製品概要
非同期インターフェイス モジュールは、Cisco® 4000 シリーズ サービス統合型ルータ(ISR)に高密度のターミナル サーバ機能を提供します。単一のプラットフォームで最大 200 のターミナル サーバ接続をサポートできます。
非同期インターフェイス モジュールは、ネットワーク インターフェイス モジュール(NIM)と高密度サービス モジュール(SM)の両方で提供されます(図 1)。
表 1 に、非同期 NIM SKU と SM SKU を示します。
表 1. Cisco 4000 シリーズ ISR の非同期インターフェイス モジュール
SKU | 説明 | サポートされているインターフェイス |
NIM-16A | 16 ポート非同期シリアル NIM | RS-232 |
NIM-24A | 24 ポート非同期シリアル NIM | RS-232 |
SM-X-64A | 64 ポート非同期シリアル SM | RS-232 |
アプリケーション
これらのモジュールは、LAN または WAN 全体で EIA-232 ポートへのアクセスを可能にする柔軟性の高い接続を提供します。
4000 シリーズ ISR の非同期インターフェイス モジュールは、ターミナル サーバで使用するために特別に設計されています。この機能により、コンソール ポートのアウトオブバンド管理が可能になり、ネットワーク オペレータは中央の場所にあるコンソールからリモート デバイスのネットワークにフル アクセスできます。
Cisco 4000 シリーズ ISR の非同期インターフェイス モジュールは、Serial Line Internet Protocol(SLIP)または Point-to-Point Protocol(PPP)に対応していません。そのため、非同期ルーティング機能とデータ カプセル化機能はサポートされていません。
プラットフォーム サポート
NIM-16A と NIM-24A は、すべての 4000 シリーズ ISR プラットフォームの NIM スロットでサポートされています。一方、SM-X-64A は、SM-X スロットを搭載した 4000 シリーズ プラットフォームでのみサポートされています。
表 2 に、それぞれの非同期インターフェイス モジュール タイプをサポートするプラットフォームを示します。
表 2. プラットフォーム サポート
モジュール | |
NIM-24A | Cisco 4221、4321、4331、4351、4431、4451 |
SM-X-64A | Cisco 4331、4351、4451 |
各プラットフォームでサポートされている非同期インターフェイス モジュールの数は、使用可能なスロット数によってのみ左右されます。4351 および 4451 ISR におけるターミナル サーバの最大ポート数(200)は、3 つの NIM-24A モジュールと 2 つの SM-X-64A モジュールを組み合わせることで実現できます。
表 3 に、プラットフォームごとの非同期インターフェイス モジュールの最大数を示します。
表 3. ISR ごとの非同期インターフェイス モジュールの最大数
プラットフォーム | NIM-16A | NIM-24A | 最大 NIM 数 | |
2 | 2 | 2 | ||
2(3*) | 2(3*) | 2(3*) | ||
Cisco 4351、4451 | 3(5*) | 3(5*) | 3(5*) | 2 |
Cisco 4431 | 3 | 3 | 3 | サポート対象外 |
ソフトウェア要件
表 4 に、各モジュールに必要な Cisco IOS® ソフトウェア リリース最低要件を示します。
表 4. 最低限必要な Cisco IOS ソフトウェア リリース
モジュール | ||
NIM-24A | 16.3.1 | IP Base または上位 |
SM-X-64A | 16.6.1 | IP Base または上位 |
コネクタおよびケーブル
非同期インターフェイス モジュールは、一般的に「オクタル ケーブル」と呼ばれるケーブルでネットワーク デバイスの RS-232 ポートに接続されます。オクタル ケーブルは、8 本の個別ケーブル(それぞれに RJ-45 コネクタあり)に展開する高密度な 8 ポート コネクタから成る 8 ポートの非同期ケーブルです。RJ-45 から DB-25 に変換する必要がある場合は、オプションの RJ-45-to-DB-25 モジュラ アダプタが必要です。
8 ポート コネクタは以前の ISR プラットフォームで使用されていたコネクタ タイプと同一なので、非同期インターフェイス モジュールでは、前世代の非同期ケーブル タイプ(CAB-HD8-ASYNC)の使用がサポートされます。
