クラウドファースト戦略の採用が世界で急速に進み、IT 環境は著しく変化しています。現在最も重要だと思われるものは、ユーザーの居場所を問わずにアプリケーションへのセキュアなアクセスを提供することです。マルチクラウド環境はスピードとアジリティを実現しますが、一方でサイバー攻撃対象の拡大や、ユーザーエクスペリエンスの管理性低下などの課題をもたらしています。Cisco SD-WAN は、お客様のこのような課題の解決をサポートします。
マルチクラウドアクセスと統合型セキュリティを利用することで、パフォーマンスを向上させてコストを削減し、重要な資産を保護できます。クラウドネイティブの WAN オーバーレイである Cisco SD-WAN は、アプリケーションのパフォーマンスを保証し、最小限の手動対応だけで変化する状況に適応します。Cisco SD-WAN は、セキュア アクセス サービス エッジ(SASE)対応アーキテクチャの基盤であり、企業ネットワークの域を超えてインターネットとクラウドまで IT の可視性を拡張できます。
クラウドを介して求められるユーザーエクスペリエンスを実現するために、今日のネットワークの負担はこれまで以上に増加しています。Cisco SD-WAN Cloud OnRamp があれば、プラットフォームの種類を問わず、一貫した予測可能なパフォーマンスを備えたアプリケーションを数分で実現できます。ソフトウェアデファインド WAN(SD-WAN)は、ワイドエリアネットワークの最適化に役立ちます。つまり、お客様や従業員のエクスペリエンス向上につながります。
Cloud OnRamp for Software as a Service(SaaS)は、リアルタイム分析を使用してユーザーを最適なパスに導き、Microsoft 365、Salesforce、その他のクラウドベース アプリケーションなどのアプリケーションのパフォーマンスを最適化できます。Cisco SD-WAN を使用すると、Office 365 のパフォーマンスが最大 40% 向上します。2
Cloud OnRamp for Infrastructure-as-a-Service(IaaS)は、パブリッククラウドへのシームレスな自動接続を提供します。このクラウド ネットワーク ソリューションは、Amazon Web Services(AWS)、Azure、Google Cloud などのワークフローをシンプル化します。たとえば、クラウドソリューションおよびオンプレミスソリューションのリアルタイムポリシー適用を可能にするアプリケーション認識型ポリシーなどが含まれます。IaaS への支出は、2022 年までに CAGR が 24% 増加して 740 億ドルに到達すると見込まれています。3
さらに Cloud OnRamp は、Equinix 社や Megaport 社などの Software-Defined Cloud Interconnect(SDCI)プロバイダーを通じて、複数のサイトや世界の主要クラウド プロバイダー ネットワークへのオンデマンド接続を自動化します。
組織とユーザーの一層の分散化に伴って、場所と時間を問わずにアプリケーションにアクセスする必要が生じました。その結果、セキュリティを維持しながら接続を中断させないネットワークの実現に向けた変革が進んでいます。時間と場所を問わずアクセスを保護するためには、ユーザーとエッジに近い場所でセキュリティを提供する必要があります。これにより、ネットワークの俊敏性を維持し、ネットワークの遅延を最小限に抑えることができます。
Cisco SD-WAN は、オンプレミスとクラウド両方にフルスタックのマルチレイヤセキュリティ機能を提供します。場所を問わずに導入と管理が可能な、一貫性あるセキュリティポリシーを提供することにより、組織の現在のセキュリティ環境と SASE 展開を両立させます。
「かつて、これほどアプリケーションを可視化できたことはありません。この強化されたセキュリティによって、インターネットに絶えず存在する脅威からスタッフを保護することができます。」
Tamimi Markets 社、IT ディレクター、Joel Marqueze 氏
アプリケーションとユーザーはかつてないほど分散されていて、インターネットは事実上新しいエンタープライズ WAN になりました。組織が継続的にインターネット、クラウド、SaaS を導入するなかで、ネットワークチームと IT チームは、自社が所有していない、あるいは直接制御できないネットワークやサービスを介して、信頼性のある接続、アプリケーション パフォーマンス、およびセキュリティを提供するという課題に直面しています。
何らかの問題が発生したときに、ネットワークに問題がないことを証明する責任を負うのは、ほとんどの場合ネットワークチームです。アプリケーションの問題は、ネットワークの問題として現れる場合があります。サービスの中断が発生すると、責任の押し付け合いが果てしなく続くことがあります。その結果、問題の原因を特定するサイクルが繰り返され、サービスの中断が長期化し、最終的に収益や会社の評判が損なわれる可能性があります。
Cisco SD-WAN と ThousandEyes との統合により、インターネット、クラウド、SaaS アプリケーションの可視性が拡張されるため、従来の企業ネットワークの域を超えた実用的なインサイトを得ることができます。ThousandEyes によって、クラウドに移行する場合も、レガシー インフラストラクチャから SD-WAN に移行する場合も、実際のベースラインデータを使用して情報に基づいたビジネス上の決定を下すことができます。企業は、統合された vManage を使用して ThousandEyes エージェントを迅速に展開し、問題の原因を迅速に特定して素早く解決することや、重要機能のパフォーマンスを管理することができます。vAnalytics は、アプリケーションの動作と Quality of Experience(QoE)を基盤の SD-WAN ネットワークに関連付け、リアルタイムデータを視覚的なインサイトに変換します。
