\CiscoWebs\BAT\ExcelTemplate を開きます。 BAT.xlt ファイルを Microsoft Excel がインストールされているローカル マシンにコピーします。
BAT スプレッドシートを使用して CSV データ ファイルを作成するには、BAT.xlt ファイルを見つけてダブルクリックします。BAT スプレッドシートを開くときは enable macros を選択しておく必要があります。
スプレッドシートには、アトリビュート ヘッダーを持つカラムのセットが表示されます。ヘッダーは、BAT フィールドの名前、必須フィールドであるかオプション フィールドであるかの区別、およびフィールドに入力可能な最大文字数を示すためのものです。
スプレッドシートの下部には、すべてのデバイスに対応するタブが表示されています。処理をするデバイス タイプのタブをクリックすると、カラムが調整され、選択したデバイスに関連するフィールドがすべて表示されます。たとえば、電話機とユーザを同時に追加するには、 Phones-Users のマークが付いたタブをクリックします。
次に、 Create File Format ボタンをクリックして、CSV データ ファイルのファイル形式を定義します。Field Selection ダイアログボックスを使用して、CSV データ ファイルに含める項目と、項目の順序を選択します。 Update をクリックすると、スプレッドシート内のカラムは、指定した新しいファイル形式に合せて調整されます。
最初の行では、すべての必須フィールドおよび該当するオプション フィールドに、デバイスのデータを入力します。デバイスごとにデータを新しい行に入力してください。
(注) スプレッドシート内にブランク行がある場合、システムは「end of file」マーカーとして処理し、それ以降のレコードを廃棄します。
すべてのデバイス レコードの入力が完了したら、BAT スプレッドシート データを CSV ファイル形式でエクスポートします。BAT は、CSV ファイル形式を使用して、Cisco CallManager パブリッシャ データベースに対してバルク トランザクションを実行します。
(注) いずれかのフィールドにコンマを入力した場合、BAT.xlt を使用して BAT 形式にエクスポートするときに、そのフィールド エントリは二重引用符で囲まれます。
CSV 形式ファイルは、テキスト ファイルとして、C:\XLSDataFiles フォルダ、またはユーザが選択した別のフォルダに保存されます。ファイル名の形式は次のとおりです。
<tabname><timestamp>.txt
ここで、<tabname> は、作成したデバイス入力ファイルのタイプ(phone、user device profiles など)を表します。<timestamp> は、ファイルが作成された正確な日時を表します。
次に、変換した CSV データ ファイル(CSV 形式バージョン)を Cisco CallManager パブリッシャ データベース サーバに戻し、BAT がアクセスできるようにします。そのためには、マッピングされたネットワーク ドライブまたはフロッピーディスクを使用して、<tabname><timestamp>.txt ファイルを、 C:\XLSDataFiles フォルダからパブリッシャ サーバ上の C:\BATFiles の下にある適切なフォルダにコピーします。
その他の情報
詳細については、「関連項目」を参照してください。
BAT データ入力ファイルの確認
BAT ウィザードの次のタスクでは、Validate File オプションを使用します。このタスクでは、CSV データ ファイルの名前およびデバイス用の BAT テンプレートを選択します。CSV データ ファイルにすべての詳細が記述されている場合は、モデルを選択します。レコードの挿入方法としては、次のオプションがあります。
Specific Details: Default ファイル形式または Custom ファイル形式のレコードを確認します。
All Details: エクスポート ユーティリティで All Details オプションを使用して生成したファイルのレコードを確認します。
Validate を選択すると、システムは、パブリッシャ データベースの情報と照合してエラーをチェックする確認ルーチンを実行します。チェックされる項目は、次のとおりです。
• データベース テーブルに依存しないフィールド、たとえば、Description、Display Text、Speed-dial Label に、有効な文字が使用されていること。
• Cisco CallManager で、グループ、プール、パーティション、および他の参照アトリビュートが設定されていること。
• デバイスに設定されている回線数が、デバイス テンプレートと一致していること(Specific Details の場合のみ)。
ここでは、ユーザが存在するかどうか、または BAT で定義した必須フィールドやオプション フィールド、たとえばダミーの MAC アドレスについてはチェックされません。
トランザクションが完了したら、 View Latest Log File を選択して、正しいと確認できなかったデバイスと、エラー コードを示すログ ファイルを表示します。ログ ファイルの詳細については、「BAT および TAPS のトラブルシューティング」を参照してください。
その他の情報
詳細については、「関連項目」を参照してください。
BAT データ入力ファイルの挿入
データ入力ファイルの確認が終了したら、Insert ウィンドウを使用して、デバイス レコードを Cisco CallManager パブリッシャ データベースに追加できます。このタスクでは、データ入力ファイルの名前、デバイス用の BAT テンプレート、およびモデル(必要に応じて)を選択します。レコードの挿入方法としては、次のオプションがあります。
Specific Details: カスタマイズされたファイル形式のレコードを挿入します。
