スタックの概要
スイッチ スタック は、StackWise ポートを介して接続された最大 9 台の Catalyst 3750 スイッチから構成されます。スイッチのうち 1 台がスタックの動作を制御します。このスイッチを スタック マスター と呼びます。スタック マスターおよびスタック内のその他のスイッチは スタック メンバ です。レイヤ 2 およびレイヤ 3 プロトコルは、ネットワークに対して、スイッチ スタック全体を単一のエンティティとして提供します。
(注) スイッチ スタックはスイッチ クラスタとは異なります。スイッチ クラスタは、10/100/1000 ポートなどの LAN ポートを介して接続されたスイッチのセットです。スイッチ スタックとスイッチ クラスタの違いの詳細については、Cisco.com にある『Getting Started with Cisco Network Assistant』の「Planning and Creating Clusters」の章を参照してください。
スタック マスターはスタック全体の単一管理ポイントです。スタック マスターから、次の機能を設定します。
• すべてのスタック メンバに適用されるシステムレベル(グローバル)の機能
• スタック メンバごとのインターフェイス レベルの機能
マスターが IP ベース イメージ ソフトウェアまたは IP サービス イメージ ソフトウェアの暗号化(暗号化をサポートする)バージョンを実行している場合は、暗号化機能を使用できます。
各スタック メンバは、固有の スタック メンバ番号 によって識別されます。
すべてのスタック メンバはスタック マスターになることができます。スタック マスターが使用できなくなると、残りのスタック メンバの中から新しいスタック マスターが選択されます。スタック マスターを決めるための要素の 1 つが スタック メンバ プライオリティ値 です。最高のスタック メンバ プライオリティ値を持つスイッチが、新しいスタック マスターになります。
Catalyst 3750-X、Catalyst 3750-E、Catalyst 3750 スイッチの混合スタックでは、Catalyst 3750-X スイッチをマスターにし、すべてのスタック メンバで、Cisco IOS Release 12.2(53) SE2 以降を実行することを推奨します。Catalyst 3750 イメージは、スイッチ管理を簡素化するため、Catalyst 3750-X および Catalyst 3750-E スイッチにあります。
スタックをアップグレードするには、 archive download-sw 特権 EXEC コマンドを使用してマスターにイメージをダウンロードします。たとえば、 archive download-sw /directory tftp://10.1.1.10/ c3750-ipservicesk9-tar.122-55.SE1.tar c3750e-universalk9-tar.122-55.SE1.tar コマンドを使用してディレクトリを指定した後、メンバにダウンロードする tar ファイルのリストを指定します。
• c3750-ipservicesk9-tar.122-55.SE1.tar は、Catalyst 3750 メンバ用です。
• c3750e-universalk9-tar.122-55.SE1.tar は、Catalyst 3750-X および Catalyst 3750-E メンバ用です。
フラッシュ メモリ内のファイル リストを表示できます。
Switch# dir flash: c3750e-universalk9-tar.122-55.SE1
Directory of flash:/c3750e-universalk9-tar.122-55.SE1/
5 -rwx 14313645 Mar 1 1993 00:13:55 +00:00 C3750e-universalk9-tar.122-55.SE1.tar
6 drwx 5632 Mar 1 1993 00:15:22 +00:00 html
443 -rwx 444 Mar 1 1993 00:15:58 +00:00 info
444 -rwx 14643200 Mar 1 1993 00:04:32 +00:00 c3750-ipservicesk9-tar.122-55.SE1.tar
スタック マスターでサポートされているシステムレベルの機能は、スタック全体でサポートされます。
スタック マスターには、スタックの保存済みの実行コンフィギュレーション ファイルが格納されています。コンフィギュレーション ファイルには、スタックのシステムレベルの設定と、スタック メンバごとのインターフェイス レベルの設定が含まれます。各スタック メンバは、バックアップ目的でこれらのファイルの最新のコピーを保持します。
スイッチ スタックは、単一の IP アドレスを使用して管理します。IP アドレスは、システムレベルの設定値で、スタック マスターや他のスタック メンバ固有の設定値ではありません。スタックからスタック マスターや他のスタック メンバを削除しても、同じ IP アドレスを使用してスタックを管理できます。
次の方法を使用して、スタックを管理できます。
• Network Assistant(Cisco.com から入手できます)
• スタック メンバのコンソール ポートへのシリアル接続上のコマンドライン インターフェイス(CLI)
• Simple Network Management Protocol(SNMP; 簡易ネットワーク管理プロトコル)を介したネットワーク管理アプリケーション
(注) SNMP を使用して、サポートされる Management Information Base(MIB; 管理情報ベース)によって定義されるスタック全体のネットワーク機能を管理します。スイッチは、スタックのメンバーシップや選択などのスタック構成固有の機能を管理するための MIB をサポートしません。
• CiscoWorks ネットワーク管理ソフトウェア
スタックを管理するには、次のことを理解している必要があります。
• スタックの形成に関する次の概念
– 「スタックのメンバーシップ」
– 「スタック マスターの選択」
• スタックとスタック メンバの設定に関する次の概念
– 「スタック MAC アドレスとルータ MAC アドレス」
– 「スタック メンバ番号」
– 「スタック メンバ プライオリティ値」
– 「スタックのオフライン設定」
– 「スイッチ スタックのハードウェア互換性と SDM 不一致モード」
– 「スタックのソフトウェア互換性に関する推奨事項」
– 「スタック プロトコル バージョンの互換性」
– 「スイッチ間のメジャー バージョン番号の非互換性」
– 「スイッチ間のマイナー バージョン番号の非互換性」
– 「互換性のないソフトウェアおよびスタック メンバ イメージのアップグレード」
– 「スタックのコンフィギュレーション ファイル」
– 「スイッチ スタックのシステム全体の設定に関するその他の考慮事項」
– 「スタックの管理接続」
– 「スタックの設定のシナリオ」
スタックのメンバーシップ
スタンドアロン スイッチ は、スタック マスターでもあるスタック メンバを 1 つ持つスタックです。スタンドアロン スイッチを別のスイッチと接続して(図 5-1)、2 つのスタック メンバで構成され、一方がスタック マスターであるスタックを構築できます。スタンドアロン スイッチを既存のスタックに接続して(図 5-2)、スタック メンバーシップを増やすことができます。
スタック メンバを同一のモデルと交換すると、新しいスイッチは交換されたスイッチと同じ設定で機能します(新しいスイッチが交換されたスイッチと同じスタック メンバ番号を使用する場合)。スイッチ スタックをプロビジョニングする利点については、「スタックのオフライン設定」を参照してください。障害が発生したスイッチの交換については、ハードウェア インストレーション ガイドの「Troubleshooting」の章を参照してください。
スタック マスターを削除したり、電源が入っているスタンドアロン スイッチまたはスタックを追加したりしなければ、メンバーシップの変更中もスタックの動作は途切れることなく継続されます。
(注) スタックの動作が中断されないように、スタックに追加または削除するスイッチの電源が切れていることを確認します。
メンバーを追加または削除した後で、スタック リングがすべての帯域幅(32 Gbps)で動作していることを確認します。スタック モード LED が点灯するまで、メンバの Mode ボタンを押します。スタック内のすべてのスイッチで、最後の 2 つのポート LED がグリーンに点灯します。最後の 2 つのポート LED の一方または両方がグリーンでない場合、スタックは全帯域幅で動作していません。
• 電源が入っているスイッチを追加すると(マージ)、マージされているスタックのスタック マスターは自分たちの中からスタック マスターを選択します。新しいスタック マスターはマスターの役割と設定を保持し、スタック メンバもメンバの役割と設定を保持します。以前のスタック マスターを含む残りのすべてのスイッチは、リロードされ、スタック メンバとしてスタックに参加します。これらのスイッチは、スタック メンバ番号を使用可能な最小の番号に変更し、新しいスタック マスターの設定を使用します。
• 電源が入っているスタック メンバを取り外すと、スタックはそれぞれが同じ設定を持つ複数のスイッチ スタックに分割(パーティション化)されます。これにより、ネットワーク内で IP アドレス設定が競合することがあります。スタックを分割したまま使用する場合は、新しく作成されたスタックの IP アドレスを変更します。
図 5-1 2 台のスタンドアロン スイッチからのスイッチ スタックの構築
図 5-2 スタンドアロン スイッチのスイッチ スタックへの追加
スイッチ スタックのケーブル接続および電源投入の詳細については、ハードウェア インストレーション ガイドの「Switch Installation」の章を参照してください。
スタック マスターの選択
スタック マスターは、次に示されている順序で次のいずれかの要素に基づいて選択されます。
1. 現在スタック マスターであるスイッチ
2. 最高のスタック メンバ プライオリティ値を持つスイッチ
(注) スタック マスターにするスイッチに最高のプライオリティ値を割り当てることを推奨します。それによって、再選択時にはそのスイッチがスタック マスターとして選択されます。
3. デフォルトのインターフェイス レベルの設定を使用していないスイッチ
4. よりプライオリティの高いスイッチ ソフトウェア バージョンのスイッチ。最高プライオリティから最低プライオリティへ順番にスイッチ ソフトウェア バージョンをリストすると、次のようになります。
