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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
適応型セキュリティアプライアンス(ASA)FirePOWERモジュール、Cisco Firepower Management Center(FMC)ソフトウェア、およびCisco Next-Generation Intrusion Prevention System(NGIPS)ソフトウェアのCisco FirePOWERソフトウェアのSimple Network Management Protocol(SNMP)アクセスコントロールの脆弱性により、認証されていないリモートの攻撃者がデフォルトのクレデンシャルを使用してSNMP GET要求を実行する可能性があります。
この脆弱性は、SNMPバージョン1(SNMPv1)およびSNMPバージョン2(SNMPv2)のデフォルトクレデンシャルが存在することに起因します。攻撃者は、該当デバイスにSNMPv1またはSNMPv2 GET要求を送信することで、この脆弱性を不正利用する可能性があります。エクスプロイトに成功すると、攻撃者はデフォルトのクレデンシャルを使用してデバイスから機密情報を取得できる可能性があります。
この攻撃はSNMPが設定されている場合にのみ成功し、攻撃者はSNMP GET要求のみを実行できます。SNMPを使用した書き込みアクセスは許可されません。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。本脆弱性に対処する回避策がいくつかあります。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://tools.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-fmcsfr-snmp-access-6gqgtJ4S
このアドバイザリは、2022 年 11 月に公開された Cisco ASA、FTD、および FMC のセキュリティ アドバイザリ バンドルに含まれています。アドバイザリとリンクの一覧については、Cisco Event Response:2022 年 11 月に公開された Cisco ASA、FMC、および FTD ソフトウェア セキュリティ アドバイザリ バンドル(半期) を参照してください。
該当製品
脆弱性のある製品
この脆弱性は、ASA FirePOWERモジュール用のCisco FirePOWERソフトウェア、Cisco FMCソフトウェア、またはCisco NGIPSソフトウェアリリース7.0.0 ~ 7.0.4を実行しているデバイスで有効なSNMPのバージョンがある場合に影響を与えます。この脆弱性は、ソフトウェア リリース 7.0.5 以降で修正されています。
脆弱性が存在する Cisco ソフトウェアリリースについては、このアドバイザリの「修正済みソフトウェア」セクションを参照してください。
デバイス設定の確認
Cisco FMCソフトウェアで管理されるデバイスを使用して、ASA FirePOWERモジュール用のCisco FirePOWERソフトウェアまたはCisco NGIPSソフトウェアでSNMPが有効になっているかどうかを確認するには、[デバイス(Devices)] > [プラットフォーム設定(Platform Settings)] > [SNMPサーバの有効化(Enable SNMP Servers)] を選択します。[SNMP Host] タブのSNMPサーバのインターフェイスがASA FirePOWERモジュール管理インターフェイス用のCisco FirePOWERソフトウェアに設定されている場合、そのデバイスは脆弱であると見なされます。
Cisco FMCソフトウェアでSNMPが有効になっているかどうかを確認するには、[Devices] > [Device Management] を選択します。[Admin State] にチェックマークが付いている場合、SNMPは有効です。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
このアドバイザリの脆弱性のある製品セクションに記載されている製品のみが、この脆弱性の影響を受けることが分かっています。
シスコは、この脆弱性が Cisco ASA ソフトウェアまたは Cisco Firepower Threat Defense(FTD)ソフトウェアに影響を及ぼさないことを確認しました。
回避策
管理者権限を持つユーザーは、エキスパートモードで次のコマンドを実行して、この脆弱性の回避策を適用できます。
# expert
# sudo su -
# sed -i 's/^com2sec/#com2sec/' /etc/snmp/snmpd.conf
# pmtool restartbyid snmpd
SNMP が必要ないデバイスの場合、管理者は SNMP 設定を削除して、そのデバイスがこの脆弱性の影響を受けないようにできます。また、信頼できる SNMP 監視ホストからの SNMP 接続のみを許可することにより、攻撃対象領域を削減できます。
この回避策と緩和策は導入されており、テスト環境では実証済みですが、お客様は、ご使用の環境および使用条件において適用性と有効性を判断する必要があります。また、導入されている回避策または緩和策が、お客様固有の導入シナリオおよび制限に基づいて、ネットワークの機能やパフォーマンスに悪影響を及ぼす可能性があることに注意してください。回避策や緩和策は、ご使用の環境への適用性と環境への影響を評価した後で導入してください。
修正済みソフトウェア
シスコはこのアドバイザリに記載された脆弱性に対処する無償のソフトウェアアップデートをリリースしています。通常のソフトウェアアップデートが含まれるサービス契約をお持ちのお客様は、通常のアップデートチャネルからセキュリティ修正を取得する必要があります。
