Cisco eXpandable Power System 2200 コンフィギュレーション ノート
Cisco eXpandable Power System(XPS)2200 は、Cisco IOS Release 12.2(55)SE1 以降を実行している Catalyst 3560-X と Catalyst 3750-X スイッチに接続できる独立型電源システムです。XPS 2200 は、接続されている装置で電源装置の故障が発生した場合、その装置にバックアップ電力を供給できます。また、Catalyst 3750-X 電源スタックでは、電源スタック バジェットに追加の電力を供給できます。XPS 2200 の電源ポートと内部電源装置は、Redundant Power Supply(RPS; 冗長電源)モードまたは Stack Power(SP; スタック電源)モードで動作できます。電源装置が 2 台ある場合、1 台を RPS モードにし、もう 1 台を SP モードにするという混在モードで動作させることができます。ポートと電源装置は、XPS 2200 の使用目的に合わせて設定できます。
• 「概要」
• 「関連資料」
XPS 2000 には、RPS ロールまたは Automatic Stack Power(Auto-SP; 自動スタック電源)ロール(デフォルト)で動作できる 9 個の電源ポートがあります。動作モードは、ポートに接続するスイッチの種類によって決まります。
• IP Base または IP Services ライセンスを実行している Catalyst 3750-X(スタック可能)スイッチをポートに接続すると、ポートのモードは SP になり、このスイッチはスタック電源システムの一部になることができます。
• LAN Base イメージを実行している Catalyst 3750-X スイッチまたは Catalyst 3560-X(スタック非対応)スイッチをポートに接続すると、ポートのモードは RPS になり、XPS 2200 は、スイッチの電源装置が停止した場合にバックアップとして機能します。
CLI を使用して、スタック可能なスイッチに適用するモードを強制的に RPS にすることもできます。
スタック電源の詳細については、次の URL で『 Catalyst 3750-X and 3560-X Switch Software Configuration Guide 』の「Managing Catalyst 3750-X Stack Power」の章を参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/docs/switches/lan/catalyst3750x_3560x/software/release/12.2_55_se/configuration/guide/swstkpwr.html
XPS は電源ポートに接続されている任意のスイッチで設定します。任意の XPS ポートを使用して設定でき、XPS に接続されている任意のスイッチから任意のポートを設定できます。複数のスイッチで XPS コンフィギュレーション コマンドを入力した場合、適用された最後の設定が有効になります。
すべての XPS 設定はスイッチで実行できますが、XPS 2200 では専用のソフトウェアが実行されています。このソフトウェアは、XPS サービス ポートを使用してアップグレードできます。
XPS には 2 台の電源装置があり、それぞれ SP モードまたは RPS モードで動作できます。
• 両方の電源装置を RPS モードにすると、XPS は 2 台の電源装置が故障した場合、2 台に対してアクティブなバックアップ電力を供給します。RPS モードの各電源装置は、ワット数が等しいまたは小さい電源装置 1 台に対して冗長性を提供できます。異なるスイッチの 2 台の電源装置が故障した場合でも、同じスイッチの 2 台の電源装置が故障した場合でも対応できます。
• 1 台の電源装置を RPS モードにし、もう 1 台を SP モードにすると、XPS は、ワット数が等しいまたは小さい電源装置 1 台に対してバックアップ電力を供給できます。もう 1 台の電源装置からの電力は、電源スタック プールに追加されます。
• 両方の電源装置を SP モードにすると、RPS モードは拒否され、スタック非対応スイッチへの接続はディセーブルになり、スタック可能なスイッチへの接続は自動的に SP モードになります。この場合、XPS はスタック電源だけをサポートし、XPS によって供給される電力は電源スタック プールに追加されます。
デフォルトでは、電源装置 A(PS1)が RPS モードで、電源装置 B(PS2)がスタック電源専用の SP モードです。
SP モードでは、XPS のすべての SP ポートは同じ電源スタックに属します。電源スタックに XPS を入れると、スタックのトポロジはスター トポロジになり、最大 9 台のメンバ スイッチと XPS 2200 で構成されます。SP モードの 1 台または 2 台の XPS 電源装置は、電力バジェットの計算で考慮されます。両方の XPS 電源装置が RPS モードの場合、電源スタックは、SP モードの XPS ポートに接続されているスイッチだけで構成され、電力バジェットはそれらのスイッチの電源装置によって決まります。