– 暗号化 IP サービス イメージ ソフトウェア
– 非暗号化 IP サービス イメージ ソフトウェア
– 暗号化 IP ベース イメージ ソフトウェア
– 非暗号化 IP ベース イメージ ソフトウェア
スタック内の複数のスイッチが異なるソフトウェア イメージを使用する場合は、非暗号化 IP ベース イメージを稼働するスイッチがマスターとして選択されることがあります。暗号化 IP サービス イメージを稼働するスイッチの開始は、非暗号化イメージを稼働するスイッチよりも 10 秒以上長くかかります。暗号化イメージを稼働するスイッチは、10 秒間続くマスター選択プロセスから除外されます。この問題を防ぐには、IP ベース イメージを稼働するスイッチを Cisco IOS Release 12.1(11)AX 以降のソフトウェア リリースにアップグレードするか、手動でマスターを起動して新しいメンバーを起動するまで最低 8 秒待ちます。
5. MAC アドレスが最小のスイッチ
スタック マスターは、次のイベントのいずれかが発生しない限り、その役割を維持します。
• スタックがリセットされた。 *
• スタック マスターがスタックから取り外された。
• スタック マスターがリセットされたか、電源が切れた。
• スタック マスターに障害が発生した。
• 電源が入っているスタンドアロン スイッチまたはスイッチ スタックが追加されて、スタック メンバーシップが増えた。 *
アスタリスク(*)が付いているイベントでは、示されている要素に基づいて現在のスタック マスターが再選択される 場合 があります。
スタック全体に電源を入れるかリセットすると、一部のスタック メンバがスタック マスター選択に参加しない 場合 があります。
• 再選択には、すべてのスタック メンバが参加します。
• 同じ 20 秒の間に電源が投入されたスタック メンバは、スタック マスターの選択に参加し、スタック マスターとして選択される可能性があります。
• この 20 秒間後に電源が投入されたスタック メンバは、この初回の選択には参加せずにスタック メンバになります。
(注) Cisco IOS Release 12.2(20)SE3 より前のリリースが稼働するスイッチでは、10 秒経過後にスタック マスターが選択されます。
新しいスタック マスターは数秒後に使用可能になります。その間、スイッチ スタックはメモリ内の転送テーブルを使用してネットワークの中断を最小限に抑えます。新しいスタック マスターが選択され、リセットされている間、その他の使用可能なスタック メンバの物理インターフェイスは影響を受けません。
新しいスタック マスターが選択され、以前のスタック マスターが使用可能になっても、以前のスタック マスターはマスターとしての役割を再開 しません 。
スタック マスターの選択に影響を与える電源投入に関する考慮事項については、ハードウェア インストレーション ガイドの「Switch Installation」の章を参照してください。
スタック MAC アドレスとルータ MAC アドレス
スタック マスターの MAC アドレスによってスタックの MAC アドレスが決定します。
スタックが初期化すると、マスターの MAC アドレスによってブリッジ ID とルータ MAC アドレスが決定します。これにより、スタックがネットワーク内で識別されます。
マスターが変わると、 新たな マスターの MAC アドレスによって、新たなブリッジ ID とルータ MAC アドレスが決定します。ただし、永続的 MAC アドレス機能がイネーブルの場合、スタックの MAC アドレスが変更されるまで約 4 分の遅延があります。この間、前のスタック マスターがスタックに再加入すると、そのスイッチが現在はスタック メンバであってスタック マスターではない場合でも、スタックはその MAC アドレスをスタックの MAC アドレスとして使用し続けます。以前のスタック マスターがこの間にスタックに再加入しない場合は、新しいスタック マスターの MAC アドレスがスタックの MAC アドレスになります。詳細については、 「永続的 MAC アドレスのイネーブル化」 を参照してください。
スタック メンバ番号
メンバー番号(1 ~ 9)は、スタック内の各メンバーを識別します。また、スタック メンバ番号によってスタック メンバが使用するインターフェイス レベルの設定が決定します。
新しいアウトオブボックス スイッチ(スタックに参加していないか、スタック メンバ番号が手動で割り当てられていないスイッチ)は、デフォルトのスタック メンバ番号 1 が設定された状態で出荷されています。スタックに参加すると、デフォルトのスタック メンバ番号はスタック内で使用可能な最小のメンバ番号に変更されます。
同じスタック内のメンバは、同じスタック メンバ番号を持つことはできません。
• switch current-stack-member-number renumber new-stack-member-number グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して手動でスタック メンバ番号を変更した場合、新しい番号が有効になるのはそのスタック メンバのリセット後(または reload slot stack-member-number 特権 EXEC コマンドの使用後)で、その番号がまだ変更されていない場合だけです。
SWITCH_NUMBER 環境変数を使用してスタック メンバ番号を変更することもできます。
番号がスタック内の別のメンバによって使用されている場合、スイッチはスタック内で使用可能な最小の番号を選択します。
手動でスタック メンバ番号を変更し、その番号にインターフェイス レベルの設定が関連付けられていない場合は、そのスタック メンバはデフォルト設定にリセットされます。
プロビジョニングされたスイッチでは、 switch current-stack-member-number renumber new-stack-member-number グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用できません。使用すると、コマンドは拒否されます。
• スタック メンバを別のスイッチ スタックへ移動した場合、スタック メンバは、番号がスタック内の別のメンバによって使用されていない場合にだけ自分の番号を保持します。番号がスタック内の別のメンバによって使用されている場合、スイッチはスタック内で使用可能な最小の番号を選択します。
スタック メンバの設定の詳細については、次の項を参照してください。
• スタック メンバ番号を変更する手順については、「メンバー番号の割り当て」を参照してください。
• SWITCH_NUMBER 環境変数については、「環境変数の制御」を参照してください。
• スタック メンバ番号および設定については、「スタックのコンフィギュレーション ファイル」を参照してください。
• スタックのマージについては、「スタックのメンバーシップ」を参照してください。
スタック メンバ プライオリティ値
スタック メンバのプライオリティ値が高いほど、スタック マスターとして選択され、そのメンバ番号を保持する可能性が高くなります。プライオリティ値は 1 ~ 15 の範囲で指定できます。デフォルトのプライオリティ値は 1 です。
(注) スタック マスターにするスイッチに最高のプライオリティ値を割り当てることを推奨します。それによって、再選択時にはそのスイッチがスタック マスターとして選択されます。
新しいプライオリティ値はすぐに有効となりますが、現在のスタック マスターまたはスタックがリセットされるまで現在のスタック マスターには影響しません。
スタックのオフライン設定
オフライン設定機能を使用すると、新しいスイッチがスタックに参加する前に新しいスイッチの(設定の) プロビジョニング を実行できます。現在スタックに属していないスイッチに関連するスタック メンバ番号、スイッチ タイプ、およびインターフェイスを設定できます。その設定を プロビジョニングされた設定 といいます。スタックに追加され、この設定を使用するスイッチを プロビジョニングされたスイッチ といいます。
スイッチが Cisco IOS Release 12.2(20)SE 以降で稼働するスタックに追加された場合に、割り当てられた設定が存在しないと、割り当てられた設定が自動的に作成されます。 switch stack-member-number provision type グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して、プロビジョニングされた設定を手動で作成できます。
プロビジョニングされたスイッチのインターフェイスを設定すると(たとえば、Virtual LAN(VLAN; 仮想 LAN)の一部として)、プロビジョニングされたスイッチがスタックに属しているかどうかに関係なく、その情報がスタックの実行コンフィギュレーションに表示されます。プロビジョニングされたスイッチのインターフェイスはアクティブではなく、特定の機能のディスプレイに表示されません(たとえば、 show vlan ユーザ EXEC コマンドの出力)。 no shutdown インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを入力しても効果はありません。
スタートアップ コンフィギュレーション ファイルでは、プロビジョニングされたスイッチがスタックに属しているかどうかに関係なく、スタックは保存された情報をリロードして使用できます。
プロビジョニングされたスイッチのスタックへの追加による影響
プロビジョニングされたスイッチをスイッチ スタックに追加すると、スタックはプロビジョニングされた設定またはデフォルト設定のいずれかを適用します。 表 5-1 に、スイッチ スタックがプロビジョニングされた設定とプロビジョニングされたスイッチを比較するときに発生するイベントを示します。
表 5-1 プロビジョニングされた設定とプロビジョニングされたスイッチの比較結果
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スタック メンバ番号およびスイッチ タイプが一致する |
1. プロビジョニングされたスイッチのスタック メンバ番号と、スタックのプロビジョニングされた設定のスタック メンバ番号が一致する場合、かつ 2. プロビジョニングされたスイッチのスイッチ タイプと、スタックのプロビジョニングされた設定のスイッチ タイプが一致する場合 |
スイッチ スタックは、プロビジョニングされた設定をプロビジョニングされたスイッチに適用し、スタックに追加します。 |
