目次
Cisco IP Phone 7811、7821、7841、および 7861 のアクセシビリティ機能
聴覚障がい者向けアクセシビリティ機能
視覚障がい者向けアクセシビリティ機能
運動障がい者向けアクセシビリティ機能
Cisco Unified CM のアクセシビリティ機能
Cisco IP Phone 7800 シリーズ壁面取り付けキット
聴覚障がい者向けアクセシビリティ機能
この項では、聴覚障がい者向けアクセシビリティ機能について説明します。
図 1 は、例外として特記されている場合を除き、Cisco IP Phone 7811、7821、7841、および 7861 の聴覚障がい者向け標準機能を示しています。セットアップは不要です。画像は Cisco IP Phone 7861 です。
図 1 に示されている機能について、次の表で説明しています。表の下の追加機能を参照してください。
図 1 聴覚障がい者向けアクセシビリティ機能--Cisco IP Phone 7861
ビジュアル メッセージ受信インジケータ(ハンドセット)
このビジュアル インジケータは 360 度すべての角度から確認できます。また、オーディオ メッセージ受信インジケータもあります。ユーザは自分のユーザ オプション Web ページ(Cisco Unified CM 9.1 以前)またはセルフケアポータル(Cisco Unified CM 10.0 以降)にログインし、メッセージインジケータの設定にアクセスして、自分のハンドセットのボイス メッセージのライトおよび電話のオーディオ ボイス メッセージ インジケータを変更します。ユーザは設定のオンとオフを切り替えます。
システム管理者は設定を変更できます。
電話機能の状態のビジュアル通知
電話機能の状態のビジュアル通知について、次の操作を実行します。
• ミュート ボタンおよびスピーカフォン ボタンのオンとオフを切り替えて、電話機の状態を表示できます。
• ミュート ボタンを使用してマイクロフォンのオンとオフを切り替えます。マイクロフォンがミュートになっているとき、ボタンは点灯しています。
• スピーカフォン ボタンを使用してスピーカフォンのオンとオフを切り替えます。スピーカーフォンがオンになっているとき、ボタンは点灯しています。
インライン アンプのサポート(ハンドセット)
Cisco IP Phone のハンドセットは、サードパーティ製のインライン アンプをサポートします。ユーザはアンプをハンドセットとコードに接続し、ハンドセットと IP フォンの間に配置します。
Cisco IP Phone は、次のサードパーティ製インライン アンプをサポートします。
• Clarity HA-40 Inline Amplifier for Corded Phone
• Plantronics EHA40 Inline Amplifier
調整可能な呼出音、音の間隔、および音量
呼出音、音の間隔、および音量は次のように調整できます。
• 電話機のメニューで [アプリケーション(Applications)] > [設定(Preferences)] を選択します。
• 電話機の呼出音の音量レベルを調節します。ハンドセットが受け台に置かれていて、ヘッドセット ボタンとスピーカフォン ボタンがオフになっている場合に、音量ボタンを押すと音が大きくなります。
システム管理者は設定を変更できます。
Hearing Aid Compatible(HAC)ハンドセット
Cisco IP Phone のハンドセットは、次のアクセシビリティ機能をサポートします。
• Hearing Aid Compatible
• 補聴器の磁気結合
• アメリカ障がい者法(ADA)に規定された連邦通信委員会(FCC)の音量要件
• セクション 508 音量要件(業界標準のインライン ハンドセット アンプを使用することによって実現される)
音響結合 TTY および TDD のサポート(ハンドセット)
Cisco IP Phone は、次の TTY および TDD 機能をサポートします。
• 業界大手メーカー製の音響結合または直接接続の TTY
• 電話回線を介したリアルタイムのテキスト転送
• Hearing Carry Over(HCO)電話機および Voice Carry Over(VCO)電話機
• G.711 で動作する VoIP ネットワーク
TTY の設定については、システム管理者にお問い合わせください。
サードパーティ製の聴覚障がい者向けアクセシビリティ アプリケーションについては、次の項目も参照してください。
• Cisco IP Phone は、次の機能をサポートする NexTalk などのサードパーティ製アクセシビリティ アプリケーションとのインターフェイスを提供します。
– ページング
– ビジュアル通知
– ビデオ リレー、テキスト リレー、TTY トラフィック、またはボイス サービスをサポートする単一の番号サービスを提供する機能
• NexTalk の詳細については、次の URL を参照してください。
http://www.nextalk.com
サードパーティ製アプリケーションの詳細については、システム管理者にお問い合わせください。
