はじめに
このドキュメントでは、ルータのセグメンテーション違反(SegV)例外とそのトラブルシューティングについて説明します。このドキュメントを読む前に、『トラブルシューティング:ルータのクラッシュ』を読むことを推奨します。
前提条件
要件
このドキュメントに関する固有の要件はありません。
使用するコンポーネント
このドキュメントの情報は、次のソフトウェアとハードウェアのバージョンに基づいています。
注:このドキュメントは、Cisco CatalystスイッチまたはMGXプラットフォームには適用されません。
このマニュアルの情報は、特定のラボ環境に置かれたデバイスに基づいて作成されました。このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、クリアな(デフォルト)設定で作業を開始しています。対象のネットワークが実稼働中である場合には、事前にすべてのコマンドによる潜在的な影響について確実に理解しておく必要があります。
表記法
表記法の詳細については、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。
リロードの原因の特定
ルータの電源再投入や手動でのリロードを行っていなければ、show version コマンドでは次の出力が表示されます。
Router uptime is 2 days, 3 hours, 5 minutes
System restarted by error - a SegV exception, PC 0x80245F7C
System image file is "flash:c2600-js-mz.120-9.bin"
または
Router uptime is 11 hours, 38 minutes
System returned to ROM by error - a SegV exception, PC 0x80249B0C
System image file is "flash:c2600-is-mz.121-1.5.bin"
また、コンソール ログに次のメッセージが出力される場合もあります。
*** System received a SegV exception ***
signal= 0xb, code= 0x1200, context= 0x80d15094
PC = 0x80678854, Vector = 0x1200, SP = 0x80fcf170
ご使用のCiscoデバイスの、show versionコマンドの出力データがあれば、Cisco CLI Analyzerを使用して今後予想される障害と修正を表示できます。Cisco CLI Analyzer を使用するには、登録ユーザとしてログインする必要があり、また、JavaScript を有効にする必要があります。
SegV 例外の原因
SegV 例外は、常にソフトウェアの問題です。SegV 例外の原因として、次のようなさまざまなソフトウェアの問題が考えられます。
-
無効なメモリ アドレスへのアクセス
-
読み取り専用メモリ領域への書き込みアクセス
-
無効な PC(0x0 の場合が多い)へのジャンプ
トラブルシュート
SegV例外発生後に手動でのリロードやルータの電源のオフ/オンを行っていない場合は、Cisco CLI Analyzerツールに一致する既知のバグIDを検索できます。
ご使用のシスコデバイスの、show stacksコマンドの出力データがあれば、Cisco CLI Analyzerを使用して今後予想される障害と修正を表示できます。Cisco CLI Analyzerを使用するには、登録ユーザとしてログインし、さらにJavaScriptを有効にしている必要があります。
show stacks コマンドからのデコード出力が既知のソフトウェア バグと一致する場合は、SegV 例外の原因である可能性が最も高いソフトウェア バグのバグ ID が送信されます。バグ ID のハイパーリンクをクリックすると、Cisco Bug Toolkit(登録ユーザ専用)からのバグ詳細情報が表示されます。この情報は、バグ ID が一致しているかどうかの判別に役立ちます。一致するバグ ID が特定されたら、「fixed in」フィールドを参照して、そのバグの修正を含む最初の Cisco IOS ソフトウェア バージョンを確認します。
一致するバグ ID、または問題の修正を含む Cisco IOS ソフトウェア バージョンが不明な場合は、Cisco IOS ソフトウェアをリリース群の最新バージョンにアップグレードするという選択肢もあります。最新バージョンには通常、数多くのバグの修正が含まれているため、多くの場合これで問題が解決します。
TAC サービス リクエストをオープンする場合に収集する情報
関連情報