このドキュメントは、オーストラリアに固有の ISDN の問題について説明します。これは、Telco から入手できるさまざまな BRI および PRI サービスの設定例と情報が含まれています。
このドキュメントに特有の要件はありません。
このドキュメントの内容は、特定のソフトウェアやハードウェアのバージョンに限定されるものではありません。
このドキュメントの情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されました。このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、初期(デフォルト)設定の状態から起動しています。対象のネットワークが実稼働中である場合には、どのようなコマンドについても、その潜在的な影響について確実に理解しておく必要があります。
この設定は、BRI または PRI インターフェイスを搭載したルータで使用できます。
ドキュメント表記の詳細は、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。
このセクションでは、このドキュメントで説明する機能を設定するために必要な情報を提供しています。
注: このドキュメントで使用されているコマンドの詳細を調べるには、Command Lookup Tool(登録ユーザ専用)を使用してください。
オーストラリアの BRI にはサービス プロファイル識別子(SPID)は必要ありません。
2 つの ISDN スイッチタイプが使用できます。
basic-net3:現在、最も一般的に使用されています。
basic-ts013:MicroLinkなどの古いISDNスイッチ用。
オーストラリアでは 2 つのスイッチタイプを使用できます。
primary-net5:現在最も一般的に使用されている(「オンランプ」)。
primary-ts015:MacroLinkなどの古いISDNスイッチ用。
PRI ではさまざまなタイプのサービスも提供されます。
10個のBチャネル(10 × 64 kbps):一般にprimary-net5を使用したONRAMP 10と呼ばれます。
! controller E1 0 pri-group timeslots 1-10,16 ! interface Serial0:15 isdn switch-type primary-net5 !
20 Bチャネル(20 × 64 kbps):一般にprimary-net5を使用するONRAMP 20として知られる。
! controller E1 0 pri-group timeslots 1-21 ! interface Serial0:15 isdn switch-type primary-net5 !
30 Bチャネル(30 × 64 kbps):primary-net5を使用するONRAMP 30として一般に知られています。
! controller E1 0 pri-group timeslots 1-31 ! interface Serial0:15 isdn switch-type primary-net5 !
このドキュメントでは、次のネットワーク セットアップを使用します。
このドキュメントでは、オーストラリアの ISDN の設定を示します。最初の設定は BRI 用で、次の 2 つが PRI 用です。
basic-net3 スイッチタイプによる BRI |
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!--- Configuration uses BRI0 linked to a dialer profile 1 !--- via dialer pool to dial out. ! ! ip routing ! isdn switch-type basic-net3 ! interface loopback0 ip address 10.10.10.1 255.255.255.0 ! interface BRI0 ip unnumbered loopback0 encapsulation ppp dialer pool-member 1 isdn switch-type basic-net3 ppp authentication chap pap ! interface Dialer1 ip address 192.168.12.1 255.255.255.0 encapsulation ppp dialer remote-name AROP dialer string 0291191111 dialer pool 1 dialer-group 1 ppp authentication chap pap callin ! ip classless ip route 0.0.0.0 0.0.0.0 Dialer1 ! dialer-list 1 protocol ip permit ! |
primary-net5 スイッチタイプによる PRI |
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!--- Configuration uses PRI 30 x B-channels linked to a !--- dialer profile 1 via dialer pool to dial out. ! ip routing ! isdn switch-type primary-net5 ! interface loopback0 ip address 10.10.10.1 255.255.255.0 ! controller E1 0 pri-group timeslots 1-31 ! interface Serial0:15 ip unnumbered loopback0 encapsulation ppp dialer pool-member 1 isdn switch-type primary-net5 ppp authentication chap pap ! interface Dialer1 ip address 192.168.12.1 255.255.255.0 encapsulation ppp dialer remote-name AROP dialer string 0291191111 dialer pool 1 dialer-group 1 ppp authentication chap pap callin ! ip classless ip route 0.0.0.0 0.0.0.0 Dialer1 ! dialer-list 1 protocol ip permit ! |