視覚障がい者向けアクセシビリティ機能
この項では、視覚障がい者向けアクセシビリティ機能について説明します。
図 2 は、Cisco IP Phone 7811、7821、7841、および 7861 でサポートされる機能を示します。画像は Cisco IP Phone 7861 です。
機能が標準であり、例外として特記されている場合を除き、設定は不要です。
図 2 に示されている機能について、次の表で説明しています。表の下の追加機能を参照してください。
図 2 視覚障がい者向けアクセシビリティ機能--Cisco IP Phone 7861
着信コールの高コントラスト ビジュアルおよびオーディオ アラート
Cisco IP Phone では、電話機が着信コールを受信するとオーディオ アラートが鳴り、ハンドセットにビジュアル アラートが示されます。着信コールの間はハンドセットのライト ストリップが点滅し、ボイス メッセージを受信すると点灯したままになります。
バックライト付き LCD 画面およびプログラマブル コントラスト
低視力のユーザは、Cisco IP Phone 7811、7821、7841、および 7861 のコントラストを調整できます。
(注) Cisco IP Phone 7811 にはバックライトがついていません。
回線ボタンおよび機能ボタン
Cisco IP Phone 7811 には回線ボタンおよび機能ボタンはありません。
Cisco IP Phone 7821 では、回線ボタンおよび機能ボタンは、LCD の左側にあります。
Cisco IP Phone 7841 では、回線ボタンおよび機能ボタンは、LCD の両側にあります。
Cisco IP Phone 7861 では、回線ボタンおよび機能ボタンは電話機の右側にあります。
ユーザは回線ボタンを使用して、発信、応答、特定回線のコールへの切り替えを実行できます。短縮ダイヤル、回線ステータス、プライバシー、サイレント(DND)、サービス URL などの機能を機能ボタンに割り当てられます。電話機のプログラマブル機能ボタンはシステム管理者が設定します。
回線ボタンおよび機能ボタンの色によって、回線の状態が次のように示されます。
• 緑、点灯:アクティブ コールまたは双方向のインターコム コール
• 緑、点滅:保留コール
• オレンジ、点灯:プライバシー機能が使用中、単方向インターコム コール、サイレント機能がアクティブ、またはハント グループにログイン中
• オレンジ、点滅:着信コールまたは復帰コール
• 赤色、点灯:リモート回線の使用中(共有回線または回線ステータス)
• 赤、点滅:リモート回線が保留中
ソフトキー
LCD のすぐ下の大きなボタンで特別な機能にアクセスできます。LCD に機能が表示されます。
アプリケーション、ボイス メッセージおよび連絡先にアクセスする大きなボタン
ナビゲーション クラスタの左側にある 3 つの大きなボタンで、次の機能に簡単にアクセスできます。
• メッセージ
• アプリケーション
• 連絡先
メッセージ ボタンはクラスタの上に 1 つあるボタンです。アプリケーション ボタンと連絡先ボタンは、メッセージ ボタンの下にあり、左がアプリケーション ボタンです。
ナビゲーション クラスタ
電話機の中央のナビゲーション クラスタには、ナビゲーション リングと選択ボタンがあります。リングを使って、電話機の LCD で上下左右に動かします。ナビゲーション クラスタの中心にあるのが選択ボタンです。
保留、転送、会議にアクセスする大きなボタン
ナビゲーション クラスタの右にある 3 つの大きなボタンで、次の機能に簡単にアクセスできます。
• 保留
• 転送
• 会議
保留ボタンはクラスタの上に 1 つあるボタンです。転送ボタンと会議ボタンは、保留ボタンの下にあり、左が転送ボタンです。
電話機の状態を示すオーディオ通知:ヘッドセット、スピーカフォン、およびミュート ボタン
Cisco IP Phone 7811:スピーカフォンとミュート ボタン
Cisco IP Phone 7811 の 2 つのボタンのセットはキーパッドの右にあります。上がスピーカフォン ボタン、下がミュート ボタンです。Cisco IP Phone 7811 には、ヘッドセット ポート、ヘッドセット ボタンはありません。
Cisco IP Phone 7821、7841、および 7861 の3 つのボタンのセットは、それぞれのキーパッドの右にあります。上がスピーカフォン ボタン、中央がヘッドセット ボタン、下がミュート ボタンです。
次のように電話機の状態を示すことができます。
• ミュート ボタンおよびスピーカフォン ボタンのオンとオフを切り替えて、電話機の状態を表示できます。
• ミュート ボタンを使用してマイクロフォンのオンとオフを切り替えます。マイクロフォンがミュートになっているとき、ボタンは点灯しています。
• スピーカフォン ボタンを使用してスピーカフォンのオンとオフを切り替えます。スピーカーフォンがオンになっているとき、ボタンは点灯しています。
標準の 12 キー レイアウト
Cisco IP Phone のキーパッドは、標準的な 12 キー レイアウトになっており、ユーザは既存の電話と同じ使い慣れた位置のキー(キー 5 の突起を含む)を使用できます。
