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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco FirePOWER システム ソフトウェアのサーバ メッセージ ブロック バージョン 2(SMBv2)およびバージョン 3(SMBv3)プロトコルの実装における脆弱性により、認証されていないリモートの攻撃者がシステム メモリが不足した状態でデバイスを動作させ、トラフィックの転送を阻止する可能性があります。デバイスの手動リロードにより、状態のクリアが必要になることもあります。
この脆弱性は、SMB ヘッダーの検証が正しくないために発生します。攻撃者はターゲット デバイスからカスタム SMB ファイル転送を送信することで、この脆弱性をエクスプロイトする可能性があります。エクスプロイトに成功すると、デバイスが大量のシステム メモリを消費し、Snort プロセスによるネットワーク トラフィックの転送が阻止される可能性があります。この脆弱性は、IPv4 または IPv6 を SMBv2 または SMBv3 ネットワーク トラフィックと組み合わせて使用することでエクスプロイトできます。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-20181003-fp-smb-snort
該当製品
脆弱性のある製品
この脆弱性は、次のシスコ製品で実行されている Cisco FirePOWER システム ソフトウェアに影響を及ぼします。
- FirePOWER サービスを使用する適応型セキュリティ アプライアンス(ASA)5500-X シリーズ
- 次世代ファイアウォール製品群を使用する適応型セキュリティ アプライアンス(ASA)5500-X シリーズ
- ネットワーク向け Advanced Malware Protection(AMP)7000 シリーズ アプライアンス
- ネットワーク向け Advanced Malware Protection(AMP)8000 シリーズ アプライアンス
- FirePOWER 2100 シリーズ セキュリティ アプライアンス
- FirePOWER 4100 シリーズ セキュリティ アプライアンス
- FirePOWER 7000 シリーズ アプライアンス
- FirePOWER 8000 シリーズ アプライアンス
- FirePOWER 9300 シリーズ セキュリティ アプライアンス
- サービス統合型ルータ(ISR)向け FirePOWER Threat Defense
- Firepower Threat Defense Virtual
- Industrial Ethernet 3000 シリーズ スイッチ
- 次世代侵入防御システム(NGIPSv)
- 仮想次世代侵入防御システム(NGIPSv)
脆弱性が存在する Cisco FirePOWER システム ソフトウェア リリースの詳細については、このアドバイザリの「修正済みソフトウェア」セクションを参照してください。
Cisco FirePOWER システム ソフトウェア リリースの確認
デバイスで実行中の Cisco FirePOWER システム ソフトウェア リリースを確認するために、管理者はデバイスにログインし、CLI で show version コマンドを使用してコマンドの出力を参照できます。デバイスが Cisco FirePOWER システム ソフトウェア リリース 6.2.0 を実行している場合、コマンドの出力例は次のようになります。
> show version
---------------------[ ftd ]---------------------
Model : Cisco ASA5525-X Threat Defense (75) Version 6.2.0 (Build 362)
UUID : 2849ba3c-ecb8-11e6-98ca-b9fc2975893c
Rules update version : 2017-03-15-001-vrt
VDB version : 279
----------------------------------------------------
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
このアドバイザリの脆弱性のある製品セクションに記載されている製品のみが、この脆弱性の影響を受けることが分かっています。
シスコは、この脆弱性が以下のシスコ製品には影響を与えないことを確認しました。- 適応型セキュリティ アプライアンス(ASA)ソフトウェア
- Firepower Management Center
- Meraki MX セキュリティ アプライアンス
セキュリティ侵害の痕跡
この脆弱性のアクティブなエクスプロイト時に、オペレーティング システム コマンド top を実行すると、Snort プロセスが Disk Sleep(または D 状態)になっていることがあります。
top - 2017-03-20 13:34:36 up 16 days, 11:57, 0 users, load average: 1.40, 0.76 Tasks: 100 total, 1 running, 99 sleeping, 0 stopped, 0 zombie Cpu(s): 6.4%us, 3.9%sy, 0.0%ni, 54.8%id, 34.0%wa, 0.0%hi, 0.0%si, 0.9%st Mem: 3303936k total, 3181128k used, 122808k free, 16944k buffers Swap: 3310920k total, 1346860k used, 1964060k free, 207644k cached PID USER PR NI VIRT RES SHR S %CPU %MEM TIME+ COMMAND 21732 sfsnort 1 -19 2148m 1.1g 25m D 17 33.9 309:16.55 snort 21733 sfsnort 1 -19 2154m 1.1g 26m D 8 34.4 337:19.92 snort
