このドキュメントでは、外部発信者が(コール キューイングを有効にできるようになった状態で、ハント パイロットにコールを発信した際に)Cisco Unified Communications Manager リリース 9.0(1) からの最初のアナウンスが聞こえない場合に、障害部分を特定する方法について説明します。
次の項目に関する知識があることが推奨されます。
このドキュメントは、特定のハードウェア バージョンに限定されるものではありません。ソフトウェアについては、このドキュメントは、Cisco Unified Communications Manager リリース 9.0(1) 以上に当てはまります。
このドキュメントの情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されました。このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、初期(デフォルト)設定の状態から起動しています。対象のネットワークが実稼働中である場合には、どのようなコマンドについても、その潜在的な影響について確実に理解しておく必要があります。
ドキュメント表記の詳細は、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。
Cisco Unified Communications Manager リリース 9.0(1) では、ハント メンバーが電話に出られるようになるまで発信者をキューに入れることができるように、ユーザにコール キューイングが提供されています。キューに入れられた発信者は、最初にグリーティング アナウンスを受信し、その後、保留中を示す音楽または音を受信します。
ハント パイロットに電話がかけられた際に、外部発信者に最初のアナウンスが聞こえなかった(ただし、ハント パイロットへの電話が内部の IP フォンからかけた場合は、最初のアナウンスは聞こえる)場合、これは通常、電話がつながる前にメディアをカットスルーしないサービス プロバイダーが原因で発生します。
この問題を裏づけるために、次のことを検証します。
該当のプロバイダーに送信しているプログレス インジケータの 8 を検証するには、ゲートウェイ上で isdn q931 のデバッグを有効にします。ビジー状態のシステムがある場合、次のドキュメントで説明されている、デバッグ情報を収集するためのベスト プラクティスに従ってください:「IOS ルータで適切かつ安全にデバッグ情報を収集する方法」。
表示されるプログレス インジケータは、次のとおりです。
*May 18 08:25:22.169: ISDN Se0/1/0:15 Q931: RX <- SETUP pd = 8 callref = 0x00BF Bearer Capability i = 0x8090A3 Standard = CCITT Transfer Capability = Speech Transfer Mode = Circuit Transfer Rate = 64 kbit/s Channel ID i = 0xA98381 Exclusive, Channel 1 Progress Ind i = 0x8183 - Origination address is non-ISDN Calling Party Number i = 0x0180, '6611112' Plan:ISDN, Type:Unknown Called Party Number i = 0x81, '2000' Plan:ISDN, Type:Unknown *May 18 08:25:22.197: ISDN Se0/1/0:15 Q931: TX -> CALL_PROC pd = 8 callref = 0x80BF Channel ID i = 0xA98381 Exclusive, Channel 1 *May 18 08:25:22.197: ISDN Se0/1/0:15 Q931: TX -> PROGRESS pd = 8 callref = 0x80BF Progress Ind i = 0x8188 - In-band info or appropriate now available ## Initial announcement being played ## *May 18 08:25:27.941: ISDN Se0/1/0:15 Q931: TX -> ALERTING pd = 8 callref = 0x80BF Progress Ind i = 0x8088 - In-band info or appropriate now available ## The call is ringing at agent phone ## *May 18 08:25:30.309: ISDN Se0/1/0:15 Q931: TX -> CONNECT pd = 8 callref = 0x80BF ## The call is connected with the agent ## *May 18 08:25:30.313: ISDN Se0/1/0:15 Q931: RX <- CONNECT_ACK pd = 8 callref = 0x00BF ## Call is ended by calling party ## *May 18 08:25:34.101: ISDN Se0/1/0:15 Q931: RX <- DISCONNECT pd = 8 callref = 0x00BF Cause i = 0x8290 - Normal call clearing *May 18 08:25:34.289: ISDN Se0/1/0:15 Q931: TX -> RELEASE pd = 8 callref = 0x80BF *May 18 08:25:34.293: ISDN Se0/1/0:15 Q931: RX <- RELEASE_COMP pd = 8 callref = 0x00BF
上の例では、最初のアナウンスが約 5 秒間再生されていることがわかります。次に、エージェントの電話で呼び出し音が鳴り(ALERTING)、エージェントが電話に出ると CONNECT メッセージが表示されています。
アナウンスをストリーミングしていることを検証するには、次のドキュメントで説明されているように、PCM キャプチャを取得します:「Cisco IOS、電話、UCM および CUC パケットと PCM のキャプチャのコマンド リファレンス」。pcm capture の収集で問題に直面している場合は、より時間の長いアナウンスの使用を検討してください。
両方の項目が正しく検証された場合、この問題は、電話がつながる前にメディア カットスルーを実行しないサービス プロバイダーが原因で発生しています。この問題は、その該当のサービス プロバイダーが解決する必要があります。上記の 2 つの項目のいずれかが確認できない場合は、Cisco Unified Communications Manager またはゲートウェイ側で、状況をさらに詳しく調査する必要があります。
Cisco Bug ID CSCuh15872 CUCM9 ネイティブのコール キューイングがアナウンス時に電話をつなぐ
Cisco Bug ID CSCug87543 CUCM ネイティブのコール キューイングが、入力が H323 Fast Start の場合に機能しない
改定 | 発行日 | コメント |
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1.0 |
24-Jun-2013 |
初版 |