All Details: エクスポート ユーティリティで All Details オプションを使用して生成したファイルのレコードを挿入します。
Insert をクリックすると、Cisco CallManager データベースにレコードを挿入するために必要な時間を通知するメッセージが表示されます。トランザクションがシステムのパフォーマンスの低下を引き起こす可能性がある場合は、トランザクションを取り消すことができます。
注意 BAT は、オフピーク時間帯にだけ使用してください。それ以外のときに使用すると、バルク トランザクションが Cisco CallManager のパフォーマンスに影響を与え、コール処理に不具合が生じる場合があります。
OK をクリックすると、Transaction Status ウィンドウが表示されます。 Show Latest Status ボタンをクリックすると、進行中のトランザクションが表示されます。
(注) 電話機レコードの回線情報に何らかの問題がある場合、BAT は、その電話機レコードを挿入しません。
トランザクションが完了したら、 View Latest Log File をクリックして、追加されたレコード数と追加に失敗したレコード数を示すログ ファイル(エラー コードを含む)を表示します。ログ ファイルの詳細については、「BAT ログ ファイル」を参照してください。
BAT トランザクションを開始した後で、Cisco CallManager のパフォーマンスの低下が認められた場合は、トランザクションを停止できます。進行中の BAT トランザクションを停止するツールの使用方法については、「BAT トランザクションの停止」を参照してください。
その他の情報
詳細については、「関連項目」を参照してください。
BAT アプリケーションの使用方法
次のトピックでは、BAT アプリケーションの基本情報、起動方法、および使用方法について説明します。
• 「仕様」
• 「Cisco CallManager Administration および BAT へのアクセス」
• 「BAT の起動」
• 「BAT へのログイン」
• 「BAT 内の移動」
• 「オンライン ヘルプの使用方法」
• 「BAT トランザクションの停止」
• 「BAT 設定プロセス」
• 「BAT データ入力ファイル」
仕様
BAT Release 5.2(x) の仕様は次のとおりです。
• BAT Release 5.2(x) は、Cisco CallManager Release 4.2(1) と互換性がある。
• BAT は、Cisco CallManager DC Directory(DCD)、Microsoft Active Directory(AD)、Netscape Directory Server をはじめとする Lightweight Directory Access Protocol(LDAP)をサポートしている。
• BAT Release 5.2(1) は、TAPS を併用する場合、Customer Response Solutions(CRS)Version 4.0(2) と互換性がある。
• BAT Release 5.2(1) は、BAT/TAPS ページを使用した設定変更を確実に保護するため、これらのページで Secure HyperText Transfer Protocol(HTTPS)を実装している。BAT のインストール プロセスにより、BAT 仮想ディレクトリにセキュリティが設定されます。
• BAT は、Cisco CallManager のパブリッシャ データベースと同一サーバ上にインストールする必要がある。
• BAT アプリケーションは、Tool for Auto-Registered Phones Support(TAPS)アプリケーションと併せて、アプリケーションとオンライン資料用に約 53 MB のハードディスク スペースを使用する(BAT が 11 MB、TAPS が 42 MB を使用)。
• TAPS は、Cisco Customer Response Solutions(CRS)サーバのディスク スペースを約 1 MB 使用する。
BAT にアクセスする必要があるのは、Cisco CallManager システム管理者だけです。ただし、システム管理者から指示がある場合に限り、エンドユーザは TAPS を使用できます。
その他の情報
詳細については、「関連項目」を参照してください。
Cisco CallManager Administration および BAT へのアクセス
BAT は、Web ベースのアプリケーションであるため Web ブラウザを使用します。Cisco CallManager Administration プログラムおよび BAT プログラムは、Microsoft Windows オペレーティング システムで動作する次のブラウザをサポートしています。
• Netscape Communicator 4.X。Netscape 6.0 以降はサポートしていません。
• Microsoft Internet Explorer 5 または 6。
BAT プログラムおよび Cisco CallManager Administration プログラムにアクセスするときは、Web サーバおよび Cisco CallManager サーバとは別の PC を使用するように推奨します。
注意 Web ブラウザはリソース消費型のアプリケーションであるため、システム メモリと CPU サイクルを大量に消費します。Cisco CallManager が必要としているリソースを Web ブラウザが使用すると、コール処理に悪影響が及びます。Web サーバや Cisco CallManager と同じマシンで Web ブラウザを使用すると、発信音の遅延やコールの中断が発生する可能性があります。
Cisco CallManager Administration および BAT を実行しているサーバは、ネットワーク上の任意のユーザ PC から参照できます。ただし、ログインするには、管理者権限が必要です。
(注) 多数のユーザが BAT に同時にログインすると、パフォーマンスが低下する場合があります。同時にログインできるユーザおよび管理者の数は、できるだけ制限してください。