表 5 に、非同期インターフェイス モジュールでサポートされている高密度 8 ポート EIA-232 非同期ケーブルを示します。
表 5. 非同期インターフェイス モジュールでサポートされているケーブル
ケーブル SKU | 説明 |
CAB-HD8-ASYNC | ISR G1 および G2 の古い世代 |
CAB-ASYNC-8 | 新世代:コネクタとピン配列は CAB-HD8-ASYNC と同じですが、筐体がスリム化されています。 |
NIM-24A ではコネクタ配置がコンパクトになっているため、下部や中間のソケットでは、筐体がスリムな新しいケーブル タイプ(CAB-ASYNC-8)のみサポートされます。表 6 を参照してください。
表 6 に、各モジュールでサポートされているケーブルを示します。
表 6. モジュール別のサポートされているケーブル
NIM-16A | NIM-24A | SM-X-64A |
上部ソケット:CAB-HD8-ASYNC または CAB-ASYNC-8 | 上部ソケット: CAB-ASYNC-8 のみ | 上部ソケット:CAB-HD8-ASYNC または CAB-ASYNC-8 |
– | 中間ソケット: CAB-ASYNC-8 のみ | – |
下部ソケット:CAB-HD8-ASYNC または CAB-ASYNC-8 | 下部ソケット:CAB-HD8-ASYNC または CAB-ASYNC-8 | 下部ソケット:CAB-HD8-ASYNC または CAB-ASYNC-8 |
接続レート
9600 ボーは、すべてのターミナル サーバ モジュールで一般的に推奨される接続レートです。同時接続数が少ない場合は、さらに高い接続レートを使用できます。
表 7 に、モジュール タイプごとの推奨接続レートを示します。
表 7. 推奨接続レート
ボー レート | NIM-16A と NIM-24A | SM-X-64A |
9600 | 推奨 | 推奨 |
115200 | 同時接続数が少ない場合にのみ使用 | 同時接続数が少ない場合にのみ使用 |
230400 | 非推奨 | 非推奨 |
サポートされているコマンドライン インターフェイス
非同期インターフェイス モジュールをルータに挿入すると、Cisco IOS ソフトウェアによって、スロット番号に基づいた非同期インターフェイスが自動的に作成されます。ただし、ターミナル サーバ サービスのみサポートされているため、ネットワーク プロトコルの最終的な設定は反映されません。
共通仕様
以下の仕様は、すべてのシリアルおよび非同期モジュールに共通です。
適合規格:
● CAN/CSA 22.2 No. 60950-1-07、Second Edition(カナダ)
● EN 60950-1:2006(欧州連合)
● UL 60950-1(米国)
● IEC 60950-1:2005(国際規格)
イミュニティ:
● CISPR24
● EN 300386
● EN55024
● KN35
● TCVN 7317
エミッション:
● FCC Part 15 Class A
● ICES-003 クラス A
● EN55032 クラス A
● CISPR32 クラス A
● AS/NZS CISPR32
● VCCI クラス A
● EN 300386
● EN61000-3-3
● EN61000-3-2
● KN 32:2015
● TCVN 7189
物理仕様:
● シングル幅 NIM および SM-X モジュール、スロット制限なし
● 寸法(NIM モジュール)(高さ X 幅 X 奥行):32 X 89 X 172 mm(1.25 X 3.5 X 6.7 インチ)
● 寸法(SM-X-64A)(高さ X 幅 X 奥行):40 X 206 X 233 mm(1.58 X 8.1 X 9.2 インチ)
環境仕様:
● 動作温度:0 ~ 40 oC(32 ~ 104 oF)
● 保管温度:-20 ~ 65 oC(-4 ~ 149 oF)
● 相対湿度:10 ~ 90 %(結露しないこと)
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詳細情報
シスコ サービスの詳細については、http://www.cisco.com/jp/go/services を参照してください。
Cisco 4000 シリーズ ISR の詳細については、https://www.cisco.com/c/ja_jp/products/routers/4000-series-integrated-services-routers-isr/index.html を参照してください。
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