スタック メンバ番号は一致するが、スイッチ タイプが一致しない |
1. プロビジョニングされたスイッチのスタック メンバ番号と、スタックのプロビジョニングされた設定のスタック メンバ番号が一致する場合、ただし 2. プロビジョニングされたスイッチのスイッチ タイプと、スタックのプロビジョニングされた設定のスイッチ タイプが一致しない場合 |
スイッチ スタックは、デフォルト設定をプロビジョニングされたスイッチに適用し、スタックに追加します。 プロビジョニングされた設定は、新しい情報を反映するために変更されます。 |
プロビジョニングされた設定でスタック メンバ番号が検出されない |
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スイッチ スタックは、デフォルト設定をプロビジョニングされたスイッチに適用し、スタックに追加します。 プロビジョニングされた設定は、新しい情報を反映するために変更されます。 |
プロビジョニングされたスイッチのスタック メンバ番号が既存のスタック メンバと競合する |
スタック マスターは、新しいスタック メンバ番号をプロビジョニングされたスイッチに割り当てます。 スタック メンバ番号およびスイッチ タイプが次のように一致します。 1. プロビジョニングされたスイッチの新しいスタック メンバ番号と、スタックのプロビジョニングされた設定のスタック メンバ番号が一致する場合、かつ 2. プロビジョニングされたスイッチのスイッチ タイプと、スタックのプロビジョニングされた設定のスイッチ タイプが一致する場合 |
スイッチ スタックは、プロビジョニングされた設定をプロビジョニングされたスイッチに適用し、スタックに追加します。 プロビジョニングされた設定は、新しい情報を反映するために変更されます。 |
スタック メンバ番号は一致しますが、スイッチ タイプが一致しません。 1. プロビジョニングされたスイッチのスタック メンバ番号と、スタックのプロビジョニングされた設定のスタック メンバ番号が一致する場合、ただし 2. プロビジョニングされたスイッチのスイッチ タイプと、スタックのプロビジョニングされた設定のスイッチ タイプが一致しない場合 |
スイッチ スタックは、デフォルト設定をプロビジョニングされたスイッチに適用し、スタックに追加します。 プロビジョニングされた設定は、新しい情報を反映するために変更されます。 |
プロビジョニングされたスイッチのスタック メンバ番号が、プロビジョニングされた設定で検出されない |
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スイッチ スタックは、デフォルト設定をプロビジョニングされたスイッチに適用し、スタックに追加します。 |
プロビジョニングされた設定で指定されているタイプとは異なるプロビジョニングされたスイッチを、電源が切られたスイッチ スタックに追加して電力を供給すると、スイッチ スタックはスタートアップ コンフィギュレーション ファイルの(現在は不正な) switch stack-member-number provision type グローバル コンフィギュレーション コマンドを拒否します。ただし、スタックの初期化中は、(間違ったタイプの可能性がある)プロビジョニングされたインターフェイスに対してスタートアップ コンフィギュレーション ファイル内のデフォルトでないインターフェイス設定情報が実行されます。実際のスイッチ タイプとプロビジョニング済みのスイッチ タイプの違いによって、拒否されるコマンドと受け入れられるコマンドがあります。
たとえば、Power over Ethernet(PoE)を装備した 48 ポート スイッチ用にスイッチ スタックが割り当てられる場合、コンフィギュレーションを保存すると、スタックの電源がオフになります。PoE を装備していない 24 ポート スイッチをスイッチ スタックに接続して、スタックの電源を入れたとします。この状況では、ポート 25 ~ 48 の設定は拒否され、エラー メッセージが初期化中のスタック マスター スイッチ コンソール上に表示されます。さらに、PoE 対応インターフェイスで有効な、設定済み PoE 関連コマンドは、ポート 1 ~ 24 に対しても拒否されます。
(注) スイッチ スタックに新しいスイッチのプロビジョニングされた設定が含まれていない場合、スイッチはデフォルトのインターフェイス設定でスタックに参加します。スイッチ スタックは、新しいスイッチと一致する switch stack-member-number provision type グローバル コンフィギュレーション コマンドを実行コンフィギュレーションに追加します。
設定の詳細については、「スタックの新しいスタック メンバのプロビジョニング」を参照してください。
スタックのプロビジョニングされたスイッチの交換による影響
スイッチ スタック内のプロビジョニングされたスイッチに障害が発生し、スタックから取り外して別のスイッチと交換する場合、スタックはプロビジョニングされた設定またはデフォルト設定をこのスイッチに適用します。スイッチ スタックがプロビジョニングされた設定とプロビジョニングされたスイッチを比較するときに発生するイベントは、「プロビジョニングされたスイッチのスタックへの追加による影響」で説明されているイベントと同じです。
プロビジョニングされたスイッチのスタックからの取り外しによる影響
スイッチ スタックが Cisco IOS Release 12.2(20)SE 以降で稼働し、割り当てられたスイッチをスイッチ スタックから削除した場合、削除されたスタック メンバと関連する設定は、割り当てられた情報として実行コンフィギュレーションにあります。設定を完全に削除するには、 no switch stack-member-number provision グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
スイッチ スタックのハードウェア互換性と SDM 不一致モード
Catalyst 3750-12S スイッチは、デスクトップおよびアグリゲータ Switch Database Management(SDM; スイッチ データベース管理)テンプレートをサポートします。他のすべての Catalyst 3750 スイッチは、デスクトップ SDM テンプレートのみをサポートします。
スタック メンバはすべて、スタック マスターに設定された SDM テンプレートを使用します。スタック マスターがアグリゲータ テンプレートを使用している場合は、Catalyst 3750-12S スイッチだけがスタック メンバになることができます。このスイッチ スタックに参加しようとする他のスイッチはすべて、SDM 不一致モードになります。これらのスイッチは、スタック マスターがデスクトップ SDM テンプレートを稼働している場合にだけ、スタックに参加できます。
Catalyst 3750-12S スイッチのスイッチ スタックを作成予定の場合に限り、スタック マスターにアグリゲータ テンプレートを使用させることを推奨します。異なる Catalyst 3750 スイッチ モデルを持つスイッチ スタックを作成予定の場合は、いずれかのデスクトップ テンプレートを使用するようにスタック マスターを設定してください。
(注) Version-mismatch(VM; バージョン不一致)モードは、SDM 不一致モードより優先されます。VM モード条件と SDM 不一致モードが存在する場合、スイッチ スタックは先に VM モード条件を解決しようとします。
show switch 特権 EXEC コマンドを使用すると、スタック メンバが SDM 不一致モードになっているかどうかを確認できます。
SDM テンプレートと SDM 不一致モードの詳細については、「SDM テンプレートの設定」を参照してください。
スタックのソフトウェア互換性に関する推奨事項
スタック メンバ間でスタック プロトコル バージョンの互換性を確保するために、すべてのスタック メンバが同じ Cisco IOS ソフトウェア バージョンを実行している必要があります。
スタック プロトコル バージョンの互換性
スタック プロトコル バージョンには、 メジャー バージョン番号と マイナー バージョン番号があります(たとえば、1.4 の場合、1 がメジャー バージョン番号、4 がマイナー バージョン番号になります)。
Cisco IOS ソフトウェア バージョンが同じスイッチは、スタック プロトコル バージョンも同じです。すべての機能がスタック全体で適切に動作します。スタック マスターと Cisco IOS ソフトウェア バージョンが同じスイッチは、すぐにスイッチ スタックに参加します。
非互換性が存在する場合、特定のスタック メンバの非互換性の原因を示すシステム メッセージが生成されます。スタック マスターは、このメッセージをすべてのスタック メンバに送信します。
詳細については、「スイッチ間のメジャー バージョン番号の非互換性」および「スイッチ間のマイナー バージョン番号の非互換性」を参照してください。
スイッチ間のメジャー バージョン番号の非互換性
Cisco IOS ソフトウェア バージョンが異なるスイッチは、スタック プロトコル バージョンも異なっている可能性があります。メジャー バージョン番号が異なるスイッチは非互換で、同じスタック内に存在できません。
スイッチ間のマイナー バージョン番号の非互換性
メジャー バージョン番号が同じでマイナー バージョン番号が異なるスイッチは、部分的に互換性があると見なされます。スタックに接続されている場合、部分的に互換性があるスイッチはバージョンミスマッチ モードになり、完全に機能するメンバとしてスタックに参加できません。ソフトウェアは不一致ソフトウェアを検出すると、スタック イメージまたはスタック フラッシュ メモリの tar ファイル イメージを使用して、バージョン不一致モードのスイッチをアップグレード(またはダウングレード)しようとします。ソフトウェアでは、自動的なアップグレード(自動アップグレード)および自動的なアドバイス(自動アドバイス)機能を使用します。
バージョンミスマッチ モードのスイッチ上のポート LED はオフのままです。Mode ボタンを押しても、LED モードは変更されません。
(注) 自動アドバイスおよび自動コピーでは、info ファイルの調査およびスイッチ スタック上の ディレクトリ構造の検索により、実行中のイメージを識別します。archive download-sw 特権 EXEC コマンドではなく、copy tftp: コマンドを使用してイメージをダウンロードすると、ディレクトリ構造が正しく作成されません。info ファイルの詳細については、「サーバまたは Cisco.com 上のイメージの tar ファイル形式」を参照してください。