電源装置のロールに不整合がある場合、たとえば、1 つの XSP ポートが RPS に設定されていて、電源装置が両方とも SP モードの場合、XPS はこの不整合を検出してエラー メッセージを送信します。
両方の XPS 電源装置を RPS モードにすると、XPS は、ワット数が等しいまたは小さいスイッチの電源装置について、2 台の電源装置の故障をバックアップできます。XPS で最小ワット数の電源装置は、RPS モードの XPS ポートに接続されているスイッチで最大ワット数の電源装置よりも、ワット数が大きい必要があります。
1 台の電源装置だけが RPS モードの場合、故障した電源装置のワット数がかなり小さい場合でも XPS がバックアップできるのは 1 台の電源装置だけです。たとえば、XPS 1100 W の電源装置が RPS モードで、2 台の 350 W のスイッチ電源装置が故障した場合、XPS がバックアップできるのは、いずれか一方のスイッチ電源装置だけです。
RPS モードの 1 台の XPS 電源装置がスイッチ電源装置をバックアップしていて、別のスイッチ電源装置が故障した場合、XPS によるバックアップは受けられないというメッセージが表示されます。故障した電源装置が復旧すると、XPS は他の電源装置をバックアップできるようになります。
1 台のスイッチに取り付けられている 2 台の故障した電源装置を XPS がバックアップしている場合(XPS 電源装置は両方とも RPS モード)、故障した電源装置が 両方とも 修理されるか交換されるまで、XPS は他のスイッチの電源装置をバックアップできません。
1 台の電源装置が RPS モード、もう 1 台が SP モードの混在モードで、1 台のスイッチに取り付けられている 2 台の電源装置が故障した場合、XPS はいずれか一方の電源装置しかバックアップできないので、XPS は両方の電源装置への電力供給を拒否します。このため、スイッチはシャットダウンします。これは混在電源モードでのみ発生します。
スイッチは RPS に設定されているポートに接続されているが、電源装置が両方とも RPS でない場合、RPS ポート設定は拒否され、XPS はスイッチを電源スタックに追加しようとします。スイッチが SP モードで動作できない(スタック可能なスイッチでない)場合、ポートはディセーブルになります。
RPS モードのポートには、プライオリティを設定できます。デフォルトのプライオリティは、XPS ポート番号に基づき、ポート 1 が最もプライオリティが高いポートです。プライオリティの高いポートには、プライオリティの低いポートよりも優先的にバックアップ電力が供給されます。プライオリティの低いポートに接続されているスイッチをバックアップしているときにプライオリティの高いポートに接続されているスイッチで電源装置の故障が発生した場合、XPS は、プライオリティの高いポートに電力を供給するためにプライオリティの低いポートへの電力を削減します。
スタック電源モードは、電源スタックに属する Catalyst 3750-X スイッチでのみ使用します。XPS が含まれていない場合、電源スタックはリンク トポロジで動作し、最大 4 台のスイッチで構成できます。XPS を電源スタックに追加すると、スタック内で最大 9 台のスイッチと XPS を接続し、スタック電源のリング トポロジ動作と同じような電力バジェットを電源スタックのメンバに提供できます。
SP ポートを経由して XPS に接続されたすべての Catalyst 3750-X スイッチは同じ電源スタックに属し、XPS とスイッチから供給されるすべての電力はスタック内のすべてのスイッチで共有されます。電源共有がデフォルトのモードですが、XPS は、リング トポロジでサポートされているのと同じスタック電源モード(厳密または厳密でない電源共有モードと冗長モード)をサポートします。
次の URL で『 Catalyst 3750-X and 3560-X Switch Software Configuration Guide 』の「Managing Catalyst 3750-X Stack Power」の章を参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/docs/switches/lan/catalyst3750x_3560x/software/release/12.2_55_se/configuration/guide/swstkpwr.html
XPS はネイバー探索を使用して電源スタックを作成します。XPS は未設定ポートで Catalyst 3750-X スイッチを検出すると、そのポートを SP ポートとしてマークするので、そのスイッチは電源スタックに追加されます。XPS はスイッチに通知し、電力バジェット配分プロセスを開始し、電源スタックに属するスイッチの要件、プライオリティ、現在の電力割り当て、およびスタック集約電源能力に基づいて各スイッチにバジェットを割り当てます。
XPS は電力バジェットを各スイッチに送信します。各スイッチに必要な最大電力を供給するために使用できる入力電力が足りない場合、電力はプライオリティに基づいて分配されます。最初にプライオリティの最も高いスイッチに必要な電力が分配され、その後にすでに電力が割り当てられているすべての受電装置にプライオリティ順に電力が分配されます。残りの電力はスタック全体で均等に分配されます。
