ラックマウント型(従来型サーバ)のパラダイムでは、Cisco Unified Computing System(UCS)ブレードを展開する場合に、通常、UUID とアダプタ ID に導出値(焼き込み値)が使用されていました。 完全な論理サーバー パラダイム配備では、Cisco UCS ブレードに適用される論理的なサービス プロファイルと定義される識別がある必要があります。 論理サーバは、ID(UUID、MAC アドレスや WWN アドレス、VLAN 要件や VSAN 要件)で定義されます。 プロファイルを関連付けられるのは一度に 1 つのブレードに対してだけですが、特定のブレードに問題が発生したり、特定のブレードでハードウェア メンテナンスが必要になったりした場合には、関連付けを変更できます。
モバイル(再配置可能)論理サーバの概念では、同じ論理サーバを異なるブレードで異なるときにブートできます。 ブレードがサービス プロファイルに関連付けられると、プロファイルからの ID とブート情報がすべて継承されます。 このモデルは OS が SAN LUN からブートされる場合に最も効果的です。 このドキュメントでは、モバイル論理サーバの概念を容易にするために、論理サービス プロファイル内に定義される ID 情報のプールを作成する方法を紹介しています。
UUID プールの作成
MAC プールの作成
WWN プールの作成
これらのプールが作成されると、Cisco UCS 環境内でのブレード管理が簡素化されます。
Cisco UCS は、特定のハードウェアを特定のサーバの役割に対して事前に関連付ける必要なしにサーバ ファームの容易な割り当てと展開可能なモデルを奨励します。 サーバ プールはサーバ ファーム モデルに適しています。 同時にブートする各サーバに対しては、個別の論理サービス プロファイルが依然として必要であることに注意してください。 50 基の Web サーバから成るファームを展開する場合は、50 個の(できれば非常に似ているといいのですが)個別のプロファイルが必要です。 サーバ プールのこの機能によって、Cisc UCS 内にサーバ ファーム モデルを容易に展開できるようになります。 このドキュメントはファーム内にサーバを作成するために複数の論理サービス プロファイルの使用する方法を提供するサーバ プールの作り方を紹介します。
Cisco は次のことを推奨します。
Cisco UCS サーバ ブレードのソフトウェアとハードウェアに関する実務知識があること。
UCS 管理アプリケーションに精通していること。
このドキュメントで説明されているさまざまなコマンドの影響と意味を理解していること。
UCS のコンポーネントとトポロジに精通していること。 一般的なソリューションについては、「ネットワーク ダイアグラム」を参照してください。
このドキュメントの情報は、Cisco UCS のシステムに基づくものです。
一般的な Cisco UCS のトポロジは次のようなものです。
ドキュメント表記の詳細は、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。
ラックマウント型(従来型サーバ)ブレードの管理パラダイムでは、通常、UUID とアダプタ ID に導出値が使用されていました。 モービル(再配置可能な)論理サーバー パラダイムでは、論理的なサービス プロファイルと定義されるブレードに適用される識別がある必要があります。 これらの点がラックマウント型(従来型サーバ)ブレードの管理パラダイムとCisco UCS 内のモバイル論理サーバ ブレードの管理パラダイムの主要な特徴を示しています。
1. ラックマウント型(従来型サーバ)のパラダイムでのプロファイル要素は次のとおりです。
network/SAN 接続がサービス プロファイルなしでは割り当てられないのでまだ必要なプロファイルを保守して下さい
同時にブートする各ブレードに対する個別のプロファイル。
簡素化のために、プロファイルのクローニングやテンプレートからの作成が可能。
ブレード ID(UUID や WWN)
BIOS にデフォルトのビルトを使用。
Cisco UCS の CLI(デフォルト)では「導出された」UUID が表示され、Cisco UCS の GUI では「0」が 1 つだけ表示される。
vNIC や vHBA
ブレード OS 内で接続する各アダプタに vNIC や vHBA を作成する必要がある。
vNIC、vHBA の ID(MAC、WWN)
カードにデフォルトのビルトが使用可能。
ブート順序
プロファイルを介して設定可能、または空白のままにして BIOS から通常のサーバとして制御。
2. モバイル(再配置可能)論理サーバのパラダイムのプロファイル要素は次のとおりです。
UUID は 128-bit 番号(32 の十六進ディジット、2 つの十六進ディジットの 16 グループ)です。 これにより、世界規模でコンポーネントが一意に識別されるものと想定されます。 さまざま UUID 生成アルゴリズムが存在します。 UUID サフィクス プールを使用することもできます。 Cisco UCS Manager は自動的に各論理サーバーのためのユニークな UUID 保証されるようにユニークなプレフィクスを生成します:
「導出された」値は使用しない。
プロファイルとともに移動する UUID を構成する(または生成する)。
同一プールを使用するすべてのプロファイルにわたって一意であることを保証するには、UUID プールを使用する。
vNIC、vHBA の ID(MAC、WWN)
「導出された」値は使用しない。
プロファイルとともに移動する MAC や WWN を構成する。
同一のプールを使用するすべてのプロファイルにわたって一意であることを保証するには、MAC や WWNプールを使用する。
サーバ プールは、構成、メモリ要件、CPU、速度、コアなどに応じてサーバ ブレードのプールを作成する効率的な方法です。 同時にブートする各ブレードには、それ自身のサービス プロファイルが必要です。 プロファイルの仕組みは、サーバのプールとして扱われる複数のブレード サーバを扱いを引き続き容易にします。
