この設定は、V.90 プロトコルを使用してアナログ ダイヤルアップ モデムでネットワークに接続するリモート ユーザ(一般家庭のユーザや営業担当者など)をサポートします。PC とアナログ モデムを使用して、ユーザはダイヤルアップ PPP を介して Cisco 3640 ルータ上の Basic Rate Interface(BRI)に接続します。BRI は高速のモデム接続を提供し、Primary Rate Interface(PRI; 一次群速度インターフェイス)よりも低コストです。
注:BRIのチャネル制限により、一度に各BRIにダイヤルできる非同期ユーザは2人だけです。
ドキュメント表記の詳細は、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。
このドキュメントに関しては個別の前提条件はありません。
この設定の作成とテストは、次のソフトウェアとハードウェアのバージョンで行われています。
Cisco 3640
Cisco BRI ネットワーク モジュール(次のいずれかを使用):
NM-4B-S/T - 4 ポート ISDN BRI ネットワーク モジュール、バージョン 800-01236-03 以上
NM-4B-U - 統合 NT-1 ネットワーク モジュールに対応した 4 ポート ISDN BRI、バージョン 800-01238-06 以上
NM-8B-S/T - 8 ポート ISDN BRI ネットワーク モジュール、バージョン 800-01237-03 以上
NM-8B-U - 統合 NT-1 ネットワーク モジュールに対応した 8 ポート ISDN BRI、バージョン 800-01239-06 以上
デジタルモデムネットワークモジュール(次のいずれかを使用します。NM-6DM、NM-12DM、NM-18DM、NM-24DM、またはNM-30DM)
LAN インターフェイス カード
Cisco IOS(R) ソフトウェア リリース 12.0(2)XC
ハードウェアおよびソフトウェアの最小要件(部品番号やリビジョン番号など)の詳細については、『Modem over ISDN BRI for the Cisco 3640 Router』を参照してください。
このマニュアルの情報は、特定のラボ環境に置かれたデバイスに基づいて作成されました。このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、初期(デフォルト)設定の状態から起動しています。実稼動中のネットワークで作業をしている場合、実際にコマンドを使用する前に、その潜在的な影響について理解しておく必要があります。
この設定は、Cisco ルータのアクセス セキュリティにローカル ユーザ リストを使用します。
次に、この設定の実装に使用される Cisco IOS ソフトウェアのバージョンとモデム ファームウェアのバージョンを示します。これは show version コマンドの出力から関連セクションを抜き出したものです。
Cisco Internetwork Operating System Software IOS (tm) 3600 Software (C3640-I-M), Version 12.0(5)XK1, EARLY DEPLOYMENT RELEASE SOFTWARE (fc1) System image file is "flash:c3640-i-mz.120-5.XK1" MICA-6DM Firmware: CP ver 2310 - 6/3/1998, SP ver 2310 - 6/3/1998.
ルータにインストールされているハードウェアのタイプを判別するには、show diag EXEC コマンドを使用します。show diag コマンドは、バージョン番号と、ルータのハードウェア モジュールの部品番号を表示します。次に、show diag EXEC コマンドからの出力例の関連セクションを示します。
maui-nas-04#show diag Slot 1: BRI (U) port adapter, 4 ports Serial number 17156199 Part number 800-01238-06
このセクションでは、このドキュメントで説明する機能を設定するために必要な情報を提供しています。
注:このドキュメントで使用されているコマンドの詳細を調べるには、IOS Command Lookupツールを使用してください
このドキュメントでは次の図に示すネットワーク構成を使用しています。
このドキュメントでは、次に示す設定を使用しています。
Cisco 3640 |
---|
maui-nas-04#show run Building configuration... Current configuration: ! ! Last configuration change at 10:11:43 CST Thu Apr 13 2000 ! version 12.0 service timestamps debug uptime service timestamps log uptime service password-encryption ! hostname maui-nas-04 ! aaa new-model AAA authentication login default group tacacs+ local AAA authentication ppp default if-needed group tacacs+ local ! enable secret <deleted> ! username admin privilege 15 password 7 0213100D52050024 ! modem country mica |
ここでは、設定が正しく機能していることを確認するために使用する情報を示します。
特定の show コマンドは、アウトプット インタープリタでサポートされています。このツールを使用すると、show コマンド出力を分析できます。
show isdn stat - ステータスは次のようになります。
layer 1 = active layer 2 = MULTIPLE_FRAMES_ESTABLISHED
レイヤ1がアクティブでない場合、配線アダプタまたはポートが破損しているか、接続されていない可能性があります。レイヤ 2 が TEI_Assign の状態の場合、ルータは回線の起動に失敗しています。
show line - ラインのパラメータを表示する。ダイヤルイン用に構成する必要があるラインを確認するには、show line コマンドを使用します。
show users - ライン番号、接続名、アイドル時間、およびターミナル位置を表示する。
show diag - ルータにインストールされているハードウェアのタイプを判別する。
ここでは、設定のトラブルシューティングに使用できる情報を示します。
注:debug コマンドを使用する前に、「debug コマンドに関する重要な情報」を参照してください。
debug modem:アクセスサーバのモデム回線アクティビティを監視します。
debug modem csm:モデムのコール接続に使用されるコールステートマシンをデバッグします。
debug isdn Q931:ユーザがダイヤルインしてISDN接続を確認し、ISDNコールで何が起こっているかを確認します(接続がドロップされている場合など)。