RPS ポートのプライオリティ(1 ~ 9)は、スタック電源のプライオリティに影響しません。スタック電源に参加している各スイッチには、独自のシステム プライオリティ、およびそのポートに接続される装置用の高および低プライオリティがあります。これらのプライオリティは、リング トポロジと同様にスタック電源で使用されます。システム、高プライオリティのポート、および低プライオリティのポートにスタック電源のプライオリティを設定するには、スイッチ スタック電源コンフィギュレーション モードで power-priority switch 、 power-priority high 、および power-priority low コマンドを使用します。システムまたは一連の受電装置がデフォルトのプライオリティを使用している場合、XPS は、自動的にプライオリティ(1 ~ 27)を割り当てます。この際、MAC アドレスの小さいほうに高いプライオリティを割り当てます。
電源スタック モードは、電源共有、厳密な電源共有、冗長、厳密な冗長の 4 つです。電源スタック モードを設定するには、電源スタック コンフィギュレーション モードで mode { power-sharing | redundant } [ strict ] コマンドを使用します。 power-sharing または redundant の設定は、スタックの電力バジェットに影響し、 strict を指定するかどうかは、バジェットの減少によって負荷制限が発生しないときの PoE アプリケーションの動作に影響します。
• (厳密または厳密でない)電源共有モードの場合、スタックの電力バジェットは、スタック内のすべての電源装置の出力容量を累積した値から 30 W の予約電力を引いた値です。これはデフォルトです。
• (厳密または厳密でない)冗長モードの場合、スタックの電力バジェットは、電源スタックで最大の電源装置の出力容量を引いた後で使用できる合計電力から 30 W を引いた値です。冗長モードでは、1 台の電源装置が故障した場合にスイッチまたは受電装置で停電または負荷制限が発生しないことが保証されます。ただし、複数の電源装置が故障した場合、負荷制限が発生する可能性があります。
• 厳密なモードで、入力電力の損失が原因で電力バジェットの減少が発生し、ハードウェアの負荷制限は発生しなかった場合、電力の割り当て量が使用可能な PoE 電力量を下回るか等しくなるまで、XPS は、プライオリティの低いほうから順に受電装置への電力供給を自動的に拒否し始めます。
• 厳密でないモードでは、電力の減少が発生した場合、電力の割り当て量をバジェット内に収めることが許可されます。
たとえば、PoE バジェットの合計(使用可能な電力)が 400 W のシステムは、バジェットから 390 W(割り当て電力)を受電装置に割り当てることができます。装置に割り当てる電力は、その装置に必要な最大電力量です。一連の受電装置が実際に消費する電力(消費電力)は通常、割り当て電力と等しくなりません。この例では、実際の電力は約 200 W です。スタック内での電力損失によって使用可能な電力が 210 W に減った場合、この電力量は受電装置が消費する電力を維持するのに十分ですが、最悪の場合の割り当て電力を下回っています。システムは バジェット内 に収まります。厳密なモードでは、スタックは、割り当て電力が 210 W 以下になるまで、すぐに受電装置への電力供給を拒否します。厳密でないモードでは、何も動作は行われず、状態を維持できます。厳密でないモードで実際の消費電力が 210 W を上回った場合、これによって負荷制限が発生し、プライオリティ レベルの最も低いすべての受電装置またはスイッチへの電力が失われる可能性があります。
XPS 2200 は混在モードでも動作できます。このモードでは、スイッチと接続するポートは RPS と SP の場合があります。この設定では、少なくとも 1 台の電源装置を RPS 電源装置にする必要があります。XPS の電源装置がバックアップできるスイッチ電源装置は、1 台だけです。また、その XPS 電源装置は、RPS モードの XPS ポートに接続されているスイッチで最大ワット数の電源装置よりも、ワット数が大きい必要があります。
SP ポートに接続されたスイッチは、1 つの電源スタックに属します。SP スイッチに十分な大きさの電力バジェットがある場合、XPS に SP 電源装置は必要ありません。XPS 電源装置を設定すると、その電力は電源スタックで共有する電源プールに追加されます。
XPS は、XPS ポートに接続されている任意のスイッチで設定できます。複数のスイッチで XPS コンフィギュレーション コマンドを入力した場合、適用された最後の設定が有効になります。スイッチ コンフィギュレーション ファイルに保存されるのは、スイッチとポートの名前だけです。
ポートのデフォルト ロールは Auto-SP です。このロールでは、ポートに接続されているスイッチによって電源モードが決まります(LAN Base イメージを実行している Catalyst 3560-X または Catalyst 3750-X スイッチの場合、RPS。IP Base または IP Services イメージを実行している Catalyst 3750-X スイッチの場合、SP)。
