このページでは、ROMmon(rommon# > プロンプト)でスタックしている Cisco 3600/3700/3800 シリーズ ルータを回復する方法について説明します。
このドキュメントに関しては個別の前提条件はありません。
このドキュメントの内容は、特定のソフトウェアやハードウェアのバージョンに限定されるものではありません。
このマニュアルの情報は、特定のラボ環境に置かれたデバイスに基づいて作成されました。このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、クリアな(デフォルト)設定で作業を開始しています。対象のネットワークが実稼働中である場合には、どのようなコマンドについても、使用前にその潜在的な影響について確実に理解しておく必要があります。
表記法の詳細については、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。
最初に dev コマンドを発行して、ルータで使用可能なデバイスを確認します。
rommon 1 >dev Devices in device table: idname flash:flash slot0:PCMCIA slot 0 slot1:PCMCIA slot 1 eprom:EPROM rommon 2 >
次に dir [device ID] コマンドを発行し、有効な Cisco IOS(R) イメージを探します(デバイス ID は 各スロットに装着された PCMCIA
rommon 3 >dir flash: File size Checksum File name 35823432 bytes (0x804b4c) 0x6ba0 c3845-adventerprisek9-mz.124-10.bin rommon 4 >
そのイメージからのブートを試みます。そのファイルが有効ならば、正常動作モードに戻ります。
rommon 5 >boot flash:c3845-adventerprisek9-mz.124-10.bin program load complete, entry point: 0x80008000, size: 0x804a30 Self decompressing the image : ################################### ########...
有効なファイルがない場合は、次のいずれかの手順を使用して新しいファイルをダウンロードする必要があります。
類似のルータがある場合、つまり、PCMCIA フラッシュ カード システムと互換性のあるルータが少なくとも 1 台ある場合は、そのフラッシュ カードを使用してルータを回復できます。詳細は、『PCMCIA ファイル システムの互換性マトリクスとファイル システム情報』を参照してください。
両方のルータが同一の場合、または同じシリーズの場合、他方のルータのフラッシュ カードを使用して、回復しようとしているルータをブートできます。
3600/3700/3800 シリーズ ルータは、Dynamic RAM(DRAM; ダイナミック RAM)から Cisco IOS ソフトウェアを実行するため、ルータの実行中に PCMCIA カードを取り外すことができます。
両方のルータが異なるものであっても PCMCIA フラッシュ カード ファイルシステムとの互換性がある場合は、他方のルータを使用して Cisco IOS ソフトウェア イメージをフラッシュ カードにロードし、それを回復しようとしているルータに移動できます。
動作するルータから PCMCIA カードにイメージをコピーします。
Router#copy flash:c3845-adventerprisek9-mz.124-10.bin disk0:
PCMCIA カードを ROMmon モードのルータに挿入し、boot コマンドを発行します。
rommon 5 >boot disk0:c3845-adventerprisek9-mz.124-10.bin program load complete, entry point: 0x80008000, size: 0x804a30 Self decompressing the image : ################################### ########...
ルータがアップして稼働したら、イメージをフラッシュにコピーし、ルータがリブートするたびにこの新しいイメージを使用してブートするように、ブート変数を設定します。
3845#copy disk0:c3845-adventerprisek9-mz.124-10.bin flash:c3845-adventerprisek9-mz.124-10.bin 3845#configure terminal Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z. 3845(config)#no boot system 3845(config)#boot system flash c3845-adventerprisek9-mz.124-10.bin 3845(config)#^Z
注:詳細は、『ソフトウェアアップグレード手順』を参照してください。
新しい Cisco IOS ソフトウェア イメージを、Xmodem を使用してコンソール ポート経由でダウンロードすることもできます。詳細については、『ROMmon における Xmodem コンソール ダウンロード手順』を参照してください。
また、Xmodem を使用したコンソール ポート経由の ROMmon イメージのダウンロードを高速なコンソール速度で行うこともできます。
ルータが ROMmon モードの場合は、TFTP サーバから tftpdnld コマンドを使用して Cisco IOS ソフトウェアをダウンロードすることもできます。この手順は、『ROMmon コマンドの tftpdnld を使用した、TFTP 経由でのソフトウェア イメージのダウンロード方法』に記載されています。
改定 | 発行日 | コメント |
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1.0 |
14-Dec-2001 |
初版 |