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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
この脆弱性は、SSHまたはSFTPログイン時に渡されるパラメータの入力検証が欠落していることに起因します。攻撃者は、SSHまたはSFTPログイン中にSSHまたはSFTPコマンドラインインターフェイス(CLI)に巧妙に細工されたユーザ入力を提供することで、この脆弱性を不正利用する可能性があります。この不正利用により、認証された攻撃者はルータに対するルート権限アクセスを取得できる可能性があります。
注:本脆弱性を不正利用する目的で使用できるのは、該当システム宛てのトラフィックに限られます。この脆弱性は、IPv4とIPv6の両方のトラフィックによって引き起こされる可能性があります。攻撃を実行するには、ポート22(SSHデフォルトポート)へのTCP接続が確立されている必要があります。攻撃者がSSHまたはSFTP経由でシステムにログインするには、有効なクレデンシャルが必要です。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。これらの脆弱性に対しては回避策がありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-20170315-asr
該当製品
脆弱性のある製品
- StarOSが17.7.0より後、18.7.4、19.5、および20.2.3より前に稼働し、SSHが設定されているCisco ASR 5000/5500/5700シリーズデバイスには脆弱性が存在します。
- Cisco Virtualized Packet Core - N4.2.7(19.3.v7)およびN4.7(20.2.v0)より前のStarOSを実行しているシングルインスタンス(VPC-SI)および分散インスタンス(VPC-DI)デバイスでSSHが設定されている場合、脆弱性が存在します。
同様に、管理者はCLIからshow versionコマンドを発行して、脆弱性のあるバージョンのCisco StarOSがvPC-SIまたはvPC-DIインスタンスで実行されているかどうかを確認できます。次の出力は、StarOSバージョンN4.6(20.1.v0)を実行しているvPCインスタンスの例です。[local]ASR-2# show version
Friday August 12 13:17:31 AST 2016
Active Software:
Image Version: 19.2.1
Image Build Number: 62564
Image Description: Deployment_Build
Image Date: Thu Dec 31 20:13:39 EST 2015
Boot Image: /flash/asr5500-19.2.1.bin
Cisco StarOSまたはCisco vPCソフトウェアでSSHが設定されているかどうかを確認するには、show configuration | grep sshdコマンドを実行します。次の例では、server sshd行があることから、SSHサーバが有効になっていることがわかります。[local]vPC-DI# show version
Active Software:
Image Version: 20.1.v0
Image Build Number: 64657
Image Description: Deployment_Build
Image Date: Wed Jul 27 18:46:53 EDT 2016
Boot Image: /flash/qvpc-di-20.1.v0.bin
[local]ASR-2# show configuration | grep sshd
server sshd
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
- Cisco Elastic Services Controller(ESC)
- Cisco Ultra Automation Services(UAS)
セキュリティ侵害の痕跡
[local]ASR-2# show logs facility cli
2017-Feb-01+13:33:08.477 [cli 30005 info] [6/0/14607 <cli:6014607> _commands_cli.c:1775] [software internal system syslog] CLI session ended for Inspector inspector on device
2017-Feb-01+13:33:08.455 [cli 30004 info] [6/0/14607 <cli:6014607> cli_sess.c:127] [software internal system syslog] CLI session started for Inspector inspector on device from 10.X.X.X
.
.
.
回避策
管理者は、管理インターフェイスへのアクセスを制限して(たとえば、アクセスコントロールリスト(ACL)を適用して)、攻撃を受ける領域を制限できます。
修正済みソフトウェア
シスコはこのアドバイザリに記載された脆弱性に対処する無償のソフトウェアアップデートをリリースしています。お客様がインストールしたりサポートを受けたりできるのは、ライセンスをご購入いただいたソフトウェア バージョンとフィーチャ セットに対してのみとなります。そのようなソフトウェアアップグレードをインストール、ダウンロード、アクセスまたはその他の方法で使用した場合、お客様は以下のリンクに記載されたシスコのソフトウェアライセンスの条項に従うことに同意したことになります。
http://www.cisco.com/en/US/docs/general/warranty/English/EU1KEN_.html
また、お客様がソフトウェアをダウンロードできるのは、ソフトウェアの有効なライセンスをシスコから直接、あるいはシスコ認定リセラーやパートナーから取得している場合に限ります。通常、これは以前購入したソフトウェアのメンテナンス アップグレードです。無償のセキュリティ ソフトウェア アップデートによって、お客様に新しいソフトウェア ライセンス、追加ソフトウェア フィーチャ セット、またはメジャー リビジョン アップグレードに対する権限が付与されることはありません。
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、[シスコのセキュリティアドバイザリおよびアラート(Cisco Security Advisories and Alerts)] ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性と完全なアップグレード ソリューションを確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成は新規リリースでも継続して適切なサポートが受けられることを確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
サービス契約をご利用でないお客様
シスコから直接購入したが Cisco Service Contract をご利用いただいていない場合、また、サードパーティベンダーから購入したが修正済みソフトウェアを POS から入手できない場合は、Cisco TAC に連絡してアップグレードを入手してください。
http://www.cisco.com/c/ja_jp/support/web/tsd-cisco-worldwide-contacts.html
無償アップグレードの対象製品であることを証明していただくために、製品のシリアル番号と、本アドバイザリの URL をご用意ください。
修正済みリリース
次の表では、左の列に、Cisco StarOSおよびCisco vPCソフトウェアのメジャーリリースをそれぞれ示します。右の列は、メジャー リリースが本アドバイザリに記載している脆弱性に該当するかどうか、また、本脆弱性に対する修正を含む最初のリリースに該当するかどうかを示します。
Cisco ASR 5000/5500/5700シリーズルータ向けStarOS
Cisco StarOS Major Release |
First Fixed Release(修正された最初のリリース) |
---|---|
17.7 以前 |
Not affected |
18.0 | 18.7.4 |
19.0 | 19.5 |
20.0 | 20.2.3 |
21.0 | Not affected |
Cisco Virtualized Packet Core(vPC)ソフトウェア
Cisco vPCメジャーリリース |
First Fixed Release(修正された最初のリリース) |
---|---|
N4.0 (19.2) |
該当。N4.2.7(19.3.v7)以降に移行してください。 |
N4.2 (19.3) |
N4.2.7 (19.3.v7) |
N4.5 (20.0) |
該当。N4.7(20.2.v0)以降に移行してください。 |
N4.6 (20.1) |
該当。N4.7(20.2.v0)以降に移行してください。 |
N4.7 (20.2) |
解決済み |
N5.0 (21.0) |
Not affected |
推奨事項
不正利用事例と公式発表
Cisco Product Security Incident Response Team(PSIRT)は、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例やその公表を確認していません。
出典
本脆弱性は、シスコ内部でのセキュリティ テストによって発見されました。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2017 年 3 月 15 日 |
利用規約
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