XPS 電源装置 A(PS1)のデフォルトは RPS モードです。電源装置 B(PS2)のデフォルトは SP モードです。
XPS 2200 システムとスイッチに接続されている XPS ポートの名前を設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
システム名を削除するには、 no power xps switch-number name コマンドを使用します。ポート名を削除するには、 no power xps switch-number port コマンドを使用します。
XPS 2200 ポートを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。これらのコマンドは XPS に適用され、XPS に保存されますが、設定はスイッチのコンフィギュレーション ファイルには保存されません。
スタック電源に参加している Auto-SP ポートの場合、ソフトウェア コンフィギュレーション ガイドに記載されているスタック電源コマンドを使用して、スタック電源の特性を設定します。
http://www.cisco.com/en/US/docs/switches/lan/catalyst3750x_3560x/software/release/12.2_55_se/configuration/guide/swstkpwr.html
XPS 電源装置のモードを設定し、その電源装置をオンまたはオフに設定できます。XPS 2200 電源装置を設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
XPS は最新の電源システム イメージが組み込まれた状態で出荷されます。将来、イメージをアップグレードする必要がある場合は、次の手順を実行します。
ステップ 1 Cisco IOS Release 12.2(55)SE1 以降を実行している Catalyst 3560-X または 3750-X スイッチに XPS ポートを接続します。
ステップ 2 スイッチ コンソール ポートに接続するときに使用するのと同じケーブルの種類を使用して、XPS 前面パネルにあるサービス ポートをターミナル サーバに接続します。Cisco 2500 や 2800 シリーズを含む、ほとんどのターミナル サーバの場合、これが通常のパッチ ケーブルです。
ステップ 3 ターミナル サーバの接続設定を 115200 ボー、1 ストップ ビット、パリティなし、8 データ ビット、フロー制御なしに設定します。
ステップ 4 スイッチの CLI を使用して、 power xps 1 upgrade start 特権 EXEC コマンドを入力し、アップグレードするために XPS を準備します。
ステップ 5 約 10 秒間、XPS がアップグレードできる状態になったことを示すメッセージが表示されるまで待ちます。次に、Xmodem または Xmodem-1K プロトコルを使用して、XPS イメージ ファイル(xps2200-1.0.bin)をターミナル サーバのポートに送信します。次のいずれかの方法を使用できます。
• 慣れている場合は、ブートローダの Switch: プロンプトで xmdcp を使用します。
• Unix/Linux コマンド sz -Xkvv --tcp-client <term-serv:port-40xx> <file> を使用します。
"-vv" パラメータは必要ありませんが、指定すると、送信元から進行状況がバイト単位で表示されます。
• Windows ハイパーターミナルと TCP/IP Winsock を使用して、ファイルをターミナル サーバのポート(20xx)に送信します。
• DB9-to-RJ45 青色のフラット リボン ケーブルを XPS サービス ポートに直接接続し、Hyperterminal COM と [Send File] メニュー オプションを使用してファイルを送信します。Linux/Unix コンピュータを使用している場合、コマンド sz ... を使用することもできます。
ステップ 6 アップグレードには 3 ~ 5 分必要です。その間、XPS LED に進行状況が示されます。アップグレードが完了すると、メッセージが表示されます。10 ~ 20 秒以内に、XPS は自動的に電源を再投入し、スイッチに再接続します。
アップグレード中に show env xps upgrade 特権 EXEC コマンドを入力して、アップグレードの進行状況を確認できます。 show env xps version コマンドを入力すると、新しいバージョンが正常にインストールされていることを確認できます。
Catalyst 3750-X または 3650-X スイッチに接続されている Cisco eXpandable Power System 2200(XPS 2200)の名前を設定したり、その接続に使用する XPS ポートを設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで power xps コマンドを使用します。名前を削除するには、このコマンドの no 形式を使用します。