自動アップグレードおよび自動アドバイスの概要
ソフトウェアが一致しないソフトウェアを検出し、バージョンミスマッチ モードのスイッチをアップグレードしようとする場合、自動的なアップグレードと自動的なアドバイスの 2 つのソフトウェア プロセスが実行されます。
• 自動的なアップグレード(自動アップグレード)プロセスには、自動コピー プロセスと自動抽出プロセスがあります。デフォルトでは、自動アップグレードはイネーブルです( boot auto-copy-sw グローバル コンフィギュレーション コマンドがイネーブルです)。自動アップグレードをディセーブルにするには、スタック マスター上で no boot auto-copy-sw グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。 show boot 特権 EXEC コマンドを使用し、表示された Auto upgrade 行を確認することで、自動アップグレードのステータスを確認できます。
– 自動コピーでは、スタック メンバ上で稼働しているソフトウェア イメージをバージョンミスマッチ モードのスイッチに自動的にコピーしてそのスイッチをアップグレード(自動アップグレード)します。自動コピーが実行されるのは、自動アップグレードがイネーブルの場合、バージョンミスマッチ モードのスイッチに十分なフラッシュ メモリがある場合、およびスタックで稼働しているソフトウェア イメージがバージョンミスマッチ モードのスイッチに適している場合です。
(注) バージョンミスマッチ モードのスイッチでは、すべてのリリース済みソフトウェアが稼働するとは限りません。たとえば、新しいスイッチ ハードウェアは以前のバージョンのソフトウェアでは認識されません。
– 自動的な抽出(自動抽出)は、 自動アップグレード プロセスで バージョンミスマッチ モードのスイッチにコピーする適切なソフトウェアがスタック内で検出されない場合に実行されます。その場合、自動抽出プロセスは、 バージョンミスマッチ モードかどうかに関係なくスタック内のすべてのスイッチで、 スイッチ スタックまたはバージョンミスマッチ モードのスイッチのアップグレードに必要な tar ファイルを検索します 。tar ファイルは、スタック内のどのフラッシュ ファイル システムにあってもかまいません( バージョンミスマッチ モードのスイッチを含む)。バージョン ミスマッチ モードのスイッチに 適した tar ファイル が検出されると、このプロセスではそのファイルを抽出し、スイッチを自動的にアップグレードします 。
自動アップグレード(自動コピーおよび自動抽出)プロセスは、一致しないソフトウェアが検出されて数分後に開始されます。
自動アップグレード プロセスが完了すると、バージョンミスマッチ モードであったスイッチはリロードされ、完全に機能するメンバとしてスタックに参加します。リロード中に両方の StackWise ケーブルが接続されている場合、スタックは 2 つのリング上で動作するため、ネットワーク ダウンタイムが発生しません。
(注) 自動アップグレードでは、別のパッケージング レベルのイメージをロードしているスイッチをアップグレードしません。たとえば、IP ベース イメージが稼働中のスイッチを IP サービスにアップグレードするのに自動アップグレードを使用することができません。ただし、自動アップグレードは同じパッケージングレベルの暗号化イメージと非暗号化イメージとの間のアップグレードはサポートしています。
• 自動的なアドバイス(自動アドバイス): 自動アップグレード プロセスが バージョンミスマッチ モードのスイッチにコピーする適切な バージョンミスマッチ メンバ ソフトウェアを検出できない場合、 自動アドバイス プロセスはスイッチ スタックまたはバージョンミスマッチ モードのスイッチを手動でアップグレードするために必要なコマンド( archive copy-sw または archive download-sw 特権 EXEC コマンド)およびイメージ名(tar ファイル名)を指示します 。推奨されるイメージは、実行中のスタック イメージまたはスタック( バージョンミスマッチ モードのスイッチを含む)内のいずれかのフラッシュ ファイル システムの tar ファイルです。スタックのフラッシュ ファイル システムで適切なイメージが検出されない場合、自動アドバイス プロセスによってスタックに新しいソフトウェアをインストールするように指示されます。自動アドバイスはディセーブルにできません。また、 そのステータスを確認するコマンドはありません。
スタック ソフトウェアおよびバージョン不一致モードのスイッチのソフトウェアに同じフィーチャ セットが含まれない場合は、自動アドバイス ソフトウェアからの指示も ありません 。たとえば、IP ベース イメージが稼働するスイッチ スタックに、IP サービス イメージが稼働するスイッチを追加した場合、自動アドバイス ソフトウェアは推奨ソフトウェアを提示しません。暗号化イメージおよび非暗号化イメージが稼働する場合も、同様です。
異なるフィーチャ セットを持つイメージをインストールするには、 archive-download-sw /allow-feature-upgrade 特権 EXEC コマンドを使用します。
自動アップグレードおよび自動アドバイスのメッセージ例
マイナー バージョン番号が異なるスイッチをスタックに追加すると、メッセージが連続して表示されます(スイッチによってその他のシステム メッセージが生成されない場合)。
次に、スタックがスタックと異なるマイナー バージョン番号を実行している新しいスイッチを検出した例を示します。自動コピーが起動し、スタック メンバからバージョンミスマッチ モードのスイッチにコピーするのに適したソフトウェアを検出し、バージョンミスマッチ モードのスイッチをアップグレードして、リロードします。
*Mar 11 20:31:19.247:%STACKMGR-6-STACK_LINK_CHANGE:Stack Port 2 Switch 2 has changed to state UP
*Mar 11 20:31:23.232:%STACKMGR-6-SWITCH_ADDED_VM:Switch 1 has been ADDED to the stack (VERSION_MISMATCH)
*Mar 11 20:31:23.291:%STACKMGR-6-SWITCH_ADDED_VM:Switch 1 has been ADDED to the stack (VERSION_MISMATCH) (Stack_1-3)
*Mar 11 20:33:23.248:%IMAGEMGR-6-AUTO_COPY_SW_INITIATED:Auto-copy-software process initiated for switch number(s) 1
*Mar 11 20:36:15.038:%IMAGEMGR-6-AUTO_COPY_SW:
*Mar 11 20:36:15.038:%IMAGEMGR-6-AUTO_COPY_SW:Searching for stack member to act
*Mar 11 20:36:15.038:%IMAGEMGR-6-AUTO_COPY_SW:as software donor...
*Mar 11 20:36:15.038:%IMAGEMGR-6-AUTO_COPY_SW:Found donor (system #2) for
*Mar 11 20:36:15.038:%IMAGEMGR-6-AUTO_COPY_SW:member(s) 1
*Mar 11 20:36:15.038:%IMAGEMGR-6-AUTO_COPY_SW:System software to be uploaded:
*Mar 11 20:36:15.038:%IMAGEMGR-6-AUTO_COPY_SW:System Type: 0x00000000
*Mar 11 20:36:15.038:%IMAGEMGR-6-AUTO_COPY_SW:archiving c3750-ipservices-mz.122-25.SEB (directory)
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Feature:IP|LAYER_3|PLUS|MIN_DRAM_MEG=128
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*Mar 11 20:36:15.038:%IMAGEMGR-6-AUTO_COPY_SW:Extracting images from archive into flash on switch 1...
*Mar 11 20:36:15.038:%IMAGEMGR-6-AUTO_COPY_SW:c3750-i5-mz.122-0.0.313.SE (directory)
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*Mar 11 20:36:15.038:%IMAGEMGR-6-AUTO_COPY_SW:
*Mar 11 20:36:15.038:%IMAGEMGR-6-AUTO_COPY_SW:Installing (renaming):`flash1:update/c3750-i5-mz.122-0.0.313.SE' ->
*Mar 11 20:36:15.038:%IMAGEMGR-6-AUTO_COPY_SW: `flash1:c3750-ipservices-mz.122-25.SEB'
*Mar 11 20:36:15.038:%IMAGEMGR-6-AUTO_COPY_SW:New software image installed in flash1:c3750-i5-mz.122-0.0.313.SE
*Mar 11 20:36:15.038:%IMAGEMGR-6-AUTO_COPY_SW:
*Mar 11 20:36:15.038:%IMAGEMGR-6-AUTO_COPY_SW:
*Mar 11 20:36:15.038:%IMAGEMGR-6-AUTO_COPY_SW:Removing old image:flash1:c3750-i5-mz.121-19.EA1
*Mar 11 20:36:15.038:%IMAGEMGR-6-AUTO_COPY_SW:
*Mar 11 20:36:15.038:%IMAGEMGR-6-AUTO_COPY_SW:All software images installed.
