Cisco MDS 9000 ファミリー 適合規格および安全に関する情報
Statement 166:バックプレーンの電圧に関する警告
Statement 181:リスト ストラップおよびミッドプレーンに関する警告
Statement 258:ファン トレイの取り外しに関する警告
Statement 1006:シャーシのラックへの設置および保守作業に関する警告
Statement 1029:ブランクの前面プレートおよびカバーパネル
Statement 340:CISPR22 のクラス A 警告
Statement 191:日本の VCCI クラス A 警告
このマニュアルでは、マルチレイヤ ディレクタおよびファブリック スイッチ Cisco MDS 9000 ファミリー の国際適合規格、安全性、および法定情報について説明します。次のシステムの設置作業または保守作業を行うときは、事前にこのマニュアルをお読みください。
• Cisco MDS 9500 シリーズのマルチレイヤ ディレクタ
• Cisco MDS 9216 マルチレイヤ ファブリック スイッチ
• Cisco MDS 9100 シリーズの固定コンフィギュレーション型ファブリック スイッチ
• Cisco MDS 9000 ファミリー ポート アナライザ アダプタ 2
このマニュアルの最新版については、次の Web ページをご覧ください。
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/ps4159/ps4358/prod_technical_documentation.html
(注) この装置のインストレーション、交換および保守作業は、IEC 60950 および AS/NZS 3260 に規定されている訓練を受けた相応の資格のある人が行ってください。米国では、「United States National Electrical Code」に従ってシステムを設置してください。
警告 安全上の重要な注意事項
「危険」の意味です。人身事故を予防するための注意事項が記述されています。装置の取り扱い作業を行うときは、電気回路の危険性に注意し、一般的な事故防止策に留意してください。警告の各国語版は、各注意事項の番号を基に、装置に付属の「Translated Safety Warnings」を参照してください。(Statement 1071)
これらの注意事項を保管しておいてください。
• 「適合標準規格」
システムを正常に稼働させるためには、設置前に設置場所の構成を計画し、準備を行います。
設置する場所を選択するときには、次のガイドラインに従ってください。
• システムはデータセンターまたは立ち入り制限区域に設置してください。立ち入り制限区域とは、サービス担当員だけが特殊なツール、ロックおよびキー、またはその他のセキュリティ手段を使用して、立ち入ることができる区域のことです。データセンターまたは立ち入り制限区域は、責任者により管理される必要があります。
• 湿気がなく、清潔で、十分な換気があり、空調の行き届いた場所を選択してください。
• 周囲温度が 0 ~ 40 ° C(32 ~ 104 ° F)に維持される場所を選択してください。
Cisco MDS 9000 ファミリー製品を設置する場所に関する要件は、次のとおりです。
このシステムは、設置する建物に短絡回路、過電流、アース接続保護機構が装備されていることを前提に設計されています。このシステムを保護するために、設置する建物に保護機構が適切に装備されていて、国および地域の規定に適合することを確認してください。
システムのアース接続を行うときは、次のガイドラインに従ってください。
• AC プラグのアース導体を破損しないようにしてください。
• 工具およびシャーシ コンポーネントが通行の妨げにならないようにしてください。
• 濡れた床、アースされていない電源延長コード、保護アースの不備などがないかどうか、作業場所の安全を十分に確認してください。
ラックマウント キットおよびケーブルのマニュアルはシステムに付属しています。このキットは、ラックの電源ストリップなどの付属品が障害物になり、システム コンポーネントへのアクセスに支障をきたすことがあります。システムを容易にメンテナンスできるようにラック周辺の空間に余裕を持たせてください。
シャーシをラックまたはキャビネットに取り付ける場合、対応するハードウェア設置マニュアルに示されている要件を満たしていることを確認してください。
• データセンター内では十分な通気を確保して、正常に稼働できるようにしてください。
• 密閉型キャビネット内に設置する場合は、キャビネットには十分な換気を確保してください。このとき、シャーシの通気口とキャビネット壁面との間に 6.4 cm(2.5 インチ)以上の余裕が必要です。
• 空気を排出する装置付近にスイッチを配置する場合は、装置間の水平距離は 15.2 cm(6 インチ)以上必要です。
• ケーブルがシャーシ内で通気の障害にならないようにしてください。
• ハードウェア設置マニュアルに指定されているように、発熱量は、導入システムの空調要件を決定する際に考慮すべき重要なポイントです。気流を判断するときには、一般的にラックの一番下にある機器が排出する熱気は、その機器の上にある吸気口から排出されるということを考慮に入れてください。
標準的なラックの寸法は、84 x 17.75 x 19.25 インチです。次のガイドラインに従って、システムを安定させてください。
• ラックに安定化装置が付属している場合は、その安定化装置を取り付けてから、システムをラックに設置するか、またはラック内のシステムの保守作業を行ってください。
