マルチサイトオーケストレータを展開

デプロイ概要

リリース 3.2（1）以降では、マルチサイトオーケストレータ（MSO）を Cisco Nexus ダッシュボードのアプリケーションとして展開する必要があります。

Cisco Nexus Dashboard は、複数のデータセンターサイト用の中央管理コンソールであり、Nexus Dashboard オーケストレータや Nexus Dashboard インサイトなどのシスコのデータセンターアプリケーションをホストするための共通プラットフォームです。Nexus Dashboard は、これらのマイクロサービスベースのアプリケーションに共通のプラットフォームと最新のテクノロジースタックを提供し、さまざまな最新アプリケーションのライフサイクル管理を簡素化し、これらのアプリケーションを実行および維持するための運用オーバーヘッドを削減します。Cisco Nexus ダッシュボードは、ポリシーとインフラストラクチャのリアルタイム分析、可視性、保証を提供する Cisco Day-2 オペレーションアプリと、複数の Cisco ACI およびCisco DCNM ファブリック。

各 Nexus Dashboard クラスタは、3 つのマスターノードで構成されます。また、最大 4 つのワーカー ノードを追加して水平方向のスケーリングを有効にし、最大 2 つのスタンバイ ノードを使用して、マスターノードに障害が発生した場合にクラスタを簡単に回復できます。

Nexus Dashboard クラスタの初期導入と設定の詳細については、『Cisco Nexus Dashboard Deployment Guide』を参照してください。

サイトとユーザーの追加などの Nexus ダッシュボードの使用方法の詳細については、Cisco Nexus Dashboard User Guideを参照してください。

このドキュメントでは、マルチサイトオーケストレータアプリケーションの初期インストール要件と手順について説明します。設定および使用例の詳細については、管理するファブリックのタイプに応じて、『Cisco Multi-Site Configuration Guide for Cisco ACI』または『Cisco Multi-Site Configuration Guide for Cisco DCNM』を参照してください。

前提条件とガイドライン

Nexusダッシュボード

Cisco Nexus ダッシュボード導入ガイドの説明に従って、Cisco Nexus ダッシュボードを導入し、ファブリック接続を構成する必要があります。

Cisco マルチサイトオーケストレータのこのリリースは、Nexus ダッシュボードの物理アプライアンスクラスタのみでサポートされています。次の表は、Cisco マルチサイトオーケストレータの Nexus ダッシュボードの要件をまとめたものです。


オーケストレータバージョン	要件
リリース 3.2(1) 以降	Cisco Nexus Dashboard リリース 2.0.1 Nexus ダッシュボードクラスタは、物理アプライアンスとして展開する必要があります。

Nexus ダッシュボードのネットワーク

最初に Nexus ダッシュボードを設定するときは、2 つの Nexus ダッシュボードインターフェイスに 2 つの IP アドレスを指定する必要があります。1 つはデータネットワークに接続し、もう 1 つは管理ネットワークに接続します。データネットワークは、ノードのクラスタリングおよびシスコファブリックトラフィックに使用されます。管理ネットワークは、Cisco Nexus ダッシュボードの GUI、CLI、または API への接続に使用されます。

2 つのメジャーインターフェイスは同じサブネットまたは異なるサブネット内に設定できます。また、クラスタ内の異なるノードにまたがる各ネットワークのインターフェイスは、異なるサブネットに属することもできます。

マルチサイトオーケストレータに対して 150ms を超えないラウンドトリップ時間（RTT）で、両方のネットワークでノード間の接続が必要です。同じ Nexus ダッシュボードクラスタで実行されている他のアプリケーションでは、RTT 要件が低い場合があるため、Nexus ダッシュボードユーザーガイドまたは特定のアプリケーションのドキュメントを参照することをお勧めします。

Nexus ダッシュボードオーケストレータアプリが Nexus ダッシュボードに展開されると、次の表に示すように 2 つのネットワークのそれぞれが異なる目的で使用されます。


