概要
このドキュメントでは、Catalyst 3750/3750-E/3750-X シリーズ スイッチでの Link Layer Discovery Protocol(LLDP)機能の設定と検証の例について説明します。具体的には、Catalyst 3750 スイッチでポートベースのトラフィック制御機能を設定する方法を説明します。
前提条件
要件
この設定を行う前に、以下の要件を満たしていることを確認してください。
使用するコンポーネント
このドキュメントの情報は、Cisco Catalyst 3750 シリーズ スイッチに基づくものです。
このドキュメントの情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されました。このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、初期(デフォルト)設定の状態から起動しています。対象のネットワークが実稼働中である場合には、どのようなコマンドについても、その潜在的な影響について確実に理解しておく必要があります。
表記法
ドキュメント表記の詳細については、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。
LLDP の概要
LLDP は、シスコ デバイス以外からネットワーク上の他のデバイスにデバイス自体の情報をアドバタイズできるようにする、ネイバー探索プロトコルです。Cisco スイッチでは、シスコ デバイス以外で他のデバイスと間の相互運用を可能にする、IEEE 802.1AB LLDP をサポートしています。LLDP はデータリンク層で動作するため、異なるネットワーク層プロトコルが稼働する 2 つのデバイスで互いの情報を学習できます。
LLDP では、タイプ、長さ、および値を記述した属性セットを使用して、ネイバー デバイスを検出します。これらの属性を TLV と呼びます。LLDP をサポートするデバイスは、ネイバーとの情報の送受信に TLV を使用できます。このプロトコルは、設定情報、デバイス機能、およびデバイス アイデンティティなどの詳細情報をアドバタイズできます。
このスイッチでは、次の基本管理 TLV をサポートしています。これらは、必須 LLDP TLV です。
-
ポート記述 TLV
-
システム名 TLV
-
システム記述 TLV
-
システム機能 TLV
-
管理アドレス TLV
次の組織固有の LLDP TLV も LLDP-MED をサポートするためアドバタイズされます。
設定
このセクションでは、このドキュメントで説明している LLDP 機能を設定するために必要な情報を提供します。
注:このセクションで使用されるコマンドの詳細を調べるには、Command Lookup Tool(登録ユーザ専用)を使用してください。
ネットワーク図
このドキュメントでは、次のネットワーク セットアップを使用します。
設定
このドキュメントでは、次の構成を使用します。
Catalyst 3750 スイッチ |
Switch#configure terminal
!--- Enable LLDP globally on the switch.
Switch(config)#lldp run
!--- Specify time for the device to hold LLDP information.
Switch(config)#lldp holdtime 180
!--- Set the time for sending frequency of LLDP updates.
Switch(config)#lldp timer 50
!--- Enable LLDP specific to an interface.
Switch(config)#interface gigabitethernet 1/0/1
!--- Enable the interface to send LLDP.
Switch(config-if)#lldp transmit
!--- Enable the interface to receive LLDP.
Switch(config-if)#lldp receive
!--- Return to privileged EXEC mode.
Switch(config-if)#end
!--- Save the configurations in the device.
switch(config)#copy running-config startup-config
Switch(config)#exit
!--- Disable LLDP feature on the switch.
Switch(config)#no lldp run
Switch(config)#end
|
確認
ここでは、設定が正常に機能しているかどうかを確認します。
アウトプット インタープリタ ツール(登録ユーザ専用)(OIT)は、特定の show コマンドをサポートします。show コマンドの出力の解析を表示するには、OIT を使用します。
LLDP を有効にしたインターフェイスに関する情報を表示するには、show lldp interface [interface-id] コマンドを使用します。
以下に、いくつかの例を示します。
Switch#show lldp interface gigabitethernet1/0/1
GigabitEthernet1/0/1:
Tx: enabled
Rx: enabled
Tx state: IDLE
Rx state: WAIT FOR FRAME
ネイバーに関する情報を表示するには、show lldp neighbors コマンドを使用します。
以下に、いくつかの例を示します。
Switch#show lldp neighbors
Capability codes:
(R) Router, (B) Bridge, (T) Telephone, (C) DOCSIS Cable Device
(W) WLAN Access Point, (P) Repeater, (S) Station, (O) Other
Device ID Local Intf Hold-time Capability Port ID
Nortel IP Phone Gi1/0/1 180 T 0019.e1e7.018d
Polycom SoundPoint IGi1/0/19 180 T 0004.f22f.88b7
Baseline Switch 2426Gi1/0/18 180 P,B Ethernet0/26
Baseline Switch 2426Gi1/0/22 180 P,B Ethernet0/26
Total entries displayed: 4
ネイバーに関する詳細情報を表示するには、show lldp neighbors detail コマンドを使用します。
以下に、いくつかの例を示します。
Switch#show lldp neig detail
Chassis id: 47.11.133.116
Port id: 0019.e1e7.018d
Port Description: Nortel IP Phone
System Name - not advertised
System Description:
Nortel IP Telephone 1230E, Firmware:062AC53
Time remaining: 166 seconds
System Capabilities: B,T
Enabled Capabilities: T
Management Addresses - not advertised
Auto Negotiation - supported, enabled
Physical media capabilities:
Other/unknown
10base-T(HD)
Symm Pause(FD)
Symm, Asym Pause(FD)
1000baseX(FD)
1000baseT(HD)
Media Attachment Unit type: 16
MED Information:
MED Codes:
(NP) Network Policy, (LI) Location Identification
(PS) Power Source Entity, (PD) Power Device
(IN) Inventory
F/W revision: 062AC53
Manufacturer: Nortel-05
Model: IP Phone 1230E
Capabilities: NP, LI, PD, IN
Device type: Endpoint Class III
Network Policy(Voice): Unknown
PD device, Power source: Unknown, Power Priority: High, Wattage: 6.0
LLDP カウンタを表示するために、show lldp traffic コマンドを使用します。
以下に、いくつかの例を示します。
Switch#show lldp traffic
LLDP traffic statistics:
Total frames out: 560
Total entries aged: 0
Total frames in: 211
Total frames received in error: 0
Total frames discarded: 0
Total TLVs discarded: 208
Total TLVs unrecognized: 208
LLDP エラー カウンタを表示するために、show lldp errors コマンドを使用します。
以下に、いくつかの例を示します。
Switch#show lldp errors
LLDP errors/overflows:
Total memory allocation failures: 0
Total encapsulation failures: 0
Total input queue overflows: 0
Total table overflows: 0
関連情報