*Mar 11 20:36:15.038:%IMAGEMGR-6-AUTO_COPY_SW:Requested system reload in progress...
*Mar 11 20:36:15.038:%IMAGEMGR-6-AUTO_COPY_SW:Software successfully copied to
*Mar 11 20:36:15.038:%IMAGEMGR-6-AUTO_COPY_SW:system(s) 1
*Mar 11 20:36:15.038:%IMAGEMGR-6-AUTO_COPY_SW:Done copying software
*Mar 11 20:36:15.038:%IMAGEMGR-6-AUTO_COPY_SW:Reloading system(s) 1
次に、スタックがスタックと異なるマイナー バージョン番号を実行している新しいスイッチを検出した例を示します。自動コピーは起動しますが、スタックと互換性を持たせるための、バージョンミスマッチ モードのスイッチにコピーするソフトウェアをスタック内で検出できません。自動アドバイス プロセスが起動し、ネットワークからバージョンミスマッチ モードのスイッチに tar ファイルをダウンロードするように推奨されます。
*Mar 1 00:01:11.319:%STACKMGR-6-STACK_LINK_CHANGE:Stack Port 2 Switch 2 has changed to state UP
*Mar 1 00:01:15.547:%STACKMGR-6-SWITCH_ADDED_VM:Switch 1 has been ADDED to the stack (VERSION_MISMATCH)
*Mar 1 00:03:15.554:%IMAGEMGR-6-AUTO_COPY_SW_INITIATED:Auto-copy-software process initiated for switch number(s) 1
*Mar 1 00:03:15.554:%IMAGEMGR-6-AUTO_COPY_SW:
*Mar 1 00:03:15.554:%IMAGEMGR-6-AUTO_COPY_SW:Searching for stack member to act
*Mar 1 00:03:15.554:%IMAGEMGR-6-AUTO_COPY_SW:as software donor...
*Mar 1 00:03:15.554:%IMAGEMGR-6-AUTO_COPY_SW:Software was not copied
*Mar 1 00:03:15.562:%IMAGEMGR-6-AUTO_ADVISE_SW_INITIATED:Auto-advise-software process initiated for switch number(s) 1
*Mar 1 00:04:22.537:%IMAGEMGR-6-AUTO_ADVISE_SW:
*Mar 1 00:04:22.537:%IMAGEMGR-6-AUTO_ADVISE_SW:
*Mar 1 00:04:22.537:%IMAGEMGR-6-AUTO_ADVISE_SW:Systems with incompatible software
*Mar 1 00:04:22.537:%IMAGEMGR-6-AUTO_ADVISE_SW:have been added to the stack. The
*Mar 1 00:04:22.537:%IMAGEMGR-6-AUTO_ADVISE_SW:storage devices on all of the stack
*Mar 1 00:04:22.537:%IMAGEMGR-6-AUTO_ADVISE_SW:members have been scanned, and it has
*Mar 1 00:04:22.537:%IMAGEMGR-6-AUTO_ADVISE_SW:been determined that the stack can be
*Mar 1 00:04:22.537:%IMAGEMGR-6-AUTO_ADVISE_SW:repaired by issuing the following
*Mar 1 00:04:22.537:%IMAGEMGR-6-AUTO_ADVISE_SW:command(s):
*Mar 1 00:04:22.537:%IMAGEMGR-6-AUTO_ADVISE_SW:
*Mar 1 00:04:22.537:%IMAGEMGR-6-AUTO_ADVISE_SW: archive download-sw /force-reload /overwrite /dest 1 flash1:c3750-ipservices-mz.122-25.SEB.tar
*Mar 1 00:04:22.537:%IMAGEMGR-6-AUTO_ADVISE_SW:
archive download-sw 特権 EXEC コマンドの使用の詳細については、「ソフトウェア イメージの操作」を参照してください。
互換性のないソフトウェアおよびスタック メンバ イメージのアップグレード
archive copy-sw 特権 EXEC コマンドを使用すると、互換性のないソフトウェア イメージを持つスイッチをアップグレードして、既存のスタック メンバからソフトウェア イメージをコピーできます。このスイッチは新しいイメージで自動的にリロードされ、完全に機能するメンバとしてスタックに参加します。
詳細については、「あるスタック メンバから別のスタック メンバへのイメージ ファイルのコピー」を参照してください。
スタックのコンフィギュレーション ファイル
スタック マスターは、スタックの保存済みの実行コンフィギュレーション ファイルを保持します。すべてのスタック メンバは、スタック マスターから定期的にコンフィギュレーション ファイルの同期化されたコピーを受け取ります。スタック マスターが使用できなくなると、スタック マスターの役割を引き受けたスタック メンバが最新のコンフィギュレーション ファイルを保持します。
• すべてのスタック メンバに適用されるシステムレベル(グローバル)のコンフィギュレーション設定(IP、Spanning Tree Protocol(STP; スパニングツリー プロトコル)、VLAN、SNMP 設定など)
• 各スタック メンバに固有の、スタック メンバのインターフェイス固有のコンフィギュレーション設定
スタックに参加する新しいアウトオブボックス スイッチは、そのスタックのシステムレベルの設定を使用します。スイッチは、別のスタックに移動されると保存済みのコンフィギュレーション ファイルを失い、新しいスタックのシステムレベルの設定を使用します。
各スタック メンバのインターフェイス固有の設定には、スタック メンバ番号が関連付けられます。スタック メンバは、番号が手動で変更されているか、同じスタック内の別のメンバによってすでに使用されている場合を除き、その番号を保持します。
• そのスタック メンバ番号のインターフェイス固有の設定が存在しない場合は、スタック メンバはデフォルトのインターフェイス固有の設定を使用します。
• そのスタック メンバ番号のインターフェイス固有の設定が存在する場合は、スタック メンバはそのメンバ番号に関連付けられたインターフェイス固有の設定を使用します。
障害が発生したスタック メンバを同一のモデルと交換した場合、交換後のスタック メンバは自動的に同じインターフェイス固有の設定を使用します。インターフェイス設定を再設定する必要はありません。交換後のスイッチは、障害が発生したスイッチと同じスタック メンバ番号を持つ必要があります。
スタンドアロン スイッチの設定と同じ方法で、スタック設定をバックアップして復元します。
詳細については、それぞれ次を参照してください。
• スイッチ スタックをプロビジョニングする利点については、「スタックのオフライン設定」を参照してください。
• ファイル システムおよびコンフィギュレーション ファイルについては、 付録 A「Cisco IOS ファイル システム、コンフィギュレーション ファイル、およびソフトウェア イメージの操作」 を参照してください。
IP アドレスを使用したスタック
スタックはシステムレベルの IP アドレスを使用して管理されます。スタックからスタック マスターまたは他のスタック メンバを取り外しても IP 接続があれば、そのまま同じ IP アドレスを使用してスタックを管理できます。
(注) スタックからスタック メンバを取り外した場合、スタック メンバは自分の IP アドレスを保持します。そのため、ネットワーク内で 2 つのデバイスが同じ IP アドレスを持たないようにするために、スタックから取り外したスイッチの IP アドレスを変更します。
スイッチ スタックの設定に関連する情報については、「スタックのコンフィギュレーション ファイル」を参照してください。
SSH セッションを使用したスタック
IP ベース イメージ ソフトウェアまたは IP サービス イメージ ソフトウェアの暗号化バージョンを稼働するマスターに障害が生じたか、それが非暗号化バージョンを稼働するスイッチと交換された場合には、スタックへの Secure Shell(SSH; セキュア シェル)接続が失われることがあります。IP ベース イメージ ソフトウェアまたは IP サービス イメージ ソフトウェアの暗号化バージョンを稼働しているスイッチをマスターにすることを推奨します。
コンソール ポートを使用したスタック
1 台または複数のスタック メンバのコンソール ポートを使用してスタック マスターに接続できます。
スタック マスターに複数の CLI セッションを使用する場合は注意が必要です。1 つのセッションで入力したコマンドは、別のセッションには表示されません。そのため、コマンドを入力したセッションを識別できなくなることがあります。
スタックを管理する場合は、CLI セッションを 1 つだけ使用することを推奨します。
スタックの設定のシナリオ
表 5-2 の大半のシナリオは、少なくとも 2 台のスイッチが StackWise ポートを使用して接続されていることを前提にしています。
表 5-2 スイッチ スタックの設定のシナリオ
|
|
既存のスタック マスターによって明確に決定されるスタック マスター選択 |
StackWise ポートを使用して、2 つの電源の入ったスタックを接続します。 |
2 つのスタック マスターの一方だけが新しいスタック マスターになります。 |
スタック メンバ プライオリティ値によって明確に決定されるスタック マスター選択 |
1. StackWise ポートを使用して、2 台のスイッチを接続します。 2. switch stack-member-number priority new- priority-number グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して、一方のスタック メンバにより高いスタック メンバ プライオリティ値を設定します。 3. 両方のスタック メンバを同時に再起動します。 |
高い方のプライオリティ値を持つスタック メンバがスタック マスターに選択されます。 |
コンフィギュレーションファイルによって明確に決定されるスタック マスター選択 |
両方のスタック メンバが同じプライオリティ値を持つと仮定します。 1. 一方のスタック メンバがデフォルト設定を持ち、他方のスタック メンバが保存済み(デフォルトでない)のコンフィギュレーション ファイルを持つことを確認します。 2. 両方のスタック メンバを同時に再起動します。 |
保存済みのコンフィギュレーション ファイルを持つスタック メンバがスタック マスターに選択されます。 |
暗号化 IP サービス イメージ ソフトウェアによって、明確に決定されるマスター選択 |
すべてのメンバーが同じプライオリティ値を持つものと仮定します。 1. 1 つのメンバーに暗号化 IP サービス イメージ ソフトウェアがインストールされ、他のメンバーには非暗号化 IP サービス イメージ ソフトウェアがインストールされていることを確認します。 2. 両方のスタック メンバを同時に再起動します。 |
暗号化 IP サービス イメージ ソフトウェアがインストールされたメンバーがマスターとして選択されます。 |
暗号化 IP ベース イメージ ソフトウェアによって、明確に決定されるマスター選択 |
