概要
このドキュメントでは、ICM ルータ再起動後の Unified Contact Center Enterprise(UCCE)および Packaged Contact Center Enterprise(PCCE)環境で固定変数設定が失われる問題について説明します。
ユーザ変数は If ノードでテストできる一時ストレージとして使用するために作成される変数です。 たとえば userOpenHours というユーザ変数は、If ノードで使用する文字列値の一時ストレージ エリアとして使用されます。
変数を定義すると、(組み込みの変数と同様に)数式エディタからその変数にアクセスしたり、式の中で参照したりすることができます。
前提条件
次の項目に関する知識が推奨されます。
UCCE
PCCE
Windows Server 2012
使用するコンポーネント
UCCE 11.x
PCCE 11.x
Historical Data Server(HDS)
問題
CCE 環境において、固定変数の値の喪失につながる条件があります。 次に挙げるのは最もよくある条件で、解決策は共通です。
1. 固定変数を設定し、[User Variable List] の [Persistent] ボックスにチェックを入れて設定を保存する。 しかし、[Persistent-Variable] テーブルでクエリを実行すると、テーブルは空になっている。
2. ICM ルータを再起動するか exit_router を実行すると固定変数の値が失われる。
3. 固定変数が HDS に複製されない。
解決策
ICM ルータの再起動またはリブート後に ICM ルータが固定変数をリードバックするようにするには、固定変数を [DB] テーブルに書き込む必要があります。
[Config. manager] の [user list variable] で [Persistent] チェックボックスにチェックを入れます。 これにより固定変数の値がデータベースに書き込まれます。
ただし、動作は次のレジストリで制御されています。
固定変数の処理を変更するには、ロガー(デュプレックス モードの場合は Side A と Side B)のレジストリを変更します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Cisco Systems, Inc.\ICM\instance_name\LoggerA\Logger\CurrentVersion\HistoricalData\Persistent\Variable
[Value]: 1 = 固定変数をデータベースに書き込む
0 = 固定変数をデータベースに書き込みしない
また、HDS に固定変数を複製したい場合は、各 HDS のレジストリを変更します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Cisco Systems, Inc.\ICM\instance_name\Distributor\RealTimeDistributor\CurrentVersion\Logger\CurrentVersion\HistoricalData\Persistent\Variable
[Value]: 1 = HDS への複製を有効にする
0 = HDS に複製しない(デフォルト値)
この問題は CSCug43282 として登録されています。
参考資料
http://www.cisco.com/c/en/us/td/docs/voice_ip_comm/cust_contact/contact_center/icm_enterprise/icm_enterprise_11_5_1/Reference/Guide/UCCE_BK_D563D6DB_00_db-schema-handbook/UCCE_BK_D563D6DB_00_db-schema-handbook_chapter_010.html#UCCE_RF_PAB332EF_00