BAT の起動
BAT を起動するには、次のいずれかの操作を行います。
• Cisco CallManager Administration で、 Application > BAT の順に選択する。
• Start メニューで、 Start > Program > Cisco CallManager 4.2 > Bulk Admin Tool > BAT 5.2 の順に選択する。
• デスクトップで BAT アイコンをダブルクリックする。
また、リモート PC から BAT にアクセスするには、Cisco CallManager Administration まで移動します。Cisco CallManager Administration を開き、 Application > BAT の順に選択します。
BAT へのログイン
BAT を起動すると、ユーザ ID とパスワードを求めるプロンプトが表示されます。マシンに対して管理権限のあるユーザ ID とパスワードでログインします。
BAT アプリケーションは、Cisco CallManager Administration の Multilevel Administration(MLA)機能には依存していません。
BAT 内の移動
BAT にログインすると、メイン ウィンドウが現れ、上部に次のメニュー オプションが表示されます。
• Configure
• Applications
• Help
Configure メニューでは、次のデバイス タイプおよび TAPS ツール(インストールされている場合)の設定タスクにアクセスできます。
• Phones
• Users
• Manager/Assistants
• User Device Profiles
• Gateways
• Forced Authorization Codesforced authorization codes
• Client Matter Codesclient matter codes
• Pickup Group
• TAPS(オプション)
Applications メニューでは、次のオプションにアクセスできます。
• Install Plugins
• Update Plugin URL
• Cisco CallManager Administration
• Cisco CallManager Serviceability
Help メニューでは、次のヘルプ情報にアクセスできます。
• Contents and Index
• For this page
• About Bulk Administration Tool
その他の情報
詳細については、「関連項目」を参照してください。
オンライン ヘルプの使用方法
BAT オンライン ヘルプにアクセスするには、 Help メニューを選択します。Help メニューには、次の 2 つのヘルプ機能があります。
• Contents and Index :BAT ヘルプ ファイルを表示し、情報の参照または索引の検索ができます。
• For This Page :現在表示しているウィンドウについてのヘルプを直接開きます。引き続き、ヘルプの残りの項目を参照したり、インデックスを使用したりすることができます。
オンライン ヘルプに備えられたマルチボリューム システムにより、同じウィンドウから複数の異なるヘルプ システムにアクセスできます。総合的な検索エンジンとインデックスにもアクセスできます。
その他の情報
詳細については、「関連項目」を参照してください。
BAT バージョンの表示
BAT の現在のバージョンを確認するには、Help > About Bulk Administration Tool > Details の順に選択します。
Cisco CallManager Administration で BAT の現在のバージョンを確認するには、Help > Component Versions の順に選択します。
現在、BAT がインストールされていない場合、BAT をインストールしなくても Cisco CallManager で利用可能な BAT のバージョンを確認できます。そのためには、次の手順を実行します。
ステップ 1 Cisco CallManager Install Plugins ウィンドウから BAT アプリケーションをダウンロードします。
ステップ 2 ファイル BulkAdministrationTool.exe を右クリックし、 Properties を選択してから、 Product Version を選択します。
その他の情報
詳細については、「関連項目」を参照してください。
BAT トランザクションの停止
BAT には、進行中の BAT トランザクションを停止させるツールがあります。このツールは、BAT トランザクションを開始した後に Cisco CallManager のパフォーマンスが低下した場合、BAT トランザクションを停止するときに有効です。BAT トランザクションは、Cisco CallManager のパフォーマンスへの影響が少ないときに、いつでも実行できます。開始したトランザクションが間違っていると分かった場合、またはトランザクションの実行前に追加の変更を加える必要が生じた場合は、BAT を停止できます。
Stop BAT 機能には、パブリッシャ データベース サーバからだけアクセスできます。
BAT を停止するには、 Start > Programs > Cisco CallManager 4.2 > Bulk Admin Tool > Stop BAT の順に選択します。
BAT トランザクションが停止します。ログ ファイルを表示し、BAT で処理されたレコードのうち、正常なレコード数と問題のあるレコード数の詳細を調べてください。ログ ファイルの詳細については、 「BAT ログ ファイル」 を参照してください。
(注) Stop BAT を実行しても、進行中のエクスポート トランザクションは停止しません。
その他の情報
詳細については、「関連項目」を参照してください。