MSO トラフィックタイプ	Nexus ダッシュボードのネットワーク
任意の送受信トラフィック： Cisco APIC Cisco DCNM その他のリモートデバイスまたはコントローラ	データネットワーク
クラスタ間通信	データネットワーク
監査ログストリーミング（Splunk/syslog）	管理ネットワーク
リモートバックアップ	管理ネットワーク

Nexus Dashboard クラスタのサイジング

Nexusダッシュボードは、アプリケーションの共同ホスティングをサポートします。実行するアプリケーションの種類と数によっては、クラスタに追加のワーカーノードを展開する必要があります。クラスタのサイジング情報と、特定の使用例に基づく推奨ノード数については、『Cisco Nexus Dashboard Capacity Planning』を参照してください。

Nexus マルチサイトオーケストレータに加えて他のアプリケーションもホストする予定の場合は、クラスタのサイジングツールの推奨事項に基づいて追加の Nexus ダッシュボードノードを展開して設定します。これについては、『[Cisco Nexus ダッシュボードユーザーガイド（Cisco Nexus Dashboard User Guide）]』（Nexus Dashboard GUI から直接入手可能）にも記載されています。

Network Time Protocol（NTP）

Nexus マルチサイトオーケストレータはクロックの同期に NTP を使用するため、環境内で NTP サーバーを設定する必要があります。

マルチサイトオーケストレータアプリケーションの App Store を使用してインストール

ここでは、Cisco マルチサイトオーケストレータアプリケーションを既存の Cisco Nexus ダッシュボードクラスタにインストールする方法について説明します。

始める前に

前提条件とガイドラインに記載されている要件とガイドラインを満たしていることを確認します。
Cisco DC App Center は、管理ネットワークを介して直接、またはプロキシ設定を使用して Nexus Dashboard から到達可能である必要があります。Nexus Dashboard のプロキシ設定については、『Nexus Dashboard User Guide』を参照してください。

DC App Center への接続を確立できない場合は、このセクションをスキップして、マルチサイトオーケストレータアプリケーションの手動インストールの手順に従ってください。

App Store では、アプリケーションの最新バージョンのみをインストールできます。

以前のバージョンをインストールする場合は、マルチサイトオーケストレータアプリケーションの手動インストールで説明されているようにアプリケーションイメージをダウンロードして、手動で Nexus ダッシュボードにアップロードする必要があります。

（注）

Nexus ダッシュボードは、MSO リリース 3.2（1）以降のみをサポートします。リリース 3.2（1）より前のバージョンをインストールする場合は、使用可能な展開オプションと手順について、そのリリースに固有の『Nexus ダッシュボードオーケストレータインストールガイド（Nexus Dashboard Orchestrator Installation Guide）』を参照してください。

手順

ステップ 1	Nexus ダッシュボード GUI にログインします。
ステップ 2	App Store に移動し、マルチサイトオーケストレータアプリを選択します。左のナビゲーションメニューから [サービスカタログ (Service Catalog)] を選択します。 [アプリストア (App Store)] タブを選択します。マルチサイトオーケストレータタイルで、[インストール（Install）] をクリックします。
ステップ 3	開いた [ライセンス契約 (License Agreement)] ウィンドウで、[同意してダウンロード (Agree and Download)] をクリックします。
ステップ 4	アプリケーションが Nexus Dashboard にダウンロードされ、展開されるまで待ちます。アプリケーションがすべてのノードおよびすべてのサービスに完全に展開されるまでには、最大 30 分かかります。
ステップ 5	アプリケーションを有効にします。インストールが完了した後、デフォルトではアプリケーションは `[無効 (Disabled)]` 状態のままであるため、有効にする必要があります。アプリを有効にするには、アプリの [... ]メニューをクリックし、[有効 (Enable)] を選択します。
ステップ 6	アプリを起動します。アプリケーションを起動するには、Nexus ダッシュボードの [サービスカタログ (Service Catalog)] ページのアプリケーションタイルで [開く (Open)] をクリックします。シングルサインオン（SSO）機能を使用すると、Nexus ダッシュボードで使用したものと同じクレデンシャルを使用してアプリケーションにログインできます。

