概要
このドキュメントでは、Cisco Voice Log Translatior(VLT)ソフトウェアを使用して Cisco Unified Communications Manager(CUCM)のトレースを読み取る方法について説明します。
前提条件
要件
CUCM について十分に理解しておくことをお勧めします。
使用するコンポーネント
このドキュメントの情報は、CUCM バージョン 8.X 以降および Cisco VLT に基づくものです。
Cisco VLT のインストール
Cisco VLT をサポートするには、x86 ハードウェア プラットフォームで動作する次のいずれかのオペレーティング システムが必要です。
- Microsoft Windows:Microsoft Windows 8、Microsoft Windows 8.1、Microsoft Windows 7 または Microsoft Windows Vista、XP、2003 または 2000
- Linux の場合Red Hat Linux バージョン 9 および Red Hat Enterprise Linux AS バージョン 3.0
Microsoft Wndows および Linux の両システム上で、VLT ソフトウェアはスタンドアロン アプリケーションまたはトレース コレクション ツールであるリアルタイム モニタリング ツール(RTMT)のプラグインとして実行できます。
このドキュメントでは、トレースを有効にして収集する方法については説明していません。詳細については、バージョン 7.x 用のシスコ テクニカル サポート用の Cisco CallManager トレースの設定に関するドキュメントを参照してください。これは、バージョン 8.x 以降についても適用されます。
Cisco VLT ソフトウェアは Cisco ソフトウェア ダウンロード サイトからダウンロードできます。
サポートされているプロトコル
Cisco VLT ソフトウェアは次のプロトコルをサポートしています。
- H.225 および H.245
- Java Telephony API(JTAPI)
- Media Gateway Control Protocol(MGCP)および Call Associated Signaling(CAS)
- Q.931
- セッション記述プロトコル(SDP)
- Simple Client Control Protocol(SCCP)
- Session Initiation Protocol(SIP)
Cisco VLT を使用する利点
Cisco VLT を使用することには次のような利点があります。
- メッセージは表形式で表示されます。
- (コール参照で識別される)特定の通話に対して、または特定のデバイスの IP アドレス、方向(送信または受信)、プロトコル、コマンド、メッセージまたはチャネルを含むすべての通話のメッセージを表示できます。
- 指定した基準の通話のメッセージを表示できます。
- コール参照別にメッセージを表示できます。各メッセージには、表示タイムスタンプ、プロトコル、発信者番号および着信者番号が含まれています。
- 通話のデバイスの IP アドレス、方向(送信または受信)、プロトコル、コマンド、メッセージ、コール参照またはチャネルが保持するテキスト文字列のメッセージを表示できます。
Cisco VLT での分析
Cisco VLT でトレース ファイルを開きます。タイムスタンプ、コール参照、プロトコル、または発信者および着信者番号のトレースの表形式の表示を次に示します。
トレースは次のような表示設定で分析できます。
- 未処理:トレースのファイルの内容をそのまま表示します。
- 単純な変換:この表示はテキストを再編成し、単純な変換を行います。
- 詳細:この表示ではテキストが表示され、表示について詳細な説明を示します。
未処理の表示
トレースの未処理表示のサンプル スクリーンショットを次に示します。
詳細説明
同じテキストの詳細説明付きの表示を次に示します。
SDP パラメータおよびその解釈の詳細説明を次に示します。
H.225 設定の詳細説明を次に示します。
注:詳細については、『Cisco VLT ユーザ ガイド』を参照してください。