power xps switch-number { name { name | serialnumber } | port port-number { name | hostname | serialnumber }}
no power xps switch-number { name { name | serialnumber } | port port-number { name | hostname | serialnumber }}
XPS の名前は、最大 16 文字の文字列です。スタンドアロン スイッチでは、名前は接続された XPS に適用されます。スイッチ スタックでは、名前は、指定のスイッチに接続されている XPS に適用されます。
システム名を削除するには、 no power xps switch-number name コマンドを使用します。ポート名を削除するには、 no power xps switch-number port コマンドを使用します。
データ スタック構成の複数のスイッチを同じ XPS に接続している場合、名前設定で競合が発生する可能性があります。競合が発生しないようにするには、XPS に接続されているスタックで最小のスイッチ番号に対してのみ名前を設定します。 show コマンドを実行すると、XPS に接続されている、スタックで最小のスイッチ番号に対して設定された名前だけが表示されます。他の設定名は config.text ファイルに保存されますが、 show コマンドの出力では無視されます。
設定を確認するには、show env xps configuration または show env xps port 特権 EXEC コマンドを入力します。
Catalyst 3750-X または Catalyst 3650-X スイッチに接続されている Cisco eXpandable Power System(XPS)2200 を設定および管理するには、特権 EXEC モードで power xps コマンドを使用します。
power xps switch-number { factory-default | port | reload { hard [ force ] | soft } | { supply { A | B} {mode { rps | sp } | { on | off }} | upgrade { abort | start }}
XPS 2200 が接続されているスタック メンバを指定します。指定できる範囲は、スタック内のスイッチ メンバ番号に従って 1 ~ 9 です。この変数は、Catalyst 3750-X スイッチにのみ表示されます。 |
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power xps port コマンドを参照してください。 |
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• rps :接続しているスイッチのワット数が等しいまたは小さい電源装置が故障した場合にバックアップするには、電源装置を Redundant Power Supply(RPS; 冗長電源)モードに設定します。これは電源装置 A のデフォルト モードです。 • sp :接続しているスイッチのスタックの電力バジェットに参加するには、電源装置を Stack Power(SP; スタック電源)モードに設定します。これは電源装置 B のデフォルト モードです。 |
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• abort :ファームウェアのアップグレードを中止します。 • start :XPS サービス ポートを経由して Xmodem を使用してファームウェアのアップグレードを開始します。 |
1 台の RPS モードの電源装置は、その電源装置または故障した電源装置の電力レベルにかかわらず、1 台の故障した電源装置にのみ電力を供給できます。RPS モードの最小ワット数の電源装置は、RPS モードの XPS ポートに接続されているスイッチで最大ワット数の電源装置と、ワット数が等しいか、それよりも大きい必要があります。
故障した電源装置が修理または交換されると、XPS は自動的に電力の供給を停止します。
1 台の電源装置が SP モードの場合、その電源装置から使用できる電力は、電源スタック バジェットに追加されます。電源スタックに含まれるすべてのスイッチから使用できる電力もこのバジェットに追加されます。
両方の電源装置が SP モードの場合、XPS からスタック非対応スイッチへの接続はディセーブルになり、スタック可能なスイッチへの接続は SP モードになります。
1 台の電源装置が RPS モード、もう 1 台が SP モードの混在モードで、1 台のスイッチに取り付けられている 2 台の電源装置が故障した場合、XPS はいずれか一方の電源装置しかバックアップできないので、XPS は両方の電源装置への電力供給を拒否します。このため、スイッチはシャットダウンします。これは混在電源モードでのみ発生します。
設定を確認するには、 show env xps power または show env xps configuration 特権 EXEC コマンドを入力します。
