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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
この脆弱性は、該当デバイスが SSL 接続状態の変更を正しく処理できないことに起因します。攻撃者は、巧妙に細工された SSL 接続を該当デバイス経由で送信することによって、この脆弱性を不正利用する可能性があります。この不正利用に成功すると、攻撃者は該当デバイス上で検出エンジンにシステム メモリを大量に消費させることが可能になり、結果として Denial of Service(DoS)状態が引き起こされる場合があります。この状態から回復するためには、デバイスを手動でリロードする必要があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-20180418-fpsnort
該当製品
脆弱性のある製品
Cisco Firepower システム ソフトウェア リリース 6.0.0 以降がこのセクションで説明されているように構成され、以下のシスコ製品のいずれかで実行されている場合に、この脆弱性の影響を受けます。
- FirePOWER サービスを使用する適応型セキュリティ アプライアンス(ASA)5500-X シリーズ
- 次世代ファイアウォール製品群を使用する適応型セキュリティ アプライアンス(ASA)5500-X シリーズ
- ネットワーク向け Advanced Malware Protection(AMP)7000 シリーズ アプライアンス
- ネットワーク向け Advanced Malware Protection(AMP)8000 シリーズ アプライアンス
- Firepower 4100 シリーズ アプライアンス
- FirePOWER 7000 シリーズ アプライアンス
- FirePOWER 8000 シリーズ アプライアンス
- FirePOWER 9300 シリーズ セキュリティ アプライアンス
- サービス統合型ルータ(ISR)向け FirePOWER Threat Defense
- Firepower Threat Defense Virtual for VMware
- Industrial Security Appliance 3000
- Sourcefire 3D システム アプライアンス
SSL ポリシー ルールに一致する暗号化トラフィックを渡すようにソフトウェアが構成されている場合、またはデフォルトのルール アクションとして Do not decrypt.がソフトウェアにある場合、そのデバイスは脆弱です。
Cisco Firepower システム ソフトウェア リリースの判別
デバイス上で実行されている Cisco Firepower システム ソフトウェア リリースは、管理者がデバイスにログインして、CLI で show version コマンドを使用することにより確認できます。次に、リリース 6.2.0 を実行しているデバイスのコマンド出力例を示します。
> show version
---------------------[ ftd ]---------------------
Model : Cisco ASA5525-X Threat Defense (75) Version 6.2.0 (Build 362)
UUID : 2849ba3c-ecb8-11e6-98ca-b9fc2975893c
Rules update version : 2017-03-15-001-vrt
VDB version : 279
----------------------------------------------------
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
他のシスコ製品において、このアドバイザリの影響を受けるものは現在確認されていません。
シスコは、この脆弱性が以下のシスコ製品には影響を与えないことを確認しました。
- 適応型セキュリティ アプライアンス(ASA)ソフトウェア
- Firepower Management Center
- 侵入防御システム(IPS)ソフトウェア
- Meraki MX セキュリティ アプライアンス
- Virtual Next-Generation Intrusion Prevention System(NGIPSv)for VMware
- サービス統合型ルータ(ISR)向け Snort IPS
詳細
この脆弱性により、該当デバイスで Snort プロセスがシステム メモリを枯渇させ、再起動が引き起こされる場合があります。Snort プロセスの再起動中に、脅威検出がバイパスされる可能性があり、すべてのネットワーク トラフィックの検査が失敗するか、またはネットワーク トラフィックがデバイスを通過できなくなることがあります(プラットフォームおよびデバイスの構成に応じて異なります)。
Cisco FirePOWER プラットフォーム:
- パッシブ インターフェイスおよびバイパス インターフェイスでは検査がバイパスされ、トラフィックがデバイスを通過します。
- ルーテッドインターフェイス、スイッチインターフェイス、および非バイパスインターフェイスでは、トラフィックがドロップされ、トラフィックはデバイスを通過しません。
- Cisco Firepower Threat Defense(FTD)ソフトウェアはトラフィックをドロップし、トラフィックはデバイスを通過しません。
FirePOWER サービスを使用する Cisco ASA 5500-X シリーズ ファイアウォールでは、sfr fail-open CLI コマンドがサポートされていて ASA で設定されている場合、トラフィックは脅威検出をバイパスし、ドロップされることはありません。
セキュリティ侵害の痕跡
この脆弱性を不正利用すると、下記のエラー メッセージが該当デバイスの /var/log/messages システム ログ ファイルに表示されます。