すべてのメンバーが同じプライオリティ値を持つものと仮定します。 1. 1 つのメンバーに暗号化 IP ベース イメージ ソフトウェアがインストールされ、他のメンバーには非暗号化 IP ベース イメージ ソフトウェアがインストールされていることを確認します。 2. 両方のスタック メンバを同時に再起動します。 |
暗号化 IP ベース イメージ ソフトウェアがインストールされたメンバーがマスターとして選択されます。 |
MAC アドレスによって明確に決定されるスタック マスター選択 |
両方のスタック メンバが同じプライオリティ値、コンフィギュレーション ファイル、およびソフトウェア イメージを持つと仮定して、両方のスタック メンバを同時に再起動します。 |
小さい方の MAC アドレスを持つスタック メンバがスタック マスターに選択されます。 |
スタック メンバ番号の競合 |
一方のスタック メンバが他方のスタック メンバより高いプライオリティ値を持つと仮定します。 1. 両方のスタック メンバが同じメンバ番号を持っていることを確認します。必要に応じて、 switch current-stack-member-number renumber new-stack-member-number グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。 2. 両方のスタック メンバを同時に再起動します。 |
高い方のプライオリティ値を持つスタック メンバが、自分のメンバ番号を保持します。他のスタック メンバは新しいメンバ番号を持ちます。 |
スタック メンバの追加 |
1. 新しいスイッチの電源を切ります。 2. StackWise ポートを使用して、新たなスイッチを電源の入ったスタックに接続します。 3. 新しいスイッチの電源を入れます。 |
スタック マスターはそのままです。新しいスイッチがスタックに追加されます。 |
スタック マスターの障害 |
スタック マスターを取り外します(または電源を切ります)。 |
残りのスタック メンバのいずれかが新しいスタック マスターになります。スタック内の他のすべてのスタック メンバはメンバのままで、再起動されません。 |
9 台を超えるメンバーの追加 |
1. StackWise ポートを使用して、10 台のスイッチを接続します。 2. すべてのスイッチの電源を入れます。 |
2 台のスイッチがスタック マスターになります。一方のマスターが 9 台のスタック メンバを制御します。もう一方のスタック マスターはスタンドアロン スイッチとして維持されます。 スイッチの Mode ボタンとポート LED を使用して、どのスイッチがスタック マスターで、各スタック マスターにどのスイッチが属しているかを識別できます。Mode ボタンと LED の詳細については、ハードウェア インストレーション ガイドを参照してください。 |
スタックのトラブルシューティング
• 「手動での StackWise ポートのディセーブル化」
• 「他のメンバーの起動中に StackWise ポートを再度イネーブルにする方法」
• 「show switch stack-ports summary コマンドの出力の概要」
• 「ループバックの問題について」
• 「切断されている StackWise ケーブルの検出」
手動での StackWise ポートのディセーブル化
StackWise ポートがフラッピングし、スタック リングが不安定な状態になっている場合にポートをディセーブルにするには 、 switch stack-member-number stack port port-number disable 特権 EXEC コマンド を入力します。 ポートを再びイネーブルにするには、 switch stack-member-number stack port port-number enable コマンドを入力します。
(注) switch stack-member-number stack port port-number disable コマンドの使用には注意が必要です。StackWise ポートをディセーブルにすると、スタックの動作帯域幅が半分になります。
• すべてのメンバーが StackWise ポートを介して接続されていて、ステートがレディの場合、スタックのステートは 完全リング です。
• スタックが partial-ring ステートになるのは次のような場合です。
– すべてのメンバーが StackWise ポートを介して接続されているが、一部のメンバーのステートがレディではない場合。
– 一部のメンバーが StackWise ポートを介して接続されていない場合。
switch stack-member-number stack port port-number disable 特権 EXEC コマンドを入力した場合、次のようになります。
• スタックが full-ring ステートのときは、1 つの StackWise ポートだけをディセーブルにできます。次のメッセージが表示されます。
Enabling/disabling a stack port may cause undesired stack changes. Continue?[confirm]
• スタックが partial-ring ステートのときは、ポートをディセーブルにできません。次のメッセージが表示されます。
Disabling stack port not allowed with current stack configuration.
他のメンバーの起動中に StackWise ポートを再度イネーブルにする方法
スイッチ 1 の StackWise ポート 1 は、スイッチ 4 のポート 2 に接続されています。ポート 1 でフラッピングが発生した場合、switch 1 stack port 1 disable 特権 EXEC コマンドを使用してポート 1 をディセーブルにします。
スイッチ 1 のポート 1 がディセーブルで、スイッチ 1 の電源が入ったままのときに、次の手順を実行します。
1. スイッチ 1 のポート 1 とスイッチ 4 のポート 2 の間のスタック ケーブルを取り外します。
2. スタックからスイッチ 4 を取り外します。
3. スイッチを追加してスイッチ 4 を交換し、スイッチ番号 4 を割り当てます。
4. スイッチ 1 のポート 1 とスイッチ 4(交換後のスイッチ)のポート 2 の間のケーブルを再接続します。
5. スイッチ間のリンクを再びイネーブルにします。 switch 1 stack port 1 enable 特権 EXEC コマンドを入力して、スイッチ 1 のポート 1 をイネーブルにします。
6. スイッチ 4 の電源を入れます。
注意 スイッチ 1 のポート 1 をイネーブルにする前にスイッチ 4 の電源を入れると、スイッチのいずれかがリロードされる場合があります。
最初にスイッチ 4 の電源を入れると、リンクを起動するために
switch 1 stack port 1 enable および
switch 4 stack port 2 enable 特権 EXEC コマンドを入力する必要がある場合があります。
show switch stack-ports summary コマンドの出力の概要
スタック メンバ 2 のポート 1 だけがディセーブルです。
Switch# show switch stack-ports summary
Switch#/ Stack Neighbor Cable Link Link Sync # In
Port# Port Length OK Active OK Changes Loopback
-------- ------ -------- -------- ---- ------ ---- --------- --------
1/1 OK 3 50 cm Yes Yes Yes 1 No
1/2 Down None 3 m Yes No Yes 1 No
2/1 Down None 3 m Yes No Yes 1 No
2/2 OK 3 50 cm Yes Yes Yes 1 No
3/1 OK 2 50 cm Yes Yes Yes 1 No
3/2 OK 1 50 cm Yes Yes Yes 1 No
表 5-5 show switch stack-ports summary コマンドの出力
|
|
Switch#/Port# |
メンバ番号とその StackWise ポート番号。 |
Stack Port Status |
• Absent:StackWise ポートではケーブルは検出されていません。 • Down:ケーブルが検出されましたが、接続済みのネイバーが起動していないか、StackWise ポートがディセーブルになっています。 • OK:ケーブルが検出され、接続済みのネイバーが起動しています。 |
Neighbor |
StackWise ケーブルの一方の終端にあるアクティブ メンバのスイッチ番号。 |
Cable Length |
有効な長さは 50 cm、1 m、または 3 m です。 スイッチがケーブルの長さを検出できない場合は、値は no cable になります。ケーブルが接続されていないか、リンクが信頼できない可能性があります。 |
Link OK |
これは、リンクが安定しているかどうかを示します。 リンクの相手側 とは、ネイバー スイッチ上の StackWise ポートです。 • No:リンクの相手側は、ポートから無効なプロトコル メッセージを受信します。 • Yes:リンクの相手側は、ポートから有効なプロトコル メッセージを受信します。 |
Link Active |
これは、StackWise ポートがリンクの相手側と同じステートになっているかどうかを示します。 • No:ポートはリンクの相手側にトラフィックを送信できません。 • Yes:ポートはリンクの相手側にトラフィックを送信できます。 |
Sync OK |
• No:リンクの相手側は、StackWise ポートに有効なプロトコル メッセージを送信しません。 • Yes:リンクの相手側は、ポートに有効なプロトコル メッセージを送信します。 |
# Changes to LinkOK |
これは、リンクの相対的安定性を示します。 短期間で多数の変更が行われた場合は、リンクのフラップが発生することがあります。 |
In Loopback |
• No:メンバーの少なくとも 1 つの StackWise ポートに、StackWise ケーブルが接続されている。 • Yes:メンバ上のどの StackWise ポートにも、接続済みの StackWise ケーブルはありません。 |
ソフトウェア ループバック
3 つのメンバーのスタックにおいて、すべてのメンバーが StackWise ケーブルで接続されています。
Switch# show switch stack-ports summary
Switch#/ Stack Neighbor Cable Link Link Sync # In
Port# Port Length OK Active OK Changes Loopback
-------- ------ -------- -------- ---- ------ ---- --------- --------
1/1 OK 3 50 cm Yes Yes Yes 1 No
1/2 OK 2 3 m Yes Yes Yes 1 No
2/1 OK 1 3 m Yes Yes Yes 1 No
2/2 OK 3 50 cm Yes Yes Yes 1 No
3/1 OK 2 50 cm Yes Yes Yes 1 No
3/2 OK 1 50 cm Yes Yes Yes 1 No
スイッチ 1 のポート 1 からスタック ケーブルを切断すると、次のメッセージが表示されます。
01:09:55: %STACKMGR-4-STACK_LINK_CHANGE: Stack Port 2 Switch 3 has changed to state DOWN
01:09:56: %STACKMGR-4-STACK_LINK_CHANGE: Stack Port 1 Switch 1 has changed to state DOWN
Switch# show switch stack-ports summary
Switch#/ Stack Neighbor Cable Link Link Sync # In
Port# Port Length OK Active OK Changes Loopback
-------- ------ -------- -------- ---- ------ ---- --------- --------
1/1 Absent None No cable No No No 1 No
