Virtual IP Address(VIPA; 仮想 IP アドレス)サポートは、IBM TCP/IP スタックで仮想デバイスと仮想 IP アドレスを使用することで、Multiple Virtual Storage(MVS)に耐障害性を提供します。仮想デバイスは常にアクティブであり、障害を検出することはありません。VIPAは引き続きアクセス可能であるため、RouteDはこのIPアドレス(およびそのサブネット)を常にアライブとしてアドバタイズします。
VIPA Program Temporary Fix (PTF)番号はUN83939です。TCP/IPバージョン3.10に統合されています。
このドキュメントに特有の要件はありません。
このドキュメントの内容は、特定のソフトウェアやハードウェアのバージョンに限定されるものではありません。
このドキュメントの情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されました。このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、初期(デフォルト)設定の状態から起動しています。対象のネットワークが実稼働中である場合には、どのようなコマンドについても、その潜在的な影響について確実に理解しておく必要があります。
ドキュメント表記の詳細は、「シスコ テクニカル ティップスの表記法」を参照してください。
このドキュメントで使用する設定では、すべての Telnet、FTP、およびネットワーク側から開始される他のトラフィックは、10.10.12.2 の VIPA アドレス経由で接続しています。
Routing Information Protocol(RIP; ルーティング情報プロトコル)コンバージェンス時間(デフォルト設定の場合)は、6 分程度になります。たとえば、CIP-WS2 の Cisco 7000 がそのトポロジに障害を起こした場合、これを通過していたトラフィックが代わりに CIP-WS1 の Cisco 7000 を通過し始めるまで、6 分間かかります。コンバージェンス時間を短縮するために、ルータの RIP タイマーを変更できます。
mystation に対する設定内での次の設定が TCP 接続復旧をイネーブルにします。
ネームサーバ:mvshost 10.10.12.2(宛先局と IP アドレス)
宛先のネットワーク: mystation からの 10.10.12.0(宛先局へのパス)
10.10.11.2 経由
10.10.10.2 経由
mystationが10.10.11.2を経由するmvshostとのセッションを取得したと仮定します。mvshost上の10.10.11.2チャネルインターフェイスに障害が発生した場合、次のことが起こります。
mystation 上の TCP レイヤはタイムアウトします。
TCP レイヤは再送信します。
mystation は 10.10.10.2 経由の新しいルートを受け付けます。
TCP レイヤの再送信は OK になります。
CHPID PATH=05,TYPE=CNC,SWITCH=3 CNTLUNIT CUNUMBR=2300,PATH=05,UNIT=SCTC,LINK=C7,UNITADD=((10,8)) IODEVICE ADDRESS=(310,8),CUNUMBR=2300,UNIT=SCTC * CHPID PATH=0A,TYPE=CNC,SWITCH=3 CNTLUNIT CUNUMBR=2400,PATH=05,UNIT=SCTC,LINK=C8,UNITADD=((20,8)) IODEVICE ADDRESS=(320,8),CUNUMBR=2400,UNIT=SCTC
000045 DEVICE IPP CLAW 310 CISCOMVS 7000ws1 NONE 20 20 4096 4096 000046 LINK IPL IP 1 IPP 000051 DEVICE I2P CLAW 320 CISCOMVS 7000ws2 NONE 20 20 4096 4096 000052 LINK I2L IP 1 I2P 000057 DEVICE VDEV VIRTUAL 0 000058 LINK VLINK VIRTUAL 0 VDEV 000085 HOME 000087 10.10.11.2 I2L 000089 10.10.10.2 IPL 000091 10.10.12.2 VLINK 000100 BSDROUTINGPARMS true 000101 ; LINK MAXMTU METRIC SUBNET MASK DEST ADDR 000102 I2L 4096 0 255.255.255.0 10.10.11.1 000103 IPL 4096 0 255.255.255.0 10.10.10.1 000104 VLINK 4096 0 255.255.255.0 0 000108 ENDBSDROUTINGPARMS 000142 START I2P 000144 START IPP
注:TCPIP.Profileファイルには、VDEV(VIPAデバイス)のSTART文はありません。
interface Channel0/0 ip address 10.10.11.1 255.255.255.0 ip route-cache cbus ip route-cache same-interface no ip redirects no keepalive claw C200 10 10.10.11.2 ciscomvs 7000ws1 tcpip tcpip broadcast
注:この設定では、ルーティングアップデートがブロードキャストパラメータが指定されるとメインフレームと交換されることを前提としています。これが当てはまらない場合、CLAW 文にネクストホップとして指定されたアドレスを使用して VIPA アドレスにポイントするように、スタティック ルートをコーディングする必要があります。次に例を示します。
ip route 10.10.12.2 255.255.255.255 10.10.11.2
interface Channel0/0 ip address 10.10.10.1 255.255.255.0 ip route-cache cbus ip route-cache same-interface no ip redirects no keepalive claw C300 20 10.10.10.2 ciscomvs 7000ws2 tcpip tcpip broadcast