シスコのスイッチには、ローカルの電源の他に、redundant power supply(RPS; 冗長電源)を使用できるものがあります。この文書では、SNMP を使用して、これらのスイッチの RPS のステータスを監視する方法について説明します。
このドキュメントに特有の要件はありません。
このドキュメントの情報は、次のハードウェアとソフトウェアのバージョンに基づいています。
CISCO-STACK-MIBをサポートするソフトウェアイメージ:すべてのCatalyst OSバージョンとIOSイメージでサポートされます。
CISCO-C2900-MIBをサポートするソフトウェアイメージ:Cat2900XL、Cat3500XLファミリ、およびIOSイメージのスイッチのすべてのソフトウェアイメージでサポートされます。
注:このドキュメントの内容は、スイッチにのみ適用され、どのルータモデルにも適用されません。
このドキュメントの情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されました。このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、初期(デフォルト)設定の状態から起動しています。対象のネットワークが実稼働中である場合には、どのようなコマンドについても、その潜在的な影響について確実に理解しておく必要があります。
ドキュメント表記の詳細は、「シスコ テクニカル ティップスの表記法」を参照してください。
現在のところ、RPS デバイスからはステータスの変更を知らせるトラップや syslog メッセージが送られていない場合でも、RPS が装着されているスイッチから次の MIB オブジェクトのいずれかを読み取ることによって、そのステータスを追跡できます。
CISCO-STACK-MIB をサポートしているスイッチの場合、該当するオブジェクトは chassisPs2Status(1.3.6.1.4.1.9.5.1.2.7)
chassisPs2Status OBJECT-TYPE SYNTAX INTEGER { other(1), -- none of the following ok(2), -- status ok minorFault(3), -- minor problem majorFault(4) -- major problem } MAX-ACCESS read-only STATUS current DESCRIPTION "Status of power supply number 2. If the status is not ok, the value of chassisPs2TestResult gives more detailed information about the power supply's failure condition(s)." ::= { chassisGrp 7 }
CISCO-2900-MIB をサポートしているスイッチの場合、該当するオブジェクトは c2900InfoRedunantPowerSupplyInfo(1.3.6.1.4.1.9.9.87.1.1.9)
c2900InfoRedunantPowerSupplyInfo OBJECT-TYPE SYNTAX INTEGER { absent(1), connectedFunctional(2), connectedNotFunctional(3), functionalPrimaryFailed(4) } MAX-ACCESS read-only STATUS current DESCRIPTION "The switch allows a redundant power supply in addition to its local power supply. Only one power source can be supplying power to a unit. absent(1) :the redundant power supply is not connected to the switch. connectedFunctional(2) : the redundant power supply is connected to the switch and operational. connectedNotFunctional(3): the redundant power supply is connected to the switch, but cannot supply power to the system. functionalPrimaryFailed(4): the redundant power supply is installed, powered on, and operational, but a failure exists in the local power supply system." ::= { c2900SysInfo 9 }
RMON アラームとイベント グループを使用すると、指定された管理ステーションへ SNMP トラップ形式でアラームを送るように、スイッチを設定できます。
CISCO-STACK-MIB をサポートしているスイッチで、RPS のステータスが ok(2) から majorFault(4) に変化した場合に、NMS ステーションへ SNMP トラップとして転送される RMON イベントを取得するには、次のコマンドを設定します。
rmon event 65 trap public description "RPS is not ready" owner yourname rmon event 66 trap public description "RPS is ready" owner yourname rmon alarm 222 1.3.6.1.4.1.9.5.1.2.7.0 10 absolute rising-threshold 4 65 falling-threshold 2 66 owner yourname
CISCO-C2900-MIB をサポートしているスイッチで、RPS のステータスが connectedFunctional(2) から absent(1) に変化した場合に、NMS ステーションへトラップとして転送される RMON イベントを取得するには、次のコマンドを設定します。
rmon event 67 trap public description "RPS not ready" owner yourname rmon event 68 trap public description "RPS ready" owner yourname rmon alarm 444 1.3.6.1.4.1.9.9.87.1.1.9.0 5 absolute rising-threshold 2 68 falling-threshold 1 67 owner yourname