High
High
日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco Evolved Programmable Network Manager(EPNM)、Cisco Identity Services Engine(ISE)、および Cisco Prime Infrastructure の制限付きシェルにおける複数の脆弱性により、認証されたローカル攻撃者が、制限付きシェルをエスケープし、基盤となるオペレーティングシステムでルート権限を取得する可能性があります。
これらの脆弱性の詳細については本アドバイザリの「詳細情報」セクションを参照してください。
シスコはこれらの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。これらの脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-adeos-MLAyEcvk
該当製品
脆弱性のある製品
CVE-2023-20121 は、Cisco EPNM、Cisco ISE、および Cisco Prime Infrastructure に影響します。
CVE-2023-20122 は、Cisco ISE に影響します。
脆弱性が存在する Cisco ソフトウェアリリースについては、このアドバイザリの「修正済みソフトウェア」セクションを参照してください。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
詳細
これらの脆弱性は依存関係にはなく、いずれかの脆弱性をエクスプロイトするために別の脆弱性をエクスプロイトする必要はありません。さらに、いずれかの脆弱性の影響を受けるソフトウェアリリースであっても、他の脆弱性の影響は受けない場合があります。
脆弱性の詳細は以下のとおりです。
CVE-2023-20122:Cisco ISE コマンドインジェクションの脆弱性
Cisco ISE の制限付きシェルにおける脆弱性により、認証されたローカル攻撃者が、制限付きシェルをエスケープし、基盤となるオペレーティングシステムでルート権限を取得する可能性があります。
この脆弱性は、制限付きシェル内の特定の CLI コマンドに送信されるパラメータの不適切な検証に起因します。攻撃者は、デバイスにログインして特定の細工されたコマンドを発行することで、この脆弱性をエクスプロイトする可能性があります。エクスプロイトに成功すると、攻撃者は、制限付きシェルをエスケープし、該当するデバイスの基盤となるオペレーティングシステムでルート権限を取得する可能性があります。この脆弱性をエクスプロイトするには、攻撃者が、認証されたシェルユーザーである必要があります。認証されたシェルユーザーは、管理者ロールアカウントまたは読み取り専用ロールアカウントのいずれかです。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
バグ ID:CSCwd07351
CVE ID:CVE-2023-20122
セキュリティ影響評価(SIR):高
CVSS ベーススコア:7.8
CVSS ベクトル:CVSS:3.1/AV:L/AC:L/PR:L/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H
CVE-2023-20121:Cisco EPNM、Cisco ISE、および Cisco Prime Infrastructure のコマンドインジェクションの脆弱性
Cisco EPNM、Cisco ISE、および Cisco Prime Infrastructure の制限付きシェルにおける脆弱性により、認証されたローカル攻撃者が、制限付きシェルをエスケープし、基盤となるオペレーティングシステムでルート権限を取得する可能性があります。
この脆弱性は、制限付きシェル内の特定の CLI コマンドに送信されるパラメータの不適切な検証に起因します。攻撃者は、デバイスにログインして特定の細工されたコマンドを発行することで、この脆弱性をエクスプロイトする可能性があります。エクスプロイトに成功すると、攻撃者は、制限付きシェルをエスケープし、該当するデバイスの基盤となるオペレーティングシステムでルート権限を取得する可能性があります。この脆弱性をエクスプロイトするには、攻撃者が、認証されたシェルユーザーである必要があります。
注:攻撃者は、ユーザーロールを介して Cisco EPNM および Cisco Prime Infrastructure のこの脆弱性をエクスプロイトできますが、その場合、ルート権限は取得しません。管理者ロールによってエクスプロイトした場合にのみ、攻撃者はルートアクセスを取得します。Cisco ISE は、管理者ロールを介してのみエクスプロイトできます。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
バグ ID:CSCwe07091、CSCwd07345、CSCwd41018、CSCwe07088
CVE ID:CVE-2023-02121
セキュリティ影響評価(SIR):中
CVSS ベーススコア:6.0
CVSS ベクトル:CVSS:3.1/AV:L/AC:L/PR:L/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:N
回避策
これらの脆弱性に対処する回避策はありません。
修正済みソフトウェア
シスコはこのアドバイザリに記載された脆弱性に対処する無償のソフトウェアアップデートをリリースしています。通常のソフトウェアアップデートが含まれるサービス契約をお持ちのお客様は、通常のアップデートチャネルからセキュリティ修正を取得する必要があります。
