このドキュメントでは、イーサネット 100BaseTx と 10BaseT ケーブルに関するガイドラインと仕様について説明します。
このドキュメントに特有の要件はありません。
このドキュメントの情報は、次のソフトウェアとハードウェアのバージョンに基づくものです。
イーサネット 100BaseTX と 10BaseT ケーブル
このドキュメントの情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されました。このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、初期(デフォルト)設定の状態から起動しています。対象のネットワークが実稼働中である場合には、どのようなコマンドについても、その潜在的な影響について確実に理解しておく必要があります。
ドキュメント表記の詳細は、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。
次の表から、セットアップに必要なケーブルのタイプが判定できます。
ハブ | 最大 300 のアクセス ポイント グループ | ルータ | ワークステーション | |
---|---|---|---|---|
ハブ | クロス | クロス | ストレート | ストレート |
最大 300 のアクセス ポイント グループ | クロス | クロス | ストレート | ストレート |
ルータ | ストレート | ストレート | クロス | クロス |
ワークステーション | ストレート | ストレート | クロス | クロス |
次の表は、10BaseT ケーブルと 100BaseTX ケーブルのイーサネット配線ガイドラインを示します。
仕様 | 10BaseT | 100BaseTX |
---|---|---|
ネットワークごとのセグメントの最大数 | 5 |
|
最大ホップ カウント 1 | 4 |
|
セグメントごとのノードの最大数 | 1024 | 1024 |
必要なケーブル タイプ | UTP、カテゴリ 3、4 または 5 | UTP カテゴリ 5、または Shielded Twisted Pair(STP; シールド付きツイスト ペア線) |
1ホップ数 = 送信元と送信先間の距離の測定に使用されるルーティング メトリック
次の表は、さまざまなイーサネット ケーブルのイーサネット バージョン 2 と IEEE 802.3 の物理特定を示します。
イーサネット | IEEE 802.3 | |||
---|---|---|---|---|
10Base5 | 10Base2 | 10BaseT | ||
データ レート(Mbps) | 10 | 10 | 10 | 10 |
シグナリング方式 | ベースバンド | ベースバンド | ベースバンド | ベースバンド |
最大セグメント長(m) | 500 | 500 | 185 | 100(Unshielded twisted pair [UTP; シールドなしツイスト ペア]) |
メディア | 50 オーム同軸(太ケーブル) | 50 オーム同軸(太ケーブル) | 50 オーム同軸(細ケーブル) | Unshielded twisted pair(UTP; シールドなしツイストペア) |
トポロジ | バス | バス | バス | スター |
ファースト イーサネット RJ-45 ポートは、ワイヤ ペア 4 と 5、およびワイヤ ペア 7 と 8 をアクティブに終端します。コモンモード ターミネーションにより、Electromagnetic Interference(EMI; 電磁干渉)と、コモン モードの送信元に対する影響され易さが緩和されます。
次の表に、RJ-45 コネクタのピン配置のピンと対応する信号を示します。
RJ-45 コネクタのピン配置 | |
---|---|
ピン | 信号 |
1 | TX+ |
0 | TX- |
3 | RX+ |
6 | RX- |
次の表に、100-Mbps 転送のケーブル仕様と接続の制限事項を示します
パラメータ | RJ-45 | MII | SC タイプ |
---|---|---|---|
ケーブル仕様 | カテゴリ 52、UTP3、22 〜 24 AWG4 | カテゴリ 3、r、または 5、150 オーム UTP または STP、あるいはマルチモード光ファイバ | 62.5/125 マルチモード光ファイバ |
最大ケーブル長 | - | 0.5 m(1.64 フィート)(MII ツー MII ケーブル5) | - |
最大セグメント長 | 100BaseTX 用の 100m(328 フィート) | 100BaseFX 用 の 1 m(3.28 フィート)6 または 400 m(1312 フィート) | 100 m(328 フィールド) |
最大ネットワーク長 | 200 m(656 フィート)6(リピータ 1 つ付き) | - | 200 m(656 フィート)6(リピータ 1 つ付き) |
