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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
この脆弱性は、イメージリストパラメータの不適切な処理に起因します。攻撃者は、巧妙に細工されたSmart InstallパケットをTCPポート4786に送信することで、この脆弱性を不正利用する可能性があります。エクスプロイトに成功すると、Cisco Catalystスイッチのリロードが引き起こされ、DoS状態が発生する可能性があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。脆弱性のあるデバイスでSmart Install機能を無効にする以外に、この脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-20160323-smi
このアドバイザリは、2016年3月23日に公開された6件の脆弱性に関するCisco Security Advisoryを含むCisco IOSソフトウェアおよびIOS XEソフトウェアのセキュリティアドバイザリバンドルの一部です。すべての脆弱性のセキュリティ影響評価は「高」です。 アドバイザリとそのリンクの一覧については、『Cisco Event Response: Semiannual Cisco IOS and IOS XE Software Security Advisory Bundled Publication』を参照してください。
該当製品
脆弱性のある製品
Cisco IOSまたはIOS XEデバイスでSmart Installクライアント機能が有効に設定されているかどうかを確認するには、Smart Installクライアントでshow vstack config特権EXECコマンドを使用します。次に、Smart Installクライアントとして設定されているCisco Catalystスイッチでのshow vstack configコマンドの出力を示します。show vstack configコマンドのRole: Clientの出力で、デバイスで機能が有効になっていることが確認できます。
switch#show vstack config Role: Client Vstack Director IP address: 10.1.1.100
注:Smart Installクライアント機能は、Cisco IOSスイッチではデフォルトで有効になっています。
注:Smart Installディレクタとして設定されているシスコデバイスは、この脆弱性の影響を受けません。
注:Cisco IOSソフトウェアリリース12.2(52)SEよりも前のリリースを実行しているスイッチはSmart Installに対応していませんが、archive download-sw特権EXECコマンドをサポートしている場合、Smart Installクライアントにすることができます。
Cisco IOS または IOS XE ソフトウェア リリースの判別
シスコ製品で実行されているCisco IOSソフトウェアリリースは、管理者がデバイスにログインして、コマンドラインインターフェイス(CLI)でshow versionコマンドを使用し、表示されるシステムバナーを参照することにより確認できます。デバイスが Cisco IOS ソフトウェアを実行している場合、システム バナーに「Cisco Internetwork Operating System Software」や「Cisco IOS Software」などのテキストが表示されます。カッコ内にイメージ名が表示され、その後ろに、Cisco IOS ソフトウェアのリリース番号とリリース名が表示されます。一部のシスコ デバイスでは、show version コマンドをサポートしていなかったり、別の出力が表示されたりします。
次の例は、Cisco IOS ソフトウェア リリースが 15.5(2)T1 で、インストールされたイメージ名が C2951-UNIVERSALK9-M であるシスコ製品を示しています。
Router> show version
Cisco IOS Software, C2951 Software (C2951-UNIVERSALK9-M), Version 15.5(2)T1, RELEASE SOFTWARE (fc1) Technical Support: http://www.cisco.com/techsupport Copyright (c) 1986-2015 by Cisco Systems, Inc. Compiled Mon 22-Jun-15 09:32 by prod_rel_team . . .