お客様がインストールしたりサポートを受けたりできるのは、ライセンスをご購入いただいたソフトウェア バージョンとフィーチャ セットに対してのみとなります。そのようなソフトウェアアップグレードをインストール、ダウンロード、アクセスまたはその他の方法で使用した場合、お客様は以下のリンクに記載されたシスコのソフトウェアライセンスの条項に従うことに同意したことになります。
https://www.cisco.com/c/en/us/products/end-user-license-agreement.html
また、お客様がソフトウェアをダウンロードできるのは、ソフトウェアの有効なライセンスをシスコから直接、あるいはシスコ認定リセラーやパートナーから取得している場合に限ります。通常、これは以前購入したソフトウェアのメンテナンス アップグレードです。無償のセキュリティ ソフトウェア アップデートによって、お客様に新しいソフトウェア ライセンス、追加ソフトウェア フィーチャ セット、またはメジャー リビジョン アップグレードに対する権限が付与されることはありません。
Cisco.com の Cisco Support and Downloads ページには、ライセンスとダウンロードに関する情報が記載されています。このページには、[マイデバイス(My Devices)] ツールを使用するお客様のカスタマーデバイスサポート範囲も表示できます。
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、シスコ セキュリティ アドバイザリ ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性とアップグレード ソリューション一式を確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
サービス契約をご利用でないお客様
シスコから直接購入したがシスコのサービス契約をご利用いただいていない場合、また、サードパーティベンダーから購入したが修正済みソフトウェアを購入先から入手できない場合は、Cisco TAC(https://www.cisco.com/c/ja_jp/support/web/tsd-cisco-worldwide-contacts.html)に連絡してアップグレードを入手してください。
無償アップグレードの対象製品であることを証明していただくために、製品のシリアル番号と、本アドバイザリの URL をご用意ください。
Cisco ASA、FMC、および FTD ソフトウェア
お客様が Cisco ASA、FMC、および FTD ソフトウェアの脆弱性に対するリスクを判断できるように、シスコは Cisco Software Checker を提供しています。このツールを使うことで、特定のソフトウェアリリースに関連するすべてのシスコ セキュリティ アドバイザリを検索でき、それぞれのアドバイザリで言及された脆弱性を修正した最初のリリース(「First Fixed」)を特定できます。また、該当する場合には、Software Checker により判別されたすべてのアドバイザリに記載のすべての脆弱性が修正された最初のリリース(「Combined First Fixed」)を特定できます。
このツールを使用するには、「Cisco Software Checker」ページの手順に従います。または、次のフォームを使用して、特定のソフトウェアリリースに影響を及ぼす脆弱性を検索します。このフォームを使用するには、次の手順に従います。
- ツールで検索するアドバイザリを選択します。すべてのアドバイザリ、セキュリティ影響評価(SIR)が「重大」または「高」のアドバイザリのみ、またはこのアドバイザリのみを選択します。
- 該当するソフトウェアを選択します。
- 該当するプラットフォームを選択します。
- リリース番号を入力します。たとえば、Cisco ASA ソフトウェアの場合は 9.16.2.11、Cisco FTD ソフトウェアの場合は 6.6.7 と入力します。
- [チェック(Check)] をクリックします。
ASA FirePOWER モジュールおよび Cisco NGIPS ソフトウェア用の Cisco FirePOWER ソフトウェア
発行時点では、次の表に記載されているリリース情報は正確でした。最も完全で最新の情報については、このアドバイザリの上部にあるバグ ID の詳細セクションを参照してください。
左側の列にはシスコソフトウェアリリース、右側の列にはリリースがこのアドバイザリに記載されている脆弱性の影響を受けるかどうか、およびこの脆弱性に対する修正を含むリリースが示されています。
Cisco FirePOWER ソフトウェアリリース | First Fixed Release(修正された最初のリリース) |
---|---|
7.0 より前 | 脆弱性なし |
7.01 | 7.0.5 |
その他のリソース
最適な Cisco ASA、FTD、または FMC ソフトウェアリリースの決定方法については、次の推奨リリースに関するドキュメントを参照してください。セキュリティ アドバイザリでより新しいリリースが推奨されている場合は、そのアドバイザリのガイダンスに従うことをお勧めします。
Cisco ASA の互換性
Cisco Secure Firewall ASA アップグレードガイド
Cisco Secure Firewall Threat Defense 互換性ガイド
Product Security Incident Response Team(PSIRT; プロダクト セキュリティ インシデント レスポンス チーム)は、このアドバイザリに記載されている該当するリリース情報と修正されたリリース情報のみを検証します。
不正利用事例と公式発表
Cisco PSIRT では、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例やその公表は確認しておりません。
出典
この脆弱性は Cisco TAC サポートケースの解決中に発見されました。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.0 | 初回公開リリース | - | Final | 2022 年 11 月 9 日 |
利用規約
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