プールはサーバ プール ポリシーを用いて手動または自動で満たすことができます。 一つのブレードを同時に複数のプールに入れることができます。 配置されているプールの数とは関係なく、特定のブレードを「要求した」プロファイルが現在の「オーナ」になります。
実際にサーバ プールを使用するために、プールとサービス プロファイルを関連付けます。 Cisco UCS Manager によって、利用可能なブレードがプールから自動的に選択されます(利用可能なブレードとは、現在検出されていて、どのプロファイルにも関連付けられていなく、関連付けまたは関連付け解除のプロセス中ではないブレードのことです)。 このドキュメントでは、Cisco UCS でサーバ プールを作成する方法を紹介しています。
Cisco UCS Manager の GUI にログインします。
ナビゲーション ペインで Servers タブをクリックします。
Filter 内で、Pools までプルダウンします。
root を展開します。
Server Pools を選択して右クリックし、Create New Server Pool を選択します。
プールに名前および説明を示し、そして『Next』 をクリック して下さい。
サーバを選択したらそのサーバをプールに追加し、それを右側に追加します。
サーバが「プーリングされたサーバに」あると『Finish』 を選択 して下さい。
これで新しいプールが表示され、プール内にサーバが表示されるようになります。 「追加しますサーバ」リンクのプールに追加サーバを追加できます。
同じサーバを異なるプールに配置可能であることを示すために、次の手順を実行します。
test-serv-pool-2 という名前で新しいプールを作成します。
直前のテストと同じサーバを test-serv-pool-2 に追加します。
最終結果は次のとおりです。
UUID は 128-bit 番号(32 の十六進ディジット、2 つの十六進ディジットの 16 グループ)です。 これにより、世界規模でコンポーネントが一意に識別されるものと想定されます。 さまざま UUID 生成アルゴリズムが存在します。 UUID サフィクス プールを使用することもできます。 Cisco UCS Manager では、一意のプレフィクスが自動的に生成されるため、各論理サーバには一意の UUID が保証されます。 次に、Cisco UCS ブレード用の固有識別情報(UUID)ブロックを作成する方法を示します。
Cisco UCS Manager の GUI にログインします。
ナビゲーション ペインで Servers タブをクリックします。
Filter 内で、Pools までプルダウンします。
root を展開します。
プール > UUID サフィックス プールに参照して下さい。
UUID Suffix Pool を右クリックし、Create UUID Suffix Pool を選択します。
サフィクスに名前と説明を入力してから、Next をクリックします。
UUID のサフィクス ブロックに入力し、OK をクリックします。
[Finish] をクリックします。
UUID-Test-plan プールを開いたら UUID プールを確認し、UUID サフィクスが作成されたことを確認します。
MAC プールは、サービス プロファイルによって使用される、UCS 管理者およびネットワーク管理者によって作成された MAC アドレスの範囲です。 MAC がサービス プロファイルに関連付けられると、このプロファイルが削除されるまでプロファイルに含まれたままになります。 サービス プロファイルに関連付けられた任意のブレードでは、実行時に使用されるこの MAC アドレスを受けることになります。
Cisco UCS Manager の GUI にログインします。
ナビゲーション ペインで LAN タブをクリックします。
Filter 内で、Pools までプルダウンします。
root を展開します。
MAC Pools を表示します。
MAC Pool を右クリックし、Create MAC Pool を選択します。
プールに名前および説明を示し、そして『Next』 をクリック して下さい。
Add をクリックして MAC アドレスを追加します。
先行するオクテットのいずれかを 50 などの新しい数に変更し、サイズ フィールドに 100 などの数を設定します。
最初と最後の MAC アドレスが表示されます。 [Finish] をクリックします。
プールおよび 100 個の MAC アドレスが作成されたことを確認します。
サービス プロファイル用に WWN アドレスのプールを作成します。 WWN プールは、サービス プロファイルによって使用される、UCS 管理者およびストレージ管理者によって作成された WWN SAN アドレスの一覧です。 WWN は、一度サービス プロファイルに関連付けられると、削除されるまでそのプロファイルに関連付けられたままになります。 サービス プロファイルに関連付けられた任意のブレードでは、実行時に使用されるこの WWN アドレスを受けることになります。
Cisco UCS Manager の GUI にログインします。
ナビゲーション ペインで SAN タブをクリックします。
Filter 内で、Pools までプルダウンします。
root を展開します。
WWNN Pools を表示します。
WWNN Pool を右クリックし、Create WWNN Pool を選択します。
プールに名前と説明を入力してから、Next を選択します。
[Add] ボタンをクリックします。
先頭のオクテットを数値 20 に変更します。 サイズの数を 100 に設定します。
次の画面で Finish をクリックします。
WWN が作成されたことを確認します。
確認については、上記のサブセクションを参照してください。
現在のところ、この設定に関する特定のトラブルシューティング情報はありません。