• ラックには最も重量のあるシステムを一番下にして、重い順に下から上へ機器を設置します。
• システムは他の機器の上に積み重ねないでください。システムが落下すると、大ケガをしたり、機器が損傷する恐れがあります。
• 棚形状のシェルフに複数のシャーシを収納するには、シャーシの重量と寸法を考慮してシェルフを組み立ててください。
• シャーシの重量によって、ラックが不安定にならないようにしてください。ラックに重量のある機器が実装されている場合、Telco ラックを天井取付型ブラケットに固定してください。
システムを持ち上げるときは、次のガイドラインに従ってください。
• システムを持ち上げる前に、すべての電源ケーブルと外部ケーブルを取り外してください。
• 足元がしっかりしていることを確認し、システムの重量が両足に均等にかかるようにしてください。
• 背中をまっすぐにしたまま、システムをゆっくり持ち上げてください。背中ではなく、足に力を入れて持ち上げてください。かがむときは、腰ではなく、膝を曲げるようにしてください。
• 電源装置、前面パネル、カードのいずれかにつながっているハンドルを使用して、システムを持ち上げようとしないでください。これらのハンドルはシステムの重量を支えるように設計されていません。
• システムの重量によって、2 人以上でシステムを持ち上げる必要があります。
図1 では、システムを持ち上げるときに、必要な人数を重量ごとに示しています。
AC 電源装置と DC 電源装置、およびオプションの冗長電源装置(2 台目)は、ほとんどのシステムで使用可能です。システムを電源回路に接続するときは、配線が過負荷にならないように注意してください。
(注) AC 電源と DC 電源の仕様および冗長電源装置の入手については、付属のハードウェア設置マニュアルを参照してください。
ハードウェア設置マニュアルで指定されているように、回路は地域および国の規定に従って調整されていること、また設置場所の電源は電源要件を満たしていることを確認してください。必要に応じて、電源障害に備えて、無停電電源装置(UPS)を使用できます。
このシステムは TN 電源系に接続するように設計されています。TN 電源系は、1 点がアースに直接接続されている配電システムです。設置される機器の露出した導体部分は、保護接地導体を使用して、その 1 点に接続されます。
DC 電源装置については、次のガイドラインに従ってください。
• DC 入力電源装置に接続できるのは、UL 60950、CSA 60950、EN 60950、および IEC 60950 規格の Safety Extra-Low Voltage(SELV)要件に適合する DC 電源だけです。
• ビルに設置されている配線と統合された、すぐに操作可能な切断装置があることを確認してください。
• 電源装置の取り付けまたは取り外しを行うときは事前に、電源が DC 回路から除去されていることを確認してください。DC 回路ブレーカのスイッチ ハンドルをオフの位置のままテープで固定します。
• 銅の導体のみを使用して、DC 終端ブロックに接続してください。
• より線が必要な場合、逆ラグ付きのクローズドループ型またはくわ型などの認定済み配線終端を使用してください。これらの終端は使用する電線に適したサイズで、絶縁体および導体が両方ともクランプされている必要があります。
• DC 入力電源の導線の露出した部分が、端子ブロック プラグからはみ出していないことを確認してください。導線が露出していると、感電や漏電の恐れがあります。
ご利用になるシステムがオプションの冗長電源装置(2 台目)を備えている場合には、2 台の電源装置をそれぞれ異なる入力供給電源に接続してください。一方の電源装置から電力が供給されなくなっても、冗長電源機能により、もう一方の電源装置から全電力が供給されます。
静電放電(ESD)による損傷は、電子カードまたは電子コンポーネントを正しく取り扱わなかったことに起因し、永続的な、または断続的な故障を引き起こすことがあります 次のガイドラインに従って、システムの設置または保守作業を行ってください。
• 電子コンポーネントを取り扱うときは必ず、ESD 防止用リスト ストラップまたはアンクル ストラップを着用します。ストラップの端を ESD ジャック、またはシステムの塗装されていない金属製のコンポーネント(電源装置の非脱落型ネジなど)に接続します。
• カードを取り扱う場合は、前面プレートと縁だけにしてください。プリント基板またはコネクタ ピンには決して触れないでください。
• 取り外したコンポーネントは、基板側を上向きにして、静電気防止用シートに置くか、静電気防止用袋に入れてください。
• カードと衣服とが接触しないようにしてください。リスト ストラップは人体に蓄積した ESD 電圧からカードを保護します。衣服に蓄積した ESD 電圧が損傷を起こす恐れがあるからです。
(注) 安全性を確保するために、静電気帯電防止用リスト ストラップの抵抗値を定期的にチェックしてください。抵抗値許容範囲は、1 ~ 10 MΩ(メグオーム)です。
システムの設置と保守作業を行うときは、次のガイドラインに従ってください。
• システムを設置する前に、すべての電源ケーブルと外部ケーブルを取り外してください。
• システムを設置する場合は、地域および国の電気関係規定に従ってください。
–米国: National Fire Protection Association (NFPA) 70、United States National Electrical Code。
–カナダ: Canadian Electrical Code、Part I、CSA C22.1。