音量キー
キーパッドの左側にある音量キーで、呼出音の音量、またはハンドセット、ヘッドセット、スピーカフォンの音量を上げ下げします。音量を上げるには音量キーの上を押します。音量を下げるには音量キーの下を押します。
視覚障がい者向けの機能については、次の項目も参照してください。
• サードパーティ製の視覚障がい者向けアクセシビリティ アプリケーション
Cisco IP Phones 7811、7821、7841、および 7861 は、Tenacity accessaphone や IPblue Virtual Telephone/Global Office(VTGO)508-Compliant などのサードパーティ製アクセシビリティ アプリケーションとのインターフェイスを提供しています。
– VTGO 508-Compliant Softphone は、Speech Application Programming Interface(SAPI)を統合するスタンドアロンのソフトウェア エンドポイントであり、Cisco IP Phone の主要な機能のオーディオ通知(音声合成)を提供します。VTGO は、補助的なテクノロジーとの互換性もあります。詳細については、次の URL を参照してください。
http://www.ipblue.com/
– Tenacity accessaphone(AAP)は、Cisco IP Phone の補助的なテクノロジーです。Telephony Application Programming Interface(TAPI)とコンピュータ テレフォニー インテグレーション(CTI)プラグインを使用して、AAP は、Cisco エンドポイントの機能を監視および制御する機能を拡張します。主要な拡張機能は、キーボードと Text-to-Speech を使用したフルアクセスです。
AAP テクノロジーでは、着信コールの発信者 ID、電話履歴情報のフルアクセス、電話機の状態などをオーディオ通知できます。Tenacity の詳細については、次の URL を参照してください。
http://www.accessaphone.com
サードパーティ製アプリケーションの詳細については、システム管理者にお問い合わせください。
• 調整可能なフットスタンド
調整可能なフットスタンドの操作により 2 種類の表示角度が得られるので、電話機のディスプレイを最適な状態で表示し、すべてのボタンおよびキーに快適にアクセスできます。
運動障がい者向けアクセシビリティ機能
この項では、運動障がい者向けアクセシビリティ機能について説明します。
図 3 は、例外として特記されている場合を除き、Cisco IP Phone 7811、7821、7841、および 7861 でサポートされる機能を示します。画像は Cisco IP Phone 7861 です。
図 3 に示されている機能について、次の表で説明しています。表の下に示された追加機能を参照してください。
図 3 運動障がい者向けアクセシビリティ機能--Cisco IP Phone 7861
操作が簡単な間隔の広い蛍光ボタン
電話機の設定に応じて、Cisco IP Phone 7821、7841、および 7861 のプログラマブル機能ボタンを押して次の機能にアクセスできます。
• 電話回線およびインターコム回線(回線ボタン)
• 短縮ダイヤル番号(短縮ダイヤル ボタン、短縮ダイヤル回線ステータス機能を含む)
• Web ベースのサービス(個人アドレス帳など)
• 電話機能(プライバシーなど)
表示されるボタンの色によって、回線の状態が次のように示されます。
• 緑、点灯:アクティブ コールまたは双方向のインターコム コール
• 緑、点滅:保留中のコール
• オレンジ、点灯:プライバシーが有効、一方向のインターコム コール、サイレントがアクティブ、またはハント グループにサインイン中
• オレンジ、点滅:着信コールまたは復帰コール
• 赤色に点灯:リモート回線の使用中(共有回線または回線ステータス)
Cisco IP Phone 7811 にはプログラマブル回線キーはありません。
アプリケーション、ボイス メッセージ、連絡先、保留、転送、および会議へのアクセスに使用する大きなボタン
これらの大きなボタンを使用して、電話機のアプリケーション、ボイス メッセージ、会社や個人の電話帳、および各コール機能に簡単にアクセスできます。
内蔵スピーカフォン
ユーザはスピーカフォン ボタンのオンとオフを切り替えて、電話機の状態を表示できます。スピーカーフォンがオンになっているとき、ボタンは点灯しています。
触覚対応ボタンと機能(キー 5 の突起を含む)
Cisco IP Phone キーバッドには、触覚に対応した位置決め機能があります。
ユーザは、キー 5 の「突起」から容易に位置を把握できる、既存のキー配置または使い慣れたキー配置を使用できます。
新しいキーの位置を覚える必要はありません。
Cisco Unified CM のアクセシビリティ機能
表 1 では、Cisco Unified Communications Manager(Cisco Unified CM)のアクセシビリティ機能について説明しています。