お客様がインストールしたりサポートを受けたりできるのは、ライセンスをご購入いただいたソフトウェア バージョンとフィーチャ セットに対してのみとなります。そのようなソフトウェアアップグレードをインストール、ダウンロード、アクセスまたはその他の方法で使用した場合、お客様は以下のリンクに記載されたシスコのソフトウェアライセンスの条項に従うことに同意したことになります。
https://www.cisco.com/c/en/us/products/end-user-license-agreement.html
また、お客様がソフトウェアをダウンロードできるのは、ソフトウェアの有効なライセンスをシスコから直接、あるいはシスコ認定リセラーやパートナーから取得している場合に限ります。通常、これは以前購入したソフトウェアのメンテナンス アップグレードです。無償のセキュリティ ソフトウェア アップデートによって、お客様に新しいソフトウェア ライセンス、追加ソフトウェア フィーチャ セット、またはメジャー リビジョン アップグレードに対する権限が付与されることはありません。
Cisco.com の シスコサポート & ダウンロードページには、ライセンスとダウンロードに関する情報が記載されています。このページには、[マイデバイス(My Devices)] ツールを使用するお客様のカスタマーデバイスサポート範囲も表示できます。
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、シスコ セキュリティ アドバイザリ ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性とアップグレード ソリューション一式を確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
サービス契約をご利用でないお客様
シスコから直接購入したがシスコのサービス契約をご利用いただいていない場合、また、サードパーティベンダーから購入したが修正済みソフトウェアを購入先から入手できない場合は、Cisco TAC(https://www.cisco.com/c/ja_jp/support/web/tsd-cisco-worldwide-contacts.html)に連絡してアップグレードを入手してください。
無償アップグレードの対象製品であることを証明していただくために、製品のシリアル番号と、本アドバイザリの URL をご用意ください。
修正済みリリース
次の表では、左の列にシスコソフトウェアのリリースを記載しています。右の列は、リリースがこのアドバイザリに記載されている脆弱性の影響を受けるかどうか、およびこれらの脆弱性に対する修正を含む最初のリリースを示しています。このセクションの表に記載されている適切な修正済みソフトウェアリリースにアップグレードすることをお勧めします。
Cisco EPNM のリリース | First Fixed Release(修正された最初のリリース) |
---|---|
7.0.0 以前 | 7.0.1(2023 年 7 月) |
Cisco ISE リリース | First Fixed Release(修正された最初のリリース) |
---|---|
2.6 以前 |
脆弱性なし |
2.7 |
脆弱性なし |
3.0 |
脆弱性なし |
3.1 | 脆弱性なし |
3.2 | 3.2P1 |
デバイスのアップグレード手順については、Cisco Identity Services Engine サポートページにあるアップグレードガイドを参照してください。
Cisco Prime Infrastructure のリリース | First Fixed Release(修正された最初のリリース) |
---|---|
3.9 以前 | 修正済みリリースに移行。 |
3.10 | 3.10.4 (May 2023) |
Product Security Incident Response Team(PSIRT; プロダクト セキュリティ インシデント レスポンス チーム)は、このアドバイザリに記載されている該当するリリース情報と修正されたリリース情報のみを検証します。
不正利用事例と公式発表
Cisco PSIRT では、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例とその公表は確認しておりません。
出典
シスコは、これらの脆弱性を発見し、報告していただいた NCC Group の FSAS チームの Sean Morland 氏に感謝いたします。シスコは、Cisco Advanced Security Initiatives Group(ASIG)の Andrew Kim と X.B. にも感謝いたします。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2023 年 4 月 5 日 |
利用規約
本アドバイザリは無保証のものとしてご提供しており、いかなる種類の保証も示唆するものではありません。 本アドバイザリの情報およびリンクの使用に関する責任の一切はそれらの使用者にあるものとします。 また、シスコは本ドキュメントの内容を予告なしに変更したり、更新したりする権利を有します。
本アドバイザリの記述内容に関して情報配信の URL を省略し、単独の転載や意訳を施した場合、当社が管理した情報とは見なされません。そうした情報は、事実誤認を引き起こしたり、重要な情報が欠落していたりする可能性があります。 このドキュメントの情報は、シスコ製品のエンドユーザを対象としています。