Firepower-module2 kernel: [109568.659049] snort invoked oom-killer: gfp_mask=0xd0, order=0, oom_score_adj=0
この脆弱性の不正利用によってデバイスが侵害されていないか確認するために支援が必要な場合は、Cisco Technical Assistance Center(TAC)までご連絡ください。
回避策
修正済みソフトウェア
シスコはこのアドバイザリに記載された脆弱性に対処する無償のソフトウェアアップデートをリリースしています。お客様がインストールしたりサポートを受けたりできるのは、ライセンスをご購入いただいたソフトウェア バージョンとフィーチャ セットに対してのみとなります。そのようなソフトウェアアップグレードをインストール、ダウンロード、アクセスまたはその他の方法で使用した場合、お客様は以下のリンクに記載されたシスコのソフトウェアライセンスの条項に従うことに同意したことになります。
https://www.cisco.com/c/en/us/products/end-user-license-agreement.html
また、お客様がソフトウェアをダウンロードできるのは、ソフトウェアの有効なライセンスをシスコから直接、あるいはシスコ認定リセラーやパートナーから取得している場合に限ります。通常、これは以前購入したソフトウェアのメンテナンス アップグレードです。無償のセキュリティ ソフトウェア アップデートによって、お客様に新しいソフトウェア ライセンス、追加ソフトウェア フィーチャ セット、またはメジャー リビジョン アップグレードに対する権限が付与されることはありません。
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、[シスコのセキュリティアドバイザリおよびアラート(Cisco Security Advisories and Alerts)] ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性と完全なアップグレード ソリューションを確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
サービス契約をご利用でないお客様
シスコから直接購入したが Cisco Service Contract をご利用いただいていない場合、また、サードパーティベンダーから購入したが修正済みソフトウェアを POS から入手できない場合は、Cisco TAC に連絡してアップグレードを入手してください。
https://www.cisco.com/c/en/us/support/web/tsd-cisco-worldwide-contacts.html
無償アップグレードの対象製品であることを証明していただくために、製品のシリアル番号と、本アドバイザリの URL をご用意ください。
修正済みリリース
カスタマーは、このセクションの表に沿って、適切なリリースへのアップグレードをおこなってください。本アドバイザリは以下のアドバイザリを含むコレクションの一部です。これらも考慮した上、完全なアップグレード ソリューションを確認してください。
- cisco-sa-20180418-fp2100:Cisco Firepower 2100シリーズセキュリティアプライアンスでのIPフラグメンテーションに関するDoS脆弱性
- cisco-sa-20180418-fpsnort:Cisco Firepower検出エンジンのセキュアソケットレイヤにおけるDoS脆弱性
次の表では、左の列にシスコ ソフトウェアのリリースを示しています。中央の列は、リリースがこのアドバイザリに記載されている脆弱性に該当するかどうか、および、この脆弱性に対する修正を含む最初のリリースを示しています。右の列は、リリースがこのアドバイザリ集に記載された何らかの脆弱性に該当するかどうか、および、それらすべての脆弱性に対する修正を含む最初のリリースを示しています。
Cisco Firepower システム ソフトウェア | この脆弱性に対する最初の修正リリース | First Fixed Release for All Vulnerabilities Described in the Collection of Advisories |
---|---|---|
6.0 | 6.1.0.6 | 6.1.0.6 |
6.0.1 | 6.1.0.6 | 6.1.0.6 |
6.1.0 | 6.1.0.6 以降 | 6.1.0.6 |
6.2.0 | 6.2.0.3 以降 | 6.2.0.5 |
6.2.1 | 脆弱性なし | 6.2.2.1 |
6.2.2 | 脆弱性なし | 6.2.2.1 |
6.2.3 | 脆弱性なし | 6.2.3 |
不正利用事例と公式発表
Cisco Product Security Incident Response Team(PSIRT)は、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例やその公表を確認していません。
出典
この脆弱性は Cisco TAC サポートケースの解決中に発見されました。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.2 | Cisco Bug ID CSCve23031を追加。 | Final | 2019 年 5 月 18 日 | |
1.1 | 内部メタデータのリリース情報が更新されました。 | — | Final | 2019 年 11 月 19 日 |
1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2018 年 4 月 18 日 |
利用規約
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