Cisco IOS ソフトウェアリリースの命名と番号付けの規則に関する詳細は、『White Paper: Cisco IOS and NX-OS Software Reference Guide』を参照してください。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
他のシスコ製品において、このアドバイザリの影響を受けるものは現在確認されていません。
シスコは、この脆弱性が Cisco IOS XR ソフトウェアまたは Cisco NX-OS ソフトウェアには影響を与えないことを確認しました。
セキュリティ侵害の痕跡
回避策
Cisco IOSおよびIOS XEソフトウェアの特定のリリースでは、グローバルコンフィギュレーションコマンドno vstackを使用してSmart Installクライアント機能を無効にすることができます。Cisco IOSおよびIOS XEソフトウェアの特定のリリースでコマンドが使用可能な場合、Smart Installクライアント機能を無効にすることで脆弱性に対処できます。
次に、Smart Installクライアント機能が無効になっているCisco Catalystスイッチでのshow vstack configコマンドの出力例を示します。
switch#show vstack config Role: Client (SmartInstall disabled) Vstack Director IP address: 10.1.1.100
注:Smart Installクライアント機能を無効にするno vstackグローバル設定コマンドは、Cisco Bug CSCtj75729(TCPポート4786でSmart Installデフォルトサービスをシャットダウンする機能)の修正で導入されました。Cisco IOSまたはIOS XEソフトウェアリリースがSmart Installクライアント機能をサポートしていても、no vstackコマンドが存在しない場合、そのリリースにはCisco Bug CSCtj75729に対する修正が含まれていません。
修正済みソフトウェア
http://www.cisco.com/en/US/docs/general/warranty/English/EU1KEN_.html
また、お客様がソフトウェアをダウンロードできるのは、ソフトウェアの有効なライセンスをシスコから直接、あるいはシスコ認定リセラーやパートナーから取得している場合に限ります。通常、これは以前購入したソフトウェアのメンテナンス アップグレードです。無償のセキュリティ ソフトウェア アップデートによって、お客様に新しいソフトウェア ライセンス、追加ソフトウェア フィーチャ セット、またはメジャー リビジョン アップグレードに対する権限が付与されることはありません。
ソフトウェアのアップグレードを検討する場合は、http://www.cisco.com/go/psirt の Cisco Security Advisories and Responses アーカイブや後続のアドバイザリを参照して、侵害を受ける可能性と完全なアップグレード ソリューションを確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成は新規リリースでも継続して適切なサポートが受けられることを確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
サービス契約をご利用でないお客様
シスコから直接購入したがシスコのサービス契約をご利用いただいていない場合、また、サードパーティ ベンダーから購入したが修正済みソフトウェアを購入先から入手できない場合は、Cisco Technical Assistance Center(TAC)に連絡してアップグレードを入手してください。
http://www.cisco.com/c/ja_jp/support/web/tsd-cisco-worldwide-contacts.html
無償アップグレードの対象製品であることを証明していただくために、製品のシリアル番号と、本アドバイザリの URL をご用意ください。
Cisco IOS および IOS XE ソフトウェア
お客様がCisco IOSソフトウェアおよびIOS XEソフトウェアの脆弱性による侵害の可能性を判断できるよう、シスコではCisco IOS Software Checkerツールを提供しています。このツールにより、特定のソフトウェアリリースに影響を与えるシスコセキュリティアドバイザリと、各アドバイザリに記載された脆弱性を修正する最初のリリース(「First Fixed」)が特定されます。該当する場合、このツールは、特定されたすべてのアドバイザリに記載されているすべての脆弱性を修正する最初のリリース(「総合初回修正」)も返します。
このツールを使用して次のタスクを実行できます。
- ドロップダウン メニューからリリース(複数可)を選択するか、分析対象となるローカル システムからファイルをアップロードして、検索を開始する
- show version コマンドの出力をツールで解析する
- カスタマイズした検索(過去に公開されたすべてのシスコ セキュリティ アドバイザリを検索対象に入れたり、特定のアドバイザリのみ、または最新のバンドル資料のすべてのアドバイザリを含めるなど)を作成する
リリースが、公開されたシスコセキュリティアドバイザリのいずれかに該当するかどうかを確認するには、Cisco.comのCisco IOS Software Checkerを使用するか、以下のフィールドにCisco IOSまたはIOS XEソフトウェアリリース(たとえば、15.1(4)M2、3.01.4Sなど)を入力します。
Cisco IOSソフトウェアリリースへのCisco IOS XEソフトウェアリリースのマッピングについては、Cisco IOS XEソフトウェアリリースに応じて『Cisco IOS XE 2 Release Notes』、『Cisco IOS XE 3S Release Notes』、または『Cisco IOS XE 3SG Release Notes』を参照してください。
推奨事項
不正利用事例と公式発表
Cisco Product Security Incident Response Team(PSIRT)は、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例やその公表を確認していません。
出典
この脆弱性は、Tenable Network Security社によって発見され、シスコに報告されました。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2016年3月23日 |
利用規約
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