ブランチロケーションを管理することは、従来の WAN アーキテクチャでは常に大きな課題でした。また、グローバルなロケーションにセキュリティを展開すると、複雑さが増大します。そのため、一貫したポリシーの適用は遠い目標となり、すべてのサイトにポリシーの変更を展開する必要がある場合には、さらに目標は達成しにくくなります。SD-WAN は一貫したポリシーを可能にするだけでなく、Cisco Umbrella との自動統合によりシームレスなものにします。
管理するロケーションが数十の規模か数千の規模かを問わず、SD-WAN はネットワークの管理をシンプル化します。単一の WAN ファブリックにより、マルチクラウド環境であってもすべてのポリシーと設定を一元的に管理できます。クラウドセキュリティは、ほんの数分で数千ものサイトに対し有効化できます。その結果、全社規模で真のシンプルさが実現します。
また、世界的に企業がクラウドへのアクセスをインターネットに依存していることで、複雑さがさらに増しています。リンクの品質や、インターネット サービス プロバイダーの利用のしやすさは、地域によって異なります。幸い Cisco SD-WAN はマルチギガビットワイヤレスをサポートしているため、ビジネスの拡張をサポートできます。そのために、Cisco Catalyst 8000 エッジ プラットフォーム ファミリは、マルチギガビット イーサネット インターフェイスを備えています。この高性能ポートを使用することで、Cisco Catalyst セルラーゲートウェイと接続し、サブ 6GHz の 5G ワイヤレス接続を利用できます。今後提供される mmWave モデルは、最大速度 3.3 Gbps 以上に到達します。この高速で柔軟なクラウド接続は、Cisco SD-WAN ダッシュボードを介してリモートからアクティブ化および管理することができます。フェールオーバー用のデュアル 5G SIM と IP パススルーがサポートされていますので、SD-WAN のマルチギガビット 5G は、ブロードバンド インターネット接続を補完することも、これらの接続と完全に置き換えることもできます。
「Cisco SD-WAN のセキュリティはシンプルでしかも自動化されているため、必要に応じていつどのような場面でも適切なセキュリティ管理を実現できます。Catalyst 8000 Edge プラットフォームファミリと組み合わせることでソリューションを強化できると期待しています。」
Riedel Networks 社製品管理責任者
SD-WAN は、コスト、セキュリティ、およびシンプルさの面で大きなメリットを提供します。ただし、SD-WAN による変革を成功させるには、最初の 5 ~ 10 サイトの初期設定と移行に重点を置くことが重要です。その後、企業の残りの部分に SD-WAN を短期間で拡張します。これこそが、Cisco Customer Experience のサービスが最大の価値を提供できるポイントです。シンプルなものから複雑なものまで、多数の企業から導入を成功させるうえでのベストプラクティスを得ている Cisco Customer Experience チームは、移行をスムーズに進めて大きな障害を回避することに力を注いでいます。さまざまなサイトを分類してテンプレートを作成し、グローバルポリシーを定義して適切なセキュリティアーキテクチャを構築すれば、導入をスムーズに進めて確実に成功を収めることができます。IDC 社の調査によると、Cisco SD-WAN のユーザーは 5 年間の総運用コストを平均 38% 削減することに成功しています。8
クラウドへの接続の俊敏性、セキュリティ、可視性を高めるプラットフォームに自信を持って導入できます。
オンプレミスとクラウドベースの包括的なセキュリティを提供しますので、必要な場所で必要なときに、俊敏かつ安全な方法で SASE アーキテクチャに容易に移行できます。
WAN を構築したうえで、ブランチからマルチクラウドの SaaS 環境に至るまで、あらゆるサイバー脅威から企業を常に保護。現場でのコンプライアンス要件を満たせるようにします。
ネットワークで問題が発生しても、重要なエンタープライズ アプリケーションが常に最高のサービスレベル契約(SLA)と最適なパフォーマンスを維持する、グローバルネットワークを設計できます。
一元化された可視性と管理機能により、ブランチとリモートワークフォースをマルチクラウド アプリケーションにシームレスに接続します。
セキュリティを強化してアプリケーション パフォーマンスを向上させながら、ブランチのワークロードを最適化します。その結果、効率的かつ費用対効果の高い方法で、セキュリティの高いネットワークを構築できます。
「Cisco SD-WAN のおかげで、すべての業務部門および IT 部門全体でネットワークトポロジが一元的に最適化されたため、データの管理が容易になり、コストを段階的に削減できるようになりました。」
Vistara 社 IT 部長
市場のリーダー製品である Cisco SD-WAN を利用することで、想定どおりのユーザーエクスペリエンスを維持しながら、あらゆるトランスポートを介してすべてのユーザーをすべてのアプリケーションに安全に接続できます。Cisco SD-WAN は、SASE 対応アーキテクチャ上で、マルチクラウド、セキュリティ、ユニファイド コミュニケーション、アプリケーション最適化機能をすべて統合して提供します。