Critical
Critical
日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco Enterprise NFVインフラストラクチャソフトウェア(NFVIS)の複数の脆弱性により、攻撃者がゲスト仮想マシン(VM)からホストマシンにエスケープしたり、rootレベルで実行するコマンドを挿入したり、ホストからVMにシステムデータをリークしたりする可能性があります。
これらの脆弱性の詳細については本アドバイザリの「詳細情報」セクションを参照してください。
シスコはこれらの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。これらの脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-NFVIS-MUL-7DySRX9
該当製品
脆弱性のある製品
これらの脆弱性は、デフォルト設定のCisco Enterprise NFVISに影響を与えます。
脆弱性が存在する Cisco ソフトウェアリリースについては、このアドバイザリの「修正済みソフトウェア」セクションを参照してください。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
詳細
これらの脆弱性は依存関係にはなく、いずれかの脆弱性をエクスプロイトするために別の脆弱性をエクスプロイトする必要はありません。さらに、いずれかの脆弱性の影響を受けるソフトウェアリリースであっても、他の脆弱性の影響は受けない場合があります。
脆弱性の詳細は以下のとおりです。
Cisco Enterprise NFVISゲストエスケープの脆弱性
Cisco Enterprise NFVISのNext Generation Input/Output(NGIO)機能の脆弱性により、認証されたリモートの攻撃者がゲストVMから脱出し、NFVISホストで不正なルートレベルのアクセスを取得できる可能性があります。
この脆弱性は、ゲストの制限が不十分であることに起因します。攻撃者は、NFVISホストでルートレベルの権限で実行されるVMからAPIコールを送信することで、この脆弱性を不正利用する可能性があります。不正利用に成功すると、攻撃者はNFVISホストを完全に侵害できる可能性があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
バグID:CSCvz73973
CVE ID:CVE-2022-20777
セキュリティ影響評価(SIR):致命的
CVSS ベーススコア:9.9
CVSSベクトル:CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:L/UI:N/S:C/C:H/I:H/A:H
Cisco Enterprise NFVISのコマンドインジェクションの脆弱性
Cisco Enterprise NFVISのイメージ登録プロセスにおける脆弱性により、認証されていないリモートの攻撃者が、イメージ登録プロセス中にNFVISホストでrootレベルで実行するコマンドを挿入する可能性があります。
この脆弱性は、入力の検証が不適切であることに起因します。攻撃者は、VM登録プロセス中にルートレベルの権限でコマンドを実行する巧妙に細工されたメタデータを含むVMイメージをインストールするようにホストマシンの管理者を誘導することで、この脆弱性を不正利用する可能性があります。エクスプロイトに成功すると、攻撃者はrootレベルの権限を使用してNFVISホストにコマンドを挿入できる可能性があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
バグID:CSCvz73988
CVE ID:CVE-2022-20779
セキュリティ影響評価(SIR):高
CVSS ベーススコア:8.8
CVSSベクトル:CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:N/UI:R/S:U/C:H/I:H/A:H
Cisco Enterprise NFVIS XMLの外部エンティティインジェクションの脆弱性
Cisco Enterprise NFVISのインポート機能の脆弱性により、認証されていないリモートの攻撃者がホストから任意の設定済みVMにシステムデータをリークする可能性があります。
この脆弱性は、XMLパーサーの外部エンティティの解決に起因します。攻撃者は、ホストからデータを読み取って設定済みのVMに書き込む巧妙に細工されたファイルをインポートするよう管理者を誘導することで、この脆弱性を不正利用する可能性があります。エクスプロイトに成功すると、攻撃者は任意の設定済みVM上のユーザデータを含むファイルなどのシステム情報にホストからアクセスできる可能性があります。
注:NFVISホスト内に設定されたVMへのアクセスをすでに認証している攻撃者は、機密システム情報に直接アクセスできる可能性があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
バグID:CSCvz73971
CVE ID:CVE-2022-20780
セキュリティ影響評価(SIR):高
CVSS ベーススコア:7.4
CVSSベクトル:CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:N/UI:R/S:C/C:H/I:N/A:N
回避策
これらの脆弱性に対処する回避策はありません。
修正済みソフトウェア
シスコはこのアドバイザリに記載された脆弱性に対処する無償のソフトウェアアップデートをリリースしています。通常のソフトウェアアップデートが含まれるサービス契約をお持ちのお客様は、通常のアップデートチャネルからセキュリティ修正を取得する必要があります。
お客様がインストールしたりサポートを受けたりできるのは、ライセンスをご購入いただいたソフトウェア バージョンとフィーチャ セットに対してのみとなります。そのようなソフトウェアアップグレードをインストール、ダウンロード、アクセスまたはその他の方法で使用した場合、お客様は以下のリンクに記載されたシスコのソフトウェアライセンスの条項に従うことに同意したことになります。
https://www.cisco.com/c/en/us/products/end-user-license-agreement.html
また、お客様がソフトウェアをダウンロードできるのは、ソフトウェアの有効なライセンスをシスコから直接、あるいはシスコ認定リセラーやパートナーから取得している場合に限ります。通常、これは以前購入したソフトウェアのメンテナンス アップグレードです。無償のセキュリティ ソフトウェア アップデートによって、お客様に新しいソフトウェア ライセンス、追加ソフトウェア フィーチャ セット、またはメジャー リビジョン アップグレードに対する権限が付与されることはありません。
Cisco.com の Cisco Support and Downloads ページには、ライセンスとダウンロードに関する情報が記載されています。このページには、[マイデバイス(My Devices)] ツールを使用するお客様のカスタマーデバイスサポート範囲も表示できます。
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、シスコ セキュリティ アドバイザリ ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性とアップグレード ソリューション一式を確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
サービス契約をご利用でないお客様
シスコから直接購入したがシスコのサービス契約をご利用いただいていない場合、また、サードパーティベンダーから購入したが修正済みソフトウェアを購入先から入手できない場合は、Cisco TAC(https://www.cisco.com/c/ja_jp/support/web/tsd-cisco-worldwide-contacts.html)に連絡してアップグレードを入手してください。
無償アップグレードの対象製品であることを証明していただくために、製品のシリアル番号と、本アドバイザリの URL をご用意ください。
修正済みリリース
次の表に示すように、該当する修正済みのソフトウェアリリースにアップグレードすることをお勧めします。
Cisco Enterprise NFVIS リリース | First Fixed Release(修正された最初のリリース) |
---|---|
4.0 より前 | 修正済みリリースに移行。 |
4.0 | 4.7.1 |
Product Security Incident Response Team(PSIRT; プロダクト セキュリティ インシデント レスポンス チーム)は、このアドバイザリに記載されている該当するリリース情報と修正されたリリース情報のみを検証します。
不正利用事例と公式発表
Cisco PSIRT では、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例とその公表は確認しておりません。
出典
シスコは、これらの脆弱性を報告していただいたOrange GroupのCyrille Chatras、Pierre Denouel、およびLoiuc Resoux氏に感謝いたします。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2022年5月4日 |
利用規約
本アドバイザリは無保証のものとしてご提供しており、いかなる種類の保証も示唆するものではありません。 本アドバイザリの情報およびリンクの使用に関する責任の一切はそれらの使用者にあるものとします。 また、シスコは本ドキュメントの内容を予告なしに変更したり、更新したりする権利を有します。
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