図 1:
拡張分散ネットワーク機能(APPN)は第 2 世代のシステム ネットワーク アーキテクチャ(SNA)です。 APPN は、次の要件を満たすために IBM によって開発されました。
SNA トラフィックをネイティブに、かつほかのプロトコルと同時にフローさせることができる効果的なルーティング プロトコルを提供する
メインフレームの介入なしで、エンド ユーザ間にセッションを確立できるようにする
リソースおよびパスを予測する過度な要件を減少させる
サービス クラスを維持し、SNA トラフィック内でプライオリティを設定する
レガシーおよび APPN トラフィックの両方をサポートする環境を提供する
このドキュメントに関しては個別の前提条件はありません。APPNの詳細については、IBMドキュメントSNA技術概要(GC30-3073-04)を参照してください 。
このドキュメントの内容は、特定のソフトウェアやハードウェアのバージョンに限定されるものではありません。
ドキュメント表記の詳細は、「シスコ テクニカル ティップスの表記法」を参照してください。
APPN は分散ネットワーク機能を提供します。つまり、リソースとルートを動的に特定して定義します。ネットワーク内の任意の 2 つの論理ユニットの間に、メイン フレームの介入なしでセッションを確立できます。
ディレクトリ サービスは分散して行われます。ネットワーク ノード(NN)が記憶する必要があるのは、そのノードのサービスを使用するリソースのみです。ただし、仮想記憶通信アクセス方式(VTAM)でディレクトリ サービスを一元化することも可能です。
各 APPN ルータは、NN(ルータ)とリンクのすべてを含むネットワーク トポロジ全体のマップを保持します。これにより、各ルータは常に CoS に基づく最適なネットワーク パスを選択できます。ネットワーク トポロジは、ネットワークが変更されるたびに更新されます。
CoS はレガシー SNA から継承され、改善されます。レガシー SNA ではフロントエンド プロセッサ(FEP)間のみでしたが、APPN ではそれとは異なり、CoS の範囲がネットワーク内のエンド ノードに拡大されています。さらに、回線速度、コスト、およびその他の特性を明示的に指定して、より細かいレベルで CoS を定義できるようになっています。
図 2
伝送グループ(TG)???:APPN用語とレガシーSNAの両方で同じことを指します。これは、2 つの隣接ノードを接続する回線のセットです。レガシー SNA と異なる点は、現在の APPN アーキテクチャでは TG が単一のリンクに制限されることですが、将来的にはマルチリンク TG の実装が期待されます。トポロジ データベースには、NN と TG、および NN を接続するリンクが含まれます。
Dependent Logical Units(DEPENDENT;従属論理ユニット)???タイプ0、1、2、3などのレガシー論理ユニット(LU)。これらの LU がセッションを開始するには、VTAM の介入が必須です。ピアツーピア セッションの開始にはアクティブに参加できません。
物理ユニット 2.1(PU 2.1)。ピアツーピア処理用の物理ユニット タイプです。
制御点(CP)???APPNノードの主要コンポーネント。CP は APPN ノードを管理します。CP が隣接ノードへのリンクのアクティブ化、他のノードとの CP 間セッションのアクティブ化、ネットワーク リソースの特定、トポロジー情報の収集および他のノードとの交換を行います。
図 3
ネットワークノード(NN)???APPNネットワーク内のルータ。他のリソースは、セッションのアクティブ化およびリソースの特定が必要な場合、NN にアクセスする必要があります。
エンドノード(EN)???アプリケーションホストと考えることができます。アプリケーションホストは、NNサーバを介してネットワークにアクセスします。EN には、APPN 機能のサブセットが含まれます。それはネットワーク・トポロジ、メンテナンス、および再ルーティングのようには機能しません。
Low Entry Node(LEN)???IBMがAS/400およびS/36用に定義した元のピアノード。LEN は、VTAM の介入によって 2 つのノード間の通信を可能にするために使用されていました。残念ながら、即時ルーティングには対応していなかったため、中継アプリケーションまたは直接接続が必要でした。この追加機能を提供するために LEN ノードに追加された拡張機能が、APPN ノードです。LEN ノードは、NN サーバを介して APPN ネットワークにアクセスできますが、リソースが事前に定義されていることが条件となります。
Composite Network Node(CNN)???VTAMおよびNetwork Control Program(NCP)で実装されるAPPN機能を説明するために発明されました。VTAM はスタンドアロン NN にできますが、NCP はそうではありません。したがって、この 2 つが連動する場合は、単一の NN として表現できます。
ブランチネットワークノード(BrNN)???ダウンストリームENおよびLENにNNサービスを提供する一方で、アップストリームNNに対してENとして表示されます。BrNN のこのサポートは、一般に Branch Extender(BX)と呼ばれます。 BX 機能により、ネットワーク内の APPN NN と SNA アプリケーション ホスト間の APPN トポロジおよび APPN ブロードキャスト検索フローが排除されるため、APPN ネットワークの拡張性が大幅に向上します、Cisco???の現在のAPPN実装であるSNASwitchは、12.1からのレガシーAPPN実装を置き換え、BXを使用します。
図 4
EN は NN に 1 対 1 で接続できます。あるいは、前もってすべてを定義することなく、2 つの NN が動的に接続することもできます。このプロセスには、次の 3 つのステップがあります。
隣接ノード間の物理接続が確立されると、2つのノードはExchange ID(XID)タイプ3を介して名前、ノードタイプ、ペーシング支援???などの基本情報を交換する。
この交換が完了すると、2 つのノードの制御ポイントの間で並行 LU 6.2 セッションを確立できるようになります。これは EN と NN サーバの間では必須ですが、NN 間ではオプションです。セッションが確立されると、ノード間ではそのセッションを使用して、トポロジ アップデートなどの制御情報が送信されます。
CP-CP セッションが確立されると、トポロジはネットワーク インターフェイスを越えてフローします。ネットワークの変更が発生するたびに、更新は継続的にフローします。アップデートのフローは、ネットワーク内で変更が発生する限り続きます。