マルチサイトオーケストレータアプリケーションの手動インストール

ここでは、Cisco マルチサイトオーケストレータアプリケーションを手動で既存の Cisco Nexus ダッシュボードクラスタにアップロードし、インストールする方法について説明します。

始める前に

前提条件とガイドラインに記載されている要件とガイドラインを満たしていることを確認します。

手順

ステップ 1	Cisco マルチサイトオーケストレータアプリケーションをダウンロードします。必要な MSO イメージは、次の 2 つの方法のいずれかでダウンロードできます。ソフトウェアダウンロードページリンクを参照します： https://software.cisco.com/download/home/285968390/type [マルチサイトソフトウェア（Multi-Site Software）] をクリックします。左側のサイドバーから、Cisco マルチサイトオーケストレータリリースバージョンを選択します。マルチサイトアプリのイメージファイル（`Cisco-MSO-<version> .aci`）をリリースします。または、Cisco DC App Center からイメージをダウンロードすることもできます：マルチサイトオーケストレータアプリケーションページ DC App Center を参照します： https://dcappcenter.cisco.com/multi-site-orchestrator.html [バージョン（Version）] ドロップダウンから、Cisco マルチサイトオーケストレータリリースバージョンを選択します。 [ダウンロード（Download）] ボタンをクリックします。 [同意してダウンロード (Agree and download)] をクリックしてライセンス契約に同意し、イメージをダウンロードします。
ステップ 2	Cisco Nexus Dashboard にログインします。アプリケーションを展開する場合、Nexus ダッシュボードノードの 1 つだけにインストールしてください。アプリケーションはクラスタ内の他のノードに自動的に複製されます。その際、管理 IP アドレスを使用して、Nexus ダッシュボードノードのどれにでもログインできます。
ステップ 3	アプリケーションイメージをアップロードします。左のナビゲーションバーで、[サービスカタログ (Service Catalog)] をクリックします。 [インストール済みサービス (Installed Services)] タブをクリックします。メインペインの右上にある[アクション (Actions)] > [アプリケーションのアップロード (Upload App)]をクリックします。
ステップ 4	Nexus ダッシュボードクラスタにイメージファイルをアップロードします。イメージの場所を選択します。アプリケーションイメージをシステムにダウンロードした場合は、[ローカル (Local)] を選択します。サーバでイメージをホストしている場合は、[リモート (Remote)] を選択します。ファイルを選択します。前のサブステップで [ローカル (Local)] を選択した場合は、[ファイルの選択 (Select File)] をクリックし、ダウンロードしたアプリケーションイメージを選択します。 [リモート (Remote)] を選択した場合は、イメージファイルのフル URL を指定します。`http://<ip-address>:<port>/<full-path>/cisco-mso-<version>.aci` のようになります。 [アップロード (Upload)] をクリックして、アプリケーションをクラスタに追加します。
ステップ 5	アプリケーションが Nexus Dashboard にダウンロードされ、展開されるまで待ちます。アプリケーションがすべてのノードおよびすべてのサービスに完全に展開されるまでには、最大 30 分かかります。
ステップ 6	アプリケーションを有効にします。インストールが完了した後、デフォルトではアプリケーションは `[無効 (Disabled)]` 状態のままであるため、有効にする必要があります。アプリを有効にするには、アプリの [... ]メニューをクリックし、[有効 (Enable)] を選択します。
ステップ 7	アプリを起動します。アプリケーションを起動するには、Nexus ダッシュボードの [サービスカタログ (Service Catalog)] ページのアプリケーションタイルで [開く (Open)] をクリックします。シングルサインオン（SSO）機能を使用すると、Nexus ダッシュボードで使用したものと同じクレデンシャルを使用してアプリケーションにログインできます。

Cisco マルチサイトオーケストレータ導入ガイド、リリース 3.2（x）

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Cisco マルチサイトオーケストレータ導入ガイド、リリース 3.2（x）

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