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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco Security Manager(CSM)をCisco IPS Event Viewer(IEV)と併用すると、Cisco Security ManagerサーバとIEVクライアントの両方でTCPポートが開いてしまうという脆弱性が存在します。認証されていないリモートの攻撃者は、この脆弱性を利用してMySQLデータベースまたはIEVサーバにアクセスする可能性があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性を軽減する回避策もあります。
このアドバイザリは、https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-20090121-csm で公開されています。
該当製品
脆弱性のある製品
Cisco Security Managerの3.2.2より前の3.1および3.2バージョンはすべて、この脆弱性の影響を受けます。Cisco IEVはデフォルトでCisco Security Managerとともにインストールされますが、この脆弱性はIEVが起動されるまで発現しません。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
次の製品には脆弱性が存在しないことが確認されています。
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Cisco Security Manager 3.2.2
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Cisco Security Manager 3.0.x以前
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Cisco IEVのスタンドアロン実装
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Cisco IPS Manager Express
他のシスコ製品において、このアドバイザリの影響を受けるものは現在確認されていません。
詳細
Cisco Security Managerは、シスコのネットワークおよびセキュリティデバイス上でファイアウォール、VPN、および侵入防御セキュリティサービスを設定するために設計されたエンタープライズクラスの管理アプリケーションです。Cisco Security Managerのインストールの一部として、Cisco IEVはデフォルトでインストールされます。IEVはJavaベースのアプリケーションで、最大5つのセンサーに対するアラートの表示と管理を可能にします。この機能には、指定した時間または日数の上位アラート、攻撃者、および被害者を報告する機能が含まれます。リアルタイムまたはインポートされたログファイルを使用してアラートに接続し、アラートを表示したり、アラートを管理するためにフィルタとビューを設定したり、さらに分析するためにイベントデータをインポートおよびエクスポートしたりできます。
Cisco Security Managerサーバに脆弱性が存在します。IEVを起動すると、Cisco Security Managerサーバおよびクライアント上でリモートから使用可能な複数のTCPポートが開きます。これらのポートは、IEVデータベースおよびサーバへのリモートの認証されていないルートアクセスを許可する可能性があります。IEVが閉じられると、IEVを起動したCisco Security Managerクライアントの開いているポートが閉じられますが、サーバの開いているポートは閉じられません。システムでIEVが一度も使用されていない場合、Cisco Security Managerサーバは脆弱ではありません。
IEVデータベースには、Cisco Intrusion Prevention System(IPS)デバイスから収集されたイベントが含まれています。IEVサーバでは、認証されていないユーザがIEVに追加されたデバイスを追加、削除、または変更できます。
この脆弱性は、Cisco Bug ID CSCsv66897(登録ユーザ専用)に記載されています。
この脆弱性には、Common Vulnerabilities and Exposures(CVE)IDとしてCVE-2008-3820が割り当てられています。
回避策
Cisco IEVが使用されていない場合は、パッチが適用されるまで機能を無効にすることを推奨します。Cisco Security ManagerでIEVを無効にするには、次の手順を実行します。
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Cisco Security ManagerがインストールされているMicrosoft Windows Serverにアクセスします。
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Servicesダイアログボックスを開きます(Start > Administrative Tools > Servicesの順に選択)。
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Cisco IPS Event Viewerサービスを見つけて、Propertiesを開きます。
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Startup Type:をDisabledに変更し、Okをクリックします。
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Cisco IPS Event Viewerサービスを停止します。
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Cisco Security Manager Daemon Managerサービスを停止し、再起動します。
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Cisco IPS Event Viewerサービスが再起動されていないことを確認します。
Cisco IPS Event Viewerサービスを無効にすると、Cisco Security Managerサーバのオープンポートが閉じられます。
ネットワーク内部の Cisco のデバイスに展開できる追加の緩和策については、このアドバイザリに関連する Cisco 適用対応策速報(https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoAppliedMitigationBulletin/cisco-amb-20090121-csm)を参照してください。
修正済みソフトウェア
アップグレードを検討する場合は、http://www.cisco.com/go/psirt と後続のアドバイザリも参照して、問題の解決状況と完全なアップグレード ソリューションを確認してください。
いずれの場合も、アップグレードする機器に十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新しいリリースで引き続き適切にサポートされていることの確認を十分に行ってください。情報に不明な点がある場合は、Cisco Technical Assistance Center(TAC)または契約を結んでいるメンテナンス プロバイダーにお問い合せください。
Cisco Security Managerバージョン3.1、3.1.1、3.2、および3.2.1のソフトウェアパッチは、http://www.cisco.com/pcgi-bin/tablebuild.pl/csm-app?psrtdcat20e2からダウンロードできます。
Cisco Security Managerバージョン別のパッチファイル名は次のとおりです。
Cisco Security Managerのバージョン |
パッチファイル名 |
---|---|
3.0.x以前 |
脆弱性なし |
3.1 |
CSM310PatchCSCsv66897.zip |
3.1.1.SP3 |
CSM311SP3PatchCSCsv66897.zip |
3.2.SP2 |
CSM320SP2PatchCSCsv66897.zip |
3.2.1.SP1 |
CSM321SP1PatchCSCsv66897.zip |
3.2.2 |
脆弱性なし |
インストール手順については、対応するreadmeファイルを参照してください。
推奨事項
不正利用事例と公式発表
Cisco PSIRTでは、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例とその公表は確認しておりません。
この脆弱性は、シスコの社内テストによって発見されました。
URL
改訂履歴
リビジョン 1.0 |
2009年1月21日 |
初版リリース |
利用規約
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