日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco Intrusion Prevention System(IPS)ソフトウェアバージョン5.1は、リモートまたはコンソール経由でIPSデバイスにアクセスできなくなり、パケットの処理が失敗する可能性のある、不正なパケットによって引き起こされるサービス拒否状態に対して脆弱です。IPSデバイスを回復するには、電源をリセットする必要があります。この脆弱性に対する回避策はありません。
シスコでは、該当するお客様用に、この脆弱性に対応する無償ソフトウェアを提供しております。
このアドバイザリは、https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-20060712-ips で公開されています。
該当製品
このセクションには、該当製品に関する詳細が掲載されています。
脆弱性のある製品
IPSソフトウェアバージョン5.1(1)、5.1(1a)、5.1(1b)、5.1(1c)、5.1(1d)、5.1(1e)、または5.1(p1)を実行しているCisco Intrusion Prevention System(IPS)42xxアプライアンス。
IPSソフトウェアバージョン5.1(1a)、5.1(1b)、5.1(1c)、5.1(1d)、および5.1(1e)は、さまざまなインストール問題を修正するために作成された5.1(1)の再パッケージバージョンです。すべての5.1(1)パッチバージョンでは、5.1(1)がインストール済みバージョンとして報告されます。
注:IPSソフトウェアバージョン5.0より前に出荷され、IPSではなくIDSで始まるモデル番号を持つIDS/IPSアプライアンスもあります。
次の42xxアプライアンスが該当する可能性があります。
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IDS-4235
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IPS-4240
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IDS-4250-SX(日本未発売)
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IDS-4250-TX
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IDS-4250-XL(XLアクセラレータカードを搭載した4250)
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IPS-4255
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
Cisco Intrusion Detection Systems(IDS)ソフトウェアバージョン4.xまたはIPSバージョン5.0(x)を実行しているすべてのデバイス。
また、次のデバイスは、IPSソフトウェアバージョン5.1(1)、5.1(1a)、5.1(1b)、5.1(1c)、5.1(1d)、5.1(1e)、5.1(1p1)が稼働していても脆弱性の影響を受けません。
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NM-CIDS(汎用)
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IDSM-2
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ASA-SSM-AIP-10
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ASA-SSM-AIP-20
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IDS-4210
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IDS-4215
次のデバイスはIPSソフトウェアバージョン5.1をサポートしていないため、脆弱性はありません。
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IDS-4220
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IDS-4230
IPSデバイスを実行しているソフトウェアのバージョンを確認するには、SSHクライアントを使用してIPSデバイスにログインし、コマンドshow versionを発行します。
sensor#show version Application Partition: Cisco Intrusion Prevention System, Version 5.1(1p1)S215.0
詳細
Cisco侵入防御システム(IPS)は、ネットワークベースの脅威防御サービスを提供するネットワークセキュリティデバイスファミリです。特定のIPSデバイスのセンシングインターフェイスで受信されたパケットの処理に使用されるIntelベースのギガビットネットワークアダプタ用のカスタムデバイスドライバには、脆弱性が存在します。センシングインターフェイスとして使用するように設定されたIntelベースのギガビットネットワークアダプタで不正なIPパケットが受信されると、IPSデバイスでカーネルパニックが発生する可能性があります。影響を受けるIPSデバイスは、パケットの処理、アラートの生成、ロギングなどの自動アクションの実行を停止し、リモートまたはコンソールからアクセスできなくなります。
インラインデバイスとして導入すると、IPSはインターフェイス間のパケット転送も停止し、ネットワーク停止を引き起こす可能性があります。自動バイパス機能を使用するように設定されたIPSデバイスも、パケットの転送に失敗します。攻撃者は、この脆弱性を使用してIPSデバイスを無効にし、悪意のあるアクティビティを隠す可能性があります。この脆弱性は、Intelベースのギガビットネットワークアダプタを検出インターフェイスとして使用するように設定された特定のIPSデバイスにのみ影響を与えます。Intelベースのギガビットネットワークアダプタを管理インターフェイスとして使用するように設定されたIPSデバイスは、この脆弱性の影響を受けません。IPSデバイスを回復するには、電源をリセットする必要があります。
この脆弱性は、Cisco Bug ID CSCsd36590(登録ユーザ専用)に記載されています。
回避策
この脆弱性に対する回避策はありません。
修正済みソフトウェア
アップグレードを検討する場合は、http://www.cisco.com/go/psirt と後続のアドバイザリも参照して、問題の解決状況と完全なアップグレード ソリューションを確認してください。
いずれの場合も、アップグレードする機器に十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新しいリリースで引き続き適切にサポートされていることの確認を十分に行ってください。情報に不明な点がある場合は、Cisco Technical Assistance Center(TAC)または契約を結んでいるメンテナンス プロバイダーにお問い合せください。
この問題は、http://www.cisco.com/pcgi-bin/tablebuild.pl/ips5(登録ユーザ専用)からダウンロードできるIPSバージョン5.1(2)で修正されています。
推奨事項
不正利用事例と公式発表
Cisco PSIRT では、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例やその公表は確認しておりません。
URL
改訂履歴
リビジョン 1.0 |
2006年7月12日1600 UTC(GMT) |
初版リリース |
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