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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco Aironet アクセスポイント(AP)の Point-to-Point Tunneling Protocol(PPTP)VPN パケット処理機能に含まれる脆弱性により、認証されていないリモートの攻撃者が該当デバイスをリロードさせ、その結果、サービス拒否(DoS)状態が発生する可能性があります。
この脆弱性は、該当の AP のデータプレーンを通過する Generic Routing Encapsulation(GRE)フレームの検証が不十分なことに起因します。攻撃者は、脆弱性を持つ AP への関連付けを行い、任意の PPTP VPN サーバへの PPTP VPN 接続を開始し、AP のデータプレーンを介して悪意のある GRE フレームを送信することにより、この脆弱性をエクスプロイトする可能性があります。エクスプロイトに成功すると、攻撃者がターゲット AP の内部プロセスをクラッシュさせる危険性があり、その結果 AP のリロードが発生する場合があります。AP のリロードにより、その AP に関連付けられているクライアントに DoS 状態が発生します。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-20191016-airo-pptp-dos
該当製品
脆弱性のある製品
本脆弱性は、Cisco NX-OS ソフトウェアの該当リリースを実行する次のシスコ製品に影響を与えます。
- Aironet 1810 シリーズ AP
- Aironet 1830 シリーズ AP
- Aironet 1850 シリーズ AP
脆弱性が存在するソフトウェア リリースについては、このアドバイザリの「修正済みソフトウェア」の項を参照してください。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
このアドバイザリの脆弱性のある製品セクションに記載されている製品のみが、この脆弱性の影響を受けることが分かっています。
シスコは、この脆弱性が以下のシスコ製品には影響を与えないことを確認しました。
- Aironet 1540 シリーズ AP
- Aironet 1560 シリーズ AP
- このアドバイザリの「脆弱性が存在する製品」のセクションに示されていない Aironet 1800 シリーズ AP
- Aironet 2800 シリーズの AP
- Aironet 3800 シリーズの AP
- Aironet 4800 AP
- Catalyst 9100 AP
詳細
この脆弱性は CVE-2018-0234 の再導入です。
回避策
この脆弱性に対処する回避策はありません。
修正済みソフトウェア
シスコはこのアドバイザリに記載された脆弱性に対処する無償のソフトウェアアップデートをリリースしています。お客様がインストールしたりサポートを受けたりできるのは、ライセンスをご購入いただいたソフトウェア バージョンとフィーチャ セットに対してのみとなります。そのようなソフトウェアアップグレードをインストール、ダウンロード、アクセスまたはその他の方法で使用した場合、お客様は以下のリンクに記載されたシスコのソフトウェアライセンスの条項に従うことに同意したことになります。
https://www.cisco.com/c/en/us/products/end-user-license-agreement.html
また、お客様がソフトウェアをダウンロードできるのは、ソフトウェアの有効なライセンスをシスコから直接、あるいはシスコ認定リセラーやパートナーから取得している場合に限ります。通常、これは以前購入したソフトウェアのメンテナンス アップグレードです。無償のセキュリティ ソフトウェア アップデートによって、お客様に新しいソフトウェア ライセンス、追加ソフトウェア フィーチャ セット、またはメジャー リビジョン アップグレードに対する権限が付与されることはありません。
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、[シスコのセキュリティアドバイザリおよびアラート(Cisco Security Advisories and Alerts)] ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性と完全なアップグレード ソリューションを確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
サービス契約をご利用でないお客様
シスコから直接購入したが Cisco Service Contract をご利用いただいていない場合、また、サードパーティベンダーから購入したが修正済みソフトウェアを POS から入手できない場合は、Cisco TAC に連絡してアップグレードを入手してください。
https://www.cisco.com/c/en/us/support/web/tsd-cisco-worldwide-contacts.html
無償アップグレードの対象製品であることを証明していただくために、製品のシリアル番号と、本アドバイザリの URL をご用意ください。
修正済みリリース
この項の表に示すように、適切なリリースにアップグレードすることをお勧めします。本アドバイザリは以下のアドバイザリを含むコレクションの一部です。これらも考慮した上、完全なアップグレード ソリューションを確認してください。
- cisco-sa-20191016-airo-capwap-dos:Cisco AironetアクセスポイントおよびCatalyst 9100アクセスポイントのCAPWAPにおけるDoS脆弱性
- cisco-sa-20191016-airo-pptp-dos:Cisco AironetアクセスポイントのPoint-to-Point Tunneling ProtocolにおけるDoS脆弱性
- cisco-sa-20191016-airo-unauth-access:Cisco Aironetアクセスポイントの不正アクセスの脆弱性
- cisco-sa-20191016-wlc-ssh-dos:Cisco Wireless LAN Controllerのセキュアシェル(SSH)におけるDoS脆弱性
次の表では、左の列にシスコ ソフトウェアリリースを記載しています。中央の列は、リリースがこのアドバイザリに記載されている脆弱性に該当するかどうか、および、この脆弱性に対する修正を含む最初のリリースを示しています。右の列は、リリースがこのアドバイザリ集に記載された何らかの脆弱性に該当するかどうか、および、それらすべての脆弱性に対する修正を含む最初のリリースを示しています。
Cisco Aironet AP ソフトウェアのメジャー リリース | この脆弱性に対する最初の修正リリース |
このアドバイザリ集で説明している脆弱性すべてに対する推奨リリース |
---|---|---|
8.0 以前 |
脆弱性なし | 8.5.151.0 |
8.0 | 脆弱性なし | 8.5.151.0 |
8.1 | 脆弱性なし | 8.5.151.0 |
8.2 | 脆弱性なし | 8.5.151.0 |
8.3 | 脆弱性なし | 8.5.151.0 |
8.4 | 8.5.151.01 | 8.5.151.0 |
8.5 | 8.5.151.01 | 8.5.151.0 |
8.6 | 脆弱性なし | 8.8.125.0 |
8.7 | 脆弱性なし | 8.8.125.0 |
8.8 | 8.8.125.02 | 8.8.125.0 |
8.9 | 8.9.111.0 |
8.9.111.0 |
8.10 | 脆弱性なし |
脆弱性なし |
2.リリース8.8では、8.8.111.0より前のリリースには脆弱性はありません。
不正利用事例と公式発表
Cisco Product Security Incident Response Team(PSIRT)は、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例やその公表を確認していません。
出典
この脆弱性は Cisco TAC サポートケースの解決中に発見されました。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.0 | 初回公開リリース | - | Final | 2019 年 10 月 16 日 |
利用規約
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