Cisco Mica モデムへのアナログ ダイヤルアップに使用される B チャネル 20 本の PRI |
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!--- Configuration uses PRI 20 x B-channels !--- to terminate up to 20 modem calls !--- even though we have 30 modems. We are restricted !--- by the amount of B-channels. ! ! ip routing ! isdn switch-type primary-net5 ! interface loopback0 ip address 10.10.10.1 255.255.255.0 ! controller E1 0 pri-group timeslots 1-21 ! interface Serial0:15 ip unnumbered loopback0 encapsulation ppp isdn switch-type primary-net5 isdn incoming voice-modem ppp authentication chap pap ! interface Group-Async 1 ip unnumbered loopback0 encapsulation ppp ppp authentication chap pap async mode dedicated peer default ip pool swim group-range 1 30 ! ip local pool swim 192.168.1.1 192.168.1.20 ! line 1 30 modem inout transport input all |
ここでは、設定が正常に機能しているかどうかを確認します。
アウトプット インタープリタ ツール(登録ユーザ専用)(OIT)は、特定の show コマンドをサポートします。OIT を使用して、show コマンドの出力の分析を表示します。
show isdn status:ルータが ISDN スイッチと正常に通信していることを確認します。出力で、Layer 1 Status が ACTIVE で、Layer 2 Status state = MULTIPLE_FRAME_ESTABLISHED と表示されていることを確認します。このコマンドは、通信中のコールの数も表示します。詳細については、「 show isdn status コマンドを使用した BRI のトラブルシューティング」を参照してください。
show dialer [interface type number]:ダイヤルオンデマンド ルーティング(DDR)に設定されたインターフェイスの一般的な診断情報を表示します。 ダイヤラが正常に始動すると、Dialer state is data link layer up というメッセージが表示されます。physical layer up と表示される場合、回線プロトコルは立ち上がっていますが、Network Control Protocol(NCP)は立ち上がっていません。ダイヤリングを開始したパケットのソース アドレスと宛先アドレスが、「Dial reason line」の行に表示されます。この show コマンドでは、タイマーの設定と、接続がタイムアウトするまでの時間も表示されます。
show caller user username detail:特定ユーザのパラメータ(割り当てられている IP アドレス、PPP および PPP バンドル パラメータなど)を表示します。所有している Cisco IOS® ソフトウェア バージョンでこのコマンドがサポートされていない場合は、show user コマンドを使用します。
show dialer map:設定したダイナミックおよびスタティックのダイヤラ マップを表示します。このコマンドは、ダイナミック ダイヤラ マップが作成済みかどうかを確認するときに使用できます。ダイヤラ マップがないと、パケットを送信できません。
このセクションは、設定のトラブルシューティングを行う際に参照してください。
必要に応じて、次のトラブルシューティングのリソースを使用してください。
T1/56K回線のループバックテスト:ルータのT1ポートが正しく機能していることを確認します。
注:debug コマンドを使用する前に、『debug コマンドの重要な情報』を参照してください。
debug dialer:ダイヤラ インターフェイスで受信されたパケットに関する DDR デバッグ情報を表示します。この情報により、ダイヤラ インターフェイスを使用できる対象トラフィックが存在することを確認できます。
debug isdn q931:ISDNネットワーク接続(レイヤ3)のコール設定と切断を表示します。
debug modem:アクセス サーバ上のモデム回線動作を表示します。モデム回線の状態が変化すると出力が表示されます。
debug modem csm:内部デジタル モデムを搭載するルータ上で発生した、コール スイッチング モジュール(CSM)の問題をトラブルシューティングする EXEC コマンドです。このコマンドを使用すると、着信および発信のコールのスイッチングについて、完全なシーケンスをトレースできます。
debug ppp negotiation:Link Control Protocol(LCP)、認証、および NCP のネゴシエーション中の PPP トラフィックおよび交換に関する情報を表示します。PPP ネゴシエーションが正常に行われると、最初に LCP 状態が開放され、次に認証、最後に NCP をネゴシエートします。Maximum Receive Reconstructed Unit(MRRU)などのマルチリンク パラメータは、LCP ネゴシエーションの間に確立されます。
debug ppp authentication:Challenge Handshake Authentication Protocol(CHAP)パケット交換や Password Authentication Protocol(PAP)交換を含む PPP 認証プロトコル メッセージを表示します。
debug ppp error :PPP 接続のネゴシエーションと操作に関するプロトコル エラーとエラー統計情報を表示します。
改定 | 発行日 | コメント |
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1.0 |
04-Feb-2010 |
初版 |