D 状態の Snort インスタンスはハングしているため、回復することはできません。このような回復不能なインスタンスにより、トラフィックのデバイス通過が阻止されることがあります。これは、デバイスの脆弱性がエクスプロイトされていることを示していることがあります。デバイスがこの脆弱性により侵害されているかどうかを確認するためにサポートが必要な場合は、Cisco Technical Assistance Center(TAC)までご連絡ください。
回避策
修正済みソフトウェア
シスコはこのアドバイザリに記載された脆弱性に対処する無償のソフトウェアアップデートをリリースしています。お客様がインストールしたりサポートを受けたりできるのは、ライセンスをご購入いただいたソフトウェア バージョンとフィーチャ セットに対してのみとなります。そのようなソフトウェアアップグレードをインストール、ダウンロード、アクセスまたはその他の方法で使用した場合、お客様は https://www.cisco.com/c/en/us/products/end-user-license-agreement.html に記載のシスコのソフトウェアライセンスの条項に従うことに同意したことになります。
また、お客様がソフトウェアをダウンロードできるのは、ソフトウェアの有効なライセンスをシスコから直接、あるいはシスコ認定リセラーやパートナーから取得している場合に限ります。通常、これは以前購入したソフトウェアのメンテナンス アップグレードです。無償のセキュリティ ソフトウェア アップデートによって、お客様に新しいソフトウェア ライセンス、追加ソフトウェア フィーチャ セット、またはメジャー リビジョン アップグレードに対する権限が付与されることはありません。
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、[シスコのセキュリティアドバイザリおよびアラート(Cisco Security Advisories and Alerts)] ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性と完全なアップグレード ソリューションを確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
サービス契約をご利用でないお客様
シスコから直接購入したがシスコのサービス契約をご利用いただいていない場合、また、サードパーティベンダーから購入したが修正済みソフトウェアを購入先から入手できない場合は、Cisco TAC(https://www.cisco.com/c/ja_jp/support/web/tsd-cisco-worldwide-contacts.html)に連絡してアップグレードを入手してください。
無償アップグレードの対象製品であることを証明していただくために、製品のシリアル番号と、本アドバイザリの URL をご用意ください。
修正済みリリース次の表では、左の列にシスコ ソフトウェアのリリースを示しています。右側の列は、リリースがこのアドバイザリに記載されている脆弱性の影響を受けているかどうか、およびこの脆弱性に対する修正を含む最初のリリースを示しています。
Cisco Firepower システム ソフトウェア | この脆弱性に対する最初の修正済みリリース 脆弱性 |
---|---|
6.0 |
6.1.0.7 |
6.0.1 | 6.1.0.7 |
6.1.0 | 6.1.0.7 |
6.2.0 | 6.2.0.5 |
6.2.1 | 6.2.2.3 |
6.2.2 | 6.2.2.3 |
6.2.3 |
脆弱性なし |
Cisco FirePOWER システム ソフトウェアの修正済みリリースにアップグレードするために、次のいずれかの操作を実行できます。
- Cisco Firepower Management Center(FMC)を使用して管理しているデバイスについては、FMC インターフェイスを使用してアップグレードをインストールし、インストールが完了したら、アクセス コントロール ポリシーを再適用します。インストールされている Snort バージョンは、FMC リリースによって異なります。
- Cisco Adaptive Security Device Manager(ASDM)または Cisco Firepower Device Manager(FDM)を使用して管理しているデバイスについては、ASDM または FDM インターフェイスを使用してアップグレードをインストールし、インストールが完了したらアクセス コントロール ポリシーを再適用します。
不正利用事例と公式発表
Cisco Product Security Incident Response Team(PSIRT)は、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例やその公表を確認していません。
出典
この脆弱性は Cisco TAC サポートケースの解決中に発見されました。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.0 | 初回公開リリース | - | Final | 2018 年 10 月 3 日 |
利用規約
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