Catalyst 3750-X または Catalyst 3650-X スイッチに接続されている Cisco eXpandable Power System(XPS)2200 のポートを設定および管理するには、特権 EXEC モードで power xps port コマンドを使用します。
power xps switch-number port { port-number | connected } mode { enable | disable } | priority value | role { auto | rps }
プライオリティの設定は RPS モードにだけ適用されます。システム、高プライオリティのポート、および低プライオリティのポートにスタック電源のプライオリティを設定するには、スイッチ スタック電源コンフィギュレーション モードで power-priority switch 、 power-priority high 、および power-priority low コマンドを使用します。
設定を確認するには、 show env xps power または show env xps configuration 特権 EXEC コマンドを入力します。
Cisco eXpandable Power System(XPS)2200 のバジェット配分、設定、電力、およびシステム電源情報を表示するには、特権 EXEC モードで show env xps コマンドを使用します。
show env xps { budgeting | configuration | port [ all | number ] | power | system | thermal | upgrade | version }
次の例では、 show env xps budgeting コマンドの出力を示します。
次の例では、 show env xps configuration コマンドの出力を示します。
次の例では、 show env xps port all コマンドの出力を示します。
次の例では、 show env xps power コマンドの出力を示します。
次の例では、 show env xps system コマンドの出力を示します。
次の例では、 show env xps thermal コマンドの出力を示します。
次の例では、アップグレードが実行されていないときの show env xps upgrade コマンドの出力を示します。
次の例では、アップグレードが進行中のときの show env xps upgrade コマンドの出力を示します。
説明 XPS は、XPS ポートに接続されていて、電力が供給されていないスイッチの電源をオンにすることができません。スイッチがスタック非対応の RPS 専用スイッチであるか、またはポートは RPS モードに設定されているが、以前取り付けられたスイッチの電源装置に関する情報が何もありません。
推奨処置 スイッチの電源をオンにするには、スイッチに電源装置を取り付けます。
エラー メッセージ PLATFORM_XPS-6-CFG_REJECTED,: XPS [char] port [chars] RPS configuration was rejected because there are no XPS supplies set to RPS mode.説明 XPS ポートは RPS モードに設定されていますが、XPS 電源装置が両方とも RPS モードに設定されていません。このため、接続されているスイッチを RPS モードにすることができません。
エラー メッセージ PLATFORM_XPS-6-XPS_PWR_RPS: XPS [char] is/was powered up in StackPower mode by the switch on port [chars]. The port's RPS configuration was rejected.説明 XPS ポートを RPS モードに設定しようとしましたが、拒否されました。RPS モードのスイッチは XPS の電源をオンにすることができません。XPS の電源をオンにするスイッチは、StackPower モードである必要があります。
エラー メッセージ PLATFORM_XPS-6-NS_NO_RPS:XPS [char] port [chars] is a non-stackable (RPS only) switch when XPS has no RPS power supplies. Switch denied.説明 このポートに接続されているスタック非対応スイッチは RPS モードでのみ動作できますが、RPS モードに設定された XPS 電源装置がありません。このため、接続は拒否されました。
推奨処置 このスイッチの RPS バックアップを実行できるようにするには、1 台の XPS 電源装置を RPS モードに設定します。
エラー メッセージ PLATFORM_XPS-6-MAX_CUR_IN: XPS [char] port [chars] is drawing maximum current.説明 XPS ポートの入力電流が 40 A を上回っています。ポートは自動的にシャットダウンする可能性があります。