表 1 Cisco Unified Communications Manager のアクセシビリティ機能
プログラマブル回線キー(PLK)
回線ボタン(電話機の画面の右側のボタン)を使用して、通話の開始、応答、または特定回線の通話への切り替えができます。短縮ダイヤル、エクステンション モビリティ、プライバシー、BLF 短縮ダイヤル、DND、サービス URL などの、限定された数の機能がこれらのボタンに割り当てられます。
PLK 機能により、回線ボタンに割り当てることができる機能が拡張され、通常ソフトキーで制御する機能(発信、折返し、終了、不在転送など)も対象にできます。これらの機能を回線ボタンに設定すると、それらは常に表示され、「固定の」発信キーを設定できます。
これで、小さすぎて使いにくいことがあるソフトキーに通常割り当てられる機能にもアクセスしやすくなります。
すべての Cisco Unified IP Phone の標準機能です。設定が必要です。
電話機の PLK の割り当ては、システム管理者が行います。
お使いの Cisco Unified IP Phone のユーザ ガイドを参照してください。
オーディオ メッセージ受信インジケータ(AMWI)
Cisco Unified IP Phone では、ボイス メッセージが電話機で待機中の場合に、回線に固有のスタッター ダイヤル トーンを送信することができます。メッセージが待機している回線を使用しているときにのみ、このトーンが聞こえます。ボイス メッセージが残された回線がオフ フックの状態になると、スタッター ダイヤル トーンが聞こえます。
ユーザは、ユーザ オプション Web ページ(Cisco Unified CM 9.1 以前)またはセルフケアポータル(Cisco Unified CM 10.0 以降)にログインし、オーディオ メッセージインジケータ設定のオン/オフを切り替えることで、オーディオ ボイスメッセージ インジケータの設定を変更することができます。
すべての Cisco Unified IP Phone の標準機能です。設定が必要で、詳細は次のとおりです。
• システム管理者(System administrator)
• Cisco Unified CM の [ユーザ オプション(User Options)] で設定
お使いの Cisco Unified IP Phone のユーザ ガイドを参照してください。
サイレント(アラートおよび拒否)
すべての音声通知およびビジュアル通知の有効化、呼出音のみの有効化、または着信コール時に電話機で再生するアラートの種類の選択をシステム管理者が設定できます。
すべての Cisco Unified IP Phone の標準機能です。設定が必要です。
お使いの Cisco Unified IP Phone のユーザ ガイドを参照してください。
ビジー ランプ フィールド
ビジー ランプ フィールド(BLF)機能は、短縮ダイヤル ボタン、通話履歴、または電話機の電話帳に関連付けられた電話番号のコールの状態をモニタするために使用できます。
さらに、BLF のピックアップを使用すると、ある電話番号への着信コールのモニタが可能です。
対象となる電話番号で着信コールを受信すると、モニタしているユーザはシステムからアラートを受け取り、その通話に出ることができます。
すべての Cisco Unified IP Phone の標準機能です。設定が必要です。
お使いの Cisco Unified IP Phone のユーザ ガイドを参照してください。
ユーザ オプション Web ページ(Cisco Unified CM 9.1 以前)またはセルフケアポータル(Cisco Unified CM 10.0 以降)
Cisco Unified IP Phone は、次の操作を実行できるネットワーク デバイスです。
• 社内の他のネットワーク デバイス(パーソナル コンピュータを含む)と情報を共有する。
• コンピュータから Cisco Unified CM のユーザ オプション Web ページ、またはセルフケアポータルにログインし、サービスへの加入、短縮ダイヤルやコール転送番号の設定、呼出音の設定、個人アドレス帳の作成などを行う。
すべての Cisco Unified IP Phone の標準機能です。設定が必要です。
お使いの Cisco Unified IP Phone のユーザ ガイドを参照してください。
Cisco IP Phone 7800 シリーズ壁面取り付けキット
Cisco IP Phone 7800 シリーズは、Cisco IP Phone 7800 シリーズ壁面取り付けキットを使用して壁に設置できます。
壁面取り付けキットは、電話機の壁面への取り付けについて、アメリカ障がい者法(ADA)の ADAAG の要件「307.2 Protrusion Limits」の項に準拠しています。
次の図は、壁面取り付けキットを使用して設置された電話機を側面から見たものです。
図 4 壁面取り付けキットを使用して設置された電話機の側面図
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