はじめに
このドキュメントでは、ACI ファブリックで稼働する Cisco Nexus 9336PQ アプリケーション セントリック インフラストラクチャ(ACI)スパイン スイッチで障害が発生した場合、そのスイッチを交換する手順について説明します。
前提条件
要件
このドキュメントに関する固有の要件はありません。
使用するコンポーネント
このドキュメントの情報は、次のソフトウェアとハードウェアのバージョンに基づいています。
- Cisco Nexus 9336PQ スパイン スイッチ
- Cisco Nexus 9000 シリーズ ACI モード スイッチ ソフトウェア リリース 11.0(2m) 以前
このドキュメントの情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されました。このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、クリアな(デフォルト)設定で作業を開始しています。対象のネットワークが実稼働中である場合には、どのようなコマンドについても、その潜在的な影響について確実に理解しておく必要があります。
背景説明
このドキュメントの情報は、Nexus 9336PQ スイッチが完全に機能していたこと、および完全なハードウェア障害が発生してダウンする前は ACI スパイン スイッチとして稼働していたことを前提としています。 また、このドキュメントでは、交換用の Nexus 9336PQ スパイン スイッチをすでに受け取っており、インストールする準備が整っていることも前提としています。
問題
ACI ファブリックで稼働する Nexus 9336PQ デバイスで完全なハードウェア障害が発生した。このノードには現在到達不可能であり、デバイスを交換する必要がある。
解決方法
この問題を解決するには、次の手順を実行します。
- Application Policy Infrastructure Controller(APIC)の GUI で、[Fabric] > [Inventory] > [Unreachable Nodes] に移動します。
- このページに、障害が発生したスイッチが表示されるはずです。障害が発生したスイッチのノード ID とノード名を記録します。
- 障害が発生したスパイン スイッチの使用を停止し、コントローラから除去します。
- [Actions] ドロップダウン メニューをクリックし、[Decommission] を選択します。
- [Remove from controller] オプション ボタンをクリックし、[OK] をクリックします。
- [DECOMMISSION] ポップアップ ウィンドウが表示されたら、[YES] をクリックします。
注:廃止されたノードがAPIC GUIから削除されるまでに、最大10分かかることがあります。障害が発生したノードが [Unmanaged Fabric Nodes] フォルダに表示されたら、ノードは適切に除去されたことになります。
- 障害が発生したスパイン スイッチをラックから取り出し、交換用スパイン スイッチをインストールします。スパイン スイッチがブートして ACI モードが開始され、ファブリック ディスカバリ状態になります。
- APIC インターフェイスで、[Fabric] > [Inventory] > [Fabric Membership] に移動します。新しいスパイン スイッチの行が作業ペインにリストされているはずです。
- 行をダブルクリックして、古いスパイン スイッチで記録した(ステップ 2)ノード ID とノード名を入力します。
- APIC GUI で、スパイン スイッチが新しい IP アドレスを受信したことを確認します。
- 新しいスパイン スイッチが完全に ACI ファブリックに参加すると、APIC が自動的に、関連するすべてのポリシーをノードにプッシュします。この例では、ノード ID 201 のスパイン スイッチで障害が発生しました。代わりとして置き換えた別のスパイン スイッチには、同じノード ID を割り当てました。APIC はこの新しいスパイン スイッチに、ノード 201 に関連するすべてのポリシーをプッシュするため、それ以上の設定を行う必要はありません。
CLI(コマンド ライン インターフェイス)で、ホスト名が変更されて APIC GUI に入力した情報が反映されていれば、ポリシーが新しいノードにプッシュされたことになります。
ローダー プロンプトへの新しいスパイン スイッチのブート
新しいスパイン スイッチをインストールした後(前の項のステップ 4)、デバイスがブートして loader> プロンプトが開始される場合があります。 その場合は、次のステップに従ってデバイスを ACI モードに変更します。
- ブートフラッシュの内容をリストするために、dir コマンドを入力します。
- ブートフラッシュで調べた ACI スイッチのイメージ名を使用して、次のコマンドを入力します。
loader> boot <aci_image_name.bin>
注:ACIスイッチのイメージ名は常にaci-n9000で始まります。
- スパイン スイッチがブートして ACI モードが開始され、ファブリック ディスカバリ 状態になります。