エラー メッセージ PLATFORM_XPS-6-MAX_CUR_OUT: XPS [char] port [chars] is sourcing maximum current.説明 XPS ポートの出力電流が 40 A を上回っています。ポートは自動的にシャットダウンする可能性があります。
エラー メッセージ PLATFORM_XPS-6-SC_BISP: XPS [char] port [chars] experienced a short-circuit BISP event.説明 XPS ポートで短絡 Built-In Self-Protection イベントが発生しました。
エラー メッセージ PLATFORM_XPS-6-SEVERE_BISP: XPS [char] port [chars] experienced a severe BISP event.説明 XSP ポートで重大な Built-In Self-Protection イベントが発生しました。短絡ではありません。
エラー メッセージ PLATFORM_XPS-6-VER_MISMATCH: XPS [char] port [chars] is connected to a switch with a different major version. Port has been automatically disabled.説明 XPS ポートに接続されているスイッチのソフトウェアのバージョンが古く、XPS でスイッチを使用できるようにするにはそのソフトウェアをアップグレードする必要があります。
エラー メッセージ PLATFORM_XPS-6-FRU_PS_OIR: XPS [char] FRU Power Supply [char].説明 メッセージに示された XPS スロットで、FRU 電源装置の取り付け、取り外し、電源オン、または電源オフが行われました。
エラー メッセージ PLATFORM_XPS-6-FRU_PS_ACCESS: XPS [char] FRU Power Supply [char] is [char]説明 FRU 電源装置が再び応答し始めたか、現在応答していません。
エラー メッセージ PLATFORM_XPS-6-FRU_PS_SIGNAL_FAULTY: POWER_GOOD signal on XPS [char] FRU Power Supply [char] is [char]説明 XPS 電源装置の POWER_GOOD 信号が復元された(正常)か、信号が不良です。
エラー メッセージ PLATFORM_XPS-6-FAN_STATUS,: XPS [char] Fan [char] is [char]説明 XPS ファンが故障している、正常である、または存在しません。
エラー メッセージ PLATFORM_XPS-6-TEMP: XPS [char] system temperature is too high.説明 XPS システムの温度が正常な動作温度のしきい値を超えています。
エラー メッセージ PLATFORM_XPS-6-UPGRADE_READY: XPS [char] is in a non-operational state and is waiting for an upgrade using Xmodem or Xmodem-1K protocol through the Service Port.説明 XPS は、Xmodem または Xmodem-1K プロトコルを使用してサービス ポート経由でアップグレードできる状態です。
推奨処置 サービス ポートを使用してアップグレードを進めます。
エラー メッセージ PLATFORM_XPS-6-UPGRADE_REQD: XPS [char] is in a non-operational state and requires an upgrade using Xmodem or Xmodem-1K protocol through the Service Port.説明 XPS は起動していますが、Xmodem または Xmodem-1K プロトコルを使用してサービス ポート経由でアップグレードする必要があります。
推奨処置 Xmodem または Xmodem-1K プロトコルを使用してサービス ポート経由で XPS をアップグレードします。
エラー メッセージ PLATFORM_XPS-6-UPGRADE_INVALID: XPS [char] received an Xmodem or Xmodem-1K transfer through the Service Port containing an invalid XPS image file.説明 サービス ポートを経由して XPS が受信したイメージ ファイルが有効な XPS イメージ ファイルではありませんでした。
推奨処置 有効な XPS イメージ ファイルを使用して XPS をアップグレードします。
エラー メッセージ PLATFORM_XPS-6-UPGRADE_ERROR: XPS [char] experienced a transfer error and the transfer failed. Please check the connection settings and try upgrading the XPS again.説明 ソフトウェアのアップグレード中に XPS で転送エラーが発生しました。