1/2 OK 2 3 m Yes Yes Yes 1 No
2/1 OK 1 3 m Yes Yes Yes 1 No
2/2 OK 3 50 cm Yes Yes Yes 1 No
3/1 OK 2 50 cm Yes Yes Yes 1 No
3/2 Down None 50 cm No No No 1 No
スイッチ 1 のポート 2 からスタック ケーブルを切断すると、スタックが分割されます。
スイッチ 2 とスイッチ 3 が、スタック ケーブルで接続された 2 メンバー スタックのメンバーになります。
Switch# show sw stack-ports summary
Switch#/ Stack Neighbor Cable Link Link Sync # In
Port# Port Length OK Active OK Changes Loopback
-------- ------ -------- -------- ---- ------ ---- --------- --------
2/1 Down None 3 m No No No 1 No
2/2 OK 3 50 cm Yes Yes Yes 1 No
3/1 OK 2 50 cm Yes Yes Yes 1 No
3/2 Down None 50 cm No No No 1 No
スイッチ 1 はスタンドアロン スイッチです。
Switch# show switch stack-ports summary
Switch#/ Stack Neighbor Cable Link Link Sync # In
Port# Port Length OK Active OK Changes Loopback
-------- ------ -------- -------- ---- ------ ---- --------- --------
1/1 Absent None No cable No No No 1 Yes
1/2 Absent None No cable No No No 1 Yes
ソフトウェア ループバックの例:StackWise ケーブルが接続されていない場合
Catalyst 3750 スイッチ ポートのステータス:
Switch# show switch stack-ports summary
Switch#/ Stack Neighbor Cable Link Link Sync # In
Port# Port Length OK Active OK Changes Loopback
-------- ------ -------- -------- ---- ------ ---- --------- --------
1/1 Absent None No cable Yes No Yes 1 Yes
1/2 Absent None No cable Yes No Yes 1 Yes
Catalyst 3750-E スイッチ ポートのステータスは、次のようになります。
Switch# show switch stack-ports summary
Switch#/ Stack Neighbor Cable Link Link Sync # In
Port# Port Length OK Active OK Changes Loopback
-------- ------ -------- -------- ---- ------ ---- --------- --------
1/1 Absent None No cable No No No 1 Yes
1/2 Absent None No cable No No No 1 Yes
ソフトウェア ループバックの例:StackWise ケーブルが接続されている場合
• スイッチ 1 のポート 1 のポート ステータスが Down で、ケーブルが接続されています。
スイッチ 1 のポート 2 のポート ステータスが Absent で、ケーブルが接続されていません。
Switch# show switch stack-ports summary
Switch#/ Stack Neighbor Cable Link Link Sync # In
Port# Port Length OK Active OK Changes Loopback
-------- ------ -------- -------- ---- ------ ---- --------- --------
1/1 Down None 50 Cm No No No 1 No
1/2 Absent None No cable No No No 1 No
• 物理ループバック では、ケーブルはスタック ポートとスイッチの両方に接続されています。この設定を使用して、次のテストを行えます。
– 正常に稼働しているスイッチのケーブル
– 正常に機能しているケーブルが接続されている StackWise ポート
Switch# show switch stack-ports summary
Switch#/ Stack Neighbor Cable Link Link Sync # In
Port# Port Length OK Active OK Changes Loopback
-------- ------ -------- -------- ---- ------ ---- --------- --------
2/1 OK 2 50 cm Yes Yes Yes 1 No
2/2 OK 2 50 cm Yes Yes Yes 1 No
ポート ステータスを見ると、次のことがわかります。
– スイッチ 2 はスタンドアロン スイッチである。
– ポートはトラフィックを送受信できる。
ハードウェア ループバック
show platform stack ports buffer 特権 EXEC コマンドの出力は、ハードウェア ループバックの値を示します。
Switch# show platform stack ports buffer
Stack Debug Event Data Trace
==============================================================
Event type LINK: Link status change
Event type RAC: RAC changes to Not OK
Event type SYNC: Sync changes to Not OK
==============================================================
Event Stack Stack PCS Info Ctrl-Status Loopback Cable
Count Port IOS / HW length
========= ===== =================================== =========== ======== ========
Event type: LINK OK Stack Port 1
0000000011 1 FF08FF00 860302A5 AA55FFFF FFFFFFFF 1CE61CE6 Yes/Yes No cable
0000000011 2 FF08FF00 86031805 55AAFFFF FFFFFFFF 1CE61CE6 Yes/Yes No cable
Event type: LINK OK Stack Port 2
0000000012 1 FF08FF00 860302A5 AA55FFFF FFFFFFFF 1CE61CE6 Yes/Yes No cable
0000000012 2 FF08FF00 86031805 55AAFFFF FFFFFFFF 1CE61CE6 Yes/Yes No cable
0000000013 1 FF08FF00 860302A5 AA55FFFF FFFFFFFF 1CE61CE6 Yes/Yes No cable
0000000013 2 FF08FF00 86031805 55AAFFFF FFFFFFFF 1CE61CE6 Yes/Yes No cable
Catalyst 3750v2 メンバーの場合、 Loopback HW の値が常に N/A になります。
Catalyst 3750 メンバーの場合:
• 少なくとも 1 つのポートにスタック ケーブルが接続されている場合は、両方のスタック ポートの Loopback HW 値は No になります。
• どちらのスタック ポートにもスタック ケーブルが接続されていない場合は、両方のスタック ポートの Loopback HW 値は Yes になります。
Catalyst 3750-E メンバーの場合、
• スタック ポートにスタック ケーブルが接続されている場合は、スタック ポートの Loopback HW 値は No になります。
• スタック ポートにスタック ケーブルが接続されていない場合は、スタック ポートの Loopback HW 値は Yes になります。
ハードウェア ループバックの例:LINK OK イベント
Catalyst 3750 スイッチの場合:
Switch# show platform stack ports buffer
Stack Debug Event Data Trace ==============================================================
Event type LINK: Link status change
Event type RAC: RAC changes to Not OK
Event type SYNC: Sync changes to Not OK
==============================================================
Event Stack Stack PCS Info Ctrl-Status Loopback Cable
Count Port IOS / HW length
========= ===== =================================== =========== ======== ======== Event type: LINK OK Stack Port 1
0000000008 1 FF08FF00 8603F083 55AAFFFF FFFFFFFF 0CE60C10 No /No 50 cm
0000000008 2 FF08FF00 0001DBDF 01000B00 FFFFFFFF 0CE60C10 No /No No cable
0000000009 1 FF08FF00 8603F083 55AAFFFF FFFFFFFF 0CE60C10 No /No 50 cm
0000000009 2 FF08FF00 0001DC1F 02000100 FFFFFFFF 0CE60C10 No /No No cable
Catalyst 3750-E スイッチの場合:
Switch# show platform stack ports buffer
Stack Debug Event Data Trace ==============================================================
Event type LINK: Link status change
Event type RAC: RAC changes to Not OK
Event type SYNC: Sync changes to Not OK
==============================================================
Event Stack Stack PCS Info Ctrl-Status Loopback Cable
Count Port IOS / HW length
========= ===== =================================== =========== ======== ======== Event type: LINK OK Stack Port 1
0000000153 1 FF01FF00 860351A5 55A5FFFF FFFFFFFF 0CE60C10 No /No 50 cm
0000000153 2 FF01FF00 00017C07 00000000 0000FFFF 0CE60C10 No /No 3 m
0000000154 1 FF01FF00 860351A5 55A5FFFF FFFFFFFF 0CE60C10 No /No 50 cm