–その他の国: 地域および国の電気関係規定がない場合は、IEC 364、Part 1 ~ 7 を参照してください。
• 危険な状態が予想される場合は、1 人で作業しないようにしてください。
• 人を危険にさらしたり、機器の安全性を損なう可能性のある行為をしないでください。
• バックプレーンやミッドプレーンに手や金属製の工具が直接触れないようにしてください。
• 電源に接続されている装置を取り扱うときは、事前に指輪、ネックレス、腕時計などの装身具を外しておいてください。これらの金属がシステムに接触すると、金属が過熱して大やけどをしたり、金属類が端子に焼き付くことがあります。
• ケーブルは、フィールド交換可能なコンポーネントから離して配線すれば、機器の保守やアップグレードのたびに、不必要にケーブルを外さなくてもすみます。
電源装置を取り外すときには、次のガイドラインに従ってください。
• システム内部の作業を行う前に、作業場所の緊急電源遮断スイッチがどこにあるか確認しておいてください。
• ホットスワップをサポートしていないコンポーネントを取り扱うとき、またはシステムのバックプレーンまたはミッドプレーン付近で作業するときは、電源を切り、回路からの電源を切断してください。システムにオン / オフ切り替えスイッチが装備されていない場合は、電源コードを外してください。
• すべての電源装置への電源接続を切断して、完全にシステムを停止してください。
• DC 電源装置の場合、DC 回路に電気を流している、パネル上の回路ブレーカーがどこにあるのかを確認し、回路ブレーカーをオフの位置に切り替え、回路ブレーカーのスイッチ ハンドルをオフの位置のままテープで固定します。
• 電源コードが接続されているときは、電源装置に触れないでください。電源スイッチがオフになっていても電源コードが接続されているときは、電源装置内部に電源電圧がかかっています。
警告 光ファイバ ケーブルまたはコネクタを取り外した状態では、目に見えないレーザー光が放射されていることがあります。光線をのぞきこんだり、光学機器を使用して光線を直接見たりしないでください。(
警告 記載されている手順以外の方法で性能を調節しようとすると、レーザー光線の放射に曝される危険性があります。(
次のレーザー安全基準に基づいて、Cisco MDS 9000 ファミリーは分類されています。
• クラス 1 レーザー製品 (IEC 60825-1 2001-01)
• クラス 1 レーザー製品 (21 CFR 1040.10 および 1040.11 に準拠。ただし 2001 年 7 月 26 日付の Laser Notice 50 に規定された内容を除きます。)
すべての光ファイバ ポートは、テスト済みであり、クラス 1 レーザー安全性 IEC 60825-1 および 21 CFR 1040.10 に準拠しています。
かなり長い配線を電磁界の中を通すと、電磁界と配線上の信号の間に電磁干渉(EMI)が発生することがあります。次の 2 点について注意する必要があります。
• 施設内の配線が適切でないと、無線周波数干渉(RFI)が発生することがあります。
• 特に、強い EMI が落雷または無線送信機によって引き起こされたとき、システム内の信号ドライバおよび信号レシーバを破壊し、場合によっては、電力サージを生じ、回線を通してシステムに流れ、電気的に危険な状態を作り出す可能性もあります。
ここでは製品マニュアルに記述されている警告について説明します。 このマニュアルで説明する安全に関する警告は次のとおりです。
• 「Statement 166:バックプレーンの電圧に関する警告」
• 「Statement 181:リスト ストラップおよびミッドプレーンに関する警告」
• 「Statement 258:ファン トレイの取り外しに関する警告」
• 「Statement 289:電源装置の取り付けに関する警告」
• 「Statement 1006:シャーシのラックへの設置および保守作業に関する警告」
• 「Statement 1008:クラス 1 レーザー製品」
• 「Statement 1029:ブランクの前面プレートおよびカバーパネル」
ここでは、すべての規制、安全性、EMC、テレコミュニケーション、NEBS のそれぞれの規格について説明します。Cisco MDS 9000 ファミリーは、 表 1 に示されている、国および国際的な規格に準拠しています。
ここでは、Cisco MDS 9000 ファミリーの EMC クラス A 警告について説明します。
• 「Statement 340:CISPR22 のクラス A 警告」
• 「Statement 191:日本の VCCI クラス A 警告」
シスコの書面による許可なく機器を変更すると、機器がクラス A デジタル装置に対する FCC 要件に準拠しなくなる可能性があります。その場合、ユーザの機器使用権が FCC 規則によって制限され、ラジオまたはテレビ通信に対する電磁障害をユーザの費用負担で是正する必要が生じることがあります。
本機器に対して行われたテストにより、FCC 規則 Part 15 に規定されたクラス A デジタル装置に関する制限に準拠しているものと認められました。こうした制限は、機器を商用環境で稼働させる場合の電磁障害に対する妥当な防止策を備えることを目的としています。本機器は、高周波エネルギーを生成し、使用するので、それを放出する可能性があります。説明書に従って設置および使用を行わない場合、無線通信に電磁障害が生じる可能性があります。住居地区での本機器の使用は、電磁障害を生じる可能性があります。この場合ユーザは、ユーザ自身の費用で電磁障害を是正する必要があります。