推奨処置 接続設定を確認して、アップグレードをやり直してください。
エラー メッセージ PLATFORM_XPS-6-UPGRADE_MAXERR: XPS [char] has seen too many upgrade transfer failures or has timed out waiting and is reloading now.説明 XPS で、非常に多くのアップグレード エラーまたはタイムアウトが発生したため、リロードしています。
エラー メッセージ PLATFORM_XPS-6-UPGRADE_START: XPS [char] upgrade has started through the Service Port.説明 サービス ポートを経由した XPS ソフトウェア アップグレードが開始されました。
エラー メッセージ PLATFORM_XPS-6-UPGRADE_DONE: XPS [char] upgrade has completed and the XPS is reloading.説明 XPS ソフトウェア アップグレードが完了し、XPS は自動的にリロードしています。
エラー メッセージ PLATFORM_XPS-6-MINOR_VERSION: XPS has a different minor software version. Some functionality may be limited or inconsistent.説明 XPS ソフトウェアのバージョンが Cisco IOS ソフトウェアのバージョンと一致しません。一部の機能に影響する可能性があります。
推奨処置 Cisco IOS または XPS を同じソフトウェア バージョンにアップグレードします。
エラー メッセージ PLATFORM_XPS-6-FRU_PS_RPS_INVALID: XPS [char] FRU Power Supply [char] is configured for RPS mode but is smaller than a supply on a switch currently being backed up. RPS configuration rejected until RPS backup is inactivated.説明 RPS モードに設定されている XPS 電源装置は、現在バックアップ電力が供給されているスイッチのすべての電源装置よりも小さくなることができません。XPS 電源装置のワット数はスイッチ電源装置よりも小さいため、RPS 設定は拒否されます。
推奨処置 RPS モードの新しい XPS 電源装置を使用するには、バックアップ電力が供給されているスイッチのバックアップ電力が供給されている電源装置を交換します。
XPS 2200 とサポート対象のスイッチの詳細については、次のマニュアルを参照してください。
• 『Cisco eXpandable Power System 2200 Hardware Installation Guide』
• 『Regulatory Compliance and Safety Information for the Cisco eXpandable Power System 2200』
• 『Installation Notes for the Catalyst 3750-X and Catalyst 3560-X Switch Power Supply Modules』
• 『Installation Notes for the Catalyst 3750-X and 3560-X Switch Fan Module』
• 『Installation Notes for the Catalyst 3750-X and 3560-X Switch Network Modules』
• 『Catalyst 3750-X and 3560-X Switch Getting Started Guide』
• 『Catalyst 3750-X and 3560-X Switch Hardware Installation Guide』
• 『Regulatory Compliance and Safety Information for the Catalyst 3750-X and 3560-X Switch』
• 『Catalyst 3750-X and 3560-X Switch Software Configuration Guide』
• 『Catalyst 3750-X and 3560-X Switch Command Reference』
• 『Catalyst 3750-X, 3750-E, 3560-X, and 3560-E Switch System Message Guide』
マニュアルの入手方法、テクニカル サポート、その他の有用な情報について、次の URL で、毎月更新される『 What's New in Cisco Product Documentation 』を参照してください。シスコの新規および改訂版の技術マニュアルの一覧も示されています。
http://www.cisco.com/en/US/docs/general/whatsnew/whatsnew.html