2 EIA/TIA-568 または EIA-TIA-568 TSB-36 準拠
3 シスコシステムズでは、カテゴリ 5 UTP RJ-45 ケーブルや 150 オーム STP MII ケーブルは提供いたしておりません。どちらのケーブルも市販されています。
4 AWG = American Wire Gauge。このゲージは、EIA/TIA-568 規格によって指定されています。
5 これはポート アダプタの上の MII ポートと、適切なトランシーバ間のケーブルです。
6 この長さは特に、リピート対象のセグメント上の 2 台の端末間のものです。
次の表に、イーサネット 100BaseT ケーブルの IEEE 802.3u 物理特性を示します。
パラメータ | 100BaseT |
---|---|
データ レート(Mbps) | 100 |
シグナリング方式 | ベースバンド |
最大セグメント長(メートル) | DTE7 とリピータ間の 100 m |
メディア | RJ-45:カテゴリ 5 UTP MII:(適切なトランシーバとの)カテゴリ 3、4 または 5、150 オーム UTP または STP |
トポロジ | スター/ハブ |
7 DTE = データ端末装置
この節では、10-Mbps 10BaseT ケーブルのケーブル仕様について記述し、さまざまな 10BaseT ポートのピン配置について説明します。
次の表に、10-Mbps 10BaseT ケーブルのケーブル仕様を示します。
パラメータ | RJ-45 |
---|---|
ケーブル仕様 | 22 〜 24 AWG とのカテゴリ 3 またはカテゴリ 5 UTP |
最大セグメント長 | 10BaseT 用の 100 m(328 フィート) |
最大ネットワーク長 | (4 つのリピータとの)2,800 m(9,186 フィート) |
次の表に、10BaseT ポートのピン配置を示します。
8 ピン8 | 説明 |
---|---|
1 | TX+ |
0 | TX- |
3 | RX+ |
6 | RX- |
8ピン 4、5、7、8 は使用しません。
次の表に、ストレート型 10BaseT ケーブルのポート ピン配置を示します。
RJ-45 ピン | 信号 | 方向 | RJ-45 ピン |
---|---|---|---|
1 | TX+ | ---> | 1 |
0 | TX- | ---> | 0 |
3 | RX+ | <--- | 3 |
4 | - | - | 4 |
5 | - | - | 5 |
6 | RX- | <--- | 6 |
7 | - | - | 7 |
8 | - | - | 8 |
色の付いたワイヤーの配列順序を確認すると、次の図のように RJ-45 ケーブルのタイプがわかります。
ストレート ケーブルの場合は、色付きのワイヤがケーブルの両端で同じ順番で配列されています
クロスケーブルの場合には、ケーブルの片方の端で 1 番目(左端)にある色付きワイヤが、ケーブルのもう一方の端では 3 番目の色付きワイヤになっています。
ロール型ケーブルでは、ケーブルの片端にある色付きのワイヤの配列順序が、もう一方の端では逆になっています。
次の表に、イーサネット RJ-45 ストレート型ケーブルのケーブル ピン配置を示します。
信号 | ピン | ピン | 信号 |
---|---|---|---|
TX+ | 1 | 1 | TX+ |
TX- | 0 | 0 | TX- |
RX+ | 3 | 3 | RX+ |
- | 4 | 4 | - |
- | 5 | 5 | - |
RX- | 6 | 6 | RX- |
- | 7 | 7 | - |
- | 8 | 8 | - |
次の表に、イーサネット RJ-45 クロス ケーブルのピン配置を示します。
信号 | ピン | ピン | 信号 |
---|---|---|---|
TX+ | 1 | 3 | RX+ |
TX- | 0 | 6 | RX- |
RX+ | 3 | 1 | TX+ |
- | 4 | 4 | - |
- | 5 | 5 | - |
RX- | 6 | 0 | TX- |
- | 7 | 7 | - |
- | 8 | 8 | - |
次の表に、RJ-45 ロール型コンソール ケーブルのピン配置を示します。
信号 | ピン | ピン | 信号 |
---|---|---|---|
RTS | 1 | 8 | CTS |
DTR | 0 | 7 | DSR |
TxD | 3 | 6 | RxD |
GND | 4 | 5 | GND |
GND | 5 | 4 | GND |
RxD | 6 | 3 | TxD |
DSR | 7 | 0 | DTR |
CTS | 8 | 1 | RTS |
改定 | 発行日 | コメント |
---|---|---|
1.0 |
01-Aug-2006 |
初版 |