0000000154 2 FF01FF00 00017C85 00000000 0000FFFF 0CE60C10 No /No 3 m
ハードウェア ループバックの例:LINK NOT OK イベント
Catalyst 3750 スイッチの場合:
Switch# show platform stack ports buffer
Stack Debug Event Data Trace ==============================================================
Event type LINK: Link status change
Event type RAC: RAC changes to Not OK
Event type SYNC: Sync changes to Not OK
==============================================================
Event Stack Stack PCS Info Ctrl-Status Loopback Cable
Count Port IOS / HW length
========= ===== =================================== =========== ======== ======== Event type: LINK OK Stack Port 2
0000000005 1 FF08FF00 0001FBD3 0801080B EFFFFFFF 0C100CE6 No /No No cable
0000000005 2 FF08FF00 8603E4A9 5555FFFF FFFFFFFF 0C100CE6 No /No 50 cm
0000000006 1 FF08FF00 0001FC14 08050204 EFFFFFFF 0C100CE6 No /No No cable
0000000006 2 FF08FF00 8603E4A9 5555FFFF FFFFFFFF 0C100CE6 No /No 50 cm
Event type: LINK NOT OK Stack Port 2
0000000939 1 FF08FF00 00016879 00010000 EFFFFFFF 0C100C14 No /No No cable
0000000939 2 FF08FF00 0001901F 00000000 FFFFFFFF 0C100C14 No /No No cable
0000000940 1 FF08FF00 000168BA 00010001 EFFFFFFF 0C100C14 No /No No cable
0000000940 2 FF08FF00 0001905F 00000000 FFFFFFFF 0C100C14 No /No No cable
Event type: LINK OK Stack Port 1
0000000956 1 FF08FF00 86034DAC 5555FFFF FFFFFFFF 1CE61CE6 Yes/Yes No cable
0000000956 2 FF08FF00 86033431 55AAFFFF FFFFFFFF 1CE61CE6 Yes/Yes No cable
Event type: LINK OK Stack Port 2
0000000957 1 FF08FF00 86034DAC 5555FFFF FFFFFFFF 1CE61CE6 Yes/Yes No cable
0000000957 2 FF08FF00 86033431 55AAFFFF FFFFFFFF 1CE61CE6 Yes/Yes No cable
0000000958 1 FF08FF00 86034DAC 5555FFFF FFFFFFFF 1CE61CE6 Yes/Yes No cable
0000000958 2 FF08FF00 86033431 55AAFFFF FFFFFFFF 1CE61CE6 Yes/Yes No cable
Catalyst 3750-E スイッチの場合:
Switch# show platform stack ports buffer
Stack Debug Event Data Trace ==============================================================
Event type LINK: Link status change
Event type RAC: RAC changes to Not OK
Event type SYNC: Sync changes to Not OK
==============================================================
Event Stack Stack PCS Info Ctrl-Status Loopback Cable
Count Port IOS / HW length
========= ===== =================================== =========== ======== ======== Event type: LINK OK Stack Port 1
0000000014 1 FF01FF00 860204A7 5555FFFF 00000000 0CE60CA6 No /No 50 cm
0000000014 2 FF01FF00 85020823 AAAAFFFF 00000000 0CE60CA6 No /No 3 m
0000000015 1 FF01FF00 860204A7 5555FFFF 00000000 0CE60CA6 No /No 50 cm
0000000015 2 FF01FF00 85020823 AAAAFFFF 00000000 0CE60CA6 No /No 3 m
Event type: LINK OK Stack Port 2
0000000029 1 FF01FF00 860204A7 5555FFFF 00000000 1CE61CE6 No /No 50 cm
0000000029 2 FF01FF00 86020823 AAAAFFFF 00000000 1CE61CE6 No /No 3 m
0000000030 1 FF01FF00 860204A7 5555FFFF 00000000 1CE61CE6 No /No 50 cm
0000000030 2 FF01FF00 86020823 AAAAFFFF 00000000 1CE61CE6 No /No 3 m
Event type: LINK NOT OK Stack Port 1
0000009732 1 FF01FF00 00015B12 5555FFFF A49CFFFF 0C140CE4 No /No 50 cm
0000009732 2 FF01FF00 86020823 AAAAFFFF 00000000 0C140CE4 No /No 3 m
0000009733 1 FF01FF00 00015B4A 5555FFFF A49CFFFF 0C140CE4 No /No 50 cm
0000009733 2 FF01FF00 86020823 AAAAFFFF 00000000 0C140CE4 No /No 3 m
Event type: LINK NOT OK Stack Port 2
0000010119 1 FF01FF00 00010E69 25953FFF FFFFFFFF 0C140C14 No /Yes No cable
0000010119 2 FF01FF00 0001D98C 81AAC7FF 0300FFFF 0C140C14 No /No 3 m
0000010120 1 FF01FF00 00010EEA 25953FFF FFFFFFFF 0C140C14 No /Yes No cable
0000010120 2 FF01FF00 0001DA0C 81AAC7FF 0300FFFF 0C140C14 No /No 3 m
切断されている StackWise ケーブルの検出
StackWise ケーブルですべてのスタック メンバを接続しています。スイッチ 1 のポート 2 と、スイッチ 2 のポート 1 が接続されます。
次に、メンバーのポート ステータスを示します。
Switch# show switch stack-ports summary
Switch#/ Stack Neighbor Cable Link Link Sync # In
Port# Port Length OK Active OK Changes Loopback
-------- ------ -------- -------- ---- ------ ---- --------- --------
1/1 OK 2 50 cm Yes Yes Yes 0 No
1/2 OK 2 50 cm Yes Yes Yes 0 No
2/1 OK 1 50 cm Yes Yes Yes 0 No
2/2 OK 1 50 cm Yes Yes Yes 0 No
スイッチ 1 のポート 2 からケーブルを切断すると、次のメッセージが表示されます。
%STACKMGR-4-STACK_LINK_CHANGE: Stack Port 1 Switch 2 has changed to state DOWN
%STACKMGR-4-STACK_LINK_CHANGE: Stack Port 2 Switch 1 has changed to state DOWN
ポート ステータスは次のようになります。
Switch# show switch stack-ports summary
Switch#/ Stack Neighbor Cable Link Link Sync # In
Port# Port Length OK Active OK Changes Loopback
-------- ------ -------- -------- ---- ------ ---- --------- --------
1/1 OK 2 50 cm Yes Yes Yes 1 No
1/2 Absent None No cable No No No 2 No
2/1 Down None 50 cm No No No 2 No
2/2 OK 1 50 cm Yes Yes Yes 1 No
ケーブルの一方の端だけが StackWise ポート(スイッチ 2 のポート 1)に接続しています。
• スイッチ 1 のポート 2 の Stack Port Status 値は Absent で、スイッチ 2 のポート 1 の値は Down です。
• Cable Length 値は No cable です。
問題の診断
• スイッチ 1 のポート 2 のケーブル接続を確認します。
• スイッチ 1 のポート 2 が次の状態であれば、ポートまたはケーブルに問題があります。
– In Loopback 値が Yes である。
または
– Link OK 、 Link Active 、または Sync OK 値が No である。
StackWise ポート間の接続障害の解決
StackWiseStack ケーブルですべてのメンバーを接続しています。スイッチ 1 のポート 2 と、スイッチ 2 のポート 1 が接続されます。
ポート ステータスは次のとおりです。
Switch# show switch stack-ports summary
Switch#/ Stack Neighbor Cable Link Link Sync # In
Port# Port Length OK Active OK Changes Loopback
-------- ------ -------- -------- ---- ------ ---- --------- --------
1/1 OK 2 50 cm Yes Yes Yes 1 No
1/2 Down None 50 cm No No No 2 No
2/1 Down None 50 cm No No No 2 No
2/2 OK 1 50 cm Yes Yes Yes 1 No
問題の診断
• Stack Port Status 値が Down になっています。
• Link OK 、 Link Active 、および Sync OK 値が No です。
• Cable Length 値が 50 cm です。スイッチがケーブルを検出し、正しく識別しています。
スイッチ 1 のポート 2 と、スイッチ 2 のポート 1 との接続は、少なくとも